1.ノンジャンルのネタ発表の場です
書き込むネタはノンジャンル。
スレ違い/板違い/鯖違い/メディア違い問わず、ネタであれば何でもあり。
たとえばこんなときにどうぞ。
どこに投稿すればいいのかわからない‥‥
・ネタを作ってはみたが投稿すべき既存のスレが無い。
・投稿すべきスレがあるのかもしれないけど、よくわかんない。
・クロスオーバーのつもりなのだが各スレ住人にウザがられた。
・みんなの反応を見たうえでスレ立てるべきかどうか判断したい。
投稿すべきスレはあるが‥‥
・キャラの設定を間違えて作ったので本スレに貼れない。
・種々の理由で、投稿すると本スレが荒れそう。
・本スレに貼る前にあらかじめ他人の反応を知って推敲したい。
・本スレは終了した。でも続編を自分で立てる気がない。
ヘタレなので‥‥
・我ながらつまらないネタなので貼るのが躊躇われる。
・作り出してはみたものの途中で挫折した。誰か続きおながい!
迷ったときはこのスレに投稿してね。
ただ、本来投稿すべきと思うスレがある場合は
それがどのスレで(ヒントで充分)、しかしなぜこのスレに貼ったのか、
という簡単なコメントがあるとよい。無いとカオスすぎるからね。
それと、ナマモノネタには伏せ字か当て字を推奨。
2.ネタ以外の書き込みは厳禁!
つまりこのスレの書き込みは全てがネタ。
ストーリーAAであろうが一発ネタであろうが
一見退屈な感想レスに見えようが
コピペの練習・煽り・議論レスに見えようが、
それらは全てネタ。
ネタにマジレスはカコワルイぞ。
そしてネタ提供者にはできるだけ感謝しよう。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ネタの体裁をとっていないラッシュフィルムは
| いずれ僕が編集して1本のネタにするかもね!
\ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | [][] PAUSE
∧_∧ | |
┌┬―( ・∀・ )┐ ピッ | |
| |,, ( つ◇ | |
| ||―(_ ┐┐―|| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
| || (__)_), || | °° ∞ ≡ ≡ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
3.ネタはネタ用テンプレで囲うのがベター。
別に義務ではないけどね。
とりあえず用意したテンプレ。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| モララーのビデオを見るモナ‥‥。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| きっと楽しんでもらえるよ。
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 僕のコレクションに含まれてるのは、ざっと挙げただけでも
|
| ・映画、Vシネマ、OVA、エロビデオとかの一般向けビデオ
| ・僕が録画した(またはリアルタイムな)TV放送
| ・裏モノ、盗撮などのおおっぴらに公開できない映像
| ・個人が撮影した退屈な記録映像、単なるメモ
| ・紙メディアからスキャニングによって電子化された画像
| ・煽りや荒らしコピペのサンプル映像
| ・意味不明、出所不明な映像の切れ端
\___ _____________________
|/
∧_∧
_ ( ・∀・ )
|l8|と つ◎
 ̄ | | |
(__)_)
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 媒体も
| 8mmフィルム、VCR、LD、ビデオCD、DVD、‥‥などなど
| 古今東西のあらゆるメディアを網羅してるよ。
\_________________________
携帯用区切りAA
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
中略
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
中略
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
|__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ̄ ̄ ̄| じゃ、そろそろ楽しもうか。
|[][][]__\______ _________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | |/
|[][][][][][][]//|| | ∧_∧
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ( ・∀・ )
|[][][][][][][][]_||/ ( )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | |
(__)_)
失礼、前回スレからの天プレつけたしです。
・ナマモノは伏せ字か当て字を推奨
・それ以外は該当スレのローカルルールに沿うか、自己判断で
恐れながら、即死防止投下させていただきます。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 仮/面ラ/イダー無礼℃だモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 兼崎×立華さんだからな
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 兼崎某度入社時の
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 完全脳内ストーリーだゴルァ
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
1/14
ア/ンデッドの出現はそう頻繁にあるわけじゃない。
だけど最近、動きがアヤシイんだかなんだか、俺は入ったばっかりだからよくわからないけど、
とにかく立華さんは正式にラ/イダーに専念する事になった。
今まで研究員も兼ねていたから忙しさが半端じゃなかったもんな。
立華さんも結構ゆとりができただろうから、俺は嬉しかったのに。
とうの本人はなんだか機嫌が悪い。
最近、烏○署長ともたまに言い合いしてるのを見かける。
時間があれば、外へと出掛けてしまう。どうしたんだろ、立華さん。
俺、兼崎は某度っていう会社に仮/面ラ/イダーとしてスカウトされて、
今某度の寮に泊まって二ヶ月の研修中。
そしてラ/イダーの先輩である立華さんに片思い中。
この間とうとう立華さんに気持ちを伝えた。
あれから俺は大胆になった。
したい事を我慢しなくなった。
もちろん研修中はいつも通り、まじめにやってるけどね。
全ての人類を守るために!一生懸命頑張ってる。
でもさ、夜、時間があるとさ…やっぱ好きな人の事、考えるよな。
片思いって、そういうもんだよな…立華さん。
2/14
気付けばまた立華さんの部屋の前に居る。
あれから、何度かお邪魔して…何度か、っていうか毎回やると部屋に入れてくれなくなりそうだから我慢して、何度か。
その、触ったりしてる。
て言っても、抱きついてギューっとするくらいだ。
シャツに手を入れると「兼崎」って言われるから…ダメなんだろうなぁと思って我慢してる。
でもいいんだ。俺、すげー幸せだから。
好きってばれてるのに、抱きついても許されるって結構、すごい事だ。
だから、満足してるんだ。
「…俺は今機嫌が悪いから八つ当たりするかもしれんぞ」
立華さんはそう言いながら今日も部屋にいれてくれた。
部屋の中は暖房がきいていた。
立華さんは黒いTシャツにジャージのズボンでラフな格好だ。
「どうして機嫌悪いんです?」
答えてくれない。最近の事も、言いたくないみたいで、俺には何も言ってくれない。
確かに俺は頼りにならないけど…気になるなぁ
「…お前も気を付けろ」
「…。」
なんの事だろう。
沈黙。
立華さんは座ったまま黙ってテレビを見ている。
3/14
「八つ当たりしてくださいよ。」
あ、やっとこっち見た。
「俺、立華さんになら八つ当たりされても構いません。」
あ、また目を逸らした。
「俺は立華さんがどういう人かわかってますから。」
「…こないだ逢ったばっかりだろう」
「あー、そうですねー…でもほら、時間なんて、関係無いっていうか…」
こっち見た。
色々思い付かなかったから、にこっと笑ってみた。
ああ、立華さん真顔だ。
「八つ当たりしてくださいっ」
「兼崎、お前…」
「はいっ!はいっ?」
「新しい変態みたいだぞ」
あー…ていうか俺古い変態でもあるんですけどぉ。
うーんうーん、なんて返そうかな。
立華さんが笑ってくれるような事思いつけないかな
グルグル考えて唸ってたら、立華さんに手招きされた。
すげー嬉しいからものすごい早さで駆け寄ったけど、ふと思い立って立華さんの直前で止まった。
これ、あれだ。
八つ当たり開始だ。
先に気付くなんて俺にしては珍しい。じゃなくて、まず、何で来るんだ?
軽く勢いで言っちゃったけど、立華さんが本気で八つ当たりなんかしたら俺なんか1秒で半殺しだ。
ゴクリとノドが鳴る。
考えあぐねていたら、立華さんに腕をひっぱられた。
4/14
「あ…へへっ」
そのまま立華さんの隣に崩れ落ちた俺は、とりあえず笑ってごまかしてみた。
すぐ隣に立華さんが座っているこの状況はすっごく嬉しいんだけど、
真顔でこっちを見てる立華さんはすごく綺麗で、すごく、…恐い…
ふいに顔を逸らされる。
そのまま、立華さんの頭が俺の肩に寄りかかってきた。
「ひっ!!」
どんな技をかけられるかと思っていた俺はびっくりした。
肩には立華さんの重み。
………へ?
…………へ?
立華さんは何も言わない。
「あの、立華さん…?」
何も言わない。
これって…あれ?いいの?
ていうか何だこれ?ドキドキしてきた。
「もしかして、甘えてるんですか…?」
すかさずげんこつが飛んできた。相当痛い。
だけど、頭は肩に乗ったままだ。
…甘えてるんだ…
うわーー!!うわーーーーうわーーーうわーーーー!!
どうしよう…
5/14
とりあえず、髪なんか触ってみたりして。
黒くてつやつやした髪の毛からは相変わらず石けんの匂い。
健康的だけど、キシキシしてる。
あ、やべっ俺今思いっきり匂い吸い込んでた。
…ついでだから頭にキスしてみた。
へへへ・・やっべ。なんかすげー自由。
「今日はどうしたんです…?」
「…八つ当たりしろって言っただろ」
これが?八つ当たり?
まあ確かに俺にとってはギリギリかもしれないけど…
立華さんが頭をグリグリ押しつけてきた。
あーもー…かわいい〜
……
………ハァハァ
………ハァハァハァハァ
俺をドキドキさせて、楽しもうって事ですよね。これ。
いいですよ。だけど、どうせ八つ当たりされるんなら、こっちも考えがありますよ。
やれるとこまで、やっちゃおーっと…
そのまま抱きしめて、二人で寝転がった。抵抗無し。
おでこや顔のアチコチにキスをしてみる。おとがめ無し!
ワクワクしてきた。思うつぼかな。全然いいけど。
髪の毛を指ですく。愛しい、愛しい人。あー立華さん…今日もかわいい。
6/14
Tシャツの中に手を入れても、お腹を撫でても、何も言わない。抵抗もしない。
「なんか恋人同士みたいですね」
またげんこつ。これ相当痛いんですけど。
だけど抵抗もしない。俺の手はお腹を自由に動いているのに。
八つ当たりならちょっとは抵抗してくださいよ。
それとも、ここぞって時で寸止めですか?それはきついなぁ
だってもうなんだかこれが当たり前みたいに、なんでもできそうな気になっちまってます。
指を滑らせてチクビに触れた。
途端、立華さんは身体を捩って俺に背中を向けてしまった。
抵抗来た?
ダメか?でも、チクビから指が離れたわけじゃない
いいかな…
触れる位置に居るって事は、いいんだよな…
そのままチクビを触り始めたけど、おとがめ無し。
立華さん、恥ずかしかっただけなのか…?
えーどこで抵抗だぁ?
ずっと弄ってたら柔らかいチクビがカタチを持って硬くなってきた。
硬くなったり、また柔らかくなったり。そしたらまた勃たせたり。
あーこのままセックスできたらどんなにいいだろ。
もう結構エロイ気分になっちゃってて、チンチンも勃っちゃって、いつ寸止めされても嫌な感じなんだけどなぁ
うなじを舐める。おとがめ無し。
片手はチクビをクリクリと摘みながら空いた片手でTシャツをめくりあげる。
抵抗しなかったから、試しに背中を舐めてみた。
7/14
「…う」
うわ…
…立華さん、今声出した
どうしよう。なんかこれ、際どい…やっべぇ
そうだ、そういえば立華さんは背中が弱かったんだった。
抵抗が無いのをいいことに、うつぶせに寝かせた。
いや、背中を重点的に攻めたくなって…大丈夫かな。
舌を尖らせて背骨を舐め上げる。
「ん…ク…」
!!
やっばい!!やばいよ立華さんそれ!!!いいの?
なんかもう半分セックスじゃん!
……立華さんのこういう声聞くの初めてだ…。
…押し殺した声と荒くなる息が…堪らない。
横腹を舐めるとビクビクと痙攣した。
ちょっと、そんなとこ俺に見せていいんですか?すごいエロイんですけど…
調子に乗ったからもう一度やろうとしたら裏拳で殴られた。ダメなんだ。
うん。いいです、いいです。ダメとか決めてくれないと俺、すごい事しそうだから。
ダメな事はしませんよ。だからイイコトだけしましょうね、立華さん。
横向きに起こしてまたチクビを弄る。
チンチンがジンジンしてきた。
どうしようかな…ていうかこれってなんかほんと、やってるみたいなんだけどまだ大丈夫なのか?
大丈夫かなんかわかんないけど、片手が勝手にチクビから離れてお腹を彷徨う。
指でおへその周りをクルクル描けば、立華さんがぶるっと震えた。
8/14
あー…このままチンチン触りたい。
つつつ、と手を滑らせてみた。
片手はチクビを触ったままだから、立華さんはそっちに気が行ってるかもしれない。
今か?
隙を見て、ズボンの上からそっとチンチンあたりを触ってみた。
ハッと息を飲む音がして、立華さんの身体が硬直した。
ていうか立華さん…ちょっと勃ってる…ぽい…まじで?
信じられなくて慌ててカタチを辿ってみると、足をギュッと閉じられてしまった。
今そりゃ無いっすよ。
膝の裏に手を入れて、片足を持ち上げる。
立華さんは慌てて腕で顔を覆ってしまった。
ズボンの中に手を入れて、直に触れてみる。
あったかーい
とか思ってる場合じゃない!!!
俺、今どうなってる?これ大丈夫?たぶん大丈夫じゃないよな。なんとなくわかる。
でももう無理だもんな。な。進むしかないよな。な。
立華さんは顔を覆って硬直したまま動かない。
これはOKって事なんだ。俺のチンチンも硬直したままだ。
それはおいといて。
とうとう立華さんのチンチンを触った。やっぱり半勃ち状態だ。
俺がしてる事でエロイ気分になったのかな…ふふ、ふふふ
八つ当たりとか言って…なんか、勝った気分…
取りあえずこのまま扱いたって痛いだろうからズボンを降ろそうとしたら、
イヤイヤって首を振ってまた足を閉じてしまった。
顔を隠したいから手が動かせないんだ。だからってその仕草は…かわいいだけですよ。
俺を煽ってるだけなんですよ。
9/14
あー…興奮する。
後ろから抱き上げて俺の前に座らせた。
膝の裏に手を入れて足を開かせ、そのまま股の間に手を入れズボンのウエストをひっぱる。
「…兼崎っ」
弱々しい、抵抗の声。
でも、身体は抵抗しない。
立華さん、男は狼なんですよ。
あ、半勃ちだったのに萎えてきた。今のでびっくりしたんだなぁ…かわいい
柔らかくなった立華さんのチンチンを握りこむとまた足を閉じようとしたので、
すかさず外側から足を絡めてがっちり固定した。
立華さんはまた腕で顔を覆って、固まってしまった。
よし。これで、心おきなく…
根元から先端まで、少しずつ指でこそこそとくすぐる。
玉ももみもみ。自分以外の玉なんか触る日が来るとはなぁ
男同士って言ったって、感じる所は人それぞれ違うからな。
立華さんの反応を見て一番感じる所を探らないと。
でも…立華さんはあんまり感じてるのがオモテに出ないみたいだ。
そこそこ勃ってきたのはいいけど、どこがイイのか全然わからない。
ウエストを掴んでいた方の手を離して、チクビを触ってみた。
閉じられたズボンの中で動く俺の手がなんだかイヤラシイ。
ぷっくり膨らんだチクビを人差し指で上下にこする。
首筋を舐める。
立華さんのチンチンがつるつるになってきた。
10/14
チクビを弄ってるとたまにチンチンが動く。
立華さんが俺ので感じてるんだと思うとたまらない。
先端を触ってみたら、ちょびちょびカウパーが出てきていた。ねばねばしてる。よしっ!
カウパーをちょっと取ってはいろんな所をヌルヌルこすってみる。すぐ乾いちゃうから、こまめに。
立華さんの足がビクビクと痙攣する。
鬼頭の付け根あたりをゆるゆると扱くとその痙攣の反応がいい気がする。
ここかなぁ
しばらくゆるゆるこすってたら、チンチンが動いた。
ここっぽい。そろそろいっぱい扱いてあげようかな…
ていうか俺もチンチンさわりてぇ
立華さん俺のチンチン触ってくれないかなー…
ふいに、立華さんの手が俺の膝に置かれた。
前屈みになっていた立華さんが、俺にもたれかかってきた。
立華さん、身体が少し、震えてる…。
ああ…
ダメだぁ…
ダメだぁ…こんなかわいい人に、こんな事して俺…天罰がくだるな。
くだってもいいや。
もういいや。
11/14
チクビをコリコリしてた手を離して、またズボンのウエストを引っ張る。
鬼頭の根元を重点的に、チンチンを握りこんで上下に扱く。
最初はゆるゆると、段々スピードをあげて扱けば、チンチンが頻繁に動く。
他人のチンチンはなんか別の意志を持った生き物みたいだ。
熱くて、硬くて、脈がある、生き物だ。
先端に行った時にカウパーを絡め取ってグリグリと回すように扱く。
立華さんの息が荒い。膝にかけた手に力が入っている。
腿が張っている。そろそろですか?立華さん
ああもう、なんにもしてないのに俺までイきそうだ
「っ…アぁっ…あっ…っ」
ああそれヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
「ぁハッ…あ、兼崎っダメだ、ダメ」
「いいですよイっていいですよ」
「違う、なんか、…恐」
そう言った途端立華さんが力いっぱい振り向いて、俺に抱きついてきた。
俺の手はチンチンから離れてしまった。
び、びっくりした…!なんだ?
立華さんは俺にしがみついて肩に顔を突っ伏してしまっているので顔が見えない。
これで、寸止め?
でもこれじゃ立華さんの方が…
どうしようか迷ったけど、このままじゃあまりにも、だ。
立華さんは膝立ちになっていたので、そのままズボンを膝まで降ろした。
俺にしがみつく立華さんがさらにギュッとしがみついてきた。
向き合ったままの体勢で、もうすぐに限界のチンチンを激しく扱いた。
12/14
「あ…っ」
すぐに膝がガクガクして、座り込んでしまった。
でも俺にしがみつくのをやめない。前のめりになった身体を支えるために左手を立華さんの後ろに置く。
スピードをあげてスライドした指が全部当たるように細かく扱いた。
「アッ…けん ざき」
チンチンがビクビクと脈打ったと思ったら、同時に手に熱い感覚がつたった。
数回脈打ちながら精液が飛ぶ。
タタタッと俺の服にも液が飛んだ音がした。
イった…
立華さん、本当にイっちゃったんだ…
俺、立華さんイかせちゃったんだ…やっべえ…
手がドロドロしている。
液は出きった。立華さんが俺にしがみついたまま肩で息をしている。
まだ勃っているチンチンをドロドロの手で扱いてみれば立華さんの身体がビクリと動いた。
「やめろ馬鹿!」
立華さんは俺の手が動かないように、しがみついたまま俺を押し倒す形でのしかかってきた。
あー服とかベトベトしてるけどもうそんな事全然気にならない。
愛しくて愛しくて、上に居る立華さんをギュウッと抱きしめた。
「立華さん…すっごくかわい…イデエ!!!」
びっくりした。首筋を噛み付かれた。
この、照れ屋な所がまたかわいくて、そそるんだよなぁ
「ていうか立華さん俺のチンチン踏んでるんですけど。痛いですよ。」
「…八つ当たりって言った」
…でもそこでまた、身体を硬くするあなたがとてもかわいいです…ふふ
13/14
ズボン半脱ぎのままの立華さんのお尻に手を伸ばす。
案の定立華さんがすごい勢いで起き上がる。
俺もそれを追いかけてわざとお尻を触ろうとする。
「兼崎っ絶対ダメだっ」
俺の手をがっちり掴んでお尻に触らせようとしない。
「……っはははははは!!!冗談ですって。」
ここからはさすがに俺もどうしたらいいかわかんないし。
ちょっとイジワルしてみたくなっただけです。
「その反応がすっごくかわいいです」
「人おちょくってるとぶっ飛ばすぞ!」
そう言いながら、しっかりズボンを履き直している。
ベタベタしませんか?俺に晒し続けるよりはマシなんでしょうけど…
「はい。本当ですよ。安心して下さい。…俺のチンチンは触って欲しいですけど」
げんこつが来た。なんで毎回同じ場所なんです。
これはちょっと期待したんだけどなぁ…まあいいや。
ドロドロの手を服になすりつける。
「兼…」
そのまま立華さんを抱きしめた。
「兼崎」
「大好きですよ。立華さん。…大好きです。」
14/14
しばらく抱きしめていたら、立華さんの手が、おずおずと俺の背中を掴んだ。
…立華さん。
勘違いしそうです。
これも、八つ当たり、なんですよね。
「………初めて、こういう時に抱き返してくれましたね」
立華さんは何も言わない。
俺は、立華さんを、一層強く抱きしめた。
嘘だって言ってくれ。
誰か説明してくれ。
なあ。なあ、立華さん。どうなっちゃったんだよ。
(仮/面ラ/イダー/兼 第1話に続く)
____________ これで某度時代のお話は終わりだカラナ
| __________ | 長い間一緒に見てくれて有り難いカラナ
| | | | ――――――v―――――――
| | □ STOP. | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
連載一段落乙カレーです。
リアルタイムで萌えたとです。
立華さんかわいいよ。エロいよ。切ないよ。
うあーっリアルタイムキター!!
新しい変態にテラワロスw
乙カレーでございます。
カレー( ´・ω・`)_皿~~ イカガ?
GJですよ、GJ!
エロイよ、エロ過ぎですよ。
立華さんエロテロリストだよ。
兼崎、変態なのに健気だよ。゚(゚´Д`゚)゚。
>>9-24 あー、リアルタイム来ーた――…!!!
そして一話まで到達しちゃったよ――!
八つ当たりに萌え転げました。兼崎やることがエロいよ兼崎。
ああでも、本編を思い出すととても切ない。
たくさん萌えたとかGJとか言いたいけど、きりがないので抑えときます。
簿ウド時代で長いこと萌えさせて頂いて、本当にありがとうございました。
またどこかでお目にかかれることを願っておりますー。
これを機会に一話から観直して萌え直そう。
新スレ乙です。
MY神、お疲れさまでした
兼崎せつない…(つдT)
本当に毎回萌えました
ありがとうございました
ネ申。GJ。
スマソ、「あったかーい」にワロタ
>31
おなじくw
そして、もはや定番の人をおちょくってるとb(ry
にも、ちょっとワロタ
そして、もう一度私も1話からのマラソンのたびに出ることにする。
GJでした!!
GJ ! GJ ! GJ !
あぁ、涙が出てきた。畜生。
>9-24
GJ&お疲れさまでした。
兼崎も立華さんもホント素敵です。萌えます。切ないです。
本編見返せる環境にないのが口惜しい。
ので、このシリーズ1話目から読み直してきます。
GJ!
本編最後までの流れが一気に浮かんで
泣けてきたよ……
うわーGJ!!!
立華さんカワイイーエロいー萌えますたぁ。
お願いです、また書いてください。
このシリーズ大好きなんです。
37 :
風と木の名無しさん:2005/06/16(木) 22:28:59 ID:nVhpuOtU
誘導されて参りました。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 美少女潜水艦映画だモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| つっちーさんだからな
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 完全脳内ストーリーだゴルァ
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
38 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 22:29:33 ID:nVhpuOtU
「浅倉大佐殿!」
土屋は突然入室してきた浅倉に驚きつつも椅子を蹴って立ち上がると敬礼をした。
「最近、たるんどるようだな...」
答礼を返さず、浅倉は土屋に敬礼の姿勢をさせたまま、その瞳を覗き込んだ。
「配給の辛子レンコンを残すとは、切迫しておる祖国の現状を把握していないと見える。」
息がかかるほど近づいた浅倉の瞳に吸い込まれそうになりながら、土屋はうろたえた。
辛子レンコンを残した原因は目の前の浅倉大佐にある。しかし、それを指摘して反発するよりも、
土屋には浅倉が自室に来てくれた喜びのほうがまさっていた。
「浅倉大佐殿...」
「貴様には、初年兵と同じ訓練をもう一度してやる必要があるようだな...」
浅倉の瞳の中に淡い炎のようなものが浮かぶ。
「貴様は今、敵陣深く斥候しているのだ。声を出すことは決して許さん。」
不意に浅倉の瞳が視界から消えると、土屋は彼が自分が蹴った椅子を持って背後にまわる気配を感じた。
39 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 22:29:52 ID:nVhpuOtU
5分、10分、いや、どのくらい時間が経っているのだろうか...
動くことの許されない挙手の姿勢のままの土屋は微動だにせず、浅倉の気配だけに集中する。
浅倉は背後から彼を見つめていた。
浅倉の視線が、土屋の首筋、背中、腰、太もも、ふくらはぎ、踵と、ゆっくり舐めるように注がれているのがわかる。
そして、一瞬の空気の乱れ。浅倉の指先が膝の裏に触れた。
(うっ)
浅倉の視線に集中していた土屋は不意をつかれて声を漏らしそうになるが、かろうじて喉の奥でこらえる。
指先が膝の裏から軍装越しに彼の鍛え抜かれた太ももの筋肉をなぞるように少しずつ、
重力に逆らうかのようにゆっくりと上り、水滴のように下がっていく。
40 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 22:30:09 ID:nVhpuOtU
浅倉の指先は少しも急ぐことはなかった。
いまや土屋は全精神を浅倉の指先が触れた部分に集中していた。
少しでも気を抜くと、こらえきれない嗚咽が喉から洩れてしまいそうだった。
ゆらゆらと、ぼんやりとした土屋の意識と指先だけの存在と化した浅倉の気配がひとつになろうとしていた。
「あ...」
いつの間にか立ち上がった浅倉の唇が土屋のうなじに微かに触れ、土屋はその部分に電流が走ったような衝撃を受け、こらえていた声を漏らした。
乾いた唇だった。
乾いているがゆえか、滑らせず、軽く触れるとほんのわずかに移動してまた軽く触れてくる。
浅倉の軽い息遣いが汗で湿った土屋の肌を冷まし、そして熱くした。
41 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 22:38:02 ID:nVhpuOtU
「休め...」
浅倉はようやく、土屋の硬直した敬礼の戒めから解く言葉を口にした。
だが、土屋は挙手していた腕を下ろしただけで「休め」の姿勢をとれなかった。
耳元で浅倉が囁く。
「休めだ。足は肩幅にするんだ。」
浅倉のつま先が強引にそろえた踵の間に割って入り、左足をすくわれる。
緊張に固まっていた全身が崩れそうにつんのめり、肩幅以上に脚を開いたまま両腕は身体の横に、
脚は大きく開いたままの情けない休めの姿勢で硬直した。
42 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 22:42:42 ID:nVhpuOtU
____________
| __________ | ちょっと、様子見。続けていい?
| | | | ――――――v―――――――
| | □ STOP. | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>9-24
超GJ
今から1話見てくる
続きキボンヌ!!
よろすくお願いすます!!!!
>>42タソ
45 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 23:44:30 ID:nVhpuOtU
再開です。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 美少女潜水艦映画だモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| つっちーさんだからな
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 完全脳内ストーリーだゴルァ
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
46 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 23:44:54 ID:nVhpuOtU
「ふ...」
軽いため息のような吐息とともに浅倉の指先が土屋の身体から離れ、耳元からも彼の気配が消えた。
土屋は全身全霊で浅倉の気配を探した。
動くことは許されないだろう。これまでの浅倉のやり方はそうだった。土屋はいつしか焦らされることに慣れ、
そして、渇望していた。
次はどこに?どんなことを...?
空気が動き、浅倉の気配が自分のすぐ前にした。
ワイシャツの釦をひとつずつ、浅倉が外していく。木綿シャツにしみわたった汗が外気に触れて気化していく。
浅倉の指先は軍袴のベルトまでワイシャツの釦を外すとそのまま土屋の鍛え抜かれた腹筋に移っていく。
木綿のシャツ越しに浅倉の指は節くれ立った腹筋をなぞるように上へと這っていく。
二本の指が腹筋の谷間に溜まった汗を取り除くかのように、上へ上へと這い、大胸筋に達する頃、
土屋は荒い息を抑えきれなくなっていた。
47 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 23:48:39 ID:nVhpuOtU
浅倉は中腰の姿勢になると、土屋の胸元近くに顔を寄せ、両掌を女の乳房にするように彼の大胸筋に沿わせると
親指で木綿のシャツ越しに乳首を押さえつけた。
「あぁ...」
敏感な部分を刺激された快感に土屋は思わず小さく声を漏らす。
「斥候訓練中だ。私語を慎め。」
低く厳しい浅倉の声、しかし親指の愛撫は優しく舌のように乳首を震わせる。
「ここも、貴様は弱かったな...」
親指で乳首を愛撫しながら、人差し指と中指がわきの下に移動する。
汗が潤滑油のようにスムーズに移動を助け、浅倉の指先はピアニストの指のように土屋の皮膚を愛撫する。
上半身だけの愛撫なのに、土屋の身体は熱く燃え立ち褌の中、硬く怒張していた。
48 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/16(木) 23:55:29 ID:nVhpuOtU
「愛いヤツ。」
浅倉はさっきから乾ききっていた口の中に唾液を溜めると、その唾液で唇を濡らした。
彼もまた全身を熱く燃やして興奮状態にあった。
唾液をたっぷりと含んだ舌を土屋の前方を凝視したままの首筋に這わせる。
首筋の筋肉の隆起に沿って嘗め回すと、舌の先が土屋の無精ひげを感じ取り、ピリピリと刺すような快感が広がってくる。
土屋の頬から垂れた汗と浅倉の唾液が混ざり合い、木綿のシャツを通して土屋の胸部をヌメヌメと覆い尽くしていく。
浅倉は我慢できなくなっていた。
49 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/17(金) 00:02:27 ID:Bzs+u+Os
土屋の首筋に舌を這わせ、汗を吸い尽くすように舐めながら、軍袴の釦を外し、褌の下から硬く怒張したイチモツを取り出す。
それは、外気に触れたとたん一回りも大きくなったかのようにエラを広げて猛々しく起立していた。
土屋がイチモツを取り出した気配に土屋は頬を紅潮させていた。二人の間を隔てているものは薄い軍装と、
ほんのわずかな空気しかない。
浅倉が軍袴の釦を外しイチモツを取り出す動きは土屋の身体に触れる浅倉の腕や手の動きではっきりとわかっていた。
甘い栗の花の香りが土屋の居室の中に充満していた。
土屋のモノもまたきつく締めた褌の下で浅倉の指先を待って濡れていた。
50 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/17(金) 00:11:56 ID:Bzs+u+Os
土屋の背後にまわった浅倉をとどめるものは、彼の屈折した欲望だけだった。
(土屋をもっと焦らしたい。)
しかし、彼の屈折した欲望は、昂ぶった素直な欲望の前には無力に等しかった。
浅倉は土屋の軍袴のベルトを背後から外し、硬く怒張したモノで盛り上がった釦をゆっくりと外した。
それは土屋を焦らすためではなく、彼のモノを傷つけたくないからだった。
脚を開いたままの土屋の膝よりわずか下の辺りで軍袴は布の枷となった。
浅倉は、そのままになっている椅子に腰を下ろし、己のイチモツの先端を光らせている体液を指先ですくい取ると、
褌の間から土屋の肉の穴になすりつけた。
51 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/17(金) 00:20:06 ID:Bzs+u+Os
土屋の褌は、浅倉からの快感にモノから溢れ出た体液でグッショリと濡れていた。
背後から浅倉の左手が褌の布地越しに張り詰めたモノを掴んでくる。
節くれだったごつごつした指先が、しなやかに土屋のモノのエラを滑り、幹を這う。
その快感に溢れた体液を指先がすくい取ると、次は右手が同じように快感を与え、体液をすくい取っていく。
すくい取られた体液は、土屋の肉の穴に指先で練り込まれていく。
右手と左手の微妙な違いが土屋の快感を増幅させ、先走りの体液で濡らされた肉の穴は浅倉の吐息に敏感に反応する。
52 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/17(金) 00:30:47 ID:Bzs+u+Os
土屋にも限界が訪れていた。
長時間の立ったまま声を漏らさず激しい快感に耐えることに、すでに身体が悲鳴をあげていた。
膝が震えだしていた。
「そこのドアに身体を預けろ。」
凝視し続けてきたドアが数歩先にあった。
素直に体側の両腕を前に出し、両手から肘でドアにもたれかかる。
「これで、声を出せなくなったな。」
ドアに頭をつけると、廊下を行く足音が微かに聞こえる。
浅倉の舌が土屋の肉の穴に激しく愛撫をしてきた。
53 :
734 ◆uGo4.8Bt6c :2005/06/17(金) 00:41:03 ID:Bzs+u+Os
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| __________ | ちょっと、休憩
| | | | ――――――v―――――――
| | □ STOP. | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ )
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>>53 原作だけで映画見てないけど(;゚∀゚)=3ハァハァ
なんでageてんの?
書きながら貼るのはイクナイよ
>734 ◆uGo4.8Bt6c
つ【sage】【メモ帳】【
>>8】
GJ!伏せてあったら尚GJ!
GJ!続きキボン
あしゃくら大佐ハァハァハァハァ
GJ!!
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| 夕イカ゛ァ&ドラゴソ 寅×鈍太
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 自分にはこれが限界デシタ
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドンドンド-ン
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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無駄に長くて読みにくい。ギャグだったはず・・・
毎度バカバカしいお笑いを一席。
えー夫婦喧嘩は犬も喰わないなどと申しますが、
私の知り合いに木木や亭鈍太という芸人がおりまして、
こいつがまあ江戸じゃなかなかの売れっ子なんですが、
この男、有名な愛妻家としても評判でして、
おしどり夫婦なんて呼ばれたりしてね。
とはいえ、いくら仲が良いったって喧嘩くらいはするもんで、
まあ、いつもは何だかんだですぐ仲直りしちまうんだが、
今回はちょいと違う塩梅でどちらも折れようとはしない。
で、この女と同じ布団じゃとてもじゃないが眠れねえってなわけで、
弟弟子のコ寅の部屋に一晩泊めて貰うことにしたんです。
ところが、このコ寅生意気にも女を部屋に連れ込んでまして、
メ/グ/ミって言うんですが、これがまた江戸いや日本一かっていう別嬪さん。
そんないい女と同じ部屋で寝るのはどうも具合が悪い。
そこでコ寅は鈍太に自分の仕事場で寝ないかと持ちかけた。
このコ寅って奴もまあ訳ありでして、本名は寅治というんですが、
昼は噺家、夜はヤクザという2つの顔を持つ男。
で、この寅治の組の事務所に、ちょっと横になれるところがあるからそこを使ってはどうか、というわけで。
しかしまあ堅気の鈍太が一人で組の事務所に寝泊りするのも色々と問題がありますんで、
鈍太と寅治の二人で事務所に泊まることになったわけなんですが・・・
タイガータイガー期待しタイガー
『夕イカ゛−&ト゛ン夕』
「どうぞ」
「お、おう」
金属製の重い扉の向こうは、一見どこにでもある普通の事務所のようだった。
しかし、よく見ると部屋の奥に日本刀が鎮座していたり、変な動物の剥製が飾ってあったりと、
やはり普通とは違う異様な雰囲気を醸し出している。
思わず足を踏み入れるのを躊躇う鈍太に、構うことなく寅治は中へと進んでいく。
慌てて後をついていくと部屋の奥に安っぽいソファベッドが置いてあった。
とにかくこれで今夜の寝床は確保できた。
ホッとして少しだけ体の緊張が解ける。
「これ使ってください」
寅治はどこから持ってきたのか毛布を一枚差し出した。
「え?お前は」
部屋を見る限りソファベッドは壁際に置いてあるこれ一つで、あとは応接用のソファがあるのみだった。
「俺はソファで寝ますから」
「いや、俺がソファでいいよ」
こちらの頼みで寝床を貸してもらっているのに、自分がベッドを使うわけにはいかない。
「いや、兄さんですから」
この男は普段態度がでかいくせに妙なところで義理堅い。
とはいえ、こちらも「はいそうですか」と折れるわけにはいかず暫く押し問答が続く。
寝床を気にかけるあまり、鈍太は大事なことを失念していた。
目の前にいる弟弟子は、とてもキレやすい人物だということを。
そういえば先程から喋っているのは自分ばかりで、寅治はずっと黙っている。
それに何やら彼の周りの空気が殺気立っている気がするのは自分の勘違いだろうか。
「・・・え、えーとコ寅?」
恐る恐る彼の顔を覗きこむ。自然と互いの視線が重なり合う、瞬間―。
寅治は鈍太の髪の毛を鷲掴みにすると勢いよく上に引っ張りベッドに叩き付けた。
「いいから、テメエはこっちで寝ろ!」
「はい、わかりました」
鈍太はベッドの上に転がったカツラを悲しげに見つめた。
言われた通りベッドに横になったものの落ち着かない。
何たってここはヤクザの事務所。
堅気の自分には場違いすぎて居心地が悪いったらありゃしない。
横のコンクリートの壁を見つめながら、ここへ来たことを後悔していた。
大体、寅治に世話をしてもらわなくても、ホテルとか他に案はいくらでもあったはずなのだ。
思えば昔からそうだった、テンパると思考回路が停止してまともな判断が出来なくなるのだ。
だからといって今更別の所に止まるなどとも言えず、
とにかく寝ちまおうと薄っぺらい毛布を頭まで被った。
不意にギシとベッドの端が軋む。
驚いて振り向くと寅治がベッドに手をついてこちらを覗きこんでいた。
「な何?」
「やっぱこっちで寝てもいいですか?」
「・・・・・・はい」
もともとこちらに選択権は無い。
両腕を伸ばし起き上がろうとすると、ものすごい力で右腕を掴まれた。
そのままベッドに引き戻される。
「・・・・・・え?」
「どうしました?」
「いやソファに・・・・・・」
「ここで寝ればいいでしょう」
て、このソファベッドに男二人で?
「それは無理・・・じゃないです」
鋭い眼光に睨まれて鈍太はただ頷くしかなかった。
狭いベッドに大の男が二人。
しかも隣で寝ているのはキレたら何をするかわからない危険人物。
体がぶつからないように壁際にくっついて小さく縮こまる。
このぶんじゃ一睡もできそうに無い。
そのうえ先程掴まれた右腕がジンジン痛んで、泣きそうだった。
>>37-42>>45-53>>
朝倉大差 キタ━━━━━━(*´Д`)━━━━━━!!
某現在OA中度鑼魔で中の人に萌えてたので自分的にむちゃくちゃ
タイムリーでうれしぃよ
'`ァ '`ァ '`ァ '`ァ(*´Д`)'`ァ '`ァ '`ァ '`ァ
萌え萌え
激しく続ききぼーん きぼん踊りしながら待ってます
「兄さん」
「・・・・・・な、何?」
こっちは一刻も早く眠りにつきたいのに、この自己中心的な弟弟子は其れを許してくれない。
文句の一つも言ってやろうと思いながらも、
体は彼のほうを向いてしっかりお話を聞く体勢になってしまっている。
所詮、力には勝てない。
「昔、俺の兄さんに、あーやくざの方の。その兄さんに言われたことがあって。
惚れた奴ができたらすぐヤっちまえって」
「・・・・・・へえ」
「だから」
「だから?」
「ヤってもいいですか?」
「・・・・・・・は?」
俺は生まれも育ちも日本で、おそらくコイツも同じで、
今コイツが喋っているのは日本語のはず、なのにコイツの言っていることが理解できない。
ええと「やっても」の「やる」って「殺す」のやる?
それとも・・・・・・「性行為」のやる?
それとも他に「やる」ことがあるのか?
本人に聞きたくても怖くて出来ない鈍太に彼は身をもって教えてくれた。
寅治は鈍太の上に覆いかぶさってきたのだ。
彼がこの状況を把握するのに少々の時間を要したのは、
脳みその出来の悪さだけが原因ではないはずだ。
正直に言えば、今までに男に乗っかられたことがないわけではない。
芸人という仕事上それらしいことをやったこともある。
でもそれはあくまでネタで、おふざけに過ぎない。
こんな夜中にベッドの上で、どう考えたって普通じゃない。
「ま待てトラ。そんじゃ何かい、おおおお前は、俺のことが、・・・す・・・き・・・・・・・なのか?」
切羽詰った彼の口から出てきたのはあまりにも陳腐な言葉だった。
何だよこの「厨学生/日記」みたいな台詞は。
カツラを被っていないとどうも心許無い。
自分は小心者だと自覚しているつもりだったが、こいつといると余計に身に染みる。
「わかんねえ。でもこの間あんたがカツラ外したの見て、なんつうか心臓がバクバクいって。
だから、なんかやるしかないかなあって思って」
首をかしげながらまるで人ごとのように寅治は言う。
「へえーそうなんだあ、カツラがねえ」
・・・・・・イヤイヤイヤイヤ、おかしいだろ。
カツラを外す行為=セックスアピール?
有り得ないから。
つうか何で真面目な顔して俺のこと見てんの?
そ、それにさっきから俺の下腹部辺りに何か硬いものがあたっていますよ?
気のせいとは思えないくらい主張してくるその物体に気が遠くなってくる。
大体なんで俺なんだ。自慢じゃないが抱かれたくない男No.1だぞ。
日本全国津々浦々の女性は俺には抱かれたくないんだよ。
つまり日本一抱かれたくない男を抱きたいと思っているお前は、
ある意味日本一抱かれたくない男なんだよ。
・・・・・・あ、この男にはメグミって股下の長〜い女がいるんだよ畜生。
こいつは日本一抱きたい女に抱かれたいと思われていて、
そうなるとこいつはやっぱり日本一抱かれたい男なわけで、
その男に抱きたいと思われている俺は日本一抱きたい男なんだよ。
つまり俺は日本一抱かれたくないけど、日本一抱きたい男なんだよ。
あああ訳わかんねえよ!何なんだよ―――
「おい」
地を這うような低い声が鈍太を現実に引き戻す。
だが現実に戻ったところで今の彼に何ができるというのだろう。
「で、どっちにするんだ?」
答えは勿論ノーなんだけど断ったら殺されるかも。
じゃあ・・・・・・イエス?
やるのか?
やれるのか?
やれないだろ。
コイツのチンコでかそうだし。
首を縦にも横にも振れずただ固まっている鈍太に痺れを切らしたのか、
寅治は体操でもするように大きく頭をグルっと回すと、
「もういいや」
と呟いた。
それはこの究極の選択から開放された瞬間だった。
「どっちでも」
そして和姦から強姦へと呼び名が変わった瞬間でもあった。
彼は反論の余地を与えなかった。
グッと左手で鈍太の頭を押さえつけるとそのまま乱暴に唇を重ねた。
「っ・・・・・・!」
慌てて腕や足をバタバタ動かしてみたものの、
自分より一回り大きいこの男の前では文字通り無駄な抵抗だ。
そのうえ呼吸のタイミングを失って酸欠状態に陥る。
頭の中が真っ白になってゆっくりと意識が遠のいてゆく・・・寸前、
ようやく唇が離れ肺に酸素が流れ込む。
「はっ」
一息ついたものの、落ち着く間もなく彼は攻めてくる。
首筋やら肩、胸、脇腹に無造作に唇を押し付けられ、
その言いようの無い感触に鈍太の身体が強張る。
「?」
急に彼の動きが止まる。
襲われている本人としては問題なしのだが、いきなりやめられると気になるのも事実で。
つい寅治の様子を伺ってしまう。しかし、
「おい」
と、こちらを一睨みしながら寅治が発した言葉は鈍太の想像を超えたものだった。
「男同士ってどうやるんだ?」
・・・・・・は?
其れを聞くのか?聞くのかハンサムバカよ。
「知ってんだろ、早く教えろよ」
まあ知ってますよ、そりゃあ。伊達に長年生きてませんよ。
だからって自分で自分の首絞めるような真似は出来ませんよ。
「早く言わねえと殺すぞ」
うう、何が怖いって脅しに聞こえないとこだよ。
殺さないにしても簀巻きにして海に沈めるくらいのことはやりそうだ。
まるでヤクザだよ。
・・・・・・ってヤクザだよこいつは。
どうすればいい?どうすればこの状況から抜け出せる??
「あ!ゴ、ゴムは?」
「ああ!?」
だからいちいち威嚇しないでくださいよ。
目を合わせないように横を向いたまま言葉を続ける。
「ゴム、コンドームだよ。持ってんの?」
「無いとまずいのか?」
「あ、当たり前ですよ。ちゃんと避妊しなきゃ。明るい家族計画が台無しだよぉ?」
まさかこんな事で納得するとは思わなかったが、
意外にも寅治はじっとうつむいて考え込んでいる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかった。今日はやめる」
納得しちゃったよ。
はい、めでたしめでたし。
なんて、これで万事解決てことにはならないから人の世ってやつは面白い。
「じゃあ」
ま、まだ何か?
今すぐにでもこの場所から逃げ出したい鈍太に寅治は言ったのだ、
「今日は手ぇつないで寝るか」
と。
どうやったらこんな発想が出てくるのか、全くもって理解しがたい。
何より厄介なのは、このふざけた台詞をこいつは伊達や酔狂じゃなく真面目に言ってくる。
だから困る。
人から求められるのには慣れていない。
こいつは直球過ぎて俺には避ける術が見つからない。
そして気付いてしまう。
言葉通りに重ねられたその手が、自分の手を握る彼の手が震えていることに。
緊張を誤魔化すように強く握り締めてくる彼の右手を、振りほどくことの出来ない自分がいる。
自分の中で確実に、今までとは別の感情が生まれはじめていた。
やはり今夜は眠れそうにない。
そんなわけで、犬も喰わない夫婦喧嘩を寅が喰ったということでね。
お後がよろ・・・
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ マジボロボロだな
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ぶっほーぶっほーしてやった。
結局喰ってないので反芻できない。って俺ン中のシナリオライターが
>>61-72 姐さんGJ…!
惚れちまったんじゃあしょうがないねぇ〜
再開です。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 美少女潜水艦映画だモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| つっちーさんだからな
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 完全脳内ストーリーだゴルァ
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
頭をドアに擦り付けるようにして歯を食いしばった○屋の肉の穴に■倉は容赦のない舌技を繰り出していた。
菊の花弁一枚一枚を丹念に花芯から花びらの先に舌先を這わせ、花びらと花びらの間に唾液を流し込む。
花職人が丹精するかのように一枚一枚、決して見落とすことなく舌先は○屋の肉の穴の入り口に咲く花に
朝露の雫を与えるかのごとく蠢いていく。
「辛子レンコンが食べられなかった原因はこれか...」
独り言のように■倉は呟くと、鋭利な刃物で斬られたような花弁のほころびを指で押し広げその中に舌を入れ唾液を流し込む。
押し広げられた傷口から、体液と血液が混ざったモノがドロリとこぼれ落ち、■倉の舌を伝い、あごから床に滴り落ちる。
(あああぁぁぁぁ)
■倉の舌先が肉の花弁を開き、花芯の奥に侵入してきた時、○屋は漏れそうになる声を堪えるために唇をきつく噛み締めた。
○屋の口の中に熱くたぎった血潮が溢れ、強烈な快感の中、ぼんやりとした思考が浮かび上がってくる。
(■倉大佐殿も自分の血を啜ってくれいるんだ...)
自分の唇から噴出した血がまるで■倉の体液のように思え、○屋は口の中に広がる血液を舌ですくい呑み込んでいた。
■倉との一体感にドアに身を預けた○屋の身体は細かく痙攣を始めていた。
■倉はゆっくりと立ち上がると、唾液と体液、血液でグチャグチャに濡れそぼった○屋の花芯に
張り裂けそうにエラが張ったイチモツをあてがった。
もしも、○屋が我慢できずにそのイチモツに手を伸ばしたら、繊細な指先が触れた快感だけで暴発してしまっただろう。
■倉もまた激しい快感に耐えていた。
「う...」
唇を真一文字に結んだ○屋の喉の奥から堪え切れない嗚咽が漏れる。
■倉のイチモツが濡れた花びらを散らすかのごとく押し分け、傷口を開きながら○屋の肉の穴に入ってきた。
傷口がさらにひろがる鮮烈な痛みが全身を電流のように駆け抜けた直後に、■倉のイチモツを受け入れる快感の大波が襲ってくる。
(はあぁぁぁぁ)
一瞬の虚脱、○屋の肉の穴は■倉のイチモツを吸い込むように蠢動し、花びらが強くエラをくわえ込んだ。
「おぉぉ...」
声を抑え切れなかったのは■倉のほうだった。
○屋の肉の花びらが■倉のイチモツを咥え込み、食いちぎらんばかりに締め付けてくる。
体液がヌメヌメとまとわりつきながら微動だにすることができない。
いや、今少しでも■倉が動けば、彼は○屋の肉の穴の快感に体液を噴出させるだろう。
■倉は○屋の腰においていた手を彼の褌の前に持っていった。少し腰をしりぞけ、快感に敏感になったイチモツから意識を遠ざけようとする。
しかし、○屋も■倉も些細な小細工では次の快楽の大波を乗り越えることができないのはわかっていた。
■倉の手が褌の布地越しに○屋のモノをわしづかみにした。
「おぁぁぁ...」
○屋がその日ようやく触れてもらった快楽に全身を震わせ、その震えは彼の肉の穴を大きく痙攣させる。
硬く張り裂けそうな褌の下の○屋のモノが激しく痙攣し始め、溢れた体液が布地を通り越し、■倉の手をネチャネチャと濡らした。
○屋のもたれかかったドアが痙攣に同調して軋み、痙攣は増幅されて■倉のイチモツを呑み込んだ肉の穴を震わせた。
「おぉぉ」
■倉も我慢できなかった。これまでこらえてきた欲望の塊を○屋の中に吐き出す。それは■倉の張り詰めたままのイチモツを
食い締めたままの○屋の花びらから溢れるほど激しく噴出し続けた。
____________
| __________ | いかがなものでしょうか?
| | | | ――――――v―――――――
| | □ STOP. | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>61-72 ブッホァー!!ヤバイから!今夜観るのに!ここに竜路も絡んで来
たら、さらに倍モエス!努ン他の中の人を10年位前から見てけど、ま
さかこの人の受話が見れるとは…!
734サンGJ!つっちー萌えー(*´Д`*)ハアハア
できればいつか折傘とアサ倉なんてのも見たいかもしれません。
おい、師匠その話やってくれよ〜(*´mm`*)
>61-72
姐さんの話は5分以上聞きたいよ!
金のことなんでどうでもいいからさあ!
GJ!激しく!
>>72 やばいよ、GJ過ぎるよ!
萌えたー(;´Д`)ハァハァ
>61-72
チャンドソコソも入れてあげて!超GJっす
>1へ、あのですねー前スレ落ちてないんですが、何で立てたんですか?
長いの貼ると容量オーバーしそうだったからでないの?
500KB超えると書き込めなくなるからね。
>>78 うはw
映画見れんかった漏れへの拷問ですかwww
あのツッチーがこんなに可愛いなんてwww
GJです!
>88
姐さん!!IDが萌えてますぜ!!
>>61-72 丼の声が聞こえてきそうですよ!GJ!
ひょっとして、ドラマスレにいた姐さんと同じ人ですかい?
同志に会えて嬉しいねぇ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 狂/う/が/ま/ま 和弥×比呂志
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| TVでやったのは二年位前なんだな
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 知ってる奴いるのかドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<四行で分かるあらすじ>
自己保身のため兄貴分の和弥を裏切り、殺してしまったことに絶望する比呂志だったが、
和弥の遺志を汲み、一人の男として賭けた大博打に見事勝利する。
結局、この一件で比呂志はギャンブルから足を洗い、田舎に帰ることを決意したのであった。
一連の出来事が和弥の差し金だったとも知らずに……。
94 :
1:2005/06/19(日) 00:42:55 ID:0fKBSvXI
実家に戻った比呂志は以前とは人が変わったように無口になった。
以前はよく笑っていたが、ほとんど感情を表に出すこともなくなった。
ときどき、ふとした瞬間に暗い表情をするが、次の瞬間には何事もなかったかのように振舞う。
家出する前は見向きもしなかった両親の農作業を手伝うようになり、一人になるのを嫌がる。
出戻りの放蕩息子を何も聞かず、ただ、受け入れてくれた両親に比呂志は感謝した。
広大な自然に、昼間の太陽の光。
土の匂い。穏やかな風。
バランスの取れた美味しい食事。
見よう見まねで始めた農作業。
比呂志が帰ってきたと知り、時々顔を出す旧友たちとの応酬。
東京でふらふらしていたときとは180度違う健康的な生活の中で、比呂志は次第に落ち着きを取り戻していった。
自分へのけじめで、伸ばしていた髪も切った。
東京で使っていた携帯のメモリを全部消した。
少しずつだが些細なことにも笑えるようになっていった。
それでも夜になると、和弥の死んだときのことを夢に見ては、魘され、沈み込んだ。
95 :
2:2005/06/19(日) 00:43:18 ID:0fKBSvXI
そんなある日のこと。
買出しを終えて帰ると、母親が不安そうな顔で待っていた。
「比呂志、あんた東京で何やってたの?」
顔を見るなり開口一番聞いてきた母親に比呂志は胸騒ぎを覚える。
今まで何も訊かずにいてくれた母親が何故今更になって。
手先がやけに冷える。口が渇く。
緊張。不安。心臓が早鐘のようにうつ。――-湧き上がってくるのはこれでようやく罪を償えるという、期待。
「誰か、来た? スーツを着たオッサン、とか」
「おっさんって。比呂志と同年代の子だった」
あり得ない人を思い浮かべ、すぐに打ち消す。
あの人は俺が殺した。
心臓の止まったアニキなはずがない。
比呂志の内心の動揺も知らずに母親は特徴を思い出そうと小首をかしげる。
「あのねー、ひょろっとした感じの子だった。猫背ぎみだったけど」
黙り込んでしまった息子を心配そうに母親は見守る。
その視線に気がついた比呂志は顔を上げて心配しないでと声に出さずに言う。
「その人なんか言ってた?」
「何も。比呂志、本当に何があったの?」
比呂志母親の言葉に答えず逆に質問する。
「その人、今どこにいるか分かる?」
「ひろ」
「答えて、母さん! 大事なことなんだ。……お願いだから」
比呂志は滅多に見せない真剣な顔で母親の肩を掴んで揺すぶる。
必死さすら感じさせるその切実な表情に、母親はタンスから名刺を取り出す。
「これを比呂志に渡してくれって」
96 :
3:2005/06/19(日) 00:43:45 ID:0fKBSvXI
名刺に書かれた癖のある字を見た瞬間、頭の奥が熱くなった。
アニキの字だ。
比呂志が食い入るように名刺を読むのを見て母親はまた比呂志がいなくなるのだと悟る。
ようやく帰ってきたのに。帰ってきてくれたのに。
案の定、比呂志は顔を上げると覚悟を決めた顔で立ち上がる。
比呂志が家を出て行く前に見せていた表情で。
「母さん。俺、行かなきゃ」
「帰ってくるのは何時頃なの?」
「……わかんない。ゴメン」
「そう。夕飯アンタが好きなもの用意しとくからね」
お互い、言いたいことも言えずに力なく笑う。
「じゃぁ、いってくるね」
「……うん。いってらっしゃい」
母親は比呂志の去っていく後姿をいつまでも見ていた。
97 :
4:2005/06/19(日) 00:45:07 ID:0fKBSvXI
名刺には駅近くにあるウィークリーマンションの名前と部屋番号が書いてあった。
比呂志はハヤル気持ちを抑えてドアの前に立つと軽くノックする。
「はい」
ちょっと割れた和弥の声。
アニキの声だ。
喉元に熱いものが込み上げて来る。
「あにき……」
ようやく出てきた声は情けないほど掠れている。
中から鍵を外す音が聞こえ、それから見た目よりがっちりした腕が比呂志を中に引っ張り込む。
「あにきだぁ……」
比呂志は和弥に抱きつきながら遂に泣き出す。自分でもびっくりするほど感情が高ぶってコントロールできない。
あとからあとから頬に熱いものが伝い落ちていくのを拭おうともせず、ホンモノの和弥がここにいることを確かめるよう温もりを探す。
子供のように声を上げて大泣きする比呂志を和弥は何も言わずに受け止める。
そのことで更に比呂志の涙腺は壊れ、ひたすら謝り続ける。
98 :
5:2005/06/19(日) 00:45:32 ID:0fKBSvXI
「ごめ、ごめんなさい。ごめんごめんごめん……!」
「謝るのはお前じゃなくて、俺だろ? 心配かけてごめんな」
ぼろぼろと涙を零す比呂志の背中をトントン叩いて和弥は笑う。
「違うっ! 俺が悪いんだ。俺がアニキを裏切ったからアニキが死んじゃったんだ」
「ひろし」
「俺のせいでアニキが死んじゃったんだ」
「比呂志。俺は生きてる。あったかいだろ?」
抱きしめる腕に力を込めて和弥が囁くと、少しだけ感情の波が凪いだのかすすり泣きながら和弥に抱きつく。
真っ赤になった目で縋るように見上げてくる弟分の頭を和弥はそっと撫でる。
「髪、切ったんだな。それに少し痩せた。食ってるか?」
和弥はさも心配そうな顔をしてぺたぺたと比呂志の体の肉付きを確かめる。
比呂志は自分の心拍数が跳ね上がるのを感じてうろたえる。
なんでこんなにドキドキしているのだろう。
アニキに聞こえるんじゃないだろうか。
比呂志の動揺を知ってか知らずか和弥はスッと離れると比呂志の全身を確認するように見、真面目腐った表情を浮かべる。
「何か若返った。いいじゃん」
「アニキ!」
少しだけむくれる比呂志に和弥はゴメンゴメンと笑い、そんな和弥につられて比呂志も笑う。
ひとしきり笑ったあと、いつまでも玄関口にいても仕方ないと和弥は比呂志を部屋に上げた。
99 :
6:2005/06/19(日) 00:45:57 ID:0fKBSvXI
きょろきょろと室内を見まわす比呂志に、和弥はコーヒーを淹れてやり、ついでにタオルを渡す。
「それで顔拭けよ。凄ぇブサイクになってる」
「ブサイクって言わないでよ、アニキ」
タオルを受け取りながらそれでも素直に顔を拭き出す比呂志を見て、和弥は初めて比呂志と出会ったときのことを思い出していた。
真昼間から暇つぶしにパチンコしていたら、あまり性質の良くなさそうな(ついでに頭も悪そうな)チンピラっぽい少年が、
店内に入ってくるなり、勝っている台に近寄って勝つコツを聞いて回りはじめたのだ。
たいていの奴らは邪険に追っ払ったが、中には面白がって教えてやるおじさんもいた。
パチンコ屋という空間に妙に似合わないキラキラした目で台を見つめる少年。和弥は自分より二つくらい年下だろうと見当をつける。
フィーバーするたびオッサンと一緒になってはしゃぐ少年から目が離せなかった。
その間、たびたび手元をお留守にしつつも和弥は順当に勝ち続け、足元にドル箱を積み上げていく。
そしてついに少年は和弥のところにも来た。
ニッと人の良い笑みを浮かべ「お兄さん、コツ教えて」と肩を揉んでくる。
そのとき和弥の胸に何が去来したのかなんて和弥自身よく分からなかった。だが、生粋のギャンブラーとしての血が騒いだ。
気がついたときには少年に笑いかけていた。
「なぁ、賭けないか?」
「へ?」間抜け面を浮かべる少年にパチンコ玉を一つ翳す。
「これを10万円に出来るかどうか。出来たらコツ教えてやるよ」
「えー、マジで! うーん、じゃぁ、出来ないほうに、千円!」
少年はしばらく悩むと、くしゃくしゃの千円札をポケットから取り出し、警戒心0の笑顔を浮かべた。
100 :
7:2005/06/19(日) 00:46:20 ID:0fKBSvXI
結局、和弥は少年に見守られながら打ち続け、ドル箱を積み上げていった。
和弥はパチンコに勝ったことよりも、少年がパチンコする和弥を夢中になって見ていたことに喜びを覚え、そんな自分に戸惑う。
しかも追い討ちを掛けるように、たった数時間ですっかり少年は和弥に懐いてしまった。更には少年は自らが家出少年であることを白状した。
「アニキ、凄ェよ」
パチンコ屋を出てからも和弥の後をついてくる。
「そのアニキってのはやめろ」
「いいじゃないっすか。弟分の一人や二人いたほうがハクがつくでしょ?」
邪気なく笑う少年に和弥は溜め息をつく。
それからの生活は当たり前のように比呂志が後を追ってくる。
弟分というよりは、あほな大型犬を飼っているような気分になりつつ、満更でもなかった。
和弥のすること成すこと全てに感心しながら「凄ぇ」と目を輝かせるその素直さは、粗雑なおおざっぱさに隠されている育ちのよさを思わせた。
――自分とは住む世界が違う。いまに飽きて帰るだろう。
和弥はそう思いながらも、いつしか、もうしばらくはこうしていたいと願うようになっていた。
101 :
8:2005/06/19(日) 00:46:41 ID:0fKBSvXI
このままではヤバイと思い始めたのは、それまで友人の家を転々としていた比呂志が「少しでもアニキに近付きたい!」と言い出し、
和弥の部屋に転がり込んできた頃のことだ。
比呂志は弟分という立場を弁え、和弥の身の回りの世話を細々と焼いた。
もちろん、多少抜けたところのある比呂志のことだから小さなドジはしょっちゅうだったけど、
笑える失敗が多かったから和弥は叱ることはあっても怒ることはなかった。
いつからか自分が比呂志の存在に癒されていることに気がつき始めていた。
たとえこの感情がペットに向けるようなものであっても、このままいけばきっと比呂志を手放せなくなる。
そうなったら共倒れにしかならない。
それならせめて傷の浅い今の内に手放そう。
和弥は以前にも増して故郷へ帰れと言うようになり、そのたびに比呂志の悲しそうな顔を見ては後悔するというくたびれループに陥った。
その内、比呂志も慣れたのか平然とした顔で「帰りません」と流すようになった。
そんなとき、賭け事仲間の築嶋たちが新しい賭けを提案してきた。
102 :
9:2005/06/19(日) 00:47:04 ID:0fKBSvXI
「カズちゃん、最近あまりこっちに顔を出さないじゃん。コレが出来たってもっぱらの評判よん」
久し振りに戸場のバーに顔を出すとだいぶ出来上がっている築嶋と、彼に絡まれている濠田がいた。
戸場、築嶋、濠田の三人は和弥が裏の世界に足を突っ込んで最初に負けた相手だった。
裏も表も悦楽も辛酸も全てを知り尽くした海千山千のオトナに和弥は赤子の手を捻るより簡単に騙され負けた。
その尋常ではない負けっぷりと反比例するような目の強さとふてぶてしさを面白がった三人が和弥を一人前のギャンブラーへと育て上げた。
そんなスタートを忘れたかのように今では和弥のことを対等に扱い、何か大きな賭けがあると巻き込むようになっている。
「つっきーさん、いまどきコレとか言っちゃう? やだやだ。不良刑事はセンスないねぇ」
和弥が軽く流すと築嶋はにやりと笑う。
「ヒロシだっけ? ずいぶん懐かれてるんだな」
和弥が来たことで築嶋の矛先が変わり、自由になった濠田が和弥の隣の席に移動する。
「それなんだけど、聞いてくれる? 比呂志の奴またやらかしてさー、いい加減故郷へ帰れって言ってるのに聞かねぇんだよ」
口ではぶーぶー言っているくせに目が笑っている和弥を他の三人が面白そうに見る。
その視線に気がついた和弥が「何?」と聞くと戸場がオレンジジュースを差し出す。
「そろそろ暇だし、おっきい賭けしない?」
ふふふと笑う戸場が濠田に目配せし、それを受けて濠田が姿勢を正す。
「はーい、俺にいい考えがある!」
「んー、濠田ちゃんのいい考えがグッドなアイデアだったことってないですねぇ」
「バカにすんなよ。ちょっと手はかかるけど、上手くいけば一石三鳥くらいにはなる考えなんだからな」
ずり落ちてくる眼鏡を直しながら濠田が凄むが如何せん迫力がない。何より濠田自身、言ったそばから笑っているのだから仕方がないだろう。
ただ一人、和弥だけが少し苛つく。
「もったいぶってないで話せよ」
「あのな、噂のヒロシを見てみたいんだよ、俺ら。で、カズはヒロシを田舎に帰したがってる。戸場さんは賭けをしたい」
言葉を切ってにやりと笑う濠田に、和弥は意図を飲み込み不敵な笑みを浮かべる。
「……比呂志を賭けの対象にするのか。面白い。やろうぜ」
103 :
10:2005/06/19(日) 00:47:33 ID:0fKBSvXI
結果は和弥の一人勝ちだった。
最初から比呂志は和弥の予想通り動いた。――裏切りも含めて。そのことがショックじゃなかったといえば嘘になる。
だが、そんなもんだろうと醒めていたのも事実だ。
それよりも毒のグラス(ということになっているただの水)を煽ったときの比呂志の取り乱し方――錯乱といってもいい――に和弥は驚き、
聞いているほうの胸が痛くなるような叫びに、芝居を続行するのが辛くて跳ね起きそうになるのを必死に堪えた。
和弥は心の中で「もういい!俺の負けだ!」と何度も叫んだ。
賭けが終わって比呂志が去って行ったあと、和弥は喪失感を覚え、精神は底辺まで落ちていった。
その反動で異様なほどテンション高く築嶋たちに絡み、掃除に関しての賭けにボロ負けした。
比呂志の賭けで勝った分全部を注ぎ込んでずたぼろに負けた。
不思議と悔しくなかった。
104 :
11:2005/06/19(日) 00:49:22 ID:0fKBSvXI
物思いに沈んでいた和弥は比呂志の「熱っ」という声で現実に呼び戻された。
見ると手を滑らせたのか盛大にコーヒーを零している。比呂志は右手を口で押さえつつ、左手でテーブルを拭こうとする。
「俺がやっとくから冷やせ!」
和弥は比呂志に洗面所へ行くよう促すと、その場にあったタオルで拭き始める。
幸いコーヒーがこぼれただけでカップは割れていない。
また引っくり返さないようカップを片付けて、救急箱から軟膏を取り出していると、比呂志が洗面所から出てきた。
薄っすら赤くなった右手が目に飛び込んでくる。
「ごめん。また迷惑かけちゃった」
申し訳なさそうにしている比呂志の腕を掴む。
「アニキ?」
「赤くなってる」
「や、ヘーキ」
比呂志が「平気」の「気」まで言い終えないうちに、和弥は躊躇うことなく赤くなった部分を舐める。
「ちょっ、アニ、キ……!」
「ん? 消毒」
慌てる比呂志を抱き寄せて、和弥は不敵に笑う。
「ドキドキしてるな」
比呂志の顔がかぁっと紅潮していく。髪を短く切ったおかげでその様子は分かりやすかった。
名前を囁きながら顔を近付けると、比呂志が反射的に目を閉じたから軽く触れるだけのキスをする。
それだけでビクッと反応する比呂志が可笑しくて可愛くて、啄ばむようなキスを繰り返す。
調子に乗った和弥は舌先でちょろちょろと比呂志の形の良い唇をくすぐって抉じ開ける。
口の中に舌を入れ、奥に引っ込んでいる比呂志の舌を誘い出して、絡めて遊ぶ。
「ん……ッ」
比呂志の口から漏れる湿った声に和弥は魂を抜かれそうになる。なんつー色っぽい声を出すんだ。
陶然とした和弥の背中に比呂志がおずおずと手を回した。
「……イヤなら、やめるぞ」
最後の理性で和弥が聞くと比呂志は首を振ってしがみついてくる。和弥は自分の理性ががらがらと音をたて崩れていくのを聞いた。
「やめろって言っても止まんねぇからな」
ゆっくり押し倒しながら言った和弥の声は少し掠れていた。
105 :
12:2005/06/19(日) 00:50:00 ID:0fKBSvXI
比呂志の躰はその分かりやすい性格と同じくらい素直に和弥の愛撫に反応を示した。
慣れない感覚に戸惑うように首を振る比呂志のうなじをキツク吸い上げ痕を付ける。
耳を甘噛みし、首筋に沿って舌を這わせるだけで漏れる比呂志の甘い声を聞きたいのに必死に噛み殺すから、
そのたびにシャツの裾から手を入れて悪戯な指の動きで快感を煽ってやる。
シャツ越しに触れても硬くなっているのが分かる乳首を指の腹で押しつぶす。
「ッ……」
「気持ちいい?」
器用に口でボタンを外してシャツを脱がすと比呂志の引き締まった躰が現れる。
一緒にいた頃より鍛えられているのは昼間の生活とメロン作りが効いているんだろうか。
健康的に焼け、薄っすらと汗ばんだ肌にいくつも所有印を落とすたびに比呂志の躰がしなる。
焦らすように行ったり来たりする乾いた指の動きにさえ敏感に反応する。
「我慢しないで声出しちゃえよ」
和弥がすっかり尖っている充血したソレをかりっと爪で引っかくと、比呂志は耐え切れず甘い悲鳴を上げる。
見る見るうちに潤んでいく目。上気した頬。濡れた唇。
その声に、切ないような顔に、素直なカラダに、彼だけでなく自分も欲情しているのを改めて認識すると和弥は比呂志のジーンズと下着を下ろす。
「勃ってる。感じてんだ」
それからわざと一番感じる中心を避けてやわらかい腿の内側を撫であげ、足の付け根にキスすると
比呂志は首筋まで赤くしカラダを強張らせ、縋るよう和弥に回した腕の力を強める。
「そんなにしがみつかれると動きにくいんだけど、ひ・ろ・し・ちゃん」
「アニキ」
「顔真っ赤。可愛いなー、お前」
からかう和弥の目は優しいだけではなく獲物を狙うハンターのようにギラギラしたものが見え隠れする。
和弥の視線に射竦められた比呂志は熱に浮かされた頭でぼんやりと――アニキが一番の勝負どころと同じ目をしている――そう思った。
そんな比呂志の内心を知らない和弥は、すでにカタチを変え始め、先走りで濡れている手の中のソレを焦らすようゆっくり撫でる。直接的な刺激に抑えきれない喘ぎ声が比呂志の口から漏れる。
硬度の増したソレを和弥は咥え、わざと音を立て舌を這わせ、追い上げてやると比呂志は耐え切れず熱を吐き出した。
106 :
13:2005/06/19(日) 00:50:35 ID:0fKBSvXI
胸を上下させ荒く息を吐く比呂志の頬に張り付いた髪を梳いてやると、和弥は手早く全裸になり、比呂志の腰を浮かせる。
「力抜けよ」
開放の余韻に浸る間もなく、付近で動き始める和弥の指の動きに喉の奥で悲鳴を噛み殺す。
何か濡れたものを伴って繋がる部分を探るよう綺麗な指が比呂志の中に入り込んでくる。
少しでも負担を減らそうとゆっくりと蠢く指の動きに比呂志は身を強張らせる。
痛い。
それも半端じゃなく、痛い。
いくらどれだけ優しくされようと、元々排泄するための器官に指を入れているのだから、痛くないはずがない。
そう理屈で分かっていても感じる苦痛が弱まるわけではない。
涙を浮かべ、それでも必死に歯を食いしばる比呂志に気がついて、和弥は苦痛を和らげようとイったばかりで敏感になっているソレに刺激を与える。
苦痛と快感とワケの分からない感情が込み上げて比呂志は羞恥心を忘れひっきりなしに叫ぶ。
何度も何度も名前を呼ばれてそのたびに和弥は比呂志にキスする。
すこしずつ緩んできたそこを指を増やしながら念入りに解すうちに不意に比呂志が甘い嗚咽を漏らす。
思わず和弥が比呂志の顔を見ると、比呂志も自分の出した声の甘さに戸惑ったように見つめ返してきた。
107 :
14:2005/06/19(日) 00:51:22 ID:0fKBSvXI
「アニキ、いれて……いい、よ」
息も絶え絶えに和弥の屹立するソレに手を伸ばす。
「ツライ、でしょ……」
直接的な誘いにたまらず和弥は比呂志の中に押し入る。
「…うぅっ……」
指とは比べ物にならない圧迫感に比呂志の躰がビクン、と震える。
「くっ……」
「……っあ!」
「全部、はいったよ」
締め付けてくる比呂志に囁いてやると、その吐息にすら反応してしなる躰。
和弥が気遣うように聞いてくるのにも答えられずただ首を振る。和弥は比呂志の意図を正確に飲み込みしばらくじっとする。
比呂志の呼吸が穏やかになってくるのを待って腰を動かし始める。
中を擦るたびに響く湿った音を聞きたくないのか比呂志はぎゅっと目を閉じる。
今や和弥の与えているものが苦痛だけでないことを昂ぶりきった彼の躰と甘い声が示していた。
しがみつくように、肩口に押しつけられる彼の額や髪の毛の感触が、背中に立てられる爪の痛みが、和弥の独占欲を煽る。
もっと。甘く喘いで。泣いてみせて。
俺だけを見て俺だけに感じて。
和弥がわざと動きを止めると比呂志はねだるように自ら腰を揺らす。
その動きのいやらしさに気がついていないのか、快楽に溺れているのか、比呂志の表情は見たこともないくらい艶っぽい。
「アニ、キ、動いて」
誘うように懇願してくる比呂志の願いを聞き入れて腰を動かし、過剰に敏感になった熱を優しく撫で上げてやると、なまめかしい声をあげる。
「やっ……!」
「動けっていったのは比呂志だろ?」
「で、でも……も、だめ……!」
甘い悲鳴に、自分の硬くなったものが熱を孕む。
ぎゅっと締め付ける比呂志の中に和弥は熱を吐き出し、少し遅れて比呂志も精を吐き出した。
108 :
15:2005/06/19(日) 00:51:46 ID:0fKBSvXI
比呂志が生まれたままの姿で目を覚ますと、和弥の顔が真正面にあった。
途端に今までのことを思い出し恥ずかしくなる。
「起きたか、ネボスケ。シャワー浴びてこいよ」
既にシャワーを浴びたのか和弥の髪からは水が滴っている。
フッと笑う和弥に比呂志はぎこちなく笑い返し、立ち上がろうとするが
「……アレ?」
体を起こそうとすると特に下半身に痛みが走る。
「あにきぃ、なんか痛い」
眉をハの字に下げて情けない顔をする比呂志に和弥も余裕ぶった態度から一転して慌てる。
「やっぱ、あれのせい?」
「……たぶん」
「ごめん」
「いいよ、しょうがないじゃん」
比呂志はそろそろと起き上がり、和弥の助けを借りて立ち上がるとへらへら笑ってみせる。
「シャワー借りるね」
よろよろと歩いていく比呂志の後姿を和弥は複雑な顔で見送った。
109 :
16:2005/06/19(日) 00:52:15 ID:0fKBSvXI
比呂志がシャワーを浴びてでてくると和弥は冷蔵庫から缶ビールを出してやり、アルコールが全く駄目な自分用にはよく冷えた烏龍茶を取り出す。
「ありがと」
ニコニコと上機嫌でプルタブをあけ、いかにも美味そうにビールを飲む比呂志に苦笑しつつ和弥は烏龍茶をあおる。
それから和弥は比呂志を嵌めて賭けにしたことを洗いざらい白状した。男を賭けての勝負に勝った比呂志へのケジメ、だった。
比呂志は和弥が話している間、一言も発しないで和弥の口元を見ていた。
話が進んでいくうちに顔を歪ませる。和弥は比呂志が泣くんじゃないかと思った。
だけど実際の比呂志の目は乾いていた。
「……アニキ、一つ聞いてもいい?」
「なんだ?」
「あのさ、なんでそんなことしたの? そんなに俺を追い払いたかったの?
少しだけ傷ついたように言うと表情を隠すために俯く。だけど短くなった髪は比呂志の表情を隠さない。
「俺、アニキの足引っ張ることばっかだったもんね」
「そんなこと、」
「あるだろ。だってもしこれがお芝居じゃなかったら俺はアニキを殺していたんだよ」
怒りと悲しみで頬を上気させる比呂志は、さっきまで自分の腕の中であえやかな息を吐き出していた彼以上に綺麗だと思った。
「幸せになって欲しいから」
口に出して言うと安直過ぎる上に安っぽい言葉を飲み込み、和弥は姿勢を正す。
「比呂志、お前さ、俺がいないと駄目なんだって言ったよな」
あのとき無我夢中で叫んでいたことを和弥はしっかり聞いていた。
比呂志はきっと睨みつける。
「当たり前じゃないっすか。俺、アニキがいなかったら何にも出来ないよ」
一生懸命言い募る弟分に和弥はふっと笑う。
「俺も一緒なんだよ。お前がいないと駄目なんだ」
これから仕上げとなる最大のギャンブルを前に、和弥は烏龍茶を飲み干した。
110 :
17:2005/06/19(日) 00:52:41 ID:0fKBSvXI
一方その頃。
今日も戸場のバーにはいつもの顔がいつも通り集っている。
各々が好きなように飲んだりしている中、築嶋は手を差し出す。
「なによ」
「金をだせぇ」
某先生の口調でにやりと笑う築嶋に戸場は舌打ちする。
「かずやの賭けのことかしら?」
「そう。カズちゃんから電話あった。ちょっとメロン食いに行ってくるってさ。俺の勝ちだな」
「なんだよー。カズの奴、結局迎えに行ったのかー」
「やーねー。若いって」
毒づきながらも濠田と戸場の表情は明るい。
三人とも比呂志に対して微かに罪悪感を感じていたのだ。
確かに比呂志には知恵の足りないところはあったし、小ズルイところもあった。
だが、ひたむきに和弥を慕う様は見ていて鬱陶しくもあり、微笑ましくもあった。
(付け加えるのなら戸場に至っては比呂志の顔は好みのタイプでもあった)。
それに。
人懐こそうに見えてその実、見えない壁を張る和弥が会うたびに何かと比呂志の話
(大抵は比呂志が巻き起こした騒動だったり失敗談だったりする)をしていく。
その事実だけでも和弥が比呂志を気に入っているのだと証明していた。
だから、お遊びのために比呂志を騙し、和弥が死んだと――しかも自分のせいで死んだのだと――思い込ませたことを少し後悔するくらいは、
三人とも比呂志のことを気に入っていた。
だからこそ和弥の行為は純粋に嬉しかった。
111 :
18:2005/06/19(日) 00:53:07 ID:0fKBSvXI
戸場はポケットから五千円札を取り出し築嶋に押し付けるとにこりと笑う。
「ねぇ、賭けない?」
「いいねぇ」
「じゃぁ、かずやがあのこ連れて帰ってくるほうに五千円」
「おいー、お前ずりぃよ」
「何よ、濠田。築嶋のほうが先に確実に勝つほうに賭けたんじゃないの」
「俺はカズちゃんが向こうに居ついて帰ってこないほうに三千円」
築嶋はよれよれの千円札を三枚差し出す。
「濠田ちゃんはそれ以外に賭けとけよ」
「しょうがねーなー」
果たして新たなる賭けに勝つのは誰なのか。
それはまた別のお話。
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| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 長文でスマンカッタ
| | | | ピッ (・∀・ )
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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元ネタ全然知らないけど萌えたよ(;´Д`)ハァハァ
同じく元ネタ解らんが超GJ!
比呂志かわいいよ比呂志
深夜ドラマ「聖/地(要英訳)」の茶話コー悪役山羊×加糖萌えの結果生まれた、
欲求不満の加糖から全速力で逃げ回ってる山羊と、名もない下っ端少年の不幸な話。
捕まって悔し泣きする山羊まで書けなかったヨ…
|> PLAY.
116 :
1/5:2005/06/19(日) 01:55:44 ID:CNl7q5Rc
加糖さんにヤラれた。正確に言えば最終的にヤッたのは俺なんだけど、でもやっぱりヤラれた、と
いう気分だな、と思い出しながら茶話コーの下っ端少年は殴られた頬に触れた。
溜まり場になっている空き工場で、寸前まではみんなでだべって、先日年少から出たばかりの
加糖が山羊を口説く、じゃれ合うような、際どいジョークのようなやり取りを無責任に見ていたのに
せっぱつまった山羊にいきなり肩を掴まれて、
『コイツ!俺の代わりにコイツが相手する!な、お前、加糖の相手しろ』
と決め付けられて、さっさとみんな引き上げてしまったのだ。
『可愛がってやるよ』
自分も逃げようとしたのに腕を掴まれ、甘い痺れるような声で囁いた加糖に、顔を舐められた。
間近にある迫力満点で綺麗な顔が、あんまり色っぽくて思わず身を縮めると、加糖はそっと
『怖いか…?』
と囁き、一瞬見惚れるような笑顔を見せたのに、答える間もなく次の瞬間には殴られ、蹴られて、
何が何だかわからないままに胸ぐら捕まれた上、振り回されて、壁に投げつけられていた。痛みと
恐怖で半泣きになった少年に対し加糖は腹の上に馬乗りになってから嬉しそうに笑って、それから
口付けをした。
痛みを忘れて一瞬惚けた俺に、加糖さんは笑ってからもう一度殴って言ったんだ。
『お前は山羊からのプレゼントだからよ、せいぜい気持ちよくしてやるよ』
加糖に気まぐれに目をつけられ襲われてヤラれた、というかヤラされた経験者は何人もいる。
中には衆人環視の公開プレイを強要された者もいるという噂だ。
手慣れていたし、確かに気持ちよかった。縮み上がった俺のナニを、加糖さんは慣れた手つきで
取り出して…と思いだし少年は顔を赤らめる。
『なぁに小さくなってんだよ』
なんて言いながら鷲掴みにして乱暴に扱かれる。自身が状況に関係なく反応してしまうのに驚き、
思わず掠れた声で
『やめ…』
と抵抗の言葉を口にしかけたが途端に涙が出るほど捻りあげられた。呼吸が一瞬止まる。
117 :
2/5:2005/06/19(日) 01:56:03 ID:CNl7q5Rc
『馬鹿だなぁ、気持ちよくしてやるって言ってんだろ?』
この上なく楽しそうな笑い声をたてて、顔を殴る。
『ご、ごめんなさい…』
それ以上殴られたくなくて、顔を庇いながら慌てて謝る少年に何が嬉しいのかまた笑う。
『情けねぇよなぁ…ま、そゆとこ…嫌いじゃないゼ…』
庇った腕を除けられて、近づいた顔は思いの外真剣な表情を浮かべていた。
『山羊の…代わりだからよ…』
髪を捕まれ乱暴な口付けを受ける。そのまま顔や耳や髪に、たくさんの口付けと湿った舌の感触。
唇の切れた所の血や、ひょっとしたら鼻血まで舐められた気がする。頭が混乱していたから、
『山羊…』
なんて小さく切なそうな声が聞こえた気がしたのは、気のせいかもしれない。
ひとしきり顔面から胸元まで頭を擦り付けるようにしながら唇や舌で愛撫を与えた後で、加糖は
先ほど剥き出しにした下っ端少年の一物に手を延ばした。
『ハハ…ちったぁ感じてんじゃねぇか』
こんな訳の分からない状況下なのに、少年は確かに反応を示していた。嬉しそうに笑い声をたて
ソレを弄ってさらに大きくさせてから、加糖は上機嫌で何発か少年の顔を殴った。
躊躇いもなくソレに口で愛撫を施し、少年が達するとまた嬉しそうに笑いながら殴った。
『気持イイだろ?もっと気持よくしてやるよ』
そう言って自ら着衣の下をずらすものだから、下っ端少年はてっきり今度は後ろがヤラれるもの
だと観念したのだが、加糖は少年の放ったものと唾液で性急に自分の後ろをならし、少年をモノ
を易々とくわえ込んだのだ。
『気持イイか?…ン?どうだよ?ハハッ!気持イイだろ?』
騎乗位で楽しそうに笑ったり、時々少年を殴ったりしながら上機嫌で腰を揺する加糖。少年は
あんまり気持よくて女のように声を上げ、殴られれば泣き声を出して許しを乞うた。
『…お前、イイぜ…悪くない…その顔、そそるぜ…?』
誰かが物音だけ聞いていたら、間違いなく下っ端の少年が凶暴な先輩に尻を犯されていると
思っただろうが、実際には少年のモノを受け入れ、悦んで腰を振っていたのは加糖の方だ。
若い身体は散々に精を搾り取られ、気持の良さに疲れ果て、ほとんど気を失うように眠りに
落ちた。
118 :
3/5:2005/06/19(日) 01:56:16 ID:CNl7q5Rc
…どれくらい時間が経ったのか、下っ端少年が目を覚ますと一人だった。
加糖の姿はなく、自分の腹の上には自分のものだか加糖のものだか判らない精が大量に
乾いていた。着衣のままでの交情だったため、中途半端なみっともない有様だ。
…加糖さん、いないんだ…
腰は重だるく、殴られた所はじんじん痛い。起きあがると目眩がして、何度か頭を振る。
あんなに殴られたから、馬鹿になったかも…
と元から賢くもない頭でぼんやり昨夜の交情を思い出し、一人顔を赤らめていた所に、
扉が開いて薄暗い倉庫に日が射しこんだので、慌てて服の乱れを誤魔化した。
「…加糖さん…?」
影になって顔の見えない相手に呼びかけると、影は動揺した風に揺れた。それから慎重に
扉を閉めて近づいてくる。その肩を揺らす虚勢を貼った歩き方で、すぐに下っ端少年には
相手の察しがついた。
人を小馬鹿にしたようなニヤニヤ笑いを顔に張り付けた紅いツナギの山羊の姿がはっきり
する。
「なぁんだよ、加糖さぁん、ってよ、ひゃはは!そんなに加糖が良かったかよ?」
妙に作ったような、甲高い笑い声。茶話コーで仲間を従え、いつも偉そうにしているヤンキー
だが、こうして一対一で見ると案外貧弱に見えた。
「ホラ、着替え。いるだろ?」
「あ…どうも」
いつもなら弱いとみるとしつこく虐めたがる山羊だが、今日は違うらしい。山羊は持っていた
鈍器ーで買ったらしい袋を突き出した。受け取って背を向けごそごそと下着から着替え始めた
下っ端少年に、あさっての方を向いたまま山羊は言う。
「レシート入れてるから、着替えたら金払えよ」
「!金取るんすか?」
「おう。なんで奢らなきゃなんねぇんだ?」
セコイなぁ、と思いながらも着替え終わって、黙って財布を開けた少年から財布ごと素早く
奪い取って札を適当に抜いて返す。もちろん釣りなど寄越さない。
119 :
4/5:2005/06/19(日) 01:56:31 ID:CNl7q5Rc
「山羊さぁん」
思わず情けない声を出した少年を、じろりと睨んでから山羊は、そっぽを向いて唇を突き出す
様にしながら言う。
「で、どうっだたよ?」
「……何がスか?」
「だから、加糖のヤツどうだったよ?…殴られたか?」
「はぁ…まぁ、殴られましたけど…」
いきなり山羊に胸ぐらを捕まれた。
「それだけか?お前。加糖とヤらなかったのかよ?」
加糖の色気のある顔とは違い、余裕のない山羊の顔は近づけられても困る。だいたいこの
状況で、ヤッたかどうかなんて察して欲しい。脅しつけるような声を出してくる山羊に、渋々
答える。
「ヤリましたよ…山羊さんが相手しろって言ったんじゃないスか」
「よかったか?どうだよ?」
ぐいぐいと胸ぐらを絞められて、なんなんだ、この人は?と下っ端は目を白黒させる。昨日、
加糖が山羊に『今日こそ相手してくれるんだろ?』とか迫っていたら、山羊はたまたま
手近にいた自分の肩を掴んで押し出して、
『コイツ!俺の代わりにコイツが相手する!』
と強引に言って置いてけぼりにしたのだ。その時の身の翻し方はびっくりするほど速かった。
「いいも悪いも…まぁ殴られましたけど、手加減してくれてたみたいで、たいしたこと
ないッスよ」
苦しい中、腫れた頬に触れて見せる。殴られた後、労るように、煽るように口付けられ、
舐められたことは黙っておく。
「なんだよ、ヤッたのか。ははは、これでお前も加糖のお手つきってヤツだ、っはは」
120 :
5/5:2005/06/19(日) 01:57:28 ID:CNl7q5Rc
取り繕うように乾いた笑い声を立てながら下っ端を解放すると、山羊は大げさな仕草で
天井を仰いで見せた。
「ま、加糖とヤッたのはお前だけじゃないんだし、そんな気にすることないからな」
「はぁ、まぁ、犬に噛まれたと思って、ってヤツっすか?」
というと山羊に頭をはたかれた。ちょっと目が怒っている。
「加糖は犬かよ?」
その様子にひょっとして、とはたかれた頭を押さえながら下っ端少年は思った。
ひょっとして、山羊さん、加糖さんのことまんざらでもねぇんじゃねぇの?
山羊は加糖に誘われても襲われても逃げ回り、正直それだけで、ある意味尊敬されている。
どうした理由か、加糖も山羊にはそれほど無茶はしない。
なんだか落ちつかない気分になって、下っ端少年は、はたかれた頭から手を放し加糖に
殴られ、そして口付けられた頬にそっと触れた。
ゆうべ散々酷使された下半身が、少し熱を帯びた気がした。
『山羊…』と囁いた加糖の声が甦ったが、すぐにそれは気のせいだ、と打ち消す。
夕べの交情はこんな、後輩を生け贄にしてまで逃げ回っている小心者には一生味わえない
快感だ。
「ま、加糖は狂犬みたいなモンだからな」
へらへらと言ってからわざとらしく軽薄に手を振って出ていく山羊の後ろ姿を、下っ端少年は
頬に触れたまま見送った。
こんな姑息な卑怯者に、どうして加糖が執着するのか解らない。
こういうのどう言うんだっけ?猫に小判?山羊に真珠?割れ鍋に綴じ蓋?…なんだか考えるのが
面倒くさくなって、少年は脱いだ服を片づけ始めた。
□ STOP.
取り合えず書いた勢いで投下スマソ…オヤスミナサイ…
>>113 元ネタが分からないけど激しく萌えたよ…
萌えをありがとう!
漏れは居着いて帰ってこないに1000円つI
>115
ヤバイ、萌えた。
何か新境地開拓しちゃった気がする。
うちの地方は今晩放送なのに、もう普通に茶話コーの人見れないよ。
>>93 まさかこの作品の萌えSSが読めるなんて
ごちそうさまですハァハァ
>>61-72 めっさ亀レスですが…ネ申キターー!!
寅龍始まってからずっと好きだったカプの話だったので読めてウレシス。
マイネ申…ありがとうございます…っ(-人-)
>115
萌えますた。バイオレンス受マンセー
名もない下っ端少年のビズアルはきっと小5タイプかのう
山羊のヘタレ具合もよく出ていてGJ!!
>115
襲い受の迫力がGJ!あの画面で思い浮かびました!
声まで聞こえてきた気がします。
萌えた。「捕まって悔し泣きする山羊」編に期待!
>>93 おぉー神!
本編はあんな終わり方だった分、ハッピーエンドでホロリ(´∀`*)
萌えSSをありがとう!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1113609520/689 | 「*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart2」スレのお題です
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 激しく遅れたのでコソーリと
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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ている。
「お待たせいたしました」
「遅いね」
「申し訳ございません」
私と二人の時だけは、主は幾分子どものような口調に変わる。
くつろいでいただけているのならこの上ない幸せだ。
「ねえ、この前の間諜の事だけど、やっぱり公開処刑にするよ」
「わかりました。準備を整えておきます」
品の良い美貌から容赦のない言葉が発せられるのはいつもの事だ。
人々は主を「氷の大天使」と呼ぶ。恐れる者もいる。
だが、それはこの国を支えるために行われている事だ。
「ねえ、お前はなぜ僕に触れないの」
不意打ちの質問に私は反応できなかった。主は続ける。
「お前以外の人間は、僕に触れたがるよ」
何もかも備えている主に触れたくない者などいるだろうか。
恋情であれ憧憬であれ憎しみであれ、主に心動かされぬ者などいるだろうか。
それを、私ごときが触れられるものか。
「触れたいと思わないからです」
私の主は非の打ち所のない人物だ。
名門貴族の嫡男として生まれ、それにふさわしい教育を受け、
最初養育係であった十歳も年上の私よりもはるかに頭脳が勝っている。
どんな競技をやらせても、どんな難問を与えられても易々とこなす。
昨年、若くして騎士団の一部隊を任され、以来多くの功績を上げている。
戦乱のこの世において優秀な指揮官は何よりも貴重なものだ。
私はいつものように、主の寝台に果実水を持って行く。
主はいつものように、日記を書いている。
「お待たせいたしました」
「遅いね」
「申し訳ございません」
私と二人の時だけは、主は幾分子どものような口調に変わる。
くつろいでいただけているのならこの上ない幸せだ。
「ねえ、この前の間諜の事だけど、やっぱり公開処刑にするよ」
「わかりました。準備を整えておきます」
品の良い美貌から容赦のない言葉が発せられるのはいつもの事だ。
人々は主を「氷の大天使」と呼ぶ。恐れる者もいる。
だが、それはこの国を支えるために行われている事だ。
「ねえ、お前はなぜ僕に触れないの」
不意打ちの質問に私は反応できなかった。主は続ける。
「お前以外の人間は、僕に触れたがるよ」
何もかも備えている主に触れたくない者などいるだろうか。
恋情であれ憧憬であれ憎しみであれ、主に心動かされぬ者などいるだろうか。
それを、私ごときが触れられるものか。
「触れたいと思わないからです」
私の答えに主は満足しなかった。
眉をひそめて寝台に立てかけてあった剣を私に放る。
「じゃあ必要ないよね。両腕を切り落として」
「果実水をお運びする事ができなくなりますが、構いませんか」
「他の誰かに頼むよ。いいから切って」
「かしこまりました」
私は主の剣に敬意を払いながら鞘から抜く。ふと気づいた。
「申し訳ないのですが、片腕は切れますがもう片腕は自分では
切れません。誰か人を呼びましょうか」
「いいよ、僕が切る」
「かしこまりました」
私は剣を腕の付け根に当てる。主の剣を私の血が汚してしまうが仕方ない。
力をこめようとした瞬間、私に何かがぶつけられた。
驚いて床に転がったそれを見ると、主の日記帳だった。
「お前はどうしてそんなに馬鹿なの」
「あなたの前では誰もが愚か者です」
「そんな事はわかってるよ」
ならばなぜ確認するのだろう、と思った。
主は少し考えてから私に言った。
「もういいよ。将来のためにその腕は取っておいて」
それから偶には名前で呼んで、と言って主は果実水を飲んだ。
酒でもないのに少し顔に赤みが差している。
可愛い。
私の主はやはり非の打ち所のない人物だ。
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| | | | ∧_∧ <初っ端ボケてすみません
| | | | ピッ (・∀・lll)
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リアルタイムキタ━(・∀・)━!
そして萌えた
主の台詞かわええ
>129-133
萌えキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
GJ!!!!!!!!!
何この萌え主従(;´Д`)ハァハァ
クライマックスで萌えが最高潮に・・・・
GJそして乙
>>61-72 めちゃ遅レスでスイマセンが萌えました。
カツラを取られて心許ない、求められる事に慣れていない丼の描写に
萌え。
丼のカツラ装着時とそうでない時のギャップが色っぽいと思っていたのでつぼデスタ。
直情一直線!の寅可愛いよー…
素敵な作品ごちです。有難うございました。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 某有名漫画「寄/生/獣」より「広/川」×「三/木」
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 久しぶりに読み返して突発的に思いついた
| | | | \
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ マイナーデスマソ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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△あらすじ△※!ネタバレ注意!※
ある日突然、地球上に人間の頭部分に寄生し他の人間を食料とする「寄/生/獣」なるものが現れる。
「広/川」は人間だが、彼らを保護しようと市長に着任し、彼らがより安全に「食事」ができるよう
地区内に数箇所の「食堂」を配置し密かに彼らの手助けをしている。
「三/木」はその「寄/生/獣」の中の一匹で、自分を含む総勢5匹の「寄/生/獣」でひとりの人間の体を共有している。
普段は5匹のうち最も強い「後/藤」が頭に寄生し「三/木」は右手に寄生しているが(他の3匹はそれぞれ左手、両足に寄生している)
時々お互いのポジションを交代したりする。
週に一度の"会合"を終え、集まった地区の代表者はそれぞれ帰途に着いた。
"会合"と称してこうして定期的に集まってはいるが、話し合う内容については大抵いつも同じような事だ。
設置した『食堂』の数や場所はこれで適切か、取り決めたルールを破るような仲間はいないか、
自分達に『害』を及ぼすような『敵』はいないか。
最近ではもっぱら『田邑さん』がやけにご執心の『和泉』という少年についての話題が多いが、
そうそう毎回重要な情報が得られるわけではない。
現に、今日お互いに話し合った事といえば、『食堂』の数はこれ以上増やすべきか否か、
増やすとしたら、また減らすとしたらどの場所にすべきかを議論しただけだ。
結局は現状維持という事で話は落ち着いた。
有益な話し合いがもたれたとは考えにくいが、やはり定期的な情報交換や議論の場は必要不可欠だ。
特に最近はくだんの『和泉』という少年の事もあるし、それ以上に、
……人間ども、どうやら多少なりとも異変に気付き始めたらしい。
世間では見知らぬ人の髪を引き抜いたり、突然顔に触れたりする妙な事態がはやっていると聞く。
思慮に欠ける仲間に注意喚起するためにも、やはり話し合いの場は必要なのだ。
絨毯のしかれた立派な廊下を渡りながら、広河は延々そのような事を思案した。
心中でどんなにあれこれと考えをめぐらせていようと、広河の表情は作り物のように無感情だった。
その表情からは、いかなる人間的な俗っぽい感情も読み取れない。
金属的な冷たい表情、というわけではない。
何も考えていない時に表情が抜け落ちる際の間の抜けた無表情でもない。
ただ、能面のように形の整った目鼻立ちが首の上に載っているだけだ。
表情を浮かべるための筋肉、あるいは神経がそっくり欠如してしまっているような、
そんな表現の似合う不気味な無表情だった。
けれど、一室から聞き慣れないピアノの音色を耳にした瞬間、
広河のその頑なな無表情がわずかに揺らいだ。
――――――とはいえ、その変化は傍目にはわからないようなごく微妙な変化だったが。
広河はマイペースに歩を進めていた革靴の足音をその一室のドアの前で止め、
二度ノックしてからドアを開けた。
がらんとした広い部屋の真ん中にぽつんと据え置かれたピアノの前に座り、
「幹」が実に満足げな表情を浮かべながらでたらめな音色を奏でていた。
乱暴に鍵盤を叩くだけの、幼稚園児の弾く「チ/ュ/ー/リ/ッ/プ」にも劣るひどい音色に臆する事なく
広河は無言のままドアを閉め、「幹」の晴れ姿を見守るべく腕を組んで壁にもたれかかった。
もはや何を弾いているのかわからないが、「幹」はでたらめな旋律を乱暴に弾き終え、
(そもそもこれと決めて既存の曲を弾いているわけではないのかもしれない)
最後に大きな両の手のひらで二度鍵盤を叩き、不快な演奏を(騒音というべきか)締めくくった。
満足げな「幹」に広河が気のない拍手を送ると、「幹」はそのとき初めて
広河の存在に気付いたかのように両目をくるりと回して驚いてみせた。
「あらーっ、広河さんじゃないですか。いつからそこに?」
「『五藤さん』の真似かい?『幹さん』」
大仰な仕草で手を振る「幹」の質問には答えず、広河がその表情に見合う無感情な声音で尋ねた。
「幹」はピアノの上に置いていたタオルで顔に浮かんだ汗を乱暴にぬぐい、そのタオルを足元に放り投げた。
「あー、はい、そうです。俺も少しは特訓しなくちゃな、と思って。
ホラ俺、『五藤さん』と違って鈍いでしょ?アハハハハ」
光の加減で少し茶色く見える柔らかそうな黒髪を両手でかき上げ、
「幹」は形の整った眉を八の字にして間の抜けた笑い声を上げた。
「相変わらずだな。少しわざとらしいくらいだ」
壁に何脚か立て掛けてあったパイプ椅子を広げながら広河がそう言うと、
「幹」は芝居がかった仕草で口元を片手で覆い、秘密の悪事をばらすかのようにしたり顔でにやついた。
「表情豊かな方がね、『エサ』が釣りやすいんですよ。体が鈍い分、他でカバーしなくちゃ」
言うなり「ナッハッハッ」と大きな口で豪快に笑い始めた「幹」を無表情で見返し、広河は脚を組んだ。
「表情の豊かさではきみの方が優れているかもしれないが、ピアノの腕前は『五藤さん』にはかなわんね」
「いやーっはっは、そりゃあね、身体の統率に関しちゃ『五藤さん』にはかないませんよ。
俺にはこれが」
再びその両手が乱暴に鍵盤を叩き始め、広河の両目がかすかにすがめられた。
数秒ほどの間ひどい騒音を撒き散らしたのち、「幹」は首をすくめてみせた。
「―――――精一杯ですから。指先の細かい作業ってのが苦手でね。スピード勝負も苦手だな」
再び眉を八の字にして苦笑いの表情を浮かべた「幹」に、広河はくすりと忍び笑いらしき物音を立てた。
もっとも、目立った表情の変化といえば唇の端がかすかにピクリと動いた程度だったが。
「で、広河さん、今日はいったい何の用で?それとも俺にじゃなく、『五藤さん』に何か用が?」
「いや、特にこれといった用はない。下手くそなピアノが耳についてね」
「幹」は椅子の上で尻を滑らせくるりと広河のいる方向へ向き直った。
「下手くそとはひどいなぁ。これでも一生懸命練習してるんですよ、ほらほら」
片手で二度三度と鍵盤を叩き、得意げに唇を突き出す。
「どーです、広河さんに弾けますか。広河さんよかは俺のが上手いと思いますけどぉ」
「幹」は指先を使って鍵盤を押す、という事に考えが及ばないらしい。
大きな手のひらでただただ乱雑に鍵盤を叩くのみだから、
同時に叩かれたいくつもの鍵盤が不快な不協和音を作り出す。
見かねた広河はおもむろにパイプ椅子から立ち上がると、ゆっくりと「幹」のそばまで近づいた。
「幹」は広河が「幹」のすぐそばで腰をかがめ、ピアノの鍵盤の上に指を置くのをじっと見守った。
「何かリクエストは」
相変わらずの無表情のまま尋ねた広河の顔を覗き込み、「幹」はへらへらと間の抜けた笑みを浮かべた。
「ナハハ、やだなぁ広河さんたら。俺がピアノ曲を知ってるわけないでしょ」
「では、何か適当に弾いてみせよう。……私も『五藤さん』の腕前にはかなわないが……」
なるほど、その腕前は決して見事とは言えない代物だったが、それでも指先を使いこなせるぶん
「幹」と比べると随分すばらしい音色に聴こえた。
しばらくは大人しく広河の指先を見つめていた「幹」だったが、やがて飽きてしまったのか
自らも広河の演奏に参加しようと鍵盤を叩き始めた。「指先を使う」という技は習得できなかったらしい。
広河はもはや「幹」の演奏を正そうとはせず、気の赴くまま鍵盤を指先で叩いた。
広河の繰り出した音色は残念ながら「幹」の繰り出す騒音に掻き消されてしまったが、
そんな事は広河も「幹」も気にしなかった。
広河は「幹」に構わず演奏していたし、「幹」はこれで立派なハーモニーが
奏でられていると信じていたからだ。
やがて指先の疲れた広河は弾くのを止めたが、「幹」は再びピアノ演奏に
夢中になり力いっぱい両手で鍵盤を殴りつけるように叩き続けていた。
柔らかそうな髪が鍵盤を叩くのに合わせて激しく揺れるのを眺め、
広河は己の顎に触れながら「ふむ」と低く唸った。
この「寄生動物」はみな概して容姿が整っている。
それはもちろん、容姿が美しければ美しいほど苦労せず餌を手に入れやすいからに他ならないが、
この「幹」もご多分に漏れず端正な目鼻立ちの顔を擁していた。
とはいえ、この「種」に限って言えば容姿というのはそれほど重要なものではない。
なにしろ彼らの意思で好きなように顔かたちを変えられるのだから。
せいぜい顔が良ければ比較的餌に苦労しないだろうという程度のもので、
面倒くさがりの者は寄生した人間の顔そのままで二度と顔を変えなかったし、またその逆で用心深い者は
「食事」のたびにコロコロと顔立ちを変えていた。
その点、この「幹」に関して言えば彼の容姿は一貫している。
彼の一部である「五藤」は何度か容姿を変えているのを見かけたが、
その一方で「幹」は出会った頃からこの姿のままだ。
広河には、「幹」のこの容姿がもともと寄生前の人間の顔立ちだったのか、それともあとから「幹」が
つくり出した顔立ちなのか、判断がつかなかった。
仮にこの容姿があとから「幹」がつくり上げた容姿だとして、確実にそれの元となるモデルがいるはずだ。
俳優か、タレントか……いずれにせよ、「幹」が選択したこの容姿はなかなかのものだった。
ハンサムだが、一般人が戸惑うほどの近寄りがたさはなく、むしろ親しみやすい雰囲気がある。
それに加え「幹」のこのあっけらかんとした性格だ。
身体能力でいえば確実に「五藤」の方が優れているが、むしろ「食事」に関して言えば
初対面で好印象を抱かせやすい「幹」が5匹のうちの「食事当番」といえた。
広河は目の前で一心不乱にピアノを叩く「幹」の姿を一歩後ろからじっと眺め、
騒音に合わせて揺れる髪、日に焼けたうなじ、服の下からでもはっきりと
見取れるバランスの取れた筋肉を観察した。
「『幹さん』」
ふと肩に乗せられた手に気付き、「幹」はピアノを叩く手を止め大仰な動作で体ごと振り返った。
「はぁい、なーに?」
「幹」は愛想のいい笑顔を浮かべて汗に濡れた髪を両手でかき上げ、
足元に落ちていたタオルを拾い上げて額に浮かんだ汗をぬぐった。
「あー、疲れた。ホラ、俺ってば持久力もないでしょ。もうクタクタ」
「ひとつ聞きたいことがあるんだが」
目の前に立つ広河を一度見上げ、「幹」は凝った肩をほぐすために首を回した。
「そろそろ『五藤さん』と交代しようかな。一度食事を済ませてから」
汗を拭きながら苦笑いした「幹」の肩に広河は再び触れ、その一瞬、広河の唇に笑みらしき表情が仄見えて消えた。
「きみたちには多少なりとも"痛覚"があるはずだね」
「そりゃね。人間の神経や体中の重要器官と繋がってますから」
言うと、「幹」は嫌そうに眉間にしわを寄せ、ぶるりと全身を震わせた。
「大抵の『仲間』は"痛み"を怖がりませんが――――ああ、生命に関わる場合は別ですけど――――
俺は嫌っすね。痛いのは。そうそう、味覚もあるんですよ。
ただ味なんてどれも同じだから、どうでもいいんだけどね」
「そう」
広河の手が肩や腕を撫でさするのをじっと眺めていた「幹」は、はっと目を剥いて
広河の手を振り払った。
「何か痛い事するつもりですか?あー、そうか、実験だな。おたくらお得意の。
せっかくだけど俺たちの身体に何かしたら、たぶん俺より『五藤さん』が黙ってないと思いますよ。
いくら広河さんでも細切れにされると思いますけど。俺の力ではまだ『五藤さん』を抑えきれないんでね」
「そんな事しないさ。私としても、死ぬ前にもう少しやっておくべき事がある。
今はまだ死ねん」
そう言って、広河の手が再び「幹」の肩に置かれ、そっと撫でさすり始めた。
広河の行動の真意が読めない「幹」はいささかわざとらしいくらいに眉根を寄せ、
不思議そうな表情を浮かべてみせた。
広河の手が肩から「幹」のうなじに移り、指先が襟足をくすぐるようにうごめいた。
「人間の、あるいは同種の『仲間』のメスと性行為をした事は?」
「幹」は一瞬きょとんとした表情を浮かべたあと豪快に笑い出し、ひざを叩いた。
「何のためにです?子孫を残せるわけでもないのに。そんな事をするのは『田邑さん』くらいのもんですよ」
「子孫を残すためだけの行為ではないよ。快楽を得る事ができる」
襟足の辺りをいたずらにくすぐっていた広河の指先が「幹」の後頭部を抱え、
もう片方の手が「幹」の顔を固定するようにそっと頬に添えられた。
「"痛覚"があるって事は、すなわち"快楽"を感じる事ができるって事だ」
急速に接近してきた広河を警戒し、終始へらへらとした笑顔を浮かべていた「幹」の顔から表情が抜けた。
こうして真面目な顔をしている「幹」は笑っている時より随分とハンサムに見える。
「そういった性的な"快楽"を体感した事はある?
実験的にマスターベーションのような行為を試してみたことは?」
「俺たちにそういった欲望はないですよ。あるのは生存本能、"食欲"だけです」
「興味があるんだ」
「幹」の頬に添えられていた手がゆっくりと下におろされ、「幹」の下腹部にあるモノをそっと包み込んだ。
「おーっと、広河さん、注意っ。俺たちの身体は慎重に扱ってもらわないと。
むやみに触ると輪切りにしちゃいますよ」
「何か感じないか?妙な……今までに感じた事のない感覚を」
言いながら巧みに手に包んだモノを撫でたりそっと揉んだりしてみせる広河を疑り深い顔で見やり、
「幹」はうーん、と唸りながら首をかしげた。
やはり大柄な体躯に見合う、立派な性器の持ち主だ。
むろんこの身体はかつて存在していた人間のものだが、「幹」のこの顔立ちとこの大きな身体は
よくバランスが取れていてしっくりと合っていた。
「服を脱いでもらってもいいかい。いささか邪魔でね」
「何でです?まあ構いませんが……俺たちの身体に何をしようとしてるのか
詳しく教えてくれないと協力できませんね」
鼻にしわを寄せて唇をタコのように突き出してみせた「幹」の表情を見て、広河は
その表情はこの状況下では不自然だ、と教えてやった。
それでは、と「幹」は大げさな怒りの表情を浮かべ、怒れる貴婦人よろしく
腰に手を当て、人差し指を激しく振りたてた。
広河は腕を組み、「きみの性器を射精させてみたい」と言った。
「きみもこの地球上で生まれて長いんだ、人間の身体上の構造はわかるだろう」
「幹」は人差し指を振り立てるのをやめ、うーん、と唸りながら首をかしげて顎を掻いた。
「そりゃわかりますけど、自分で射精させてみたことはありませんね。
放っておくと大抵はいつの間にか射精してますから。ホラ、朝とか。あるでしょ?
夢精って言うんでしたか?」
広河は再び唇に笑みのようなものを一瞬浮かべ、組んでいた腕をほどいて「幹」の方へ伸ばした。
「何も害のあることじゃない。心配しなくても、この私がきみに害を与えるようなへまはしないよ。
まだ今は、みすみす殺されるような事をする気はないからね」
言いながら「幹」のズボンのベルトに意味ありげに触れてみせた広河を見つめ、「幹」は鼻にしわを寄せた。
「わかりましたよ。やれやれ、人間ってのはどうしてそう好奇心旺盛なのやら」
ズボンのベルトを手早く引き抜き、下着ごとズボンをずり下ろして「幹」は仁王立ちになった。
「早く終わらせてくださいよ。もうクタクタなんで、早く『食事』をして『五藤さん』と交代したいのよ」
「わかってるさ」
広河はそっと「幹」の剥き出しになった立派な性器を握ると、柔らかなタッチで
するするとこすり始めた。
先端の露出した部分を親指で撫でながら、「何か感じたらどんな感じか伝えてくれ」とお願いした。
はじめは面倒くさそうに仁王立ちになって広河の愛撫めいたものを受けていた「幹」も、
性器が勃起するに従って不思議そうに首をかしげ、うーん、と低い声で唸り始めた。
「どんな感じだい?簡単にでいいから言ってみてくれ」
「幹」は再び考え込むようにうーんと唸り、首をかしげて鼻にしわを寄せた。
「弱ーい電気が流されてるような……妙な感じ。あー、ちょっと痛いかも。
あんま好きな感覚じゃないなぁ」
「慣れてないからさ。よし、少し趣向を変えてみよう」
言うなり、広河は「幹」の勃起した性器を口に含み、しゃぶり始めた。
突然の事に驚いた「幹」はへらへらした笑みを表情から消し、無表情でわずかに腰を引いた。
「何をしてる。噛み付くつもりか?危害を加えるつもりなら」
「そんな事はしないと何度も言っている。何のメリットもないのに私がきみに危害を加えるはずないだろう」
反論を終えると、広河は再び大きな一物を口いっぱいに頬張り、唇や歯で硬く勃起したそれを刺激した。
あれほどうるさいくらいに喋り続けていた「幹」がようやくその口を閉ざし、
広河が「幹」のものを舐めるピチャピチャという物音以外はしばしの沈黙が
室内を包み込んだ。
「幹」は奇妙な生暖かい感触と共にその音を聞き、自分たちが『食事』をする時の
血をすする音によく似ていると思った。
ひとしきり舐めると、広河は一息ついて「幹」を見上げた。
「どうかね、『幹さん』。私がもう少し巧ければよかったが……こういう行為には不慣れでね」
突然感想を求められた「幹」は少し驚いたような表情を浮かべ、器用にも片眉だけを上げてみせた。
「うん、悪くない。感触としては何というか……
さっきの"電流が流れる"感じがもっと和らいで、局部的な強い感覚が腰全体に広がった感じ?
うまく言えないのが残念」
「いや、じゅうぶんだ。なるほど。興味深い」
広河は舌で先端を一舐めし、唇で挟んで刺激した。
「……はぁ、うんっ……いいね、嫌いじゃない感覚だ。……好きかもしんない」
広河は、ここで始めて「幹」の息が乱れた事に耳ざとくも感づいて、ここが攻め時とばかり
大口を開けて目の前のものを一気にくわえ込んだ。
「うっ、ん……っい、息が詰まる……苦痛じゃないけど苦しい。
人間の身体って痛覚まで妙だ。生存には必要ない感覚ばっか発達してんのね」
「それだけ人間が暇な生き物なのさ」
広河は巧みに舌で先端を刺激しながら、根元を握って固定し、くわえ込んだものを唇でピストンした。
「わかるか、『幹さん』」
「なにがっすか?」
広河は口の中のものをそっと甘噛みし、そっと口付けてから、
その時初めてはっきりとした笑みらしきものを唇に浮かべた。
「これが"快楽"だ」
言うなり、広河は渾身の力を込めて口に含んだものを吸い上げた。
「幹」はびっくりして腰を震わせ、間の抜けた「あれっ」という声を最後に射精した。
口の中に出されたものを飲み下した広河の唇からわずかに零れた精液を見て、「幹」はあからさまに顔を歪めた。
「飲むもんじゃないでしょーに、広河さん。飲んだって子供はできませんよ。オスに」
「わかってるよ。ただ単に気分の問題だ。ある種のパフォーマンスさ」
広河の言葉の意味がわからなかった「幹」はただ首をかしげ、下半身を剥き出しにしたまま
目の前でひざまずいている広河の前に胡坐をかいて座った。
「で、どうだった、『幹さん』。初めての"性的快楽"は」
口元の精液を指先でぬぐいながら、広河は例の無表情のまま「幹」にそう尋ねた。
「幹」は思案するように眉間にしわを寄せ、額に人差し指を当てて考え込むようなそぶりをした。
「悪くはなかった。うん、そーだな、気に入ったよ。ただ、今は運動した後みたいに疲れてるなあ」
言ったあとでアハハハハハ!と大声で笑い始めた「幹」だったが、笑うタイミングを
間違えた事に瞬時に気付き、すぐに笑うのをやめて困ったような表情で苦笑した。
「また、してみたいと思うかい」
おもむろに「幹」の太ももを撫でながら尋ねた広河に構わず「幹」は立ち上がり、
全身をほぐすかのように背伸びをして背骨や腰の骨を鳴らした。
「すまないが、もうクタクタだよ。ちょっと『食事』しに行ってくる。
そのあとは『五藤さん』と交代してもらうから、あとの話はまた今度頼むよ。
とにかく疲れた。ほら俺、スタミナないじゃない?ちょっと続けて運動するとすぐ疲れちゃうんだよねえ」
のんきに首の骨などを鳴らしながら肩を回す「幹」を見上げ、広河は立ち上がった。
しわになったひざ裏部分のスーツの生地をのばし、広げたままにしてあったパイプ椅子を片付けた。
『食事』に出かけるべく手早く下着とズボンを身に着け、部屋から出て行こうとするその後姿へ、
広河はひとつ忠告した。
「『餌』以外の人間に目撃される事のないよう、くれぐれも気をつけてくれ。
万が一何者かに目撃された場合は」
「そいつも食う」
でしょ、とにっこり笑ってみせた「幹」の人のいい笑顔にそうだと頷き、広河は腕を組んだ。
「じゃー、行くよ。どーもお世話さま」
おどけた様子で外出していった「幹」の後姿を見届け、広河は開けっ放しだった
ピアノの蓋を閉めて部屋を出た。
赤い絨毯の敷かれた長い廊下を歩きながら、広河は口内にじっとりと居座る
「幹」の残り香に唇をゆがめ、仕事をする前に一度口をゆすぐ事に決めた。
どんなに若く美しい人間のメスと性行為をしてもまったく欲情しなかった自分が、まさか
異種の人食いの化物に欲情するとは。
己でじゅうぶんに自覚しているつもりだったが、改めて自分は変人、いや、
婉曲に表現するのはよそう。
人間の中でも特に気の違った狂人なのだと、広河は改めて自覚した。
それでも一向に構わない。
彼らがこの地球上に現れてからというもの、すべてが灰色の霧のようだった世界が
どれほど色鮮やかに生き生きとよみがえった事か。
私は彼らを愛しているのだ。
狂おしいほどの恋心に胸を焦がす小娘のように。
無機質な革靴の足音を長い廊下に響かせながら、広河は黙々と絨毯の上を歩いていった。
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| | | | ピッ (・∀・ ;) 色々とスマソ でも満足
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タイムリーに今日初読みしてたので(゚∀゚)三3ハァハァ
広/川の行動がいまいちナゾだったんで
こんな所で納得させられるとは(゚∀゚)満足!
萌えたよ、GJ!
更に深い快楽も教えてあげてくれと思ったよ。
まー、その前に挽肉にされちゃうだろうけどw
>>139-154 は、禿萌えた(*´Д`*)ハァハァGJ!!
まさかこの作品で801が読めるとは…
なんとなーく間の抜けたふたりのやりとりが可愛い。
次はもっと気持ちいいことを教えてやれ!…と思ったけど、
>>156タンの言うとおり
下手な事したら挽肉にされてしまうという諸刃の剣。
意外な作品に驚きつつモエー!!(*´∀`*)
>>139-154 ハァハァ(´Д`*)萌えた。禿しくGJ!
三/木受…ちゅーよりこの作品で801とは考えつかなかったけど予想外に萌えたー!
三/木可愛いよ三/木。アホの子で可愛いよ(*´∀`*)
広/川、思いきってヤッちまえよ!とけしかけたくなるが、いかんせん強すぎるのが難点だなw
広/川がせめて同種の仲間だったら…
異種間は萌えるぞ
>>160 けど、あまりにも力の差がありすぎて801の王道 強姦・無理矢理 ができないではないか!w
下手な事したら切り刻まれちゃうし…
広/川がんがれ。
なんにせよ姐さんGJ!
こっそりと続きを希望する…
PCのフォルダ整理してたら昔書いてた飛翔死神漫画のSSが出てきました。
2年ほど前のもので発酵気味なのですが供養がわりに投下させてください。
内容はル木アを助けにいく直前の話でイチゴ→裏原の片思いものです。
エロなしなのですが斜め読みでおながいします。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
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163 :
イチゴ→裏1:2005/06/24(金) 13:54:27 ID:KqHOP0kL
夏の暑い昼下がり。
その日、俺は一足はやく浦原の元へと足を運んだ。
店内は相変わらず静かで客が出入りした形跡はない。
いつも店先で小突き会っているはずのガキ達もゴツい眼鏡のおっさんも、今日は姿が見当たらない。
人気のない店でどうしたものかと考えあぐねていると奥のほうから誰かが声をかけてきた。
「…あぁ、すいません。今ちょっと忙しくて店閉めてるんですよ。」
相変わらず間延びした口調で店主は欠伸をしながら店内へ顔を出した。
「よぉ。」
俺はいつものごとく愛想が良いとは言えない面で軽く会釈をする。
「あれ、クロ崎サン?」
店主…浦原は一度俺の姿を確認し少し驚いたように名前を呼んだ。
「今日だったよな。魂尺潜入決行日。」
「えぇ、そうですけど…まだ早いッスよ?連絡してませんでしたっけ、時間は今夜…」
「知ってる。今来たのはそれとは別件だ。」
俺がそう言うと裏原は少し不振気に眉根を寄せた。
「…どういった御用件で?」
さっきまでの呆けた口調がかすかに硬質のものへと変わる。
164 :
イチゴ→裏2:2005/06/24(金) 13:55:27 ID:KqHOP0kL
まただ。
ヤツが明らかに人と一線を引く瞬間。
俺が境界に踏み入ることを許さない。
「あんたの事だ」
うだるような外の暑さと反するように冷たさを帯びる店内の空気。
気後れしそうになるが問いただす言葉は止まらず、俺の口をついて出る。
「今まであんたの事はただの変な男だと思ってたけどな」
「…心外ですねぇ。あんまりだ」
茶化すように裏原は笑顔を作る。
あくまで本心を見せようとしない、ヤツ特有の笑い顔。
そしてそれは完全に俺の問いを拒絶した証拠でもある。
いや、俺自身を疎ましく思っているのかもしれないが。
そんな事は覚悟の上だ。今更どうでもいい。
「その仕込みの斬魄刀…魂尺の知識…、半端じゃない強さ。あんた一体何者だよ?」
胸につかえていた言葉を吐き出した。
知らず内に握り締めていた拳が汗ばむ。
裏原を見据えた目は逸らさず俺はただ答えを待った。
返される視線は冷たいものだったが逸らせば負けだと思った。
「そんな事聞いてどうするんです?」
「答えろよ」
「知ったところで面白くもないでしょう」
ある程度、予想はしていたがやはりはぐらかされる。
どうしても入り込めない、その現実に胸のどこかが痛みだす。
それでも俺は虚勢を張り続けるしか、出来ないのだ。
165 :
イチゴ→裏3:2005/06/24(金) 13:56:07 ID:KqHOP0kL
「面白くなくていいんだよ。」
ここに来る道すがら、ひたすら頭の中で反芻した台詞をつなぐ。
「ノレキアが処刑されるまでにアイツを助け出して、さらに俺ら自身も無傷で魂尺から戻ってこなきゃならないんだ。
っていうか俺はともかく他の仲間に被害は出したくねぇ。
そしてそのためにはアンタの協力が必要だ。」
「えぇ、そうですね。それが何か?」
「でもアンタの事を知ってノレキアはいない。加えてあんたには謎が多すぎる。
果たして本当に信用していいのか、判断がつかないってのが今の本音だ。
腹の内が探れねぇ奴なんかと組んで仲間を危険にさらす最悪なパターンだけは避けたい」
一度に息を吐ききり用意してきた言葉を言い終える。
慟哭がそのリズムを早めた気がした。
「なるほど」
裏原は顎を片手でさすり頷いた。
「信頼していいのなら正体くらい晒してみせろよ」
俺が睨みつけると奴はふいに口元を歪ませた。
「…くくっ…面白い事を言いますねぇ」
急に裏原が笑い出した。喉の奥で搾り出すような含み笑い。
そしてそれがあいつによく似合っている。
「何が面白いんだよ」
笑われた意味がわからず聞き返すとヤツはゆっくりと俺に歩を近づけ、
「…本心を見せないのはお互い様でしょう…?」
俺の耳元スレスレで、そう、囁いた。
166 :
イチゴ→裏4:2005/06/24(金) 13:57:41 ID:KqHOP0kL
何を言われたか瞬間的には解らなかった。
ただ背筋が強張り、その後ゆっくりと体温が引いていく気がした。
そしてやっと言葉の真意を噛み締める。
「十分でしたよ、立派なものだ。それを大義名分っていうんですか?
……でも残念。そんな上っ面だけのセリフじゃあ、」裏原の手が俺の胸元に来る。
コンコンと心臓の上辺りを小突かれ、
「アタシのここに届かない」
最後…帽子の下、余裕めいた表情で笑むヤツの口元がやけに目についた。
あぁ、そうだな。その通りだ。
保身を図ってたのは俺の方だ。
じゃあ、本音をぶちまけたらアンタは応えてくれたのかよ。
仲間の無事のためとか、信用できないからとか…そんなの只の口実だ。
本当に伝えたい事はそんなんじゃない。
あんたが好きだ。好きだから。
別に何者だって構わない、敵でも味方でもそんな事、今更どうだって良い。
ただ、あんたが引いた境界線の内側に、俺を入れて欲しかっただけだ。
俺という存在が、あんたの中でどれだけ価値があるのか確かめたかった。
あんたが持つ謎を少しでも共有できたら。
そしてもし俺の望む答えをくれたら、少なくとも疎まれてはいないって証拠になるから。
その気休めがあれば、この不安定な状態がちょっとはマシになるんじゃないか。
そんな叫びが脳裏をかすめても所詮、俺がそれを口に出来るわけがないのだ。
そして小さなプライドに拘る俺相手に裏原が答えを導いてくれるはずもない。
全てを見抜かれていた事に軽い眩暈を、だが心のどこかでこんな結果を予測してた自分がいる。
近づいていた裏原の体がまた距離をおく。
すぐそばにあった体温が離れていくのに、かすかに寂寥感を覚えた。
167 :
イチゴ→裏5:2005/06/24(金) 13:58:41 ID:KqHOP0kL
「今は助け合って全力を尽くす時だ、そんなつまらない疑心暗鬼に囚われてる暇はないでしょう?」
やがて完全に遠のいてしまったヤツに俺は俯いていた視線を戻した。
「…そうだな。どっちにしてもルキアの救出に関わった以上アンタには俺らを陥れるメリットもないワケだ。
だったら…とりあえずは信じて賭けるしかねぇな。」
「その通り。どう転んでも失敗したら痛い目にあうのはお互い様ですよ。アタシらもハイリスク承知で尽力してるんス」
結局、コイツには適わない。
追い詰めているつもりが自分が追い詰められていた。
何事もなかったように振る舞い、納得した表情を作り、もと来た道を帰る。
俺が取るべき行動はもうそれしか残されていない。
「じゃあな、邪魔した。」
踵を返すと、裏原の声が背後で聞こえた。
「…そうだ、クロ崎サン」
「一つ約束しましょうか」
思いがけない言葉につい振り向きヤツの表情を確かめる。
帽子の影になりそれを読む事はできないのだが、
「目的を果たして、無事戻って来れたら今度こそきちんとアナタ自身の言葉でさっきの質問してみてください」
「…はぁ?」
「もしソレがアタシのここに触れたら…」
そう言って裏原は己の左胸を指先で示し、
「全部、答えてあげますよ」
明快にそう告げた。
なんだか複雑な気分だった。
だがコイツに良いように扱われるのは癪な気がする。
そんな小さな反抗心が頭をもたげ、俺は眉間に皴をよせただ一瞥した。
「ふざけんな、もう聞かねぇよ」
そう言い捨て俺は店を出た。
背後で裏原が満足そうにかすかな笑い声をあげる気配がしたが、気にしてられない。
俺はただ足早に帰路についた。
午後の太陽光線に焼かれながら、頭はひとつの事に集中する。
目的が一つ増えた。
認めたくはないがやたらはやる気持ちを抑えられない。
つくづく単純な自分に嫌気がさしてきた。
絶対に助けてやる、待ってろノレキア。
…お前はオマケだ、下駄帽子。
今夜十時がやけに待ち遠しかった。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ END. | |
| | | | ∧_∧ ご拝見ありがとうございました。
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
すいません、伏せきれてませんでした。
反省しますorz
>163-168
モエタ
>>139-154 私もこっそりと続きを所望してみる…(´Д`*)ハァハァ
「寄/生/獣」、名前しか聞いたことなかったけど姐さんのssで萌えたよ。
受けが可愛い…アホっぽい受けって好きなんだ。
なんか原作自体も面白そうだね。今度古本屋ででも見かけたら買ってみようかな…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 「*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart2」スレ730です。
| ト書きだけでは何だなと思ったので文にしてみました。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 蛇足な感も否めないけどne!
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
がたん、と目の前で電車が発車する。
後輩の石崎と学校帰りにブラブラしていたら電車を逃してしまったのだ。
まあ、焦っても行っちゃったもんは仕方ないだろう。
今朝買った清涼飲料水でのどを潤しながら
ホームに設置してある汚い椅子にドサリと腰掛けた。
俺は石崎の事が好きだ。…普段は素直にいえないけど。
しかし素直に言えないのには理由がある。
それは…
「先輩はほんとちっこいッスねえ」
これだ。
ヤツは一個下の癖に180cm強。それに比べて俺は160cm弱。
ほぼ20cmの身長差を何かとしみじみつぶやいてくる。…人が気にしている事を!
「うるせんだよ。身長にばっかり吸い取られて、ミリも脳に栄養が行き届いてないお前に言われたかねえ」
睨んでやるも、俺は座りヤツは立っている。
いつも以上に開いている身長に少しばかり苛立ちを感じ、座れと隣の椅子を指差した。
体育会系的な返事をして石崎は足を揃えて座ると俺の顔を覗き込んで笑う。
「良いじゃないスか、先輩。ちっこい方が可愛いよ」
びたり。
石崎の頬にビンタをくれてやる。
「お前、二度と俺に可愛いとか言うな。次はグーでアゴを狙っていく」
ぎゅ、と握った拳を見せ付ければ慌てて首を横に振った。
「うわわわ、冗談ですよ、冗談。今からでもちゃんと伸びますって」
口がヘの字にゆがむのが自分でもわかる。昔からのコンプレックスなのだから。
幼稚園の時から、背の順に並べばいつも俺は先頭で腰に手をあてていた。
席替えの時もチビだからという理由で有無を言わさずアリーナ席。
おかげで居眠りすらできず無駄に成績だけが良くなった。
「本当?」
「ほんとうほんとう。先輩、牛乳とか飲んでます?」
「牛乳キライ」
「…じゃ、小魚」
「ネコの食いもんじゃねえか」
俺の返事に、はああ。とでっかいため息を吐きやがる。
キー! 体がデカいとため息もデカいんデスネ!
「…お前は、好きなのか? その、牛乳とか魚とか」
態度に出すのも子どもじみていると思い、グッと怒りを抑えて無理に笑ってやる。
なのに石崎はノンキな顔をして頭を掻き、こう言ったのだ。
「え、いやあ、人並みっすかね。取り立てて好きなわけじゃ…」
キレてもいいだろうか。
考えれば考えるほどムカムカしてきて、俺は眉根を寄せたままグイと石崎のネクタイを引っ張って言ってやる。
「お前はタバコも吸うし、夜は夜で「昨日ゲームで貫徹しちゃいました」とかホザいて るから寝てないだろうし…なのになんでそんなにでっかいんだよっ!」
「もー…先輩沸点低いッスよ…。そうですねえ。家系、ですかねえ」
人がヒートアップしてるのにこのノンキさ。
何で俺はこいつに惚れてるんだろうと疑問ばかりが思い浮かぶ。
毒気を吸い取られた様な気がしてネクタイを離すと今度は俺がため息を吐いた。
「お前んちでっかいの?」
石崎の家に行った事はあるが、家族を見かけたことは無い。…当然といえば当然か。居ない時を見計らって行っているのだから。
パタパタとネクタイを直しながら石崎は考え込んだ。
「えーと…よく考えたら標準でした」
ぼかり。
「二度とふざけた口を利くな。今度はチョキで目を狙っていく」
先ほどちゃんと忠告したのだから俺に罪はあるまい。
フンフンと鼻息を荒くしていたら、アゴをさすりながら石崎がもたれかかってきた。
何を考えているのか判らない行動に心臓が口からとび出そうになったのは秘密だ。
「せんぱーい、痛いっすよう」
「…こ、こんなトコで引っ付くな…」
肩を押しやっても重くて動かない。別に石崎は重量級な訳じゃない。
こいつ、俺が照れてるのを判ってわざと体重をかけてるのだ。
嬉しさとムカつきと周りの目がグルグルと入り混じって自然と鼓動が早くなる。
「別に誰も気にしてませんって。人少ないし」
夕方のこの時間は帰路を急ぐ人で混むけれど
先ほどの時間の電車がピークであり今はあんまり人が居ない。
ローカル線なので知り合いもあまり居ないし…。
腰を折り曲げて男の頭に頭をひっつけている高校生を見ても別に何も思わない…だろう。
それでもやはり恥ずかしいのは恥ずかしい。
「チョキ、目にいれられてえのか…」
照れ隠しのためにワザと声を低くして威嚇してやるも
石崎は「動じません」と言うかの様に笑った。
「先輩のだったらどれだけでも受けてやりますよ。
ほら目にいれてもいたくない、って言うじゃないですか。アレですよあれ」
「…そりゃ子どもにいう言葉じゃ…」
普段だらんとしてるのに、こういう時だけやたら積極的だから困る。
俺の顔は今赤くなってるに違いない。
どうしようどうしようと考える俺の頭には
電車が来る事を告げる女のアナウンスが天使の声に聞こえた。
「電車来る。…ってさ。どけよ」
「もう? 残ー念」
やっと離れた。
どっちが子どもみたいなんだか。
電車がホームにやってくる音を聞き、地面に置いてあったカバンを取る。
もうしばらくはこいつと帰りにブラつかない、と心に決めながら。
毎日毎日外でこんなにベタつかれちゃこっちの心臓が持たない。
やれやれと体を元に戻すが、目の前が陰っている事に気づくのが遅すぎた。
既に立ち上がってた石崎がお辞儀をする様にして俺の軽く口付けたのだ。
「……!」
驚きつつも石崎をおしやり、辺りをみやるが
皆来た電車の席を取ることに必死で誰も見ちゃ居なかった様だ。
ほっとしてにらみつけてやれば、またもゆるんだ笑みを見せやがる。
「俺ねえ、ちっこい先輩が大好きなんですよ。だからまだまだ背伸ばしますよ」
自分から公衆の面前でキスしといて、顔を赤くさせて何ほざいてんだコイツは。
「…好きにすれば」
でも、こういうトコが好きなんだろうなあ。
ため息を吐いて呆れた様子を装いながらこっちまでゆるんでしまう顔をガマンして、電車へと向かった。
____________
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ ;) 該当スレ729さん勝手にスミマセン
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>>177 何この良いツンデレ。
っていうかもう既にデレ気味なのがまた良し!
ゴチですた〜
深夜ドラマ「聖/地(要英訳)」の茶話コーの悪役・山羊×加糖話。
前回感想くれた姐さんたち感謝ッス。
しかしながら山羊相手だとエロのつもりがコメディ?になって困りまスタ…
|> PLAY.
退院後、昼間から自室のベッドの上でゴロゴロしていた山羊の所へ、見舞いと
称して加糖が訪れたのはある日の午後のことだった。
加糖が来たと判って山羊は慌てて布団の中に潜り込んで寝たふりなどしてみたが、
茶話コーの仲間達を強引に帰らせた加糖は、狸寝入りの山羊に構わず顔を近付け
マジマジと見た後、
「…相変わらず、ひでぇ顔だな」
と囁いた。
ひどい事を言われ、たまらず山羊は目を開け歯を剥き出して怒鳴った。
「ウルセェ、ヒトのこと言えるか!」
怒鳴ったせいで傷に応えて、すぐに顔をしかめる。
その顔にニヤリとしてから山羊の耳元に唇で触れる。その加糖の顔にもまだ不良刈りに
切られた傷を押さえる絆創膏があった。
山羊の耳を唇に挟み、舌で触れ、少し歯を立てる。
「お、おい?何してんだよ?!」
ふ、と加糖が少し笑ったのがわかる。
「や…やめろって!俺ケガ人だぜ?!」
「ケガ人、上等じゃねぇか…そそるぜ…」
ぎし、とベッドが二人分の体重がかかって軋んだ。
「!!!や、やめ…コラ加糖!」
山羊の顔の両側に手を突いてのしかかった加糖の唇が、山羊の目元をかすめる。
湿った感触は舌だ。
べろり、と顔を舐められて、山羊は頭から囓られるような錯覚を覚えた。
「なぁ…、耳、少しくれねぇ?」
「はぁ〜?」
「目玉とか結構欲しいんだけど…ダメだろ?耳の端っこ、ちょっと囓らせろよ」
「め、だまぁ??」
色気を滲ませ、ねだるような加糖の言葉に山羊の声が裏返った。
錯覚ではなく、加糖は山羊の耳を囓っている。
「指でもイイぜ…」
加糖の声は、どこか甘えた響きを帯びていた。耳から唇を放すと、自分の肩を押し
返そうとしていた山羊の手を掴み、加糖はその指先を口に銜えた。
ぺろり、と舌で中指をくるむ。歯で甘く噛んだと思うと、再び指の間を丹念に
しゃぶって、愛おしそうに口で奉仕する加糖の舌や唇の動きにやけにぞくぞくする。
「な、なんだよ?ははっ、なぁに言ってんデスかぁ?」
確かに感じている性感を誤魔化そうとするかのように、山羊は声を張り上げた。
そんな山羊に、加糖はしばらくは黙ったまま丁寧な愛撫を指に施していたが、ふと身体を
起こした。山羊の腹の上に跨って座り、視線だけを反らす。
解放された指がやけにスースーして、山羊は軽く拳を握った。
「……潮時かと思ってさ…」
「はい?」
「不良刈りにも、負けちまって…もう、オマエは俺と、する気ないだろうし」
…っていうか初めっからする気などありませんが?!とツッコミたい山羊の気持など
この際どうでもいい。
不良刈りに負けて、加糖は山羊と同じ病院に担ぎ込まれた。
山羊は重傷でも無いのに、不良刈りが怖くて全治二ヶ月と称して入院していたのだ。
目が覚めた時、まだ勝負途中のつもりで跳ね起きたけれど、隣のベッドで山羊が顔だけを
こちらに向けていて、きょろきょろする加糖を歯を見せてあざ笑った。
『バッカじゃねぇの?加糖〜、負けたんだってな、オマエ。はははっ、ざまぁねぇな!』
…山羊の望みを叶えたら、いつかは自分と向き合ってくれるんじゃないかと、漠然と
思っていた。もちろん本気でそんなこと、信じていたわけじゃないけど。それでもいつか、
一回ぐらい、とどこかで期待していた。
でも今、不良刈りに無様に負けて。たぶん、もう自分は山羊にとって価値のない人間だ。
だから、何か記念を貰えたら、山羊の前から消えるつもりだった。
「…もう諦めるから。なんかくれよ…歯でもいい…うまく殴るから、一本だけ」
何でもいいから、山羊の一部でも欲しかった。
本音を言えばセックスに応じてくれない山羊のモノが欲しいのだ。
喰い千切ったらさぞ爽快だろうと思いながら加糖はねだったが、山羊は即座に酷い
差別用語で拒絶して、それからさすがにキツイ言葉だったと気が付き、笑い飛ばして
誤魔化そうとした。
「じょ…ジョ〜ダンでしょ?アレアレ?なぁ〜にマジになってんだぁ?」
加糖は視線を合わせようとしない。傷ついたような顔をして唇を少し尖らせている。
…案外可愛い顔、するんだよな…
思いがけない表情を見せられ、軽口で誤魔化す気もからかう気分も失せた山羊は
二、三度瞬きをした。
なんでコイツは、俺なんかがいいのかね?
正直、自分はいつも虚勢を張って、いっぱいいっぱいなのだ。ハッタリと、相手が弱いと
見極めの付いた時のケンカだけでふんぞり返っているのだと、一応自覚している。
大物を気取ってはみても、怖くてクスリにも手をだせない、そういう半端な男なのに。
自分が話し掛けたら、一見強面の表情を嬉しそうに弛める。悪さに誘えば尻尾を振って
付いてくる。
他のヤツらのように、コイツは口だけだ、なんて馬鹿にするような事もない。
いつだったか、惚れてる、と告られたこともある。
「…オマエ、まだ俺に惚れてンのか?」
こくん、と視線をあげないまま、首だけが頷く。子供じみた仕草に、山羊は落ちつかない
気分になった。
「俺なんかに惚れても、なんもいいことねぇぞ?」
「…んなこたぁ知ってるよ」
「………」
騙されるな、と山羊の頭の隅で警鐘が鳴る。
コイツはサドで、セックスにはもれなく殴る蹴るが付いてくる。
可愛いおねぇちゃんや、色っぽいオンナならともかく、コイツはメチャクチャ強ぇんだぞ?
コイツに付き合ったら身体がもたない…
「そんなにしたいってんならセックスくらい、してやってもいいけどよ」
警鐘を無視して、山羊は自分でもびっくりするような言葉を口にしていた。
「山羊…?」
ぱちり、と一回瞬きをして加糖は山羊と、やっと視線を合わせた。
言ってからしまった、と思ったがもう遅い。加糖の特徴あるオッドアイがきらきらしていた。
「マジかよ。いいのか?山羊、俺もう…!!」
「し…してやってもいいが、条件がある」
性急に布団をはぎ取ろうとした加糖を、山羊は慌てて押し留めた。
「待て!待て待て待てって!!いや、ヤメテ、待って〜!!!」
「…なんだよ、じらすなよぉ!」
さっきまでの切ない表情はどこへやら、加糖はタレ目気味の目尻をさげて顔をくしゃくしゃに
して笑っている。上機嫌だ。
やべぇ、こんな時の加糖は簡単に人を殴る。加糖が右手を拳の形にしたのを目の端で見た
山羊はとっさに顔を両腕で庇いながら、条件を口にした。
「殴るのナシ!殴るんなら、しねぇっつーの!!」
切羽詰まった山羊の言葉に、加糖は到底信じられない、という顔をして呟く。
「……なんで…?」
「愛を育むのに邪魔でしょーが!」
「………アイ…?」
さすがに滑った、と山羊は思った。幾ら何でも、愛はないだろ、愛は。
加糖の呆けた表情にじわじわと赤味がさしてきた。笑い飛ばされるだろうな、と思い山羊が
撤回しようとした時に、加糖はもう一度、繰り返して言った。
「アイ…」
それから、ぞくぞく、っと身をすくませる。自分の身体に自ら腕を廻して、加糖は
掠れた声で相手を呼んだ。
「山羊ぃ…なぁ、マジで…?」
しかし応えを待つ間もなく、次の瞬間、加糖は山羊の頭に縋り付いていた。
「山羊!山羊、山羊ぃ…!!」
身体ごと山羊に押しつけ、山羊の耳や顔に口付けの雨。甘く噛み、味わうように舐め、
啄むようにキスを落とす。
そして。耳元で低い声がした。
「あぁクソ…やっぱ殴りてぇ…!」
「加糖?!…いってぇ!!」
感極まった加糖が、山羊の耳に歯を立てて引っ張る。
「殴りてぇ…殴らせろよ?たまんねぇよ…!!」
「…そんなのアリかよ?なんでそこで殴るんだよ?!」
慌てて逃れようとする山羊の首に、いよいよ抱きつきながら加糖は、なんでそんなことが
解らないんだ、とでもいいたげに主張する。
「嬉しいからにきまってんだろ?山羊…頼む、殴らせて?加減するから…あ…でも…
嬉しすぎて無理かも…ごめんな…?」
ほとんど息も絶え絶えに無理かも、なんて囁く加糖は、愛を語るかのように目を潤ませていた。
「だから何でそうなるんだよ??!!」
しかしながらごくマトモな性感しか持ち合わせていない山羊は、殴る、と愛、というのは
どうしても結びつかないから、じたばたする。
不良刈りにやられた怪我の痛みより、今は加糖の方が切羽詰まった問題だ。
「やめろって!痛ぇ、噛むなよ!」
「山羊、山羊…したい…して…?」
こうなるとすでに会話になっていない。
「殴るのナシ。わかるか?殴ったらもうしない」
「ん、ん…山羊ぃ…」
がむしゃらに噛み付き、口付けてくる加糖の背に腕を廻し、とにかく落ちつかせようとゆっくり
さすってやる。
感情の起伏がそのまま暴力に直結している加糖にとって、この状況で殴らずに我慢するのは正直
おかしくなりそうで。
「山羊、山羊…」
「いいな?殴ったら、してやらないからな?」
「ん…殴らない…殴らないから…」
『して』、というセリフは、ほとんど吐息に溶けていた。
「山羊…や、ぎ…山羊…」
先刻から加糖の唇から漏れるのはほとんど、熱い吐息と山羊の名前だけだ。
その熱い吐息が、ぎんぎんに張った山羊の男に直に掛かっている。
「ン…加糖…」
「山羊……」
じゅぷ…、ともう一度頬張って、加糖は口全体で山羊に奉仕する。ツナギの前だけ開いて
半ば身を起こし、重ねた枕に寄りかかりながら、山羊はすでに一度、加糖の口に放っている。
そしてその精は残らず加糖が飲み込み、零れた分まで舐めとってしまった。
正直言ってたいして多くもない山羊の女性経験で、ここまで奉仕されたことは一度も無い。
だから、という訳ではないが山羊の中で加糖を愛しく思う気持ちは確かに育っていた。
右手で加糖の髪に触れ、時々思い出したように名前を呼んでやり、頭を撫で、耳に触れて
やると、加糖の背中はその度にびくびくと悦びに震えた。
…殴りたくてウズウズしているのだ、とまでは山羊は気付かない。
「おい、加糖」
「ん…」
頭を引き寄せ、顔を上げさせると、加糖は従順に山羊の顔を見た。
やっぱりコイツ、結構綺麗な顔してるんだよな…と思いながらサイドボードの中から
装着するためのゴム製品を取り出して見せると、加糖は不満げに呟く。
「そんなダセェもん、使うなよ」
「…ダメだって」
正直、まだ少し加糖のことが怖いのだ。愛しむ気持がないでもないが、加糖のこれまでの
所業を知っているだけに、彼の中にそのまま挿入するのは躊躇われた。
「…わかった」
加糖は言うなり身体を起こして自分の指をしゃぶり始める。妙にエロティックな仕草で
山羊の男はじくじくと先走りを零した。そんな山羊を煽るようにしばらくしゃぶった後、
加糖は自らの着衣の下へ、濡れた指を滑り込ませる。
「ん…んん…」
鼻に抜ける吐息で、どうやら自ら後ろを慣らしているのだ、と悟った山羊は、慌てて
サイドボードをさらに探り、以前女の胸に垂らして楽しんだローションの残りを
見つけ出した。
「加糖、コレ」
「…そんなの使うと、ゴムが薄くなるぞ」
「え…そうなの?」
でも他にない。構うか、と覚悟して加糖に蓋を取って渡すと、加糖は何だか泣き笑いの
ような顔をして見せた。
「…な、やっぱ、殴ったらだめか?」
「だ、ダメだって!やめるぞ?!」
少し声が裏返る。だから、なんでそうなるの?加糖ちゃん、と問いかけたいのは後にして、
自らにゴムをかぶせた。準備が整うのを見て加糖はせっかちに山羊の上に跨ろうとする。
「ちょっと待てよ、服ぐらい脱げ」
言いながら自分も着ていたシャツを脱ぎ捨て、腰でわだかまっていたツナギと下着を
今更ながら取り去るが、そんな山羊を加糖は怪訝そうに見ている。
「お前も脱げよ、俺だけやる気マンマンみたいで、恥ずかしいだろが」
「…服…俺も脱ぐのか?」
「脱げよ!」
歯を剥き出して言い放つと、躊躇いがちにシャツを脱ぎ、ごそごそとニッカポッカから
足を抜く。体格の割に細い身体が露わになったが、脱いだもののどうして良いのか
判らない風で手に持ったまま玩んでいる。
「加糖?」
手を延ばして受け取ってやると、大人しく渡す。それを自分の服と一緒に床に落とすと、
山羊は加糖の腕を引き、ベッドに押し倒した。
「!?何すんだよ?」
「いい子にしてなって」
「!…調子にのんな…!」
足を開かせようとすると、腹に蹴りをくらった。
「…け…蹴るのもナシで、お願いします…」
涙目の山羊に、
「ゴチャゴチャうるせぇ」
とだけ加糖は告げて、強引にまたがると嬉しそうに見下ろした。ちょっとハイになっている。
「ほんとに殴っちゃ、だめなのか?」
「ダメ!蹴りもナシ!!」
色気のある声を出したってダメだ。慌てて言う山羊に、切なそうに吐息を吐いて、それから
加糖は自分でローションで濡らしたそこへ、山羊の男を押し当てた。
「あ、…あ、あぁン…!」
情けない声を漏らしたのは山羊の方だった。
締め付けられる感覚が女とは全く違う。なんだ、コレ?なんだよ、コレ、すげ…!!
加糖の動きに翻弄される。
気持ちいい、と認識する前に、ただ快感が襲ってきた。たちまち、達した感覚。
「?!…早いんだよ、オマエ!やる気あんのか?!」
「ごめ…だって、あんまり気持イイから…」
拳を固めて脅す加糖に、山羊は慌てて顔を庇いながら本音を口にした。
それを聞いて加糖は目元を和らげ、
「そーだろ?気持イイだろ?ハハハッ、も〜っと気持良くしてやるゼ」
とそのままで腰を動かす。達した余韻を味わう間もなく、山羊のモノは再び大きくなった。
「加糖、加糖?あ、あ、すげ…加糖!!」
「イイか…?いいだろ?ハハッ、俺もイイぜ…山羊…!」
余裕で笑い声を上げる加糖。
山羊は正直もうイキそうだ。しかしいくらなんでもそれは情けない。
主導権を握ろうと腰を動かし山羊は加糖の中を突き上げた。
「ン…!イイゼ…山羊、もっと…できるか?」
…ンなコト言われても、もう余裕ありません…甘さを含んだ加糖の囁きに応える余裕は
山羊にはなかった。
加糖ははかまわずリズムをつけて腰を動かし、山羊をどんどん絶頂へ導く。
「加糖…イッてもいい?加糖…あ、あっ」
山羊は加糖の動きに、涙目になって訴える。
「イキそう、イク…あ、あ、加糖、頼むから…!」
ほとんど悲鳴のような懇願に、加糖は屈み込んで山羊の髪を掴み、顔を近付けると
迫力のある声で脅した。
「今イッたら、許さネェぞ…?!」
「加糖〜!!!」
…鼻血出そう、と思いながらも半泣きで再び腰を振ると、加糖が反応した。
必死で腰を動かし、何度か突き上げると加糖は髪から手を放し、身体をしならせて悦んだ。
「あ…ソコ、イイ…あっ、あ…はっ、ハハッ、もっと…山羊、イイゼもっと…!」
でももう限界なんですけど、と山羊は必死で腰を振るが、加糖は笑っている。
「イイ感じじゃねぇか…悪くないぜ…ハハハッ、山羊、もっとだ」
「は、あぁ、も、無理…!!」
限界を告げる山羊の様子に気が付いて、加糖は慌てて山羊の首を絞める勢いで怒鳴る。
「何言ってんだよ、ガマンしろコラ!」
「ごめ、はは、イイ…気持良すぎ……あ…!」
絶えきれず再び達した山羊に、加糖は次の瞬間、拳を鼻に喰らわせていた。
「だから早ぇんだよ!!」
…反応はない。
「……マジで根性ねぇな、コイツ」
息を乱したまま、加糖は山羊を見下ろす。気を失った山羊から鼻血がたらり、と流れた。
しばらく山羊の間抜け面を眺めていたが、加糖は身体を前に倒して山羊を上から抱きしめた。
セックスのためにわざわざ服を脱いだ経験があまりなかった加糖には肌が直に触れる感覚は
新鮮だった。
「山羊…」
とそっと囁いて、キスをしてみる。山羊の体温が直に感じられて、妙に昂揚した気分になる。
「…悪くねぇな…」
と呟きながら、しばし目を閉じ、それから気を失っている山羊から被せていたゴムを外した。
こんなモン付けてるから、持ちが悪いんだ、とそのまま床に投げ捨てて、露わになった男に
屈み込んで口付け、舌を這わせる。
ずっと欲しかった山羊との交情を、こんなもので終わらせる気は更々なかった。
「可愛がってやるよ…」
山羊を殴りつけて泣かせたい衝動を抑えながら、加糖は山羊の雄を口に頬張った。
ひどく気持のいい夢から覚めた山羊が我に返ると、加糖が自分の上に被さって口付けていた。
加糖の手に握られ、ヌルヌルした感覚がある雄は再び勃ちあがっていた。
「起きたかよ…じゃ…第二ラウンドと行くかな」
ニヤリと笑って、加糖は身体を起こす。
「か…加糖?」
「もう寝させやしねぇぜ…」
ごめんなさい、許して下さい、とかなんとか言った気もするが、加糖の耳には届かないらしい。
あっさりと山羊のモノは加糖の中に呑み込まれた。
「あ、あ、加糖〜!!!」
「今度先にイッたら、ひでぇ目にあわすぞ?」
アイシテルからよ、と山羊の上で加糖は笑った。
こんな愛いらない、と加糖に乗られながら山羊は嘆いた。
そろそろ夕暮れだ。長い夜になりそうだった。
□ STOP.
いくら何でも山羊早すぎるだろ、とツッコミつつ。
途中で改行大杉で叱られて延びマスタ…お目汚しスマソ
萌えた!!!!GJ(*´д`)b
元ネタわからんが、このカプ好きになった
山羊ガンガレ! もたせろ
ムハー萌えた!
姐さんGJGJGJ!!!
デモモウナカノヒトタチマトモニミレソウニアリマセン…orz
同じく元ネタわかんないんだけど、イイ…
トゥルットゥルに禿げ上がるほど萌えますた(*´Д`)ハァハァ
やばいよ。
加糖の、ってかYげでリアルに想像したら、ない筈のちんこ勃ちましたw
かなり正確な脳内映像化に成功しますた。
イイな、果糖。工口テ口リストだよ。
姐さんGJ!萌えますた!!
切なそうな加糖にグッときたかと思えば、山羊で笑う。
そんな波の繰り返しがたまりません。
気が向かれたら、その後の「山羊」をw
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ「すか風味」デ オオクリシマース!
(【禿げ】801のエロ、これだけは外せない!4【萌え】の886、891です。
僭越ながら尿失禁シチュで書かせていただきました。
その特殊性ゆえ、通常のSSの形では、読み手を選んでしまうため、あえて様々なカプに対応可能なよう、汎用として作成しました。
<名称は無し。2人の関係・状況・会話も極少>
そして、もう一つ。
投下できるのは失禁状況のみであり、Hシーンはありません。ごめんなさい。
楽しんでいただけたら、幸いです。
【尿失禁シチュ】1
スカ注意・H無し。(現代・車社会・成人男性)
運転している攻めが、何かおかしいな、と感じたのは受けが静か過ぎたからだった。
そう、先程から助手席の男は一言も発しない。
最初は寝ているのかと思ったが、そうではないようだ。よく見ると、顔つきも険しい。
体調でも悪いのかと聞いてみる。
「…違う」
それだけ言うと、受けはまた黙り込んでしまう。
受けは焦っていた。
少しずつ存在感を増してくる、感覚に。
それは、増えはすれど、けして減ることの無い、体内の警告音──尿意だった。
手は汗ばみ、頬が熱くなる。
思考はもはや、乗車前の後悔と、解放場所の事…それ以外、働かなくなっていた。
早く。早く言って、高速に乗る前にコンビニにつけて貰わなければ…そう思った時だ。
ヴィ──ン、ヴィ──ン 受けの携帯が、バイブで着信を知らせる。
よりによって、こんなときに…。
焦燥する気持ちを押さえ、服の裾を握り締めながら、携帯を取り出す。表示された名前は仕事先の者からだった。ビジネス関係の電話では、無視するわけにはいかない。
「はい、もしもし…」
思ったより、長い話になった。
「はい…はい、では失礼します」
通話を終わらせると攻めが、お疲れ、と受けに言葉をかける。
【尿失禁シチュ】2
しかし、受けには答えるだけの余裕は無かった。
受けの膀胱は相当に膨張し、かなり切迫した状況にあったからだ。
だが既に車は高速上にあり、間の悪い事に少し流れが滞り始めていた。
「ドライブインが見えたら、入って」
努めて冷静な声を装って話した受けだが、発語に震えが出てしまう。
ただならぬ様子に、急に心配になり、攻めは受けの顔を凝視する。
白い手が更に真っ白くなるほど、膝を強く握り締めていた。
赤面した顔からは、うっすらと汗が見える。
そして初めて見る、苦悶に満ちた表情。
息は荒く、辛そうに呼吸をしている…。
「大丈夫か!?痛いのか、苦しいのか?車酔い…なら、これに吐いてしまえ」
ダッシュボードからエチケット袋を取り出す、攻め。
受けは、頭を振った。吐き気だったら、どんなに良いだろう。痛みだったら、どんなに楽だろう。しかし…今の自分が耐えているのは、排泄なのだ。
最悪な事に、車の速度は、大分落ちてきていた。
なのにドライブインは、まだ見えてこない。…受けは泣きそうになった。
いっそ、完全に止まってくれれば、そこで苦痛を解放する事が出来るのに。
だが、停止するにはスピードが速過ぎる…。
【尿失禁シチュ】3
苦痛を耐える為に…受けはもう、体を揺するしかなくなっていた。
察しの良い攻めは、瞬時に彼の状態を理解する。
「…おしっこか?」
スバリと言われ、思わず涙が溢れる。
「おしっこ我慢していたのか?」
顔をくしゃくしゃにしながら、頷くしかない受け。
排泄欲求に悩まされていた事を知られた上、自ら肯定する恥ずかしさ。それだけでも羞恥で死にそうなのに…出口を求める狂暴な牙と化した尿意に、体をよじらなくてはならない。
「…頑張れ、もうすぐだ」
探し求めていた表記の看板が道の脇に表れた。
だが、受けは逆に絶望的な気持ちになった。今から、そこに入って、車から降りてトイレに行く…間に合うだろうか…?
背筋が段々冷えてくる。これ以上、力が入らない。
受けは恐怖した。いま、力が抜けてしまったら…もう。
攻めが車を、ドライブインの駐車場に滑り込ませた。
「攻め…どうしよう…」
小さく呟く。
攻めは急ぎ停車させる。しかし。
「どうしよう…もう…立てない」
顔面蒼白で、抑揚の無い声。
攻めは車から飛び降り、受けを抱え出してやろうと、助手席の扉を開けた。
そこで攻めが視たのは。
「あ、あぁ…い、いやだっ!」
ひときわ声高に泣いた受けと、ジュウウゥという決壊音、そして…。
見る間に変色してゆく、受けの衣服。
「まだ、だめ…っ、まだ、ぁ…」
ビジュウゥー。
体液は、意志とは関係無く、無常に激しく出続ける。
【尿失禁シチュ】4
「受け…」
「せ、攻め…見な…」
ビチャチャ、ボチャ、ビチャパチャ…ピチャッ…。
水たまりと化した液体の上に、新たな流れが注ぎ落ちて、音をたてる。
止まらない流出。多分、腹腔が空になるまで続いてしまう。
「あ…ぁ…」
握り締めた両手は、ずぶ濡れであり、その上をとめどなく体液が通過していく…。
やがて、水音が止んだ頃、受けの頬からは涙が伝い落ちていた。
そんな受けに、攻めは自分の上着をかけてやる。
「すぐに綺麗にしてやるから…」
力強く抱き締めた後、攻めは再び車に乗り込んだ。
高速を降り、近くにあるモーテルを目指す為に。
【終わり】
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)イジョウ、ジサクジエンデシタ!
期待に添えなかったら、ごめんなさいっ。
>>203 つい最近、初デートで似たような事態に陥った俺様がやってまいりましたよ。
私のばやいコンビニで間に合いましたが、無表情・そっけない態度・そわそわ・etc..
ぜったい尿意バレてたよーー もうこの子とは、終った!! orz 初デートで!!!(涙
・・という、なんとも痛々しい記憶がフラッシュバック。もう、萌えていいやらフラッシュ
バックやら、しかしやっぱり失禁羞恥プレイは萌える。自分の受けに変換しますた。
ごちそうさまでした。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 北/村/龍/平/監督 「対決(要英訳)」
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| レザボアのナイフと眼鏡
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 眼鏡の(生身)最期ポエーム
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
黄/泉/返りの森
ここで死んだ者は生ける屍となって蘇る
昔殺して埋めた敵のゾンビと戦ったり色々あったが
ナイフと眼鏡は当初の目的、ボスへの反逆を決行する
しかし、ボスは死ななかった、銃弾を何発食らっても
その男は不死身だった
「痛いか」
耳元で囁く男の声
痛いよ
俺の左腕折ったのお前だろ
俺の体ぶっ刺してるのお前の手だろ
そのお前の手の中にあるのは
俺の心臓だろ
痛い
いたい
イタイ…?
わからなくなってきた
死ぬのか、死ぬんだろうな
彼は
彼は逃げただろうか
彼は生きているだろうか
生きていて欲しい
そして
この後化け物に変わる
俺を殺して欲しい
…その前に
右腕、まだ動く、銃を、眉間に
いいか、俺はお前に殺されるんじゃない
「大丈夫だ」
そう言って抱き締めてくれた
馬鹿で残酷で狂ってて優しくて綺麗な
愛しい彼を想って
俺は、死ぬんだ
引き金を引く
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 短くてすいません
| | | | ピッ (・∀・ ) レベル低くてすいません
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
まだまだ短いネタがぽろぽろあるんですが需要ってあるんだろうか…
>205-207
ここで読めるとは思いもしなかったです、GJ!!
あの2人は予想外な萌えだったので…
209 :
三河屋×パタ:2005/06/26(日) 22:51:12 ID:5M4tYzoV
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| パタリロスレより。三河屋×青年パタ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| パタは陛下でいいのかな?
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
210 :
三河屋×パタ:2005/06/26(日) 22:55:03 ID:5M4tYzoV
常春の国マリネラでは眩い朝の光と共に、宮殿中にヒキ蛙の鳴き声を彷彿とさせる放送が
響き渡っていた。
「ゲロゲロゲロゲロー」
「陛下、早起きは結構ですが毎朝ご自分で放送なさるのはお止め下さい」
マイクを持ち空に向かって気味の悪い声をあげていた青年に、後ろから一人のタマネギが
声をかけた。足下にあったスピーカーのコンセントを根元から引っこ抜き、青年の隣に立つ。
彼等がいる中庭の芝生の上には、気絶した小鳥達が転がっていた。
「何を言う。正/露/丸入りのチャイを飲みながら爽やかに発声練習をしている僕の趣味にケチを
つけるつもりか?」
「夜勤明けのタマネギ達が体調を崩します」
この一連の流れは、比較的最近になってから目にするようになった光景だった。
日が昇ると発声練習と銘打った不快な音が宮殿中に鳴り響くのだが、それが決まって途中で
ぷつりと途切れる。連日の激務で疲れ果てているタマネギ達は、今更主人であるパタリロの奇行に
対して文句を言ったりはしない。査定を下げられたりする可能性云々もあったが、何より言った
ところで決して本人には効果がないだろうと本能的に悟っているからでもある。
だが、先日入隊したばかりの新しいタマネギはどこか違っていた。元々試験を受けて通ったわけ
ではなく、直にスカウトされて入隊したのだという。それも現マリネラ国王直々のスカウトによってだ。
211 :
三河屋×パタ:2005/06/26(日) 22:57:42 ID:5M4tYzoV
「何て言ったっけ、あの新人」
「三河屋号だよ」
「ああ、そう言えばそうだったっけ。毎日毎日よく挫けないものだな」
通りかかった他のタマネギ達は必ずこの手の会話を交わし、触らぬ神に何とやらの精神で
そっと通り過ぎていく。むろん当人達は、それには気付いていない。
「昨日は五名が体調不良を訴えました。内、三名は聴覚異常を訴えております」
「ヤワや奴等だ。ゲロゲロゲー」
「ですから、お止め下さい」
ついには青年からマイクすら取り上げ、タマネギは目線より少し下にある自らの主人の顔を
覗き込んだ。眼鏡の奥にある瞳は理知的で、真正面から見つめられた青年は不愉快そうに口を
尖らせる。過去に一度一杯食わされた経験から、青年はどうにもこの新人タマネギに対して
強く出る事が出来ずにいた。
「お前とバンコランくらいだ。僕にそんな口が聞けるのは」
タマネギからマイクを奪い返すと、青年は宮殿内へと足を向けた。
「朝食の前の軽い食事をする。料理長に伝えろ」
「十人前ほどでよろしいですか?」
「十五人前だ。…それから」
ふと足を止め、後をついてきていたタマネギへと振り返った。何事かと立ち止まった
タマネギの眼鏡を取る。青年は、タマネギという仮面の下から現れた端整な顔をまじまじと
見つめ、そしてぶっきらぼうに言った。
「放送は止める。ただし、明日からは毎日お前の耳元でやるからな」
「…御意」
新人タマネギこと三河屋号は、地球外生物との噂もまことしやかに流れている
パタリロ国王の傍に今日もいる。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 665サンマッテマス
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
ああん、パタ陛下萌え〜
また読みたくなっちゃったが、どこまで読んだかすでに記憶が…
>209-212
まさか陛下に萌えるとは思わなかった
GJ
誤字があったorz
ヤワや→×
ヤワな→○
パタ陛下受けキタ!
ハァハァ ハァハァ ハァハァ
>209-212
モ エ ス !!((((´Д`*))))
パタは本誌連載までと西遊記しか読んでないんでいまいち話が見えないのだが
なんだこの萌えSS……!GJGJGJ!
本スレ読んだらわかりますか!っていうか今から行ってくる!
青年パタネタキター!!!
私も665さん待ってます
>290-212
三河屋×青年パタ(・∀・)モエッ
>「お前とバンコランくらいだ。僕にそんな口が聞けるのは」
これイイ……(*´Д`)ハァハァ(*´Д`)ハァハァ(*´Д`)ハァハァ
ヤバイ、萌えた。禿萌えた。
パタに萌える日がくるとは思ってもいなかった。
290-212、GJ!!
221 :
師&弟:2005/06/27(月) 18:15:52 ID:tOz81LuQ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ストーリーも何もない小ネタです。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ラゐ夕゙ーしていだよ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
222 :
師&弟:2005/06/27(月) 18:16:42 ID:tOz81LuQ
携帯の電子音に起こされた。橘か。通話ボタンを押す。
「…はい」ああ、ひどい声だ。「あっ、どうもどうもー。寝てました?」
対して向こうから聞こえるのは能天気な声、日々木だ。
「ああ、寝てた。どうした?」カーテンから漏れる光に随分と日が高くなっていることに気付く。
極力音を立てないように、身を起こした。ベッド横のテーブルから煙草を取る。
「いや、実はですねー、今、鋳武器と晶が来てて、これから 他の連中も来るみたいなんで、
久々に会議も兼ねて皆で お食事なんかどんなもんかなって。
驫木くんにも連絡しますけど、残季さん、これから来ませんか」
隣でうつ伏せて泥のように眠っている男の顔を覗き込む。
不思議と寝顔の方が精悍に見える。「…ああ…すまんが」
普段と違い、横顔には疲労の影が濃い。ここの所、連戦続きだった。寝かしておいた方がいい。
「今日は俺も驫木もパスだ。」煙草に火をつける。「すまんな。体がつらくてさ」
「あー。そうなんですか。残念ですねー。それじゃまた今度ってことで」
あっさり納得する。まあ、何かと勘のいい奴だから。
「おう、皆によろしく言っといてくれ。また近いうちに顔出すから。ああ。それじゃ」
携帯を切り、煙草をふかすと隣の男がのそりと寝返りを打ち、こちらを見た。
「…電話っすかー…?」「ああ、何でもない。まだ寝ていろ」「…はい…」
弟子の髪をくしゃりと撫でた。
223 :
師&弟:2005/06/27(月) 18:17:40 ID:tOz81LuQ
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ショウジキスマンカッタ。
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
流れぶった切り。
>>172-177 該当スレ729です。もうヤバイぐらい萌えました。
全てに萌え過ぎて、感想も書けないくらい(;´Д`)'`ァ'`ァしてます。
あちらでもこっちでも、本当にありがとうございました。
>172-177
完全版…(*´Д`)ハァハァ
先輩かわいいよ先輩
後輩もかわいいよ(*´Д`)ハァハァ
>221-223
GJ!!さりげなく>「体がつらくてさ」のセリフも入ってますね
慙愧さん・・・(*´Д`)ハァハァ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 某孤/島診療所ドラマ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ワダ×テンテー
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ むしろワダ→テンテー
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ワダは診療所からの帰り、半分程まで来てコトーにせっかく借りた本を忘れたことに気付き、
再び診療所に向かって大急ぎで逆戻りした。
この島の診療所では他にする者がいない所為もあって、
ワダは医療の助手さえしなければならない。
とは言え、ワダは事務が本業の全くのド素人である。
コトーがこの島に来てコトーを手伝うようになってから、
一つ一つコトーやナースのアヤカに習いながら仕事をしている。日々勉強の毎日だ。
今日借りた本も、そんなワダにコトーが参考になればと貸してくれた物である。
そんな大事な本をうっかり忘れてしまったのだ。
ワダが診療所に戻ると中はまだ灯りがついていた。
「あれ? 先生?」
診療所のスリッパに履き替えながらワダは中に声をかけた。
「まだいらしたんですか」
診察室に入るとコトーが器具類のチェックをしながら振り返った。
「あれぇ? ワダさぁん、どうしたんですかぁ?」
コトーは不思議そうにワダを見た。
柔らかな物腰と、丁寧なしゃべり。患者に対しても、大人でも子供でも基本的に変わらない。
パッと見ただけでは頼りなさげな印象だが、
この人の笑顔には不安になっている患者を安心させる不思議な力がある。
「あ、あの。忘れ物をしまして」
素早く部屋を見回してその本を見つけると、
ワダは誤魔化すように笑いながら本をサッと後ろに隠した。
せっかく貸してもらったのにその日の内に忘れて帰るとは。
これではコトーをないがしろにしているようではないか。
「別に明日でも良かったのに」
本を忘れたことはコトーには既にお見通しだ。
ワダは悪戯の見つかった子供のような顔を逸らした。
「え、えーと。す、すいません」
「ああ、降って来ちゃいましたねー」
コトーはワダの葛藤など知らん顔でカーテンを閉めようと握りしめたまま外を眺めている。
アヤカが帰る頃には今にも泣き出しそうな空模様だった。
「私がここに来るちょっと前にもうポツポツ当たってきてましたよ」
「そうなんですか。ワダさんもそのまま帰っていれば雨に降られなかったのに」
「いえ、そうはいきません」
「雨が降る前に帰りたかったんですけど。こうなっちゃったらいつ帰っても同じですね。
お茶でも飲んで帰りますか。ワダさん、待ってる人とか、大丈夫ですか?」
コトーにそう聞かれてワダは少し傷ついた様な顔をした。
「そんな人いるわけないじゃないですかっ」
「そうなんですかぁ」
相変わらず、解っているのかいないのか……。
ワダはため息を吐く。
「コーヒーでいいですか? 患者さんにもらったお菓子が確か……」
「あ、わ、わ、私が……っ」
ワダは給湯室でごそごそしているコトーを慌てて押しのけてソファーのある部屋に追いやった。
「先生は座ってて下さい」
ワダはやかんに湯を沸かしながらカップを出し、今日あった出来事などを話し始める。
「……それでですね、漁労長がマリコさんに水をぶっかけられましてですね……」
「シゲさんも相変わらずですねー」
他愛のない島のうわさ話をするワダにコトーは相づちを打ったり、
時折声を立てて笑ったりしていたが不意にコトーの声が途絶えた。
「先生……?」
コーヒーを入れて部屋に入っていくと、ソファーに腰掛けたままコトーは安らかな寝息を立てて眠っている。
「先生」
ワダはコーヒーの乗った盆をテーブルに置くとコトーの肩を軽く揺さぶった。
「こんな所で寝たら風邪ひきますよ」
「う……ん」
寝ぼけているのかコトーはワダの腕を掴むとそのままその腕を辿るようにして首に腕を回してきた。
「せ、先生」
意外なコトーの行動にワダは驚き狼狽えて、一瞬思わず体を引いてしまった。
そしてすぐに思い直してしっかりとコトーを支える。
コトーは少々揺さぶられても目を覚まさない。
仕方ない、このまま布団へ連れて行こう。
ほんの少し『役得』だなどと思いつつワダはコトーを抱き上げようとした。
首筋にちょうどコトーの寝息がかかり、さらさらとした柔らかな髪がワダの耳をくすぐる。
一気に心臓の鼓動数が跳ね上がったワダは
目の前の本棚にある医学書を睨みつけてどうにか理性を取り戻そうとする。
「ん……ん、ハラさん……?」
微かに聞こえたコトーの寝言にワダは愕然として固まってしまった。
「え? わ、わわっ!」
そのショックでバランスを崩し、ワダはその場に尻餅をついた。
咄嗟にコトーを守ろうとした所為でしたたかに腰を打ち付けてしまった。
「いっ……!」
痛みに思わず声を上げそうになりワダは息を殺した。
(先生を起こしてしまう)
腕の中のコトーを見ると、ワダが下敷きになったおかげでコトーは辛うじて無事だった。
目を覚ます気配もない。
ワダはホッと息を吐いた。
コトーは何か夢でも見ているのか、ワダにしがみついたままくすくすと笑っている。
その笑顔はまるで無邪気な子供のようだ。
コトーは無邪気だが、ワダの方はわき上がる邪な感情を押さえるのに必死だ。
「えーっと」
ワダは困ってしまった。
「どうしたらいいんだ? どうしたらいいんだ」
下敷きの状態からはいくらなんでも立ち上がりコトーを抱き上げることは不可能だ。
だがコトーを抱いたまま床に座り込んでいるわけにもいかない。
ワダはとりあえずソファーに這い上がることにした。
悪戦苦闘の結果、コトーをどうにかソファーに引き上げ、膝枕状態にする事に成功した。
コトーは結局目を覚まさなかった。
「よっぽどお疲れだったんですね」
自分の膝で寝こけるコトーを見おろしながらワダは声をかける。
今日は難しいオペを二つもこなし、ろくに休む暇もなかった。
たった一人で島の医療を引き受けるコトー。
いかに優秀な外科医とは言え、その重圧は並たいていではない。
アヤカや自分が手伝ってるとは言ってもそれには限界があり、
結局責任はコトー一人の肩にかかっていくのだ。
正式なナースのアヤカはともかく自分は……。
「役に立っているんですかねえ」
ワダはため息を吐く。
役立たずどころか、足手まといではないのか。
そもそも素人の自分が天才外科医と言われるコトーの役に立てることなどあるのか疑問だ。
オペ中のコトーは別人だ。
コトーがここに来た当初、ワダは彼の外科医としての技術の優秀さも驚いたが、
それよりもその集中力とタフさに舌を巻いたものだ。
華奢で小柄な身体のどこにそんな体力が眠っているのだろうかと不思議に思ったものだった。
逆にオペでその体力と集中力のほとんどを使い果たしているのだろう彼は、
白衣を脱ぐと普通の人よりも、いや、もしかすると子供よりも頼りない。
そのギャップが彼の魅力なのだろう。
今ワダの膝で安らかな寝息を立てるコトーは普段以上に無防備だ。
サラサラと音を立てそうな柔らかな髪が頬にかかり、時折鼻腔がぴくっと動く。
随分失礼な言いぐさかもしれないが可愛いとさえ思える程だ。
(触れたい…)
ワダは不意にわき起こった衝動を抑えきれずにそっとコトーの唇に手を伸ばしてみた。
震えているのが自分でもわかる。
柔らかそうな唇は思った通り柔らかで、何か神聖な物に触れてしまった気がして慌てて手を引っ込めた。
心臓の鼓動が早くなり、触れた感触の残る指先はいつまでも熱かった。
外は雨が本格的に降りだした。
南の島とは言え夏に至っていない今の季節、
夜でその上雨が降っているとあってはそれなりに冷える。
コトーが身じろぎ、少し寒そうに身体を竦めた。
何か上に掛けるものを探すが、手の届くところにはない。
ワダは自分の着ていた薄手のジャケットを脱いでコトーに掛けた。
気休め程度にしかならないが、少しは違うかも知れない。
ワダはソファーに身を預けて目を閉じ、一日を振り返る。
それにしても今日は普段にもまして忙しかった。
オペの助手と、細々した雑務と。
そう言えば昨夜も遅かった。
少しここで休もう。
少し休んだら、先生を向こうに運んで。
眠ったらダメなんだけど……。
…………。
……。
「……ダさん」
(誰だ? 眠いんだよ)
「ワダさん! 起きてください、ワダさん!」
乱暴に揺すられて薄目をあける。
「う…ん……、あ、アヤカさん……?」
「何でこんなトコで寝てるんですか」
アヤカが怒った顔で覗き込んでいる。
「ったく、昨日雨だからって、ここに泊まったんですね。風邪引いても知りませんよ」
ソファに横になり、仮眠用に置いてあった毛布が掛けられていた。
「あれ…? 今何時…あ、もう朝?」
窓から朝の光が射し込んでいる。
「せ、先生。先生は?」
ガバッと身を起こし、辺りを見回す。
「はぁ? 先生はまだいらしてませんよ」
アヤカの素っ気ない一言。
ジャケットはしわにならないようにきちんとハンガーに掛かっていた。
多分コトーがしてくれたのだろう。
あのまま無様にも眠りこけてしまったワダに毛布を掛けてくれたのも恐らくはコトーだろう。
何という事だ。
ワダは激しく落ち込んだ。
いや、それとも昨夜のことは夢だったのか。コトーが自分の膝枕で眠っていたなどあまりにも現実感に欠ける。
しかし指に残る感触はリアルだ。
では、やはり……。
いや、しかし。
「いつまでも寝ぼけてないでさっさと顔洗ってきてくださいっ! 今日も忙しいんですから」
アヤカに怒鳴られてワダは乱れた心のまますごすごと洗面所に向かった。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ ;) そこに萌えはあるのか? オチは?
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
魔性のテンテーしゃべり萌え。
前スレの容量まだ余ってて勿体無いから、短めの作品は向こうに投稿したらどうかな?
2スレ同時進行状態になってるから。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 羅栗間の出たイベント、懐かしいな。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| でも楽李萌えを敵に回しそうだな。多華×洸磁(逆も可)好きなのにな。
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1.
「多華さん、どうして笑ってるの?痛い筈なのに。」負傷した多華を手当てしながら、玲瓶が聞いた。
「これ、君が緋炉からもらったアルコールでしょ?こんな微かな量でも緋炉のが俺の中に、って思ったら、
気がなごんじゃってさ。」
多華のこの言葉を聞いた途端、皆が凍ったような笑いになった。
玲瓶(´-`).。oO(いや、白か黒か分からないけどジョークだと思っとこう。
でも、この状況下でジョークとは、凄いな。)
「よく、触っただけで分かったね。」そう言った洸磁の表情が微かに引きつっているのを玲瓶は見逃さなかった。
だが、多華も急ブレーキ寸前の音を聞いた気がした。
とある市街地。ちょっと見ただけでは、メンバー達とファンの打ち上げを兼ねた平和なドライブ中のよう。
「多華さんの事が好きなの? 洸磁。」洸磁と2人になった時の玲瓶との会話。音楽イベントより少し後日の事。
「何で・・・?」
「多華さんのあのジョークに引きつってたからね。」
「隠せないな、オマエには。」
「洸磁、悩みはそれだけかい?」玲瓶は更に続ける。
「本当にオマエには隠せないな。そうだよ。俺も追われてるんだ。」
それが誰だか聞いた玲瓶は、しばらく迷っているようだった。
2.
玲瓶(´-`).。oO(ただのストーカーなら武器として使い捨てにする事も出来るけど、これは・・・。どうしようかな。
それでも洸磁の事は解放したい。)
(いや、それが誰でも洸磁に、多華さんに害になるんなら・・・)
(まさか、多華さんが追われてるのは、ソイツが彼らに多華さんを・・・?)
玲瓶はすぐに迷いを振り切った。
「そっちの方は俺でも片付けられそうだな。多華さんの事の方は皆で考えられる、として。」
(´-`).。oO(俺は、彼らよりも酷いヤツかもな・・・。洸磁を追ってる事はともかく、多華さんの事に関しては、何も証拠が
ないのに。)
それでも洸磁を、多華を守るためなら実行するだろう。(これまでは仮にも仲間とも上司とも呼べた者が相手でも)
(´-`).。oO(でもあの状況下であのジョーク・・・。それなら俺も見習って「多華さんにしたいの、されたいの?」位言うかな?
・・・洸磁には余りにも酷か、それは。「どっちでもいい。」と言いそうだけど。)
3.
事の始めは、楽李麻がトリの音楽イベント会場から。
「それ、邪魔やね、多華さん。趣味の悪いアクセみたい。」玲瓶の指摘通り、未だ残ったままではあっても
"アクセ"を引き千切る(?)ようにして、とにもかくにも動けるようにし、ほとんど拉致同然に多華を救出したのは、
2人のファンだった。(そういう事が出来るくらいには、桜も葵もライブやイベントに慣れていた。出待ち狙いが幸いした。
主な"拉致"は桜が、多華のナビを助けたのは葵だった。)
「君達どちらかの携帯を貸してもらえないか?」まずはここまで来れば大丈夫だろう、という所で車を一旦停めて洸磁が聞くと、
桜から「私達2人とも携帯を2つ持ってるんです。それぞれ1つずつお貸ししますから玲瓶さんとお2人で使って下さい。」
「ありがとう。それと、もし見つけたら匿名で通報するのは君達の携帯でしてもいいかい?」
「ええ、どうぞ。ご自由に使って下さい。」
「ねえ桜、もう一つ携帯買っといた方が良く無い?」葵も自分の携帯を差し出しながら聞く。
「あ、そうか。多華さんのね。」
多華は、この成り行きを気にして「こんな事に皆を巻き込むのなら今だけしばらく捕まった方がいいんじゃ・・・?」
「駄目だよ。せっかくここまで声が回復したのに、そんな事したらまた。それにもし身体が何ともなくても、そうしていいか
どうか、あの子達に聞いてみようか?きっと即答で却下だよ。」そういう洸磁も即答した。
玲瓶も「俺もそれには反対。」
4.
協力者となった桜と葵に多華の考えを話すと、洸磁の予想通り大反対。例え一時的にでも多華が捕まるのは、絶対に駄目だと、
意外と静かに、でもどうあっても譲らない構えだった。
(当然である。2人とも少々迷惑な程追っかけをして来た多華ファンなのだから)
「緋炉さんは大丈夫ですか?」緋炉もまた巻き込まれていたのを桜が心配して聞く。
「そっちには愁瀬君が付いてるよ。」玲瓶の答えに
多華は「良かった、これで・・・」相当安心したようだった。
「これからどこに行こうか?緋炉さんとこ?」皆でドライブ再開の中で洸磁が聞いた。
しかし玲瓶の答えは「緋炉さん、顔にも態度にも出ちゃうから無理だと思うよ。それに彼らも、緋炉さんが一番仲がいい事は、
すぐに知るだろうからね。多分そうしたら真っ先にやって来る。危な過ぎ。」
「じゃあ、どこがいいかな?」
「・・・緋炉さんには洸磁のとこだと言っといて。」玲瓶(´-`).。oO(多華さんの方は桜さんか葵さんのとこに匿ってもらおう。)
「それって・・・」洸磁は訝しげ。
「そう。緋炉さんのとこに来た彼らは、緋炉さんの言動から洸磁のとこだと思ってやって来る。そこに何があるかも知らずに。」
「・・・何をする気だ?」
5.
玲瓶が何をしたのかを知っているのは、洸磁の家に呼び出されたファン2人だけ。
「でもこれもいつまで効くか分からないからね。そうしたらすぐに次の手を打たなきゃならない。
それを一緒に考えて欲しいんだ。洸磁は仕事だけど、3人寄れば何とやらだし、君らだったら多華さんを狙う者には
容赦しないでやってくれるだろう?」
玲瓶は更に「俺らの方が人数少ないからね。多華さんを守り抜きながら彼らを出し抜くためには、一人でも多く力を削らないと。
でも出来る限り早く終わらせた方がいい。起こった事が事だから、彼らはメンバーの家も関係者の家も盗聴、盗撮してでも
手がかりを得ようとするかも知れない。」
「盗聴、盗撮!?・・・私達だってそこまではやらないわ。」葵の呆れ顔。
「君らは相手を好きで追っかけてるからね。基本的に多華さんの嫌がる事はしないよ。でも彼らは違う。ただ疑ってて
捕まえたい、そういう動機で動いてる以上、多華さんが嫌がろうが、害になろうが、構いやしない。
だから早く終わった方がいいんだ。君らなら知ってるだろうけど
もうかれこれ3年以上ヤバイ状況の無限ループがどれだけ多華さんにストレスに、害になった事か。
よく声が潰れなかったな、と今でも思うよ。ここに来てからやっと少しでも回復の度が増したんだから、しばらくこの街で
隠れてた方がいいかもね。ここなら彼らより遥かに俺らの方が詳しい。」
6.
玲瓶(´-`).。oO(洸磁を追ってるヤツが多華さんを・・・という事は、ギリギリまでこの子達には言わないで置こう。でも
いざとなったら晒さなくてはならない。多華さんを狙う者としてソイツを)
(狙われているのは多華さんだけじゃない・・・。もし捕まれば否応無しに楽李麻も・・・。ソイツにとって邪魔なものを全て
消して洸磁を手に入れようと・・・。(((°Д°;))) その前に・・・。)
そしてまた玲瓶にも洸磁の思いを叶えてやりたい、という気持ちが無いわけでは無い。しかし多華にはもう緋炉がいる以上、
それはしてはならない事なのだ。
玲瓶の方は洸磁に恋愛感情を持ってはいない。でもどんな種類のものでも「好き」は分かる。
現に今、いざとなったら、これまでは仮にも仲間とも上司とも呼べた者を"片付けて"でも洸磁を、多華を守ろうとしている。
本当にそれ以外にはもう、どうしようも無くなったら。
7.
洸磁にしてみれば、ライブ等のパフォーマンスででも無い限りするつもりは無かっただろう抱擁。でも、このままでは、いつか
決定的に多華を失いかねない、という事が洸磁の心に隙を与え、多華を・・・。それは結果的に、するつもりの無かった告白に
なってしまった。欧米人のようにキスやハグなど当たり前の多華にも、洸磁からのそれの意味は、解った。
あの音楽イベントからの"ドライブ"の時に、聞いた気がした急ブレーキ音――
けれどまた、いつか多華を失いかねない、という事が洸磁に決意させた事は・・・。
多華は、洸磁を抱き返しながら言う。桜と葵が見ているのも構わずに。
「俺も、洸磁が好きだよ。でもどうしても、応えられない、洸磁の望むようには。」
「違う、それでもいい。ただ、いてくれるだけでいい。多華さんの大事なものも一緒に全て、守っていくから。」
常に最大の味方として玲瓶が傍にいる事も、洸磁の決心を強く後押しした。
8.
「・・・そう、良かった。」
桜と葵から「多華が応えられなくても構わない」という洸磁の言葉を聞いて、玲瓶は少し安心したようだった。
「でもまだ敵がいる。」 玲瓶(´-`).。oO(内にも外にも。)
「もしツアー会場に・・・、やって来たら・・・?」余りに当然な桜の問い。
「どうしても続け難いようなら、シークレットでもゲリラライブでもやるさ。でも、彼らにどんな正義があろうとも、
例え何ものであっても、多華さんを狙う事は許さない。勿論ツアーの邪魔をする事も、楽李麻をどうかしてしまおう、
とする事も。例え何ものでも。」玲瓶の意思も強かった。
「彼らには、彼らの本来追うべき相手を追ってて貰わないと。」
「でも玲瓶さん、どうしたら・・・?」葵からも素朴(?)な疑問。
「1つ心当たりがあるから、そこから引き出せる限りの情報を集めてみるよ。
何か分かり次第君らにも知らせるからね。」
内の敵を探る事から外の敵の事まで知ろう、とする、とはまだ言えない。
もしかしたら、それで2つ以上の敵を同士討ちに出来るかもしれないが。
9.
まるでFC限定ライブのような熱気。
「Hi、今日は来てくれて本当にありがとう!」
まるでいつもと変わりないMCが響く。
多華の言葉はそれでも、やはり今が非常時であると、告げるものだった。
「君達をここへ連れて来たチラシもチケットもここで買ったグッズも、絶対誰にも渡さないで。そのチラシもチケットも
俺達が作ったものだけどね。どうしても捨てたくなったら、燃やしてしまうか、細かく千切るとか、して。」
チラシにもチケットにも楽李麻とは似もつかぬバンド名。でも濃いファンならすぐに楽李麻を連想するような。
玲瓶がドラムセットから離れ、その時だけ多華のマイクを借りる。
「あとは僕が話すよ。勝手にツアー変えたの僕だから。皆、ごめんね。訳はもう知ってると思うけど・・・。
君らの中には、多華さんが好きで来た人もいるよね。多華さんの事、信じてる?」
ライブ会場の皆は、即答で「Yes」の意思を表した。
「俺らは、信じてるし、"知ってる"から皆の前にも来るしライブもやる。
でもどうあっても疑って多華さんを傷つけようとする者もいるんだ。
今日のライブの事は、オフィシャルHPにもファンサイトにも
5ちゃんねるにも正確な日時と会場名だけは書かないで。バンド名も。ライブの感想ならいくら書いてもいいから。」
その日の最後のアンコールに応えて出て来た多華は、アンコールへの礼を述べた後、
「お願い、皆、力を貸して。次の曲を本当のピリオドにしたく無いなら。」
10.
「もう、行くんですか?」
「うん、今夜の内に次の会場へね。いろいろと、する事もあるし。君達は追って来るの?次の会場へ。」多華が聞くと、
桜は「もちろん。今までだってツアーは全通して来たんだから。」
「じゃあ、次の会場まで、しばらくさよならだね。」
「でも、どうか気をつけて。皆さんも。」
「もし移動中に追われても、それなりに対処して振り切るか、追い払うだけに留めておくよ。
撃墜までは、しないから、安心して。多華さんは絶対に渡さないよ、それでも。」
玲瓶(´-`).。oO(無実の者を捕まえて苦しませ、取るべきものを逃して徒らに犠牲者を増やすような彼らにも、
よりによって多華さんがその一人なんじゃないかって思われてる奴らにも。)
桜はこっそり玲瓶にだけ聞こえるように「とか言って、本当は撃墜出来るだけの装備を載せてるんでしょ?」
「あは、バレちゃった?日時と会場こそ変えてても、最初のツアー予定と真逆の順で各都市を回ってる事はすぐに皆気付くだろう
からね。守りを固めておくに越した事はないよ。」玲瓶は悪びれてもいない。
「俺らもしばらくは家に帰れないな。」洸磁と葵もしばらく話していた。
「ツアー中ですもんね。」
「いや、玲瓶に頼まれて『明日多華さんが○○に来るの?行く行く。』と電話で言ったら、その場所に多華さんじゃ無くて
彼らが来るようじゃ、当分帰れないよ。新しいCDが売れたら対策取るけどね。」
「それなら大丈夫なんじゃないですか?会場じゃ、多華さんデザインのグッズも新しいCDも飛ぶように売れてるから。」
「当分は、普通にCD店に行っても買えないからね。会場売りと通販で売りまくるよ。
あれだけ大量のCDを集める手間をかけさせられた代償はきっちり取るから。」
11.
どの道各メンバーの自宅のセキュリティーにまでお金も手も回らないなら、ツアーが終わっても家には帰らずCDを売って回った
方がいいだろう、と全員一致で決まった。(その理由はほとんど、急なツアー変更や戦闘能力付きの移動手段の調達に金が
かかったからだが。)
「結局あれからメンバー全員分の携帯まで借りちゃったね。余分に買わせちゃってゴメンね。」謝る玲瓶に
葵は「構いませんよ。ところで、元々のツアー会場はどうするんですか?キャンセルするの?」
「同じ事務所にめっちゃ売れてるバンドがいるから、その子達が使う事になってるよ。実は、今度の事はそのバンドの
リーダーにも少し知恵を借りてる。その知恵のお陰で多華さん以外のメンバーもマネージャーも今の所無事なんだ。
俺らの元々のツアー会場を使ってる事は、いずれ発覚する。でも、それを少しでも延ばす為に、
今回は、その子達も俺らと同じく、数日前にいきなりライブの告知をして、チケットを売り捌く。
追われるかも、という危険は承知で引き受けてくれた。でもやるからには、何時だって本気でやってる。その子達も。
もしかしたら俺らよりもこういう戦いは得意かもしれないね。
その子達の方の会場にも、俺らのと同じものを仕込んでおくよ。誰が来てもいいようにね。
例え調べても普通のライブ会場の設備以上のものは出て来ないよ。攻撃力の元は俺らの仲間の手にある。そこへは、それが
飛ばされて来ているだけだから。」
「え、本当ですか?良かったー。(^^)」
「何かあったら電話かメールくれる?もちろん君らから借りた方の携帯にね。」
12.
「俺を追っていたあの人を殺ったのはオマエか?」ツアー中のプライベートタイムの洸磁と玲瓶。
「な、何?洸磁。」
「俺と多華さんの目の前で殺された。確かに殺されても仕方の無いだけの事はして来たかもしれない。でも何も俺達の・・・
よりによって多華さんの目の前で殺されるなんて。」
「・・・。」すぐには答えられない玲瓶。
そこへ「俺は多華さんを抱いたよ。」
「!」
「多華さんは、抵抗なんてしなかった。むしろああして俺が抱いてやっと眠れたんだ、あの時は。
眠った後もずっと傍にいたよ。何時悪夢を見て壊れるか、分からなかったからね。
本当はとても強い人だから、もうそんな事は無いだろうけど。」
「違うよ、洸磁。俺じゃない。でも、それって・・・。」
「何?」
「分からないの?多華さんも同じ事になりかねない、って事。」
「!」
玲瓶はここで初めて『洸磁を追っていた者が多華を売った節がある。』事を話した。
「多華さんも勘はいい人だ。何も知らなくても、あの人が殺されるのを見た時に、どこかで何かある、と思ったんだろう。
じゃなきゃ、あんなになる訳がない。
本当は、もしオマエが殺ったんだとしても、責める気なんか無いよ。始めからそのつもりだけど、やっぱり気になって。
あんな聞き方してゴメンな。でもやっぱり知りたくて。」
洸磁が出て行ってからも、玲瓶は考え込んでいた。
(´-`).。oO(ツアー始まった途端からこれか・・・。でも図らずも敵の一人がこれで消えた・・・。
俺も洸磁を責める気なんて無いよ。・・・きっと洸磁の事だから滅茶苦茶優しく抱いたんだろうな。)
13.
「・・・俺のHNは○○、で洸磁のは○○、多華さんのが○○、愁瀬君のが・・・」
玲瓶がメンバー全員のHNを葵達に伝え、簡単に近況を説明する。
「俺らはファンサイトにも偽名で書き込んで、意見と情報を求めたりもしてる。バンド関係以外のとこからも情報を集めてる。
一応、俺らのオフィシャルHPにもFC会員専用BBSと専用のメールフォームと別のDIARYを作って書ける範囲で近況を書いてるけど、
これは本当に書ける範囲で、だけだからね。」
「えーーー」葵、少しがっかり。
「どんなにガードをきつくしてIDとパスワードを持つ者にしか見れないように作っても、簡単なものなら破る事は出来てしまうし、
見れてしまう。
昨日のライブで多華さんと緋炉さん、KISSしてたろ?それもほとんどMouth to Mouthの。」
「あ・・・!」葵は、すぐにその理由に思い当たったようだった。
「どういう方法で得たものでも、情報が大事なのは、どこでも同じだよ。(´-`).。oO(そのせいで家に帰れないんだけどな。)
同じ情報を持ってても、その見方と読み方で得られるものは違ってくる。
愁瀬君なら嘘は嘘、とはっきり見破ってくれるし、俺ら全員でだったら、全ての情報から奴らの居所を掴む事も出来ない訳じゃ
無い。このまま戦い続けて時間を稼ぎながら、情報を集めれば・・・、
それでやっと通報するところまでもっていける。
・・・やっと本当に多華さんを助ける事が出来る。」
「ああ良かったー、と言いたい所だけど、それはそれとして、もしかして昨日の多華さんが緋炉さんのギターネックにまでKISS
してたのってまさか・・・?」
「パス破りって誰にでも出来る事じゃ無いけどね。・・・ん、葵さん、どうしたの?何で落ち込んでるの?」
葵、撃沈の訳に薄々気付きながら、わざと聞いてみる玲瓶だった。
14.
「洸磁、今度の事、本当にいろいろと、ありがとう。皆にも感謝してる。」久しぶりにプライベートでも見る事の出来る
心からの笑顔の多華。結局、気付いてしまった以上、洸磁を追っていた者が多華をも、という事も知らせずに済ませる事は
出来なかった。それでも多華の表情は、明るいものだった。
「どういたしまして。」
「ただあの時、その、洸磁とああなったけど、でもやっぱり俺は・・・。あの時俺を助ける為にしたんだって解ってるけど。」
ただ一度抱いたのでさえ多華の為だと解っていても。
「解ってるよ、多華さん。それでもいい。多華さんが応えられなくても構わない。
前にも言ったろ?ただ、いてくれるだけでいいって。多華さんの大事なものも一緒に全て、守っていくからって。」
「洸磁・・・。ごめん・・・!」そう、謝りながら。多華にとってみれば、例え応えられなくても相手をハグするのは当たり前でも
洸磁にはそうじゃない。けれど流石に今は洸磁にも"解る"から、緩くハグし合っていた。(多華には当たり前だと"解る"から)
「俺は多華さんが好きだよ、多華さんが誰を好きでも。
・・・無事で良かった。例え応えられなくても、ずっと守っていくよ。」
この先どうなるか分からない。もしかしたら多華が洸磁に傾いて来るかもしれない。
でもそんな事には関係無く、多華が応えられるかどうかになど関わり無く、洸磁は多華が好きで。
洸磁(´-`).。oO(多華さん、愛してる。例え多華さんが誰を好きでも。)
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 玲瓶君腹黒杉
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
羅栗間麺達がある事件に巻き込まれた、という妄想が元の設定だけど、「好き」でもこれは・・・。
しかし何か書く程、虹「叙/情/詩」やら羅栗間「Un/der my skin」じみて来たな。
妄想先に書いて貰いたかったぜ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|某半ナマジャンルです。マイ受さんの話で活性化
してるのがうれしくて勢いで書いてしまいますた。
SS禁止スレ&臆病者なためこちらで・・
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 砂漠の測量技師ク/リ/フォード隊長総受
隊員攻ですが名前がないため「副隊長」で。
| | | | \ オリジナル色強し
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
はじめて会った時から気に食わない男だった。
最初に彼の名前を耳にしたのは、彼が栄えある大英帝国の測量隊隊長に最年少で任命された時のことだ。
彼より入隊時期が早く、年も上の自分がやっと副隊長という地位を掴んだその時期に、彼…ク/リ/フォード=オブ/ライ/エンは隊長に就任した。
地位も財力もある貴族の子息。有名な大学を優秀な成績で卒業し、妻に娶った相手はロシア貴族の由緒正しい家柄の娘。。
そんな噂の男を快く上司として受け入れられるほど、自分は人間ができていなかった。
肩書きはあっても世間知らずの貴族に何ができる…そう見下すことで冷静を保とうとした。
だが、何度か仕事をするうちに目にはいったのは、彼の仕事に対する真摯な姿勢、隊員達を気遣う優しさ、自分の立場を驕らない謙虚さ、消して弱音をはかない強い意志…
自分と同じ思いを抱えていた他の隊員達もいつしか彼を心の底から信頼しはじめていた。
その完璧すぎる男は、己の劣等感を刺激した。
彼を屈服させたい…そんな歪んだ感情を押さえる日々の始まりだった。
砂塵に巻かれ、ク/リ/フォード率いる測量隊一行が遭難してから数日が過ぎた。
いくら歩を進めても、見えるのは永遠に続くかのように思える同じ肌色の風景。
その中に微かに別の色をみつけた時には、誰もが蜃気楼を見たのだと思った。
それが幻ではないと確信した時、隊員全員で抱き合って喜びをわかちあった。
――そこは小さなオアシスだった。
九死に一生を得た一行は泉で喉を潤し、砂と埃まみれの体を拭き…久々に隊員たちの顔にも笑顔がみえる。
まだ日は高かったが、今日はここで一夜過ごそうという提案に反対する者がいるはずもなかった。
辛うじてまだ使える状態ののテントをいくつか組み立てると、いつものように見張りの順番を確認し、隊員達はそれぞれのテントで疲れきった体を休めることにした。
夜半過ぎ。見張りを終えテントに戻ると、ク/リ/フォードは月明かりを頼りに地図を広げているところであった。
「ク/リ/フォード。まだ起きてたのか」
「ああ」
「休める時に休まないと体がもたないぞ」
「わかってる」
副隊長の言葉にク/リ/フォードは地図を折りたたむ。
「明日の朝、陽が登る前に出発する。すまないが見張りの隊員にそう伝えてくれないか」
「明日の朝!?本気でいってるのか?」
「ああ。夜明け前のほうが動きやすいからな」
「そういう問題じゃない。ここには水があるんだ。ここでこのまま救助を待つがほうが得策だと思うが」
「その水だっていつまでももつかはわからないだろう。それにこの場所では救助は期待できない」
…そのとおりだった。だが…
「だとしても、隊員たちは疲れきってる。せめてあと一日ここで休まないか」
「……。その一日が命取りになる可能性がある。少しでも町の方角に進むべきだ」
「しかしっ」
「権限は隊長である私にあるはずだ」
ク/リ/フォードの言葉にくちびるを噛みしめる。しかしここで引き下がるわけにはいかない。
「町の方角といってもそれが正しいかもわからないんだろう!?無理して動いて野たれ死ぬことになったら責任をとれるのか!?」
「それは……」
眉を顰めうつむく。しかし数秒の沈黙の後
「それでも。生きて帰らなければいけないんだ」
妻のために。
強い意志を宿した目でみつめるク/リ/フォード。
その言葉が、押し殺してきた歪んだ欲望に火をつけた。
突然、腕を捕んだかと思うと、男はク/リ/フォードの躯を床に押しつけた。馬乗りになることで身動きを取れなくする。
両手首を頭上でまとめて押さえつけられ、見かけより華奢な体躯はすべての抵抗を封じこまれた。
「なっなにをっ!」
唯一自由な口で抗議する。
「ナニっておまえも男ならわかるだろう?別に暴力をふるう気はない」
服を乱暴に剥ぐ。
「馬鹿なことはよせ!」
「馬鹿なこと?」
「そんなことをしてもなんの解決にもならないだろう!?」
「解決がつくのさ。おまえの体力がなくなればここから動けないだろう。体力を温存してここで救助を待つ。それが一番だとさっきからいっている」
「っそんな論理が通用すると…!あっ!」
首筋に濡れた感触を受け思わず身じろぐ。
それが男の舌だとわかるといっそう抵抗が激しくなった。
「お前も奥方に会えなくてたまってるんだろう?気持ちよくしてやるから。おとなしくするならな」
そう言い放つと行為を再開する。
節ばった男の手がク/リ/フォードの肌を縦横無尽に這う。それはいつのまにか下腹部の敏感な場所にまで及んだ。
「あぁっ…!」
直接的な刺激を受け、はたまらず声があがる。その反応に男はにやりと笑うと、乱暴な手つきでしごきあげた。
愛撫というようなものではない。ただ事務的な処理をするように手を動かす。それでも、ク/リ/フォードには強すぎる刺激だった。
「もう離してくれっ」
限界に近いことを悟り必死に訴えるが、男は許さなかった。ほどなくして男の手の中に欲望が放たれた。
「もう…充分楽しんだだろう…私の醜態を…」
男の視線を避けるように額に手をあて目を覆う。指の隙間から一筋の滴が頬を伝った。
その涙の理由は悔しさなのか快楽なのか。ク/リ/フォード自身にもわからなかった。
それが男の嗜虐心をよけいにそそることに気づきもしないのだろう。
「自分だけいい思いさせてもらっておいて終わりなんて都合がよすぎじゃないのか?」
「っ!?」
「これからが本番だ」
男の今までみたこのない冷たい瞳にク/リ/フォードは恐怖を感じた…。
男の言葉の意味はすぐに理解できた。いや理解させられたというべきか…信じられない場所に指を突き立てられ、最初はなにをされたのか理解できなかった。指が違うモノに変わり、その重量と熱さの主が男自身と理解した時激痛が襲った。
「いやっいやだっ!いや!!」
まるでその言葉しか知らないかのように繰り返し逃げようとする腰を押さえつけると、痛みをそらすために前を刺激しはじめる。
「はぁっ」
「すぐにおまえもよくなるんだっ!おとなしくしろ」
そう告げすると再びク/リ/フォードを蹂躙する。
長い夜のはじまりだった。
いつしかク/リ/フォードの顔から苦痛の色が薄れ始めた。快楽のかけらを拾い始めたのだ。
抵抗は苦痛しか生まないことを思い知らされたク/リ/フォードがその快楽に身を委ねようとしたその時。
「隊長、まだ起きていらっしゃいますか?」
ふいにテントの外から聞こえてきた若い隊員の声にク/リ/フォードはぴくりと躯を震わせた。
「ああ。入っていいぞ」
代わりにそう答えてやるとク/リ/フォードの顔がみるみるうちに青ざめる。
「入るなっ!」
しかし制止の言葉はわずかに間に合わず…
「……!?副隊長!?いったい何を…!」
「何ってみたらわかるだろ?野暮だな」
下卑た笑いを浮かべながら答える。
「たっ、隊長から離れてください!」
顔を朱に染めながら必死に訴える若い隊員にみせつけるように腰を動かすと、ク/リ/フォードは小さく呻く。
「離れろっていってもなぁ。この状態じゃあ無理だよなぁ?ク/リ/フォード」
「……ひどいことを…」
呆然とした隊員がやっとのことで言葉を紡いだ。
「ひどい?合意の上でやってるんだ。なぁ?」
くちびるを噛みしめ沈黙を通そうとするク/リ/フォードだったが、さらに強く腰をつき動かされいつしか甘い吐息が漏れはじめる。
「はぁっ…あっ…んっ…」
「ほらな」
期待どおりの反応にくちびるの片端をあげて嘲い、再び行為に集中するとク/リ/フォードは耐えきれず自身を解放した。ほどなくして征服主もク/リ/フォードの内部に2度目の欲望を放つ。それをずるりと抜き取ると、突如腰を引き寄せ、背後から抱きかかえる姿勢をとった。
背後から回した片手で抵抗を封じ、もう片方の手でク/リ/フォードの脚を強引に広げさせる。すべてを隊員の目前に曝すことになり耐えきれず目を閉じた。
「やめろ…」
もはや拒絶の言葉にも力がない。最も信頼していた男に裏切られ、辱めをうけている姿を別の部下にみられたのだ。絶望感がク/リ/フォードを襲う。
「みないでくれ…」
閉じられた瞳から一筋の滴が伝う。けれど、男は行為をやめるつもりは毛頭なかった。
「みられて興奮してるんだろう?」
追い打ちをかけるような言葉を吐くと、ク/リ/フォードの秘部にユ指をつきたてる。。
「次はおまえが試してみるか?」
「…なっ!なにを…」突然振られたとんでもない提案に隊員は動揺する。
「たまってるんだろう?それに隊長が欲しがってるんだ。やれよ」
突きつけた指で秘部を蹂躙すると、さきほど男がだしたモノが卑猥な音をたてる。
「…んっああっ」
「もっと欲しいんだろう?」
「……。ほし…い……あぁっ!」
思わず漏れてしまった声はあまりに甘美で、ずっと禁欲生活していた若い隊員には刺激が強すぎた。
すい寄せられるようにク/リ/フォードに近づきゴクリと唾を飲み込む。
恐る恐る白い肌に触れると、まるですいつくかのような感触に目眩がする。一度触れてしまえば、溺れるのに時間はかからなかった。
欲望のままク/リ/フォードの躯をむさぼる。背徳感が若い性をさらに刺激した。
そんな様子を背後から冷めた目でみていた男はふいに立ち上がる。勢いで若い隊員は後ろに倒れこんだ。秘部は繋がった状態のままだ。
「あっ、あぁんっ」
若い隊員に跨るような体勢になり、より深く男を受け入れたク/リ/フォードはたま
らず声をあげる。
「ク/リ/フォード。声が大きすぎるぞ。他の隊員に聞こえるぜ?まあ他の隊員も銜えたいならとめはしないけどな」
「…っ」
男の言葉に声を必死にこらえながら首を横にふるク/リ/フォード。その仕草に嗜虐心がわき起こる。
「ならこれでも銜えておけ」
と、無理矢理横を向かせると再び熱を持ちはじめていた自身を、ク/リ/フォードの口腔にねじ込んだ。
「んんっ!」
とっさに吐き出そうとするが、男がそれを許すわけがなかった。頭を押さえつけ、より深く銜えることを強要する。あまりの息苦しさに観念したク/リ/フォードは、おずおずと舌を雄に絡ませる。
拙い舌使いだが、男の欲望を満たすには充分の快楽だった。
しばらく奉仕させた後、男は髪を掴むと口から解放させた。突然のことに訳が分からず呆然とするク/リ/フォードの頬にねっとりとしたものがかかる。
顔だけでなく首筋にまで飛沫が飛んだ。
それがなにか理解した次の瞬間、ク/リ/フォードの頬はさらに染まる。
「いい様だな」
男の蔑むような目にク/リ/フォードは言葉を失った。
二人の男の欲望はその後もつきることはなかった。
もう何度男たちのモノを受け入れたのかわからない。
精神も肉体も限界だった。
何度目かの自身の解放ののちク/リ/フォードは意識を失った。
「……明日、出発する……」
その寸前、そう呟いたのは無意識のことだった……。
次に目覚めた時、最初に目に入ったのは若い隊員の心配そうな顔だった。水を濡らしたタオルを手に、汗と男たちの放ったモノで汚れたク/リ/フォードの躯を丁寧に清めている。
「隊長。すみません…俺…」
「もういい。今夜のことは忘れろ」
「隊長……」
「あいつは…?」
「副隊長は外の様子をみてくるといって出て行かれました」
そんな会話をしていると当の本人が戻ってきた。手にした地図を広げると
「辺りの様子をみてきた。この辺りは岩場がありそうだ。そこを避けてこちらに進もう。……ただし出発は夜が明けてからでいいな?」
「ああ。……すまなかった」
「……。あまり時間はないが、よく休んでくれ」
そう告げ、再びテントをでた。
――夜の砂漠の冷気を肌で感じながら、さきほどのク/リ/フォードの言葉を反芻する。
すまなかった。
その、たった一言が胸を締め付ける。
自分がいうべきその言葉は、罵りや軽蔑の言葉より重く感じた。
…最初からわかっていた。かなわない相手だと。
躯を征服しても心までは征服できない。そんなク/リ/フォードに惹かれていたのだ。
生きてほしい。
彼だけは。
そう心の中でつぶやくと、再び地図を広げた。
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| | | | ∧_∧ 外人さんの名前は伏せにくいでつ…orz
| | | | ピッ ( ;)
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※生投下につき嫌いな人はスルーお願いします。
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| 冬至の日に風呂に入れる果物の左×右
| しょーもないパラレル注意
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 四年前前某ラジオ番組でやったドラマが元ネタだってさ
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ソンナモトネタダレモシラネーヨ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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三年に一度のその年が、再びやってきた。
箒にまたがり窓ガラスを突き破って颯爽と登場……などということもなく、玄関の
チャイムがしつこく三度鳴って魔女の来訪を告げる。
裾が擦り切れ始めたスウェットとジャージパンツのだらしない姿でドアを少し開くと、
見慣れた懐かしい顔が僕の目に飛び込んだ。
「や、久しぶり。元気だった?」
「おお、久しぶり」
くしゃっとした人懐こい笑みが、突然の訪問者への警戒心を一気に解いていく。
「彼」に会うのは、実に三年ぶりだ。
北河というこの男は、彼の言葉を借りて言うところの、魔女だ。そしてその言葉に
嘘は無く、実際彼は魔法を使う。
三つ数えるだけで、北河は今まで散々僕の願いを叶えてくれた。三年ごとに僕の
誕生日に現れては、何でも願いを叶えてくれる魔女。六つのときは菓子の山、その次は
ペット、十二のときは意味無く憧れたパソコンで、十五のときは気になる可愛い
あの子のハート。
まったく、傍から聞けばちゃんちゃらおかしい話だ。
けれど三年に一度だけ、一度も欠かすことなく現れる彼は、すでにそういう存在と
して僕の中に刷り込まれていた。
「まぁ立ち話も何だしさ、とりあえず部屋に上がろうか」
「それはお前が言う台詞か」
だから、調子よく笑う彼が何の前触れも無く訪れたことは、僕にとっては不思議でも
何でも無いことだった。
267 :
2/8:2005/06/29(水) 22:40:04 ID:r487N4ku
とりあえず座卓の前に座り、ウーロン茶と一日賞味期限の切れた饅頭でティータイムを
過ごすことに、両者共に異存は無かった。
北河にせっつかれて、僕は特に代わり映えの無い近況をぽつぽつと話した。その割に、
こちらから尋ねることには「魔女には秘密が多いものなのよっ」だのぬかしてろくに
答えもしない。フン。お前の話など、頼まれたって聞いてやるものか。
思ったことを心のままに伝えたところ、案の定北河は分厚い唇を尖らせた。
「何だよー、それ。冷てぇ」
「冷たくねぇ」
「それよりさ、本題、本題」
北河はそう言って、にっと笑った。「あなたの願い、叶えマス」どこぞの悪徳業者の
キャッチフレーズのようだ。
「……はぁ」
「何よ? ノリ悪いなー」
「いやさ、考えてみたら俺、ほんとの意味でお前に願いを叶えてもらったことって
ない気がするんだけど」
目の前のミスター魔女が使う魔法には、玉に致命傷のとんでもない欠点があった。
三秒。
それが北河の魔法の全てだ。たった三秒で彼の魔法は効果を失ってしまう。山積みの
菓子は目を輝かせているうちに消え、仔犬は手を伸ばした途端いなくなり、パソコンは
電源を入れることすらなく、可愛いあの子にはデートに誘った瞬間そっぽを向かれた。
「ちょっと、アナタ俺の魔法を否定する気?」
「正直、……してもいいと思ってる」
わざとらしく神妙な面持ちを浮かべてみれば、思ったとおり北河は頬を膨らませる。
「ひどっ!魔法だよ、魔法。 珍しいんだよ、そうそうお目にかかれないよ! 俺を
否定するってことはヤンバルクイナを否定するのと同じことになるのよ!」
「どういう理屈だよ」
妙なテンションの北河はとりあえず放置して、僕は少し温くなったウーロン茶を飲み
干した。
268 :
3/8:2005/06/29(水) 22:41:06 ID:r487N4ku
そうこうしているうちに夕方になり、夜になり、北河は僕のアパートに一泊していく
ことになった。
二人でレトルトのカレーを頬張りながら、北河の要望で普段はゲーム以外にあまり
使われないテレビのチャンネルをバラエティー番組に合わせた。
ブラウン管の中では、最近になってタレントに転向した元プロボクサーが、
お決まりの「ちょッちゅね」を繰り返している。三年前、彼が地方の銀行に強盗未遂を
起こしたことは、いつのまにか笑い話に昇華されていた。
「ヤマちゃんも立派になっちゃったよねー」
テレビ画面を見つめてしみじみと北河が言う。落ちぶれた元ボクサーが今の人気を
取り戻すのに、僕ら二人は遠まわしながら一役買っていた。試合後のインタビューで
トンでも失言をしてしまったボクサーの過ちを取り消させるために、北河の魔法で
三秒だけ過去に飛ばしてやったのだ。
「でもわざわざ過去に行っといて『ちょッちゅね』は無ぇよな」
「まあ結果的にはよかったんだし、いいんじゃね?」
「まーなー」
このボクサー崩れのおかげで、僕は三年前に大金持ちになるという夢を棒に振ったの
だけれど、まあそれはもう過ぎた話で、今はどうでもいい話だ。
「おかわりある?」
綺麗に空けたカレー皿を掲げ、魔女はのんきに言った。
まっすぐにこちらを見つめてくる目から、僕はふいと視線を逸らした。
269 :
4/8:2005/06/29(水) 22:43:44 ID:r487N4ku
正直、僕はこいつが気に食わなかった。いや、それは正しい表現じゃない。
物心つくころからの知り合いといえば聞こえはいい。けれど、実際にこの男と共有
した時間は、三年に一度の幾日かだけ。トータルしてしまえば一月にも満たないのだ。
その北河がさも当たり前のようにここにいることが、北河がこうしてここにいることに
何の違和感も覚えないことが、僕には気に食わなかった。
すぐにいなくなることは分かっているのだけど、それを考えることは余計に僕の
胸をざわつかせた。それがまた気に食わない。
――北河という男の波長は、不思議なくらい心地よかった。
知らない間に心の隙間にするりと入り込んでは、いつのまにか無くてはならない
存在に変わってしまう、そんな風な。
そうなることに、僕は少し怯えていたのだ。僕は人と関わることにあまり積極的な
人間ではなかったから。
北河という男の居場所を心の中につくってしまうことが、僕は怖かったのだ。
食後、冷蔵庫から発泡酒ではなく取って置きの生ビールを取り出してふるまう。少し
湿気たピーナツをつまみに、僕たちは昼間以上にくだらない話で盛り上がった。
「大体さ、何でお前『魔女』なんだっつの」
「その話はもう聞き飽きたっつの。魔男とかかっこ悪いじゃん」
「間男だしな」
「何か今いやな漢字当てたっしょ」
じろりと向けられた眼差しは、あえて無視した。
「いやさ、他にもいろいろ言い方あるだろ? 魔法使いとか魔道師とかさ」
「魔道師ってゲームじゃあるまいし。こーちゃん忘れちゃったの?」
「何が」
「最初に魔法使って見せたときさ、あんたが言ったんだよ。『魔女みたいだ』って」
「はぁ。つうか理由ってそれだけかよ」
「忘れてるとは思ってたけどさ、やっぱ忘れてたんだ」
「覚えてるわけねーじゃん。俺三歳だろ、三歳」
「俺も三歳だったけど覚えてるもん」
「当時の俺としてはどーでもいいことだったんじゃねぇ?」
「ひどっ」
270 :
5/8:2005/06/29(水) 22:44:44 ID:r487N4ku
ぎゃははと笑い合い、放っておかれたテレビ画面が味気ないニュース番組に変わった
頃、北河はぽつりと呟いた。少しろれつが回ってない彼は、酒のせいか少し饒舌になって
いた。
「ね、こーちゃんは俺に会えなくて寂しくないの?」
突然の言葉に、僕は当然のように面食らった。
「何だよ、お前は寂しいのかよ」
「うん、寂しい。俺は井和沢に会えなくて寂しいよ」
てっきりおちゃらけた答えが返ってくるものだと思ったけれど、その僕の予想は見事に
裏切られた。
彼の顔は、寸分の隙もないほどに真剣そのものだった。
「……何だよ」
おかしな話だ。三年に一度きりという約束事を決めたのは、北河の方のはずだった。
何より彼は魔女だ。連絡一つ取らないのに、僕の居場所を見つけ出しては訪れる。僕に
会おうというのなら、この男はそれを思い立った瞬間に実行できるはずだった。
直球な台詞に少し照れながら彼にその旨を伝えると、北河は目線を合わせず、小さく
首を振った。
「違うよ。だって俺があんたの願い事を聞いてやれるのは、三年に一度きりなんだから」
「そんなの理由になんねぇと思うんだけど」
「なるよ」
妙に確信めいた言葉だった。
「だってさ、俺、それ位しか井和沢にしてやれることないもんね」
彼としては、出来るだけあっけらかんと、事も無げに言ったつもりなんだろう。けれど
僕は、その声に滲んだ、北河の本音に気づいてしまった。
271 :
6/8:2005/06/29(水) 22:45:19 ID:r487N4ku
きっと、北河もまた僕と同じなのだ。
誰の心にでも簡単にもぐりこめる男だと、勝手に思っていた。そうではなかったのだ。僕と
同じ、彼もまた何てことはないただの臆病者だった。
「そんなこと、」
無い、と言おうとして、僕はその先を言えなかった。そんなこと無い。それは確かなこと
だったけれど、それを彼に伝えてしまうことは、北河との距離を無遠慮に縮めてしまうのと
同じことだった。
「あるよ。分かってる。本当はそれだって嘘ってことも。だけど、三年に一度でも、たった
三秒でも、伊和沢の願いを叶えてやりたい。俺にはそれしか無いから、そうでも言わなきゃ、
伊和沢に会いに来る理由がなくなっちゃうから」
半ばやけ気味の北河の声は、少し痛々しい。自分でも何を言っているのかよく分かっては
いないのだろう、眉間にしわ寄せたままで取りとめも無く彼は喋り続けた。
僕の耳に残ったのは、最後の一言だけだった。
「俺は伊和沢のことが好きだ。……あんたのことが、好きだから」
ああ。やはり彼も同じだったのだ、僕と。
明日は三年前に考えていたとおり銀行に行って、三秒だけ現れる大金を
口座に振り込んで大儲けの予定だ。
そしてまた、三年後まで北河とはおさらば。彼はたった三秒だけの魔法を
使うと、いつも「これでもう用は済んだ」とばかりに姿を消してしまう。
そしてまた三年後にふらりと現れて、同じように僕の願いを叶えては去って行く。
三年に一度という決まりごと。
――だけど、本当にそれは確かなことなんだろうか?
272 :
7/8:2005/06/29(水) 22:48:17 ID:r487N4ku
気まずい沈黙の中で、僕はわざとらしさのぬぐえない声を上げた。
「……な、俺やっぱ願い事変えるわ」
「何?」
「一度しか言わないから、よく聞けよ」
「うん」
それは一種の賭けだった。
「三年に一度でも、たった三秒間でもなく、」
一番大事な言葉が喉につかえて、息を詰まらせる。
「じじいになって、老いぼれて死ぬまで、ずっと、一緒にいろ。他に何もいらないから」
砂っぽい、ひどくみっともない声だった。北河の顔をそっと覗き込む。彼は目を丸く
して、じっとこっちを見つめていた。
言い終えてしまった後になって、恥ずかしさが急にこみ上げた。耳が熱くなるのがやけに
はっきりと分かる。
「……1」
僕を現実に引き戻したのは、突然に響いた魔女の呪文だった。
「何かキモイな俺。今のナシにして」
「2」
当然、僕は慌ててそれを取り消しにかかった。彼は構うことなく最後の数字を口にする。
「ちょ、今のナシだって」
「3」
カウントが済んだその瞬間、北河は部屋の中からいなくなっていた。
273 :
8/8:2005/06/29(水) 22:49:09 ID:r487N4ku
魔女にだって叶えられない願いはあるのだろう。
何となくこれでよかったのだと思ったら、何故か涙が出た。
三年後、彼に合わせる顔があるだろうか。少し不安だ。
眠れない夜をぼんやり過ごした朝は、日の光がやけに目にしみた。
突然、騒々しく階段を駆け上る音が耳に入ってくる。
そしてそれが自分の部屋の前で静まったとき、僕ははっと顔を上げた。
――――チャイムが三回、ゆっくりと響き渡る。
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| | | | ∧_∧ シリメツレツナウエニモトネタウロオボエデスマソ
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>>256 超GJ!
そのジャンルで萌えてる方が自分以外にもいるなんて!
鼻組スキーなので嬉しいです。
自分はラ・エ/ス/ペ/ラ/ン/サでも綾武器に萌えてました。
>>274 うぉぉおい乙!!ちょうどベスト聞いてて涙出たよ…禿しくもえました、ありがとう!!
>>265-
GJです。
元ネタの見当もつかないけど
なんか凄く(゚∀゚)イイ!雰囲気でした。
278 :
256:2005/06/29(水) 23:42:48 ID:etaGddTw
>275
はばかりながら…レストンクスです。
あの…もしかしてこの板内にスレあるのご存じないですか? ぜひご一緒に萌えましょー!くまなく探せば…みつかります。
>>274 うわあ懐かしい!そしてGJ!!
ネタ元のおちゃらけ感と恋のせつなさが胸にしみました
全夜復活してほしいなあ
>>278 携帯からなのでうまく探せないんですorz
教えてくれてありがとうございます!
気合いで検索しまくります…
>280
東のシアターがある場所の地名で板内検索すればすぐみつかります。
お待ちしてます。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 昨年の対画だよ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 可能くん×居等先生のお話
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ マタ,マイナーナ…
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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現在スレは嵐により機能せず避難所もお引越し。
引越し時に居なかったので未だに辿りつけず当時避難所の棚に置いた物も行方知れず…アアン
たまたま残ってたこれは一番気に入ってた物なのでこちらに再投下させていただきます。
283 :
1/4:2005/06/30(木) 22:18:49 ID:pIHYIj/8
酷く寒寒しい夜である。
戻り橋――旧くは陰陽師が式神を住まわせていたという界隈にある石橋。
死して鬼となった者がこの橋を越えて戻ると云う。
己は一人、そこの袂に阿呆のように座り込み鬼が戻るのを待っている。
美しく白い顔をした愛しい鬼を。
初めにこの場所を知ったのは京に上ったばかりの頃である。
今ここで待っている者、伊等こそがその由来を教えてくれた。
「知っているか、叶くん。この橋の向こうから戻って来る者の事を。」
そう言われても見える向こうはやはり同じような町景色で首を傾げるばかりだった。
「地獄から鬼が戻って来るのだよ。だから盆の時分なんかは誰も近づかないそうだ。」
風情や幽玄を解しない無粋な己はへえとかはあとか呟くばかりである。
「先生、人のままでは戻れないのですか。」
そう尋ねた己の言葉に伊等は子供のように笑った。
「叶君は面白い事を考える。そうだな。戻るのは鬼だけ、考えてみればおかしな気もする。」
きっとあれやこれやと想像をめぐらせているのだろうか、伊等の足が止まってしまった。
二人で歩く道が終わらなければいいと思うのは常の事だから黙ってそれに従う。
「もしかするとこの世で人の侭で居るのは難しいのかもしれない。」
はあ、とまた気の利かない返事しかできずにそっと横顔を盗み見る。
いつの間にか笑いは形を顰めてただただ美しい横顔で佇んでいた。
「人を欺き、人を斬り、人を食う。鬼ばかりだよ。」
「……先生は。」
零れるように出てしまった言葉の先を慌てて飲み込んだ。
(先生は、違います)
それはこの時代に鬼にならんと激動の京に飛び込んだ彼に向けて良い言葉には思えなかった。
形の良い眉を上げて首を傾げる伊等を見るだけで大きく胸が鳴る。
「先生は、何だい?」
先を促されても本当の事など言えるはずも無い。口を結んでしまう事にした
「叶君は急に無口な性質になる。」
楽しそうな声を聞きながら見た並んだ影はまだ胸に焼き付いている。
284 :
2/4:2005/06/30(木) 22:20:43 ID:pIHYIj/8
だから、あの夜ここに辿り着いたのも偶然では無かったのかも知れない。
刀を捨て碁盤のような辻を抜け彷徨った挙句だ。
不思議な事にそこへ来た途端まわりが静まったようだ。
あれほど聞えていた追っ手の怒声も気配も消え去っていた。
本当に一人きりになってしまったのか。皆はどうしただろうか。
見渡せば一人美しい人が袂に立っていた。
―――先生。
声に出たのかどうか定かでは無い。
それでも彼の人はゆっくりと美しい面をこちらへと向けた。
「先生、先生!」
驚くと少し御顔が幼くなるのも思わず抱き締めた身体も確かだった。
(ああ、良かった。やはり先生はまだ生きていらした。)
けれどそれはまるで心を読んだかのように首を横に振る伊等の仕草に打ち砕かれた。
かっと身体の中の血が燃えるのを感じると汚れた掌を着物の袷へと入れる。
「いけない、叶くん。君はまだ……」
「何がいけないのです。」
恐らく彼はもう此の世の者では無いだろう。
どんなに探っても熱が欠片も見つからないこの身体こそ、それを雄弁に裏付けていた。
(だが、それが何だというのだ。)
伊等が居ない処に未練など無い。それが例え此の世であっても、だ。
「……御供させていただきます。」
もう一度強く抱きなおして橋を越えてしまおうとするのに伊等の身体は全てを拒むかのように堅い。
「君を連れては行けない。」
「東堂ですか?東堂なら連れて行くのですか?!」
思わず怒鳴ると腕の中の身体が強張った。
285 :
3/4:2005/06/30(木) 22:22:34 ID:pIHYIj/8
「平介は来ない。」
来るはずが無い。もう一度そう繰り返して項垂れる彼の首筋には薄らと骨が浮いていた。
いつの間にこんなに痩せてしまわれていたのか。
「……近堂先生の処に帰っている。」
答になっていない。ぶつけたやろうと思っていた苛立ちの言葉は出なかった。
「そんな事は、ありませんよ。」
結局のところ己は彼が厭うことなどできはしないのだ。
「先生、どうか泣かないで下さい。」
「泣いてなどいない……」
子をあやすかのように柔らかい言葉ばかり捜し何度も繰り返した。
「先生!」
背の側から若いその声が響いたのは幾程の時が経ってからだったか。
先の己と同じように一人きりで東堂が立っていた。
あっと思う間もなく押されて身体が離れた。
恐らく己を疎んでのことではないのだろう。ただこの若者の前で見せる、いつもの虚勢だ。
その証拠に小走りに駆け寄る東堂から反らす顔は僅かに赤い。
「いいのか、近堂先生の方に行かなくて。」
酷く小さな声で呟いた問いに東堂はきょとんとした風情で首を傾げる。
「近堂先生や史衛館の皆にはきちんと挨拶をして参りました。
私が帰る処は伊等先生のお傍でしょう。」
伊等に媚びるのでもなければ喜ばせようとしているわけでも無い。
これがこの男の本心からの言葉なのだ。根本的に思いの性質が違う。
情の強さや量で劣っているとは思わない。
けれど、伊等が一番に求めていたのはこれなのだ。退くよりも他にないではないか。
286 :
4/4:2005/06/30(木) 22:23:46 ID:pIHYIj/8
「先生。ほら、言った通りだったでしょう。」
いろいろな物が綯い交ぜになってそれをごまかすかのように笑った。
笑いながら涙が零れているようで酷く滑稽だろう。
それなのに笑っているのは己だけだった。
相変わらず不思議そうな顔をしている東堂に向ってまだ俯いている伊等の背を押してやる。
「さようなら先生。」
踏ん切りを付けるようにそう言ってから一歩だけ下がる。
伊等を受け止めた東堂は少し躊躇った後に手を握り何かを誓うように頷いて見せた。
「叶くんも、元気で。」
手を振り払わないまま橋へと踏み出しそう言った伊等は笑っていた。
それは幸せそうで己の一番好きな笑い方だったので尚更辛く、逃げるように走り出していた。
後の事はよく覚えていない。
また聞え始めた追っ手の声や足音に怯え出鱈目に走り回り、着いたのは薩/摩屋敷の前だった。
(生かされたのか、俺は。)
先に逃げ込んだ仲間と抱き合いながらそんな事をぼんやりと思った。
あれは限界にまで緊張していた心が見た幻であったかのかもしれない。
そうやって現と折り合いをつけるように無理に辻褄付けても無駄だった。
闇に紛れ、人に紛れ、組の目を掻い潜ってあの橋へと通った。
危ないからと咎められても死んだ者は戻らないのだと説かれても足は向う。
(戻らないなんてこと、知っている)
あの優しい人は結局本物の鬼になる事は出来なかった。
だから鬼が戻るというこの橋には現れるはずは無い。だが、もし、万が一。
……結局、理屈では無いのだ。ほんの僅かな幻に縋るほど未だに彼に囚われている。
「本当に目の前で、東堂と行ってしまったんだ。」
何度目の夜だったか、ここまで着いて来た市野原にそう言ったら哀れむような目で見られた。
287 :
(追加):2005/06/30(木) 22:24:36 ID:pIHYIj/8
「叶、それは悪い夢だ。早く忘れた方がいい。」
「……忘れられるわけがないだろう。」
悪い夢でも幻でも、路傍で彼を一人死なせてしまった現よりはずっとずっとマシなのだ。
それは己だけの想いではなく市野原も、恐らく生き残った者は皆同じだから黙り込む事しかできなかった。
―――伊等さァの仇を討ちたいと思わんか。
先日持ち掛けられた話がまた耳の奥で蘇った。そんな事を恐らく伊等は望んでなど居ないだろう。
だが、遠からず我らはその申し出を受ける事になるだろうとどこかで確信していた。
残された者共怒りの遣りどころがなくもう限界に近い。
己も例外ではなくいつ狂気に食い破られるかわからない綱渡りの状態だ。
失ってしまったものはそれほどに大きく、それを静めるのは同じ命だけだ。
自らの心の為に伊等の名を掲げて近堂を討つのだ。
待ち惚ける己の上であの晩よりもずっと痩せてしまった月がそれでも煌々と光を降らせる。
(結局、先生の事だけを考えていたのは東堂の他には居なかったな。)
彼ならばこうやって悲しみを他の何かの為に使うことなどはしなかっただろう。
だがそれが正しい事なのか、それとも狂うほどに伊等を想う己らが正しいのか。
それは未だ以って判らぬままである。
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分割失敗スイマセン
>>282 うおー姐さん!!切な萌えGJ!!
まさかここでカノイトが拝めるとは…
実は漏れも避難所引っ越し時にネト落ちしていて
置いてかれますた… 。・゚・(ノД`)・゚・。
救いの萌をありがとう!姐さんもガンガレ!!
>>282-288 セツネェ!!!!凄く萌えました!ありがとう!
私も置いてきぼりだったりしますw
前スレ、まだ容量残ってるけどあのまま落とすの?
そんなもん流れにまかせりゃえーがな
>282-288
今日ちょうどDVD見て萌え号泣してたところだよ!!!GJGJGJ!!!
>291
引越し先すら閉鎖ですか…orz
自分の妄想の産物でいいなら、
既存のキャラや半&生モノじゃなくてもいいの?
>>295 うん。問題なしんぐ。
傾向を知りたかったら
>>1のリンクから保管庫にいけるから
見てみてはいかが?軍人さんものとか
萌えだった。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 北/村/龍/平/監督 「対決(要英訳)」
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| レザボアのナイフと眼鏡
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ギャグのつもりがシリアス風味に
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) つーかキャラ違うよ…ね…
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|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
298 :
1/3:2005/07/05(火) 11:33:49 ID:RlEBS0Pb
こんなチンピラ稼業をやってはいても、いい年をした大人なので、仕事中だとか人前でべたべたくっつくような真似はしない
でも隠すつもりもなく、だからと言って「俺達付き合ってます」なんて宣言するつもりもないけれど
だから、よく一緒に「仕事」する奴らの中には気付いてるのもいるだろうし、俺達が「そう」なんて思いもしないのもいるだろう
…チビとか
なのでこの状況は実は珍しかったりする
「…どうしたの」
事務所のあるビルの非常階段の踊り場で一服してたら、後ろからするりと髪を撫でられた
「別に…」
髪の中に指を差し込んできて梳きはじめる、空いてる方の腕が身体に巻きついてきて、ゆっくり抱き締められた
吸いかけの煙草を放る、隣のビルの汚い壁にはね返って足元に落ちた
まぁね、俺は今休憩中だし、ここ滅多に人来ないし、外も人通らないし、通ったとしても外からここはあんまり見えないし、周りの建物からも…
一通り自分に言い訳して、少しずつ体重を後ろの彼にかけていく
『別に』なわけない、何もなかったわけない、何かあったんだろう
何か、嫌なこと
静かに、こんな風に甘えてくる時は
ちょっとじゃなくて、結構、嫌なこと
「どうしたの?」
もう一度問い掛ける
…彼は何も言わず、鼻先を俺の髪の中に埋めた
言う気がないのならいい、こちらももう聞かない
「俺の髪なんていい匂いしないよ…煙草臭いだけだろ」
そう言って顔を彼の方に向ける、みつめる
俺は今休憩中で、ここ人は来なくて、外も通らない通っても見えない周りからも
もう一度、幾分端折って自分に言い訳して
そっと唇を重ねた
299 :
2/3:2005/07/05(火) 11:34:29 ID:RlEBS0Pb
啄ばむように何度も何度も、だんだん深く、舌と舌が絡み合って酸素が足りなくなって頭の芯がぼうっとしてきて
ちょっと、ヤバイ
いつの間にか身体も向かい合って抱き合って髪の毛ぐしゃぐしゃに弄られてて
ヤバイ、止まらない
「ぁ…ん」「…は、っ…」
どっちの吐息かも判らない、何かの軋む音、首筋を伝う唾液の生暖かい感覚
もう、このまま…
…待て、何か引っ掛かった『何かの軋む音』あの音は
彼も気付いたようで、二人してほぼ同時に顔を向ける
非常階段とビルを繋ぐドア、開いている、そこから覗いている顔は
「あー…ごめんね?」
そう言いながらも、ちっとも申し訳無さそうにしていない、かといって驚いてる風でもない、いつもと同じ感情を読ませない表情の男
「邪魔はしねぇよ…ちょっと、通るだけだから」
そう言って、ほんとに何でもないように通り過ぎようとする
「…どこ行くんだよ」
彼の問いかけに男は立ち止まり
「それをさぁ、言いたくないからここから出ようと思ったんだけど」
ほんの少し怒気を含んだめんどくさそうな声
彼とこの男はどうにも相性が悪いらしい
あぁ…そぅ、とそっけなく言って、さっさと行けとばかりに手を振る
「あ、いってらっしゃい」
階段を下ろうとする男の背中に一応礼儀として声を掛ける
男はちら、とこちらを振り返り俺を見て次に、もう男のことなんて忘れたように行為を続行しようと俺の首に唇を寄せる彼を見て
呟いた、小さな声だった、でも聞こえた、聞こえてしまったから…
「…俺も、もう行かなきゃ…」
彼の身体を押し返して身を翻し、ドアに向かう
「…え、なに?え?」
困惑する彼を残してビルの中に入る、音を立ててドアが閉まった、早足で歩き出す
『…趣味、変わったな…』
男の呟いた言葉、意味は、…考えたくない
ぐい、と唾液で汚れた口元を袖で拭った
300 :
3/3:2005/07/05(火) 11:35:04 ID:RlEBS0Pb
…いじわるしちゃったかなぁ
階段を下りながら男は思う
そんなつもりはなかったんだが
上から奴の何か嘆いてるような声が聞こえる
奴がねぇ…
前は――500年前は、若い女ならよっぽどでもない限り片っ端から犯して殺すような男だったのに
今回はやけに仲いいと思ったらデキてるとは
奴の性癖に面と向かって毒吐いてたあいつと
時の流れってヤツはおもしろい…が、いい加減待ち疲れた
もういいだろ、そろそろ出て来いよ
巫女、そして
我が弟
早く、逢いたい、そしたらまた
殺してやるからよ
空を見上げ男は笑う
空は、青い
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ いや、500年前も
| | | | ピッ (・∀・ ) ラブラブだったと思いますが
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
※前作(>206)間違い発見
折られたの→右腕
銃撃ったの→左腕 でした…
>>297-301 ジャンル知らないけど禿げ萌えた。
シリアス乙。上手く言えないけど、なんかイイ!!(・∀・)
>>297-301 姐さん、GJ!
前作も禿萌えしたのに、レスしなかったゴメソ
500年前も500年後(?)もラブラブに違いないよ!
ありがとう、ありがとう!
対決もの、余り読めないからめちゃめちゃ嬉しい(;´Д`)
>297-301
GJ!!
中の人目当てで見たいんだけど、ちょっと怖そうだから見まいかどうか、迷っていた作品だけど、
姐さんのおかげで見ることに決定したよ。
見終わったらまた読みなおしにくるよ。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 某小説、かんちょ×テロリストモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 乗艦前の捏造話だからな
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 非国民スマソだゴルァ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ;)
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
専用スレでは話振れる空気ですら無いのでこちらに。
サイト探しても見たことないのに本気で萌えてる自分テラキモス
306 :
1/3:2005/07/07(木) 01:37:05 ID:1Mo+Aite
悪い冗談だ。男の日に焼けていない首筋を見ながらそう思う。
そもそも計画の打ち合わせにと男の呼び出しに応じてこの安いビジネスホテルまで出向いた筈なのに、
何故こんなことになってしまったのだろう。
枕を背もたれに半身を起こしてベッドに横たわった実矢津は、
自らの股間に顔を埋めて性器に舌で奉仕する男の、肩まで伸びた黒髪をぼんやり見つめていた。
逢うたびにこの馬鹿げた行為を繰り返すようになって、既に数ヶ月が過ぎた。
どの状況下にあっても、快楽を素直に享受している自分の身体がひどく恨めしい。
促されるままに応じてしまっている自分も自分だが、しかし平然と行為に及んでいる男の心情は益々理解できないと感じた。
「っ、どうかなさったのですか」
物思いに耽っていた実矢津は、ふとかけられた声にびくりと肩を震わせた。
本心を伺わせない声音と芝居のかった口調に微かな苛立ちを覚える。
心からいけ好かない男だった筈だ。共通の目的以外の接点など何一つ持たなかった、
そもそも事件がなければ人生すら交差する事は無かっただろう別世界の住人だった筈だ。
それなのに。
「善くありませんか?ここはそうは言っていませんが」
ほら、と脈打つそれから唇を離すと、男は自らの唾液で濡れた唇を吊り上げてにやと笑った。
よせと声にならない声を喉に張りつかせるものの、どうやら自分が思うよりも欲望に忠実らしい肉体は、
刺激を与えられて悦びを素直に男に伝えていた。勘弁してくれ。たちの悪い絶望に内心天を仰いだ。
307 :
2/3:2005/07/07(木) 01:37:51 ID:1Mo+Aite
舌で裏筋を舐められ、先端を口に含まれる。慣れた動作に只呆れるしか無いのが実矢津の現状だった。
最もそんな余裕など今や残っていないか、と身体とは反対に妙に冷めた頭の片隅で苦笑する。
昂ぶる熱を解放する手段が一つしか無い事は火をみるよりも明らかだった。
「し、少/佐…少/佐、離せ」
揺れる漆黒の頭に手を伸ばす。
ちらと実矢津の顔を見上げた男はしかし呼び掛けに答えず、濡れそぼったモノを更に奥まで銜え込んだ。
「く…っ」
歯と舌を使って巧みに愛撫を繰り返されては、下半身に熱が集まるのを抑える術はなかった。
「っ、少/佐…ッ」
「出したかったら、どうぞ」
「…!正気か…!?」
同性の口の中に精を放つなど。理性の焦燥と妻への罪悪感、それでも絶頂を待ち侘びる自分自身への嫌悪は、
目の前の男への明確な不快感として胸を灼いた。
いやだ、と胸中で渦巻く衝動に突き動かされ、堪らず男の黒髪を乱暴に掴みあげると、無理に引き剥がした。
「あ……!?」
唾液を糸引かせ一瞬視界に映った男は、無防備に濡れた唇を薄く開き、眉根を寄せた苦しげな表情を晒していた。
瞬間実矢津は背筋に電流のような震えが走るのを感じ、まずいと思った時には欲望を吐き出してしまっていた。
「――ッ!!」
放った白濁が男の頬から唇、顎を濡らしていた。
思わずといった風に、珍しく瞳を驚きに見開いた男が、自らの顔にかかった飛沫を確かめるように指で唇をなぞる。
青臭い匂いが実矢津の鼻をつき、吐精の余韻に弛緩した身体は一瞬の後に硬直した。
無防備な表情を瞬時に掻き消した男は、今度はそれと分かる挑発的な仕草で唇から頬にかけて白濁を指で掬いあげてみせた。
308 :
3/3:2005/07/07(木) 01:39:08 ID:1Mo+Aite
「…こういうのがお好きだったのですか」
喉の奥に笑いを含ませながら男は言った。
羞恥と後悔にわななく唇を噛み締めて「違う…」と絞りだした実矢津を視線で嘲り、
見せ付けるようにして男は紅い舌で白濁を掬った指を舐めた。直視できずに目を逸らす。
「少/佐・・・もう、いいだろう?こんなことは…」
「もういい加減、常識人ぶるのはやめたらいかがです?」
耳元に声がはっきり響き、驚いて実矢津は顔を上げた。
起こしていた上半身を強い力で引き倒され、シーツに身体を縫い付けられたのは同時だった。
馬乗りになった男を呆然と見上げれば、狂気を宿した瞳が自分をあざ笑っているのが判った。
「な…」
「被害者で居たいのは判りますがね、この状況を望んだのは貴方の方でしょう」
「馬鹿を言うな、何故私が――」
男のぬるつく指に先ほど達したばかりの性器をなぞられ、背筋が震えた。
少/佐、と息だけで呟いた実矢津の顔を右手で引き寄せ、唇が触れるぎりぎりの所で男が囁いた。
「嫌だ嫌だと言う割に、快楽を否定しない」
「…それは君がっ」
「共犯なんですよ、貴方と私は。そうでしょう?」
艦長――とわざとらしく呼ばれ、その声に官能と不快感の両方を刺激される事を知った実矢津は、
男の舌に唇を塞がれるのを感じながら日常から遠く離れた所まで来てしまった身を呪った。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | | もはや逆にしか見えない罠。。。
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ ;)
| | | | ◇⊂ )
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | エライ ハンパ ダナー
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
お目汚しスマソ。
映画公開に先駆けて恥をさらしてみた。
これは素晴らしい襲い受けですね(;゚∀゚)=3
元ネタわかんないけど禿げモエス
>306-308
うおっ
すまん、逆にしか見えん
ミヤ4なの?
同じく元ネタわからないけど禿萌え
不敵な襲い受けが良すぎる
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 何を思ったのかナマですよ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 短艇ファ居るの多墨×矢巻だって
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ タタカレルゾ…
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「痛ってーっ…」
矢巻の小さな呟きは、静まり返っていた事務所には充分響き渡った。
「どうしたんすか?」
多墨はサボる口実を見つけて、溜まりに溜まった仕事の手を止めて矢巻のデスクへ近付く。
「いや、この前の“斬鉄剣”の時に切った傷が開いたんだよ。」
そう言って矢巻はヒラヒラと右手を振る。その手には包帯が巻かれており、じんわりと赤く染まっていた。
平気そうに振る舞っているが、原稿を打ち込む時に彼が何度も顔を歪めていたのを知っていたし、何より先程の弱々しい声が傷の深さを物語っていた。
「うっわ、これ包帯換えた方がいいよ。巻くか?」
「あ、頼む。」
自分でやる、と断られるかと思っていたが、案外すんなり受け入れられた。
サボっているところをボスに見つかると色々と面倒なので、矢巻を連れて仮眠室へと入った。
ベッドに矢巻を腰掛けさせ、その前に跪く。
手首まで巻かれた包帯を解いていくと、(俺も人のこと言えないが)細くて白い腕が現れた。
「つっ…。」
傷口が現れると、外気が染みるのか矢巻が小さく声を漏らした。
痛みに耐えるように左手は堅く握り締められていて、ぱっちりとした目にはうっすらと涙が溜まっている。
そんな矢巻を見て、多墨の頭の中には「可愛い」という単語が浮かび上がった。
可愛いだなんて野郎に対しての言葉ではないが、今の彼にはその言葉があながち間違っていないような気がした。
「可愛いねー。痛いでちゅかー?」
「黙れ。」
茶化すと、すぐさま無事な方の左手でチョップをくらった。
おとなしく包帯を巻かれている矢巻を見て、多墨の心の中にちょっとした悪戯心が生まれた。
手を止め、傷口には触れないようにそっと右手を握る。
「いっ…!!」
突然の事に矢巻は「痛い」という言葉を飲み込んで、堅く目をつぶった。
そんな姿を見て、気がつくと多墨は手を伸ばしていた。
堅く目をつぶっている矢巻の頬に手を添えると、小柄な体がビクッと震える。
「多墨っ…!!」
咎めるような口調を無視してベットに押し倒す。
「ちょっ…お前何してっ…」
「イ・タ・ズ・ラ・♪」
馬乗りになり、両手を押さえ込む。
格闘技も身につけている男を押さえ込むなんて普段なら到底できないことだが、怪我人相手では容易いことだった。
「大丈夫、痛くしないから〜♪」
「冗談にも程があるぞっ!!」
バタバタと暴れる足が背中を叩くが、多墨は動じない。
腕を押さえ付けたまま身体を屈めると、二人の顔が一気に近付く。
いつもとは違う多墨の真剣な目に、矢巻はごくりと唾を飲み込んだ。
「…マジ?」
「マジ。いただきまーす♪」
「うわぁーっ!!!!」
容赦なく近付いてくる唇に、矢巻は最後の力を振り絞って暴れる。
それもお構いなしに、多墨の顔が矢巻へと近付いていく。
そして、その唇が触れ合う瞬間。
チャキ
多墨の首元に、鈍く光る鋭利な刃物が当てられた。
ゆっくり、その刃先を目で辿っていく。それは以前、矢巻が企画の為に作ってもらった大鎌。
更に目で追っていくと、真後ろに立っている長身の男。
…あれ、確かそれ12kgあるんですよね?以前矢巻が両手で持ち上げてよろけたやつですよね?
なんで片手で持ち上げているんですか?ちょっ…これ以上近づけたら首切れますって。
マジ危ないですからっ!!やめてくださいごめんなさいごめんなさいボっ…
多墨の意識はそこで途切れた。
数分後、手に新しい包帯を巻いた矢巻とそれを守るようにしてボスが仮眠室から出てきた。
そして他の社員によって血まみれの多墨が見つかるのは、もう何分か後。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | | 酷すぎる・・・
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ ;)
| | | | ◇⊂ )
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | ゴメンナサイ モウシマセン
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ダークネスヘボン
語尾に「♪」を久々に見た・・・
>305-308
逆に見えちゃったよゴメン
でも禿散らかすほど萌えた
今までハノレトツは燃えのみと必死に自制してきたが
もう駄目だ本スレ行ってくるヒコクミーン
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| サウンドノベルゲーム「M/O/O/NのLight」(英訳)
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 杉/本先生×男主人公…
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ 古い作品のうえマイナーですまないね
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || | *ネタバレしてます
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1.
急いだ
とにかく早く
もつれそうになる自身の足
何とか転ばずに前へと進ませる
一歩一歩がこんなにもどかしいとは思わなかった
よくやく目的地へとたどり着いた時は上がる息を抑えられなくなっていた
一息飲む
上下する肩をなんとか抑え、震える手で扉を開いた
中は時間が時間なだけあって暗い
心臓の音がやけにうるさく響く
暗さに慣れない目を凝らして室内を見回す
噂の人体模型、窓際の水槽、黒板
順を追って見ていくが姿は見えなかった
その事実を受け入れられず、いつもあの人が居る場所を呆然と見つめてしまっていた
その時、黒板の前に揺れる白いもやが見えた
僕はすぐに理解した
コーヒーだ…、それも入れたての
後ろを振り返り開いたままだった扉を閉める
そして視線を前へと戻した瞬間、心臓が一つ大きく鳴った
「杉/本先生…」
そこには笑顔の杉/本が座っていた
その笑顔にこわばっていた肩の力が抜けた
2.
ゆっくりと彼の方へ足を進める
「どうしたんですか?そんなに慌てて」
腰掛けたまま横に立つ僕にコーヒーを渡してくれる
側に置かれたコーヒーから香ばしい香りが鼻に届く
「あ・あの…、皆が…」
「はい」
「皆が貴方を知らないと…言うんです。そんな先生居ないって…。
違いますよね?先生はそこに居るんですよね?皆で僕をからかって…」
「先生」
僕がまくしたてるのを遮ったのはいつもと変わらない自分を呼ぶ声だった
軋む椅子から立ち上がり教壇に立つ
教室を見渡すその横顔を凝視する
表情が見たかった、今の問いを笑い飛ばして欲しかった
だが、杉/本の次の言葉は僕の目の前を真っ暗にさせるものだった
「気付かれたんですね」
「え…」
「皆さんの言う通りですよ、私を知らなくても当たり前ですよ。15年前に死んだ人間ですから」
「そんな…でも」
「はい、ここに居ます。でもそれはこの学校の何らかの力のせいです。
あなたも感じているんでしょう?ここの他とは違う空気を」
「…はい」
「私は目的があってここに来ました、誰も私には気付きませんでした。ですが、あなただけが私に気付いた」
3.
振り向いて僕の目の前に来た杉/本を見上げる
教壇より一段低い床に立つ僕は彼が少し遠く見えた
暗闇に慣れた僕の目が見た彼は優しく笑っていた
「僕だけ…?なんで…」
「何故でしょうか、科学的に理論づけてみますか?」
その言葉に思わず吹き出した
科学や理論で行き詰まるといつも彼に頼って来た
この学校に来て一年の間当たり前の様に
「嬉しかったですよ、普通の人間みたいに話ができて。それに楽しかった。
先生は私の目的も達してくれそうですし。現に今学校には克/二が居ませんしね」
「え、岡/江/克/二と杉/本先生に何か関係があったんですか?」
「それは、またお話ししますよ」
「あ、良かった…またがあるんですね。いきなり居なくなってしまうのかと思ってました。
…いきなり僕の前から居なったりしないでくださいよ」
思わず段を登り彼の両腕を掴んで頼み込む様に言っていた
事実を知っても彼の事は怖くない
当たり前だ、今の今まで普通に接していたんだ
彼自身は何も変わっていない
突然怖くなりようがないじゃないか
だからこそ、居なくなって欲しくない
なぜなら―…なぜなら僕は…
4.
「杉/本先生…僕は…」
見上げた視線が合わさりあう
「僕は……あなたが…」
続きの言葉は遮られた
彼の杉/本の唇に
冷たいそれが生者と違うという事を実感させる
だが口内をなぞる舌のお陰で上気した僕の体には心地良かった
「…ん…、…ふ・ぅ…」
崩れそうになる体を支えようと杉/本の背に腕を回す
腕から伝わる彼の冷たさ、それでも僕は構わない
彼がここに居るだけで
この部屋の扉を開けると笑顔で迎えてくれる
ただ、それだけで良かったのに
「先生…明日鐘/楼に来てください」
唇を離すと杉/本は言った
明日居なくなってしまうのだと僕は直感した
僕は嫌な予感だけ当たるんだ
一つ頷いて見上げると再び口付けを受けとめる
鐘/楼の事、学校の事
全て意識の外においやって
何も考えずに
僕は彼の冷たい体に身を委ねていた
5.
次の日
杉/本先生は居なくなった
そうしたのは自分だ
だけど「また、お会いしましょう」そう笑顔で言った言葉が僕の中には残った
「…また、会いましょう。杉本先生…」
鐘/楼の下池を渡る風が紅葉を揺らし
呟いた僕の言葉を運んで行った
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ゲーム設定盛りだくさん
____________ \
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ムダニナガクテスマソ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________
| __________ | イ反面ライ夕"ー隆起の朝倉×慎二(未遂)
| | | | 一応朝倉×気他岡と連×慎二が前提だが
| | |>PLAY. | | あまりそっちは出てこない。
| | | | ノノノノ
| | | | ピッ (∈゚ )
| | | | ◇⊂(y> と)
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | / i''i ̄/
| °° ∞ ≡ ≡ | ( (_|| ̄|
331 :
1:2005/07/11(月) 10:31:18 ID:TEgBQU28
木戸慎二が道を歩いていると、声をかけられた。
「よお」
右を見ると裏通りを入って一メートル程入ったところに朝倉武が立っていた。
嫌な人間に出会ってしまったと慎二は思った。
朝倉武というのは出会えばいつでも慎二に戦いを吹っかけてくる乱暴者なので慎二は朝倉武を好きではなかった。
だから慎二は自分には戦う意思が無い、と言う事を言うためにわざわざ裏通りに入って朝倉に近寄った。
無視して早足に立ち去ればいいのだがそこまで頭が回らないのが木戸慎二である。
慎二は口を尖らせて言った。
「俺はお前となんか戦うつもりは無い!」
それだけ言って慎二は帰ろうとしたが、後ろから朝倉に肩を掴まれた。
「待てよ」
慎二が朝倉の手を振りほどこうとして朝倉の手を掴まれた手とは反対側の手で掴んで朝倉の方を振り向くと、
朝倉は慎二の顔に顔を寄せてきた。
三ラーワールドでの戦いは無味無臭だし、普段の朝倉にこんなに接近された事が無かったので気付かなかったが、
顔を近づけられると結構朝倉は臭う。
朝倉という人間が嫌なのと、肩を掴まれている事が嫌なのと、臭いが嫌なのとで慎二は露骨に嫌そうな顔をした。
「メシよこせ」
一瞬慎二は相手の言っている事がわからずキョトンとした。
しかしすぐにその意味を理解すると断固としてそれを拒否した。
「誰がお前なんかに!」
慎二は朝倉が飢え死にすればいいとまでは思ってないが、自分にメシをたかる程度の元気があるなら、そこら辺の残飯でも漁ればいいのだ、と思った。
それを聞くと朝倉は軽く舌打ちをし、何か呟くと慎二を押しのけて表通りの方へ歩き出した。
慎二が朝倉の視線の方へ眼をやるとコンビニがあった。
このまま行けば朝倉はコンビニに突入して店の中を破壊しつくした後今日の昼飯を奪うだろう。
そんな事になれば被害は甚大、慎二は責任重大…とそこまで想像して慎二は慌てて朝倉を制止した。
332 :
2:2005/07/11(月) 10:32:16 ID:TEgBQU28
昼飯を買ってくると朝倉は一瞬不満そうな目付きをしたがすぐに食べ始めた。
これで慎二の手持ちは53円になった。
正直気がめいったが、コンビニ及びその客に甚大な被害がもたらされる事を考えれば
自分一人の財布がさみしくなるのなら安いものだ、と自分で自分を慰めた。
慎二が物思いにふけっている間に朝倉はとっとと昼飯を食べ終えたようだった。
「おい」
まだなんかあるのかこの男は。
ゴミぐらい自分で捨てろよ・・と言おうとして振り向くと、また朝倉の顔が近くにあった。
「やらせろ」
何を、と聞く暇もなくキスをされた。
舌も入れられたのでさっき買った牛丼の味がした。
好きでもない人間にキスをされても嬉しくない(むしろ嫌だ)し、
その上相手が朝倉だというのは大変不快な事なので、慎二は朝倉を振りほどこうとしたが朝倉の力は強かった。
「放せよっ!」
朝倉は慎二の抗議を無視して慎二の体を触り始めた。
更に朝倉は慎二の服を脱がそうとしたが慎二が暴れるので上手くいかないので慎二の頬を一発殴った。
「いい加減にしろ・・」
それはこっちの台詞だ、と慎二は思った。
そうこうしているうちに朝倉が慎二の胸を触りだした。
なんだか妙にくすぐったい。
朝倉の顔を見るとニヤニヤしている。
いや、くすぐったいと思うのは生理的な反応で別に朝倉が気に入ってるとかそういうわけじゃない、
と思うがなんだかちょっと気持ちがいいのでしばらく朝倉の好きにさせておいたが
朝倉が慎二のベルトに手を掛けた所で慎二は我に帰った。
今ってちょっと、
やばい状況なんじゃないか?
と気付いた。
333 :
3:2005/07/11(月) 10:33:18 ID:TEgBQU28
そして焦ったが、一体慎二が生身で朝倉に勝てるだろうか?(いや、勝てるはずが無い)
遅まきながら慎二は今の自分の状況に大変な危機感を覚えたが、今の慎二にできる事と言えば、ひたすら念じる事だけであった。
なので、ひたすら「来い・・」と念じた。
すると、すぐに不快な金属音がしたので朝倉が顔を上げると近くのビルの窓ガラスからト"ラグレッタ"―が出て、朝倉の後頭部を直撃した。
その勢いで朝倉は壁に顔をぶつけ、のたうちまわっている。
こんな状況でも来てくれるもんだと、慎二は自分のモンスターに対して感動した。
後でお腹一杯食べさせてやろう、と思った。
「クックック…やる気か?別にこっちでもいいんだぜ・・」
見ると顔と髪を血まみれにした朝倉がカート"テ"ッキを右手でヒラヒラさせている。
誰が戦いなんか、と抗議しようとした瞬間、ヘ"ノスネェカーがビルの窓ガラスから出てきてト"ラグレッタ"―を窓ガラスの中に引きずり込んだ。
渋々慎二は近くのトイレで変身した。
鏡の中で慎二は朝倉とひたすら殴りあった。
正直朝倉をボコボコにするのは気分がよかった。(自分もボコボコにされたが)
戦いが終わってトイレから出てくると朝倉に声を掛けられた。
「おい」
もう口なんかきいてやらないぞ、と思って帰ろうとしたが、
「初めてか」
と意外そうな、同時にすごく馬鹿にしたような口調で言われたので慎二はムカっときて言い返した。
「お前なんかと一緒にするな!」
それを聞くと朝倉は笑い出した。
「何がおかしい!」
「あの黒いのは」
「は?」
「あの黒いのとやってないのか」
それを聞いて慎二は30秒ほど考え込んだ。
そしてそれが連だと思い当たった。
「連とはそんな仲じゃない!」
朝倉の発言は自分と連に対する最大限の侮辱であるからして、慎二は朝倉に対して抗議した。
一方朝倉はそれを聞くとまたニヤニヤ笑って、
「あの黒いのとヤってからまた来い」
それだけ言うと出血多量で気絶した。
たぶん放置しても死なないだろうから慎二は裏通りを出て歩き出したがさっきの朝倉の発言が気になった。
多分根も葉もない妄言だとは思うのだが妙に確信に満ちている。一応連に聞いてみるか、と思った。
慎二はそこでト"ラグレッタ"―にさっきのお礼の餌をやってない事に気付いた。
____________
| __________ | とりあえずここまで。
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ノノノノ
| | | | ピッ (∈゚ )
| | | | ◇⊂(y> と)
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | / i''i ̄/
| °° ∞ ≡ ≡ | ( (_|| ̄|
慎二の口調って意外と難しい・・・。
かわいいけど、名前が伏せてあるのか無いのかよく分からん。
半生だし、だいじょうぶなのか?用語はふせてあるみたいだけど。
本名は
浅/倉/威
城/戸/真/司
なので一応伏せ字です。
>337
萌え展開お待ちしております。
おお、なるほど。余計な心配すまんかってす。
申し訳ない。
おおざっぱな蛇たんにワロタ。
____________
| __________ | イ反面ライ夕"ー隆起の連→慎二
| | | | 連しか出てこない。短。
| | |>PLAY. | | 時間的には前回より前の話。
| | | | ノノノノ
| | | | ピッ (∈゚ )
| | | | ◇⊂(y> と)
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | / i''i ̄/
| °° ∞ ≡ ≡ | ( (_|| ̄|
342 :
1:2005/07/13(水) 16:16:54 ID:D1GI91SK
連が風呂から出てきてベッドに入ろうとすると寝相の悪い木戸慎二に占拠されている事に気付いた。
布団ならまだしも、どうして本来のベッドから転がり落ちてなおかつ反対側まで転がっていき、
そこのベッドに半身をもたせて寝る所まで行ってもこの男は目が覚めないのだろう、と思った。
ためしに揺すってみたが起きる気配が無い。
仕方が無いので連は慎二のベッドで寝ることにした。
慎二が転がり出てから大分時間が経っているらしくもう冷たい。
とは言え慎二がいつも寝ているベッドで寝る、というのは何かこう、
連の胸を高鳴らせるものがあってなかなか寝付けない。
人の布団に包まってドキドキする、という状況で気を紛らわせようとした連は田/山/花/袋の「蒲/団」を思い出した。
中年作家が若い女弟子に言い寄るも逃げられて彼女が寝た布団に包まって彼女の匂いを嗅いで泣く・・と言う話だった。
なんだか気が滅入ったのでもっと別のことを考えようとした。
大体自分が木戸の布団に寝ているのは自分の意思ではなく、
木戸が自分の布団に寝ている(という形容が正しいかどうかわからない)からなのだ。
断じて自分は変態では無い。断じて。大体木戸と来たらいつもドジで馬鹿ばっかりやっている。
しかしそこが可愛・…いや違う。うるさくってしょうがないのだ。もっと大人しくしてればいいのだが。
せっかく顔も女みたいで綺麗…いや待て。
その後連は一時間ほど試行錯誤を繰り返したが結局考えの行き着く先が同じなので頭を抱えた。
本当に自分は何をやっているのだ。連は落ち込んだ。
この一ヶ月ぐらい自分は思い悩んできたが、やはり自分は木戸の事が好きなのだろうか、と思った。
343 :
2:2005/07/13(水) 16:18:01 ID:D1GI91SK
しかし好きだからどうなると言うものでもない。
木戸が男であるとかそう言ったこと以前に自分には彼女がいるのだ。
エリが意識不明になったのは自分のせいなのでエリを裏切るわけにはいかない。
と思うのだがそう意識すればするほど逆に連は慎二の事を意識してしまって悪循環に陥っていた。
まあ自分は心の中で何を思っていようが顔には殆ど出ない性質なので、
そこら辺に敏感なエリはともかく、鈍感そうな木戸は自分の感情など永遠に気付かないだろうと連は思った。
結局その晩は眠れなかった。
明るくなったので連が身を起こすとベッドのすぐ脇に慎二が寝ていた。
またこっちまで転がってきたらしい。
馬鹿みたい(実際馬鹿だが)な寝顔に腹が立ったが
とりあえず慎二をそのままにしておいて連は朝の身だしなみを整えようと部屋を出た。
____________
| __________ | ちなみに前回一番苦労した箇所は
| | | | 俺のAA↓らしい。
| | □ STOP. | |
| | | | ノノノノ
| | | | ピッ (∈゚ )
| | | | ◇⊂(y> と)
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | / i''i ̄/
| °° ∞ ≡ ≡ | ( (_|| ̄|
続きが読めて感動です
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
どこに書いたら良いのかわからない某魁る男達の塾漫画のモモ→アカシ。
347 :
(1/3):2005/07/14(木) 12:09:53 ID:QuQntkiJ
長雨は既に5日間続いていた。
立て付けの悪い男根寮には雨漏りする箇所も多く、寮生達も最初こそ
雨漏りの修理に騒いでいたが、今はすっかり修理作業も手馴れたものだ。
寮へ入り立ての頃とは違う。少しずつではあるけれど、
確実に塾生達はそれぞれ成長し、男となっているのだ、とこんな時にはつくづく思う。
しかし自分はどうだ。らしくも無く自嘲気味な笑みが仄かに口許へ滲む。
普段は呑気だ能天気だと言われる太平楽な筈が、今は悶々として
ただぼんやり剣を片手に、雨を眺めている。雨が降るのに任せ、筆頭室へ篭り切りだ。
雨が降り始めたのが、丁度怪我が癒えて男根寮に戻って来た日。
数えてきっちり5日。いやどうだったろう。少々記憶が曖昧だ。
日付の感覚が朧げで、朝起きて、窓辺へ座りぼんやりと雨を眺めている内、
何時の間にか一日が終わっている。そんな日が続いていた。
不思議と鬼ヒゲ達は何を言うでも無く、仲間達も今は何も言わない。
ただ時折部屋へ来て、今日はこんな馬鹿をやったと笑ったりだとか、
飯を運んで来たりだとか、それだけだ。
普段騒がしいだけに、今は静かな筆頭室に、少し違和感がある。
だが今は、仲間達の気遣いが有り難い。
甘えは重々承知の上だが、今はもう少しだけ、考える事へ没頭していたい。
この鬱陶しい、細い雨が降る間だけだ。
あの時。
モモは何時もこうしてけぶる雨を眺めながらその瞬間を思い出す。
天兆五輪の激しい闘いの中で、散って行った彼の人。
血塗れで倒れ、息も枯れたようなあの人が、最後の力で
確りと剣を己へ差し出した、あの眼差し。
腕の中へ抱えた、桁外れの長さと斬れ味を誇るこの剣を、俺へ託したあの人の思いは。
塾生達を任せたと、そうした思いだけだったのだろうか。他には無かったのだろうか。
348 :
(2/3):2005/07/14(木) 12:10:34 ID:QuQntkiJ
何時も考えはそこへ向かい、そんな事を考えてしまう己に腹が立つ。
白髪の、赤い燃える炎のような目をしたあの人の、清冽さを汚すようで、
酷く自分が汚れて見える。いや、実際汚れているのだ。
後姿の、真っ直ぐ整った背筋と、少し俯いた時の横顔や、短な項の髪。
剣を構えた時の、獣の笑みと、意外に整った指先、低い声。
上げれば数限りないが、闘った中で分かり合えた相手の思いだけで無く、
その仕草や立ち居振る舞いにも、自分は惹かれていた。
なくして初めて気付くことがある、と今では思うようになった。
例えばそれは幼い頃遊んだ玩具であったり、かつての知人であったり、
――恋心であったり、
人により千差万別なのだ、と思う。
俺の場合は恋心か、と気付いた時、少し可笑しく、つい笑った。
長剣を腕の中に抱き締めて、窓辺へ座っていると、
今はもう手に抱く事も出来ない、あの人を抱き締めているかのようで、少し気分が高揚した。
実際、その触れなば斬れんと佇む姿は、この剣と良く似ている。
少し頭上を見上げ、高い位置にある剣の柄にそっと手を伸ばすと、
指先に馴染む良く使い込まれた滑らかな革が触れる。その肌触りは、あの人だ。
じっと剣を仰ぎ見詰めながら、乾いた指先で剣の柄を幾度も、柔らかく撫でる。
自然と抱き締めていた剣を掴み、剣を鞘から抜き放っていた。
眼前へ構えた剣は、途端に雨で灰色掛かった室内へ、白い輝きを零す。
その刃から目が離せなくなる。緩く反った刃が、何時か見たあの人の背中に見える。
思わず伸ばした指先が滑ると途端、ちりと痛みを感じた。当たり前だが、少し指先が斬れたようだ。
血が僅かに滲んだ指先は舐めて終わらせながら、それでもまだ白い刃を見詰める。
自分の血が触れた所も、輝きは曇らない。かえって輝きが引き立つようにも思えるから不思議だ。
349 :
(3/3):2005/07/14(木) 12:11:27 ID:QuQntkiJ
――あの人に斬られたようで、心地良い。
そう考えただけで、舐めた自分の血さえ甘い。眩暈がする。
ただあの人を考えてぐるぐると廻る思考は、体をぐずぐずに溶かしていくようだ。
血の甘さへ目を閉じて、背後の壁へ凭れる。腕の中の剣は確りと肩に寄せて、抱き締めた。
ぬかるみへつかる心地良さへひたりながら、また思考は最初に戻る。
剣を己へ託したあの人は、他の思いも一緒に託してくれなかったのか、と。
そんな甘ったるい考えに至るような過程も何も無い癖に、欲が深い。
しかし斬り合い死合った俺とは、深い仲と冗談言ってもいいだろう。
何も言ってはくれなかったあんただ、それくらいは許して下さいよ、と。
胸の中で吐く言葉は積もっていく。今はもう届かないだけに、行き場の無いそれが重い。
だがそれさえも心地良く感じてしまう自分は、きっともう逃れられない。
この剣からも、あの人からも。
今更気付いてしまった恋心など、笑い話にしかならない、と思う。
手に入れる事も、いっそ殺す事さえも出来ない今では、逃れようが無い。
追い詰められたと判った瞬間、心地良さに体が震えた。
――だがそれも良いじゃねえか、面白い。
きっと顔を顰め、馬鹿野郎、と殴るだろうあの人を、俺は死ぬまで想い、この剣を抱えていく。
厭なら化けて出て来るぐらいしてくれ。その時には、いっそ甘く抱いてしまおうか。
今まで身を浸していた廻る思考から、ぽっと出てしまえば何て事は無い、
単に自分の思い切りが出来ていなかっただけなのだ、と気付いた。
外を見ると、何時の間にかあの霧雨ももう止んでいる。
いい加減、ぬかるんだここから出ようと、剣をそっと抱き上げ、立ち上がった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
萌えの勢いのまま書いて色々な事にごめんなさい。
>346姐さん!!萌えたっす!GJ!
>346-350
押忍。姐さん、萌えであります!!押忍。.
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|60年代飴2人組ナマモノスラッシュ風
|臆病者だから本尊名は伏字でも出せないモナー。
|別名の当て字、シ゛ェリー×卜厶で書かせて頂くモナー。
| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
___________\ | シ゛ェリー:身長160cm。ギター、ボーカル、
| __________ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V | ソングライター
| | | | \ 卜厶:身長180cm。美声のボーカル
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 舞台は80年前半、
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 2人は40代前半。
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ_オジンカップルスマソ。
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
<注意>
※船室の描写は適当ですw。
※スカを連想させるシーンを少々含んでいます。
※具体的な描写はありませんが、攻め・受け両者とも、他の"女性"と
肉体関係を持っています。
周囲の者たちも確かに不思議がっていた。いくら旧友であるとはいっても、
40歳過ぎの男が、同い年の友人と、15歳年下のその妻キャシーとの新婚
旅行に同行するのだから。もちろん卜厶も自分の恋人ペ二ーと2人で乗船
するのではあるが。
ただ、皆が疑っているのは、彼らが新妻や恋人を交換して遊ぶのでは、
程度のことだった。
新婚旅行はチャーターした船でのナイル川のクルーズ、1人1人に個室が
あてがわれている。夫妻も就寝は別室だ。
初日の朝乗船して、船室に案内され、荷物を解いたとき、卜厶は洗面所の
キャビネットに潤滑剤を発見した。そしてグリセリンの小壜が1ダース。彼の顔に
かすかな苦笑いが浮かんだ。
その日の午後―夕方の時間は楽しく過ぎた。2組のカップルである男女4人。
男同士、女同士はそれぞれ付き合いの長い親友同士だ。酒を飲み、他愛も
ないことを話し合う。お互いの伴侶の過去をほのめかしあい、気にしていないよ
と笑いあう。
夜。食事をし、その後また酒を飲む。もちろん酔いつぶれて新婚夫婦が夜を
楽しめないことになってはいけない。卜厶とペ二ーは目配せを交わし、早めに
引き上げる。2人はペ二ーの部屋でもう少し、1時間ほどナイトキャップを楽しむ。
船主のシ゛ェリーから、船室で彼らが「して」もいいとほのめかされてはいた
("部屋は全室防音だよ。お互い、その方がいいと思ってね。")が、彼らにその
つもりはない。船室で卜厶はペ二ーにイヤリングをプレゼントする。特別な意味を
込めなくてすみそうな品。お互い、この関係が今後何か正式なものに発展すること
はないことを内心承知していて、ただ現在一緒にいることを楽しんでいる。居心地
の良い状態。感謝の言葉と微笑が飛び交い、唇で軽くキスを交わし、卜厶は
ペ二ーの部屋を退出する。その足取りとともに、その顔から徐々に表情が消えていく。
(体内洗浄部分注意)
卜厶は自室に戻り、鍵をかける。その顔にはもはやなんの表情も浮かんでいな
い。
服を脱ぎ、まず体内を洗浄する。グリセリンをお湯で2倍程に薄め、温度を調節し、
そばに置かれた針のついていない注射器で吸い上げる。それを自らの肛門に差込み、
注入する。しばらくこらえ、排出し、徐々にグリセリンの濃度を薄めて同じ行為を
繰り返す。薬剤を1壜使い果たした頃には、自分の体内には何も残っていないと
思えるようになる。彼の顔にはある種の満足感が表れているが、その表情は
その体内と同じように虚ろなものだ。シャワーを浴びる。
身体を拭き、下着はつけずに、船室に用意されていた純白のガウンを羽織る。
これから起こるだろう事をスムーズに進めるために。部屋が防音であることの本当の
理由のために。
彼にはまた「誘っている」と揶揄されるのだろうか。椅子に座り、持参した本を
開く。ふと立ち上がり、ミニキッチンの冷蔵庫に向かい、ウォッカ&ライムを
作って椅子に戻る。
酒を啜りながら読書を続けるが、内容はあまり頭に入ってこない。船の揺れのせい
だけではない。
1時間ほどが経ち、今夜は何事も起こらないのかと思い始めた頃、ドアの鍵が
音を立てる。卜厶の身体が強張る。鍵を開けたということは、入ってくるのは
ただ1人、船主のシ゛ェリーだ。やはりガウンを羽織っている。ギターを手に
持っている。
彼がすばやく部屋に入り込み、ギターはそのまま床に下ろし、ドアに立てかける。
後ろ手で鍵を閉める。
「出迎えてはくれないのか?」
椅子に座ったまま見上げる卜厶の両肩をつかみ、唇を貪る。シ゛ェリーの身体
からは熱気と女性の匂いが立ち昇っている。さっきまで身体を重ねていた妻、
キャシーのものだろう。
卜厶の口の中のウォッカのアルコールの刺激、ライムの味。そして一度歯を
磨いたらしい…ミントの香り。身体からは石鹸の匂いが漂う。
「相変わらず潔癖症だな。初夜を迎える処女でもないだろうに。」
一度口を離し、離れたとたん噛み締めた卜厶の唇の縁をゆっくりと舌で辿る。
彼は相変わらず無表情だが、抵抗はしない。
終わって身を離した頃には口元が緩み、ほんの少し息が荒くなっている。
「キャシーは?」
「睡眠薬を飲んで寝てしまった。朝まで起きないだろう。疲れさせたしな。ビール
もらうぞ。」
「君の船の冷蔵庫だ、ご自由にどうぞ。……キャシー、薬飲みすぎじゃないのか?
さっきも何か飲んでたろ。」
「戻ったらやめさせるさ。」
シ゛ェリーはまずバスルームに向かう。中でキャビネットの扉を開閉する音と、
かすかな衣擦れが聞こえ、卜厶はシ゛ェリーが潤滑剤をガウンのポケットに
しまったことがわかる。シ゛ェリーにはグリセリンの壜の数から卜厶がすでに
体内を洗浄し、準備が整っていることがわかったろう。お互いがお互いの思惑を
承知している。ただし言葉には一切出さない。
ビールを手に戻ってきたシ゛ェリーが卜厶の向かい側に座る。卜厶の顔にも
笑みが戻る。シ゛ェリーがビールを飲み終わるまで、先刻までのように、親友
同士として他愛もない世間話や昔話が続く。同時に発せられるジョークの落ち、
含み笑い。
ビールの空壜がテーブルに置かれる。空気が変わる。シ゛ェリーがにやっと
笑う。
「ペ二ーがキャシーに愚痴っているぞ。卜厶はしゃぶってもいかないって。自分が
キャシーと違って年喰っているせいかなって。」
卜厶は噎せて息が詰まり、危うく口の中のウォッカを吹き出しそうになる。
「え?」
「お前、女同士が彼氏の話をどれくらいどぎつく喋るか、まだわかっていないのか。」
「君と違って精力旺盛じゃないからね。咥えてもらっていっちゃったらその後が
続かないんだよ。」
「それならお前に精液を補充してやるよ。」
シ゛ェリーが歩み寄り、卜厶を引きおろして床に座らせる。そして今まで卜厶が
座っていた椅子に腰を下ろす。
卜厶は一度立ち上がる。2人の身長差は元々6インチほどもある。今はシ゛ェリーが
座っているので、卜厶は彼の倍ほどの身の丈となる。彼は身をかがめ、驚き顔の
シ゛ェリーにキスをする。今夜初めて、自分の意思で。彼の唇に舌を差し込む。
ビールの味が口中に広がる。
どうして自分はこの小男にこれほど惹かれるのだろう。子供の頃出会って以来
ほぼ30年間、自分はこの男の支配下におかれている。剥き出しのエネルギーと欲望。
強烈な自己愛と意志力。全て自分には欠けているものだ。それとも逆だろうか。
思春期をこの男と過ごしたから、自分はこんな受動的な性格になってしまったの
だろうか。10年以上心から離れない疑問が胸の中にまた広がる。それを振り払おうと、
キスに、シ゛ェリーの口の感触に集中する。自分の舌が彼の舌に弄ばれている。
目を開くと、シ゛ェリーの目が笑っている。目尻に浮かんだ笑い皺だけが、彼の
年齢を示している。卜厶が積極的に動いたことを喜んでいるようだ。彼の嬉しそうな
様子を見ると卜厶はぞくぞくする。
口を離し、軽く彼の鼻先を噛む。そして彼の額の中心にキスをする。彼のガウンの
前を開いて、跪く。
顔を屹立したそれに近づけていく。何度経験しても嫌な瞬間。いっそ強引に
突っ込んで欲しいほど。なるべくそれが目に入らないように、上目遣いになって
シ゛ェリーの目を見つめながら、口に含んでいく。彼のためにだけに発達させられた
技術。舌が、20年以上の間に覚えこまされたポイントを探る。さっきまで妻と
交わっていた彼のものは、すでに精液の味とにおいを纏っている。
卜厶には自覚があるのだろうか、その行為にいまだに慣れることが出来ず、
こちらの目を見つめながら飲み込んでいく姿が、この上ない媚態であることに。
思わず手が伸び、彼の両頬を撫でる。頬の肉は薄く、自分の形を外からなぞれそうだ。
卜厶の口は、今まで寝てきた人間の中でも一番だ。自分が、彼の声を最大限に
賛美する者だからかもしれない。女と違い、大きく、奥の深い口腔。あの声の
響きを作る神殿。それが吸い付き、舌が這い回り、身体ごと揺らぎ、自分に奉仕し、
刺激する。
「他の男のを咥えたことは?」
卜厶は口を塞がれたまま、軽く頭を左右させる。
「こんなに上手いのに、もったいない。」
するとまた上目遣いでこちらを見つめてくる。恨みがましい目つき。両手の親指で、
その目の下をそっと撫でる。目が閉じられたので、今度は目蓋に指を走らせる。
たまらなくなり、彼の頭をつかんで固定し、椅子から腰をあげて前後させる。
最奥まで圧し入れた後、唇の縁まで腰を引き、射精する。卜厶の顔に一瞬、
かすかだが見間違いようのない嫌悪の表情が走る。彼が女にしゃぶられても
いかないのは、彼自身が口の中で出されることを不快に感じる人間だからだろう。
―全く思いやり深いやつだ。シ゛ェリーは内心嗤う。
「もうそれほど濃くないだろう? 飲めよ。」
もう一度腰を押し付け、彼の喉仏が上下するまで口を塞ぐ。引き抜き、彼の顎に
手を添えて顔を持ち上げる。
「うまかったか?」
「そんなはずないのは知っているだろう?」
「そんな言い方ないだろ。もう少しリップサービスを勉強しろよ。」
シ゛ェリーがくだらないジョークを言ったときにいつもしていたように、卜厶の
眉が顰められる。次いでその頬が緩む。
「ああ、その通りかも。」
唇から舌先が覗き、硬いままのその付け根から丹念に辿って自らの唾液を
舐めとっていく。そして先端に口づけて、少しだけ溜まっている白い残滓を
吸い取る。
卜厶の両脇に腕をさしこみ、ベッドへと誘導する。端に座らせ、ガウンの前を
開く。彼も昂ぶっている。
「ペ二ーとはやらなかったのか?」
「招かれた友人宅でファックするなんて、はしたないことはしないんだよ、私と
ペ二ーはね。」
「その友人をベッドに引っ張り込んでおいて、よく言えるな。」
「お前が押し掛けてき…う…あぁっ。」
潤滑剤をまぶしたシ゛ェリーの左手の人差指が、ゆっくりと侵入を開始していく。
一瞬身体に力が入るが、少しずつ息を吐いて力を抜く。1本目は楽に飲み込まれる。
同時にシ゛ェリーの右手が卜厶の前を握る。緩急をつけて扱きたてると、卜厶は
余裕のなくなった声を立てて身悶える。こいつのこの声を知るのは自分だけのはずだ。
指を3本に増やす。さすがに苦しそうだ。体内に埋め込んだ左手の指を前後させ、
指先は小刻みに動かして体内をこすりながら、前へ与える刺激を強める。
射精がまもなくだと見てとると、彼の性器の先端を口に含む。卜厶は逃げよう
とするが、後ろに入り込んだ指で固定され、腰を引けない。
放たれたものを飲み込み、指を抜き、肩を押して卜厶をベッドに押し付ける。
そのまま深く口づける。彼の口にはもはやライムの味もミントの香りも残って
いない。ただお互いの精液の味とにおいだけ。肩で荒い息をしている卜厶の上に
身体を乗せ、胸に耳をつけて心音を聞く。着衣の状態から想像するよりも胸板が
厚い。
呼吸が平常に戻りかけた頃、卜厶の左手が持ち上げられ、シ゛ェリーの背中に
添えられる。そこから背筋を辿って首筋をなぞり、シ゛ェリーの頭を撫で、髪に
指が入り込み、乱し始める。まるで女にするように。いや違う、女にしたら
怒られるだろう。
シ゛ェリーは髪をいじられるままにして、卜厶の上で腹這いになり、彼の胸を
触り、舌を這わせる。シ゛ェリーの腹の下で、再度反応を始めた卜厶のそれが頭を
もたげる。気づいたことを示すため、シ゛ェリーはお返しに自分のものを卜厶の
太腿に押し付ける。なんとなしに滑稽な気分になったシ゛ェリーの唇が卜厶の
胸の上で笑みを形作る。目を上げると、卜厶もはにかんだ笑みを浮かべている。
目を合わせて同時に軽い笑い声を上げる。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ とりあえずここまで。
| | | | ピッ ( ;)長い上に視点不安定でスマソ
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>354
いい感じに萌えた。ありがとう。
でもトムとジェリーの正体が知りたくて気が変になりそうだよ。
ここは、現在公開中の作品パロとかでもいいのかな。
その場合はネタバレ注意って書いておけばオケ?
いや、☆戦争なんだけど、ちょっと気になって。
>363
このスレはあくまで「ネタ投下」スレだから
ネタバレとかそういうのは気にしなくて良いと思っているよ。
最初のレスにだけ、ジャンルがちゃんとわかるように書いておいて
イヤな人は避けられるようにさえしておけば。
名前欄に(ネタバレ)と入れておけば大丈夫だと思う
366 :
363:2005/07/15(金) 19:09:24 ID:lI87ARX3
>364、365
アリがd。そんじゃ遠慮なく投下させて頂くわ
萌えが止まらんのだ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 現在公開中の☆戦争エピソード3のパロだって
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 著しくネタバレ注意だぞ
| | | | \
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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カプは桑帯、穴帯…かな。受け攻めそんなに決まってません
繰り返しますがネタバレなのでご注意を!
赤ん坊が腕の中で眠っている。才ビ=ワンはその眠りを妨げないように、ゆっくり
と腕を動かした。巻き起こる砂風から赤ん坊を守るために、より深く抱きかかえ、ロ
ーブの裾で包み込む。赤ん坊は――流ーク・スカイウォー力ーは――僅かに表情を動
かしたが、目を開きはしなかった。才ビ=ワンはそのことにほっとした。
才ビ=ワンには、幼児の扱い方はわからなかった。ましてや、生まれたばかりの赤
ん坊の世話の仕方など、知るはずもなかった。当たり前だ。彼は字ェダイであり、家
族もいない。赤ん坊の世話をする機会などなかったし、そのことを気にかけたことも
なかった。そう、字ェダイ・テンプルにいたあの子供たちにライトセ―バ―のレッス
ンを施したことはあったし、9歳の男の子をパダ輪ンにし、彼と共に生活を送りもし
た。子供たちと触れ合ったことがないわけではない。
だが、それは今のこの状態と全く違う――才ビ=ワンはそう思った。腕の中の赤ん
坊には言葉も通じず、彼が思考に基づいて行動を起こすこともない。赤ん坊は、ただ
泣き、笑い、眠り、それによって空腹や砂風の不快感などを訴える。それしかできな
い。才ビ=ワンの腕の中に抵抗もなくすっぽりと収まって、無防備に命を預けてくる。
そのひどく無垢なあり方に、才ビ=ワンは戸惑っていた。
イオピーの背に乗って揺られながら、才ビ=ワンはその命について考える。ここ、
夕トウィーンの砂漠地帯に着地したスターシップから降り、ベイル・オー力゛ナや、
ヨー夕”と別れたときから、彼はずっと考えていた。モス・アイズリーの郊外にある
オーウェン夫妻のところまで、この命を無事に届けるということの意味を。旅の途中
で腕の中の赤ん坊がぐずったり、或いは笑い出したりすると、才ビ=ワンは極度に緊
張しながらおむつを代え、あやし、ミルクをあげた。スターシップで、ドロイドに付
け焼刃と言ってもいいほど性急に教わった通りに。彼は怖かった。自分の腕の中にあ
る命があまりにも――重く、愛しすぎて、死にそうなほどだった。
いけない。これは、字ェダイとして正しくないあり方だ。才ビ=ワンは胸にせりあ
がる感情を自覚し、息を吐いた。この深い愛情、感傷、そういったものは、彼の視界
を曇らせる危険がある。だが、あまりにも――再びオビワンは思った。耐え難いほど、
この命は自分にとって重みを持つ。彼の中に生きる、字ェダイ・コードすら揺るがす
ほどに。
腕の中で流ークが目を覚ました。才ビ=ワンは彼がぐずりだすのではないかと思い、
一瞬身を強張らせた。しかし、流ークはただじっと、才ビ=ワンを見上げているだけ
だ。その瞳の青さに、才ビ=ワンはまた倒れ伏しそうになる。涙がこぼれそうになる。
自分はあのとき、本当の意味で執着を捨てたはずだったのに、と才ビ=ワンは思う。
ムスタファーの火口で。やっとあのとき自分のかつてのパダ輪ンへの執着を捨て、だ
からこそアナキソとの死闘に勝利したはずなのに。あの瞬間、才ビ=ワンは全てを捨
てた。アナキソへの愛情、思い出、執着、悲しみ、そういったもの全てを捨てて、フ
ォ―スと一つになったからこそ、アナキソ・スカイウォー力ーを打ち負かせた。もが
き苦しむアナキソに――ダ―ス・べイダーに、背を向けてあの星を去ったときも、苦
痛や悔恨はもう感じなかった。既に執着はなかった。
それなのに、スターシップの中で誕生したこの命を腕に抱いたときから、才ビ=ワ
ンの胸には悲しみや悔恨、苦痛、喜び、それらが一気にまた舞い戻り、その激しさで
彼を戸惑わせた。
泣いてはいけない。泣く必要はない。フォ―スの導きに任せて、この命を然るべき
ところに届ければいい。才ビ=ワンは歯を食いしばる。それが任務なのだ。ただ――
ただ、失ったものが大きすぎて――そして新しく得た命が、あまりにも輝いていて―
―感情を揺さぶられずにいられない。
アナキソの目。炎に飲み込まれながら、才ビ=ワンを見つめたあの瞳。あの美しい
肢体を、ライトセ―バ―で切ったときの感触。アナキソの声。憎いという言葉。彼の
憎しみ。愛。強すぎる愛。腕に収まった新しい命。そのフォ―スの強さと無垢さ。父
親に似すぎているが、まだ悲しみに触れていない、そのオーラ。それら全てに、胸が
張り裂けそうなる。
才ビ=ワンはそんな自分を戒め、赤ん坊に微笑もうとし、そしてそれに失敗し、次
に意識を集中しようとした。スターシップで最後にマスター・ヨー夕”に教わった通
りに、感情を静め、生きるフォ―スを見ようとする。暫くしてから、やっと彼は感じ
た。感じることができた。探していたものを。
『嘆いてはいけないよ、才ビ=ワン』
その声に才ビ=ワンはまた泣きそうになる。才ビ=ワンは唇を噛み締め、パダ輪ン
だった頃のように頷いた。「イエス、マスター」
桑イ=ガソ・ジンはその返答に、苦笑したようだった。そんな気配がした。そのこ
とを感じて、才ビ=ワンも少しだけ笑う。肉体を失った存在になっても、桑イ=ガソ
・ジンは桑イ=ガソ・ジンだ。変わらない。才ビ=ワン自身が不安になるほどパダ輪
ンに甘くて、ユーモアの精神を失わない、型破りな字ェダイだ。才ビ=ワンには、彼
の声だけではなく、肉体も感じられる気がした。慰めるように才ビ=ワンの頬を撫で
る指、彼の肩を叩く大きな手のひらの感触を。
『嘆いてはいけない。新しい命をただ見つめてごらん』
才ビ=ワンはまた頷く。それでも涙が込み上げる。悲しくて、嬉しくて死にそうだ。
アナキソを失ったことが悲しい。八°ドメを死なせてしまったことが悔やまれる。流
ークや礼アが生まれ、自分たちの腕に残されたことが誇らしい。桑イ=ガソ・ジンが
また傍にいてくれることが、嬉しい。
悲しみと喜びで引き裂かれそうだ。才ビ=ワンは混乱し、自分を恥じる。これでは
まるで、子供みたいだ。だが、この喜びと悲しみは、一体どうすればいいのだろう?
涙が頬を伝っていく。桑イ=ガソ・ジンが困ったように息を吐く気配がする。流ー
クは腕の中でじっと才ビ=ワンを見つめている。
「……私は、間違いました。失敗してしまった。あの子を――あんなふうに……彼
を……」
才ビ=ワンは激情にたまりかねて言った。アナキソに無性に会いたかった。彼の減
らず口を聞き、あの拗ねたような若い表情をもう一度見たくてたまらなかった。涙が
止まらない。砂風が頬を打つ。
『そう、ある意味では失敗したかもしれない。しかしそれを悔やんではいけない。
それにもしかしたら――完全に失敗したとは、言いきれないかもしれない……』
桑イ=ガソ・ジンは、物思いに耽るような声で言った。才ビ=ワンは激しくかぶり
を振った。その振動に流ークが顔を歪める。
「いいえ、失敗しました。あの子ほど無垢な存在はいなかった。私は彼を愛してい
ました。私は――」
そこまで言って、才ビ=ワンは口を閉ざした。嗚咽がこぼれ、俯かずにいられなか
った。才ビ=ワンの感情に影響を受けたのか、赤ん坊はとうとうぐずりだす。
才ビ=ワンは八°ドメが羨ましかった。ムスタファーで、アナキソを抱きしめ、今
すぐ全てを捨てて、静かな場所で暮らそうと言った彼女が。それは才ビ=ワンには決
して言えない言葉だった。何故なら彼もアナキソも字ェダイであり、彼はアナキソの
かつてのマスターなのだから。彼を導くべき存在だったから、字ェダイとして正しい
ことしか言えなかった。
才ビ=ワンは恋をしたことがない。字ェダイだから。執着を捨て、無私に生きるこ
とを目標としてきた。それを後悔したことはない。けれどもあの瞬間、愛のために全
てを擲とうと言った八°ドメが、羨ましくてたまらなかった。
「あんなに無垢で美しい人間はいませんでした。彼はまさに、フォ―スそのもので
した。汚されてはいけない存在だったのに」
美しかったアナキソが、あれほど醜い存在へと生まれ変わったという事実に胸が押
しつぶされそうだ。才ビ=ワンは涙を流しながらも、ぐずりだした流ークをあやそう
とした。腕に抱くその命の重さや温かさを感じ、才ビ=ワンは微笑み、そして泣く。
桑イ=ガソ・ジンが、才ビ=ワン、と呼びかけた。あの懐かしい、低く温かな声で。
『悲しみの先にあるものを見つめてごらん。この子を見るのだ。恐れずに見なさい』
才ビ=ワンは子供のように宥められている自分に気づき、苦笑する。そして桑イ=
ガソ・ジンに従って、流ークの瞳を覗き込んだ。――父親と同じ青い目。
『予言を信じることをやめてはいけないよ。お前は信じなければ』
希望をね。桑イ=ガソ・ジンの言葉を聞いて、才ビ=ワンは頷いた。そう、腕の中
にあるこの命は――重要な意味を持つ。それを才ビ=ワンは知っている。
だからこの子を、無事に届けなければ。この子が育つのを見守らなければ。いつか
光が闇をも内包して、宇宙に満ちるように。
「マスター。私に、できるでしょうか。やり遂げられるでしょうか」
才ビ=ワンが呟くと、桑イ=ガソ・ジンはもちろんだとも、と答えた。才ビ=ワン
はそのとき確かに、彼のかつてのマスターの指先を頬に感じた。涙を拭う、その指先
の温かさを。
『もちろんお前はやり遂げられるとも。そして世界にバランスは齎される。泣くこ
とはない。お前はやり遂げられるよ』
何故ってお前はこの私の、自慢の弟子だったのだからな。茶化すような声に、才ビ
=ワンは笑って頷く。腕の中の流ークもその笑顔に呼応するように、声を上げて笑い
出す。
『ここにあるものを信じるのだ。――恐れずに信じてごらん』
イエス、マスター。桑イ=ガソ・ジンの囁きに才ビ=ワンは答え、彼らを乗せたイ
オピーは砂漠地帯をゆっくりと進む。双子の太陽が沈み始める中、才ビ=ワンは腕の
中のかけがえのない命を、ずっと抱きしめていた。
おわり
375 :
363:2005/07/15(金) 19:25:12 ID:lI87ARX3
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| | | | ∧_∧ これでも一応801なつもり
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あー、ちょっとはすっきりした。でもまだ萌え。
お目汚しスマソだ
>375
禿萌えますた
ありがとう
これはいいものだ…
工ピ3見たばっかなんだよ。切ないですよ、GJ!
>>375 一昨日見たばっかりだから映像浮かびまくり。
でもってすごく萌えでした。
>>375 GJ! 桑萌えが再燃しそうですよ!ヱピ1また見よう…(*´Д`)
>>375 GJ!!!!
帯・・・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
何か泣きそう…。・゚・(ノД`)・゚・。
>375さん、いいもの読ませていただきました。まだまだ萌えエネルギーの投下キボンヌ。
以下私信スンマソン。
私は354の中の人間でもあります。反応ありがd。
臆病者の癖に嬉しくてメル欄にクルズ中の2人の(ペ二ーの撮った)写真
(自分の妄想元)をうpしてしまいマスタ(名前は勘弁)。左がシ゛ェリー、右が卜厶。
オジンスマソ。
>375
GJ!GJ!
禿萌え、でも切ない・・・
>375
すげー萌えた。
こんなにいい話は読んだことないよ・・・
387 :
375:2005/07/16(土) 21:23:47 ID:lgLQXBiQ
皆さんありがd
でも皆さんのGJ!が皇帝のGooood!に見えてきたのは何故だ
>384
わざわざありがとう
しかし、見てもわからなくて悔しい。ごめんよ。
設定もビジュアルも好きなんだけどなあ
まあいつかフォ―スの導きがあれば巡りあえると信じとく
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ☆ウォー図・ep6後の桑&帯&穴パロモナー
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| EP1〜EP6まで万遍なくネタバレしてるよ
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ナンテコッタイ
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自分も最新作を見て萌えノンストップになっちまった…。
捏造しまくりだけど投下させて頂きますノシ
「これは一体、どういうことですか」
フ/ォ/ー/スに身を委ね、あたたかい光に導かれるままこの地へと辿り着いた
アナキソ・ス力イウォー力ーは、目の前に広がる光景に長い睫毛を瞬かせた。
「どうって……見ての通りだよ、アナキソ」
そう答えたのは、彼のマスター。
砂塵吹き荒れる外ゥイーンの大地のように、常に支え続けてくれた兄。
オ匕゛=ワソ・ケノ一ビは目を細めてアナキソに笑いかけた。
「随分と来るのが遅かったじゃないか」
道草でもしていたのだろうと決めつけるオ匕゛=ワソに反論を唱えようとして、
アナキソは口ごもった。
自分とオ匕゛=ワソの関係は、いまや兄弟の様には行かないのだ。
オ匕゛=ワソはアナキソの体の一部を奪い、アナキソは彼の命を奪った。
それなのに、何故、彼は笑っていられるのだろう。
この笑顔は偽りかもしれない。
かつての師は、実の息子ですら暗/黒/面に引き入れようとしたアナキソに
複雑な思いを抱いているに違いなかった。
オ匕゛=ワソには何度も闇から救ってもらった。それなのに彼の思いに応える
どころか、倒すはずの邪悪に自ら染まってしまった。
アナキソは、軽蔑されて当然の事をしでかしたのだ。
罪悪感からアナキソは俯きがちになり、それから相手を窺った。
オ匕゛=ワソは相変わらず穏やかな笑みを浮かべている。
最後に見たノレークのそれに似たオ匕゛=ワソの表情を眺めているうちに、
それが彼の隣に立つ男の影響だということをアナキソは理解した。
「マスター・桑イ=ガソ」
「久し振りだな、アナキソ」
フ/ォ/ー/スとひとつになりながら、今だ戦士としての風格を見せつける偉大な
ツ゛ェダイ・マスターは、アナキソが彼と初めて出会った頃と変わらぬ姿で堂々と
立っていた。
オ匕゛=ワソが大地なら、桑イ=ガソ・ジンは燃え上がる灼熱の太陽だ。
奴隷だったアナキソの行く道を明るく照らしてくれたマスターは、戦いの最中、
オ匕゛=ワソの目の前で諸刃使いのツス卿に殺された。
母の元から離れたアナキソにとって世界の総てだったマスターを失ったことは、
幼い心に闇を生み出すのに十分だった。
その後、母を亡くし、パ留メを失った──どちらも間に合うはずだったのに──
嫉妬と疑いから傲慢になっていたアナキソはオ匕゛=ワソの正しすぎる言葉に耳を
傾けようとはせず、因縁の対決の末、彼を赤い光刃で斬り捨てた。
今さら何が変わるというのか。
自分が去った銀河では、同盟軍の勝利によって真の平和が打ち立てられ、誰もが
喜びに浸っているだろう。
だが、アナキソと彼のマスターの間には平和など存在しない。
アナキソ自身にも安らぎは与えられないのだ。
救いを求めるように桑イ=ガソを見ると、アナキソの心情を察知したのか、師は
傍らのオ匕゛=ワソに語り掛けた。
「アナキソは困っているようだな、パダワソ?」
「ええ、マスター。どういう態度で接したら良いのか分からないのでしょうね」
オ匕゛=ワソはくすくす笑いながらそう言うと、桑イ=ガソの肩に頭を預けた。
視線を合わせて微笑む師弟の様子を見ていたアナキソは、ますます疎外された
ように感じて惨めな気持ちになった。
彼らはいつもそうだった。
立派な騎士として活躍する桑イ=ガソ・ジンにはツ゛ェダイに似つかわしくない
大胆不敵な一面があり、厄介事に巻き込まれるたびにオ匕゛=ワソはぶつぶつと
小言を並べていた。
しかし、それ以外では非常に仲の良い師と弟子であり、その愛情表現は時に
度を超えて周囲をたじろがせるほどだった。
まるで恋人同士じゃないか。10歳の心でアナキソは呟いた。
桑イ=ガソはオ匕゛=ワソの腰に当てて大きな手で彼を引き寄せると、その髪と
額にキスをした。
擽ったそうに首を竦めたオ匕゛=ワソは腕を回してマスターの身体に抱きついた。
アナキソと母のシミが奴隷階級の出身ではなく、父親も存在していたのなら、
外ゥイーンの家でも同様の光景が繰り広げられたに違いない。
アナキソとパ留メの場合も同じだ。
本来ならノレークとLイア、2人の子供に囲まれながら幸せに暮らしているはず
だったのに、アナキソの愛が闇と成り果て、愛する妻を殺した。
右腕は、パ留メの喉を塞いだ時のようにフ/ォ/ー/スを送り出すことなくダラリ
と垂れ下がっていた。かつて〒゛ュラスチーノレで出来ていたその腕は元来の肉体に
戻っている。
この罪が許される事はありえない。
死してなお炎に焼かれ続けるアナキソは、痛みを訴える拳を握りしめることで
迫り来る激情を誤魔化した。
「うむ、少々いじめが過ぎたようだな」
ぴたりと寄り添い、桑イ=ガソの精悍な顔に頬を擦り付けていたオ匕゛=ワソは
横目でアナキソの様子を確かめると、動きを止めて真面目な口調で呟いた。
「だから言ったじゃないか。わたしは反対だ、と」
呆れた表情の桑イ=ガソを仰いでオ匕゛=ワソは肩を竦めた。
「砂にまみれた荒地に、18年も閉じ込められた事への仕返しがしたかったのです。
それにマスター、あなただって最初は面白がっていたのではありませんか?」
「初めはな。だが、その後で『やめよう』と言ったはずだぞ」
「こういう時だけ正しいフリをするんだから」
つんけんした口調で答えたあと、桑イ=ガソから離れたオ匕゛=ワソは戸惑う
アナキソに悪戯っぽく笑いかけた。
「驚かせてしまったかな?」
驚いたどころの話ではない。2人のマスターの意図が読めないのだ。
こんなことははじめてだぞ。
アナキソは棒のように立ち尽くし、眉を寄せた。
「これでオ匕゛=ワソを怒らせると怖いという事が分かっただろう、アナキソ」
桑イ=ガソも重ねて言うと、自分とオ匕゛=ワソの顔を見比べている若者を歓迎
するべく腕を広げた。
「さあ、ここへ来てお前の顔を見せてくれないか。わたしとお前は、お前が10歳の
時に別れているのだから」
もっとも、桑イ=ガソ・ジンは彼らの側で成長を見守ってきた。肉体を残す事は
できなかったが、フ/ォ/ー/スとひとつになりながら意識を生かし、常に弟子達と
共にあった。彼らがどのように道を歩んできたか、その総てを知っている。
戸惑いの色を浮かべたまま恐る恐る近づいて来るアナキソを見てオ匕゛=ワソが
小さく吹き出した。
「こら、パダワソ。笑うんじゃない」
「わたしはもうパダワソじゃありませんよ」
オ匕゛=ワソは穏やかにそう言ってから、アナキソに手招きをした。
「おいで」
彼のあたたかい笑顔を見ていると、何もかもが浄化されていくようだ。
アナキソは歯を食いしばり、涙をこらえて彼らの前に立った。
「男前になったな」
桑イ=ガソは、アナキソの頬を両手で挟むと額に自分の額を預けた。
「自慢の弟子だ」
師の力強い言葉に、アナキソの中で何かが脆く崩れ落ちた。
彼は桑イ=ガソの胸に飛び込むと、嗚咽の声もはばからず泣き始めた。
それは、側にいたオ匕゛=ワソが驚いて目を見張るほどの珍しい事態だった。
アナキソは怒りを剥き出しにする事は多々あっても、大声を上げて笑ったり、今の
ように泣き喚いたりはしなかった。感情のコントロールができないうちにそれらを
抑えるよう教えられ、捌け口を怒りに見出した時には、既に暗黒面に囚われていた。
そのアナキソが泣いている。
急激に彼の存在が愛おしく感じられて、オ匕゛=ワソはアナキソの背中をあやす
ように撫でている桑イ=ガソごと抱きしめた。
「マスター、わたしもあなたのご自慢の弟子ですか?」
「勿論だとも。お前はいずれ立派なツ゛ェダイ・マスターになると信じていたよ。
そして結果はその通りになった」
満足げな桑イ=ガソの答えを聞いて微笑んだオ匕゛=ワソは、鼻をすすっている
アナキソの顔を見て言った。
「アナキソ、わたしとお前はやり直せると思う。脅威は最早去った。フ/ォ/ー/スに
身を委ねたわれわれは、永遠の光に包まれて静かな時を過ごすのだ。われわれは
引き裂かれる事なく一緒にいられる。まあ、お前は嫌がるかもしれないが……」
そう言うと、アナキソは首を横に振ってオ匕゛=ワソの言葉を否定した。
「嫌がるわけがありません」
永い時間を罪滅ぼしに費やしたいのに。
だが、オ匕゛=ワソはアナキソの心を読み取ったかのように表情を引き締めた。
「罪の意識は捨てなければいけないよ。その事にばかり意識を集中させると存在が
消滅する危険もある。どうしても何かしたいと言うならば、見た目は若返ったが、
中身は年寄りのままのわたしを労ってくれるだけでいい」
最後のほうは冗談混じりに、オ匕゛=ワソが言った。
すると、アナキソは泣き濡れた顔でくすっと笑いを漏らした。
「どうやら仲直りは成功したようだな、オ匕゛=ワソ?」
桑イ=ガソが尋ねると彼は嬉しそうに頷いた。
久々に見る彼の笑顔だった。桑イ=ガソは愛するオ匕゛=ワソの額にキスを送り、
アナキソは師の腕の中からオ匕゛=ワソの顔を惚けた様子で見上げた。
「それで──アナキソ」
咳払いの音に、アナキソは我に返った。桑イ=ガソが自分を見下ろしている。
「何ですか、マスター?」
「われわれに何か言うことがあるんじゃないか?」
桑イ=ガソにそう言われても思い当たる節がなく、アナキソは首を傾げた。
「『何か』ですか?」
いったんは和らいだ表情が途端に強張り、アナキソはまた元の気難しい若者に
戻ってしまったようにも見えた。
「われわれが先に言ったほうが良いかもしれませんよ」
正しい答えを探そうと視線をさまよわせるアナキソにオ匕゛=ワソが助け船を
出してくれた。彼は桑イ=ガソと共にアナキソの顔を覗き込み、
「おかえり、アナキソ」
と言った。
険しい表情を浮かべていたアナキソは驚いて2人の顔を見比べた。まさかそんな
言葉を投げかけられるとは思ってもみなかった。
「ここまで来れば、お前の言うべき事が分かるだろう?」
そう言ったオ匕゛=ワソに苦笑いを返し、アナキソは照れが入り混じった表情で
2人を交互に見た。
「ただいま」
彼はそう言うと心の底から、あたたかな気持ちが湧き上がってくるのを感じた。
桑イ=ガソは再びアナキソを抱きしめ、オ匕゛=ワソも背中から彼を包み込むと
頬を寄せるように頭部を肩に預けた。
おかえり、おかえり。わが友よ。
ああ、と顔を手で覆ったアナキンが呟いた。彼を導いた光はここにあったのだ。
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| | | | ∧_∧ ハイ、オワリ
| | | | ピッ (・∀・ )
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仲良し師弟が書きたくて、ついカッとなってしまった。
帯の若返りは個人的願望。今は反省している。
お目汚し失礼いたしました。
>>395 はげ萌えだ〜(;´Д`)ハァハァ
GJ!
うおぉ、自分の萌えジャンルで初めてリアルタイム更新キター!
あーもう萌えつつ泣けるよ。凄くいいもの読ませてもらった!
萌え所が多すぎて長文になりそうなんで控えるけど、
本当に素敵SSありがとう!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 今更かもだが単発度等間「二十七才の捺休み」だって
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|石土反→先輩だとさ。AAずれてもキニシナイ
| | |> PLAY. | | \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 初SSてナンテコッタ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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初投稿、萌えすぎたので書いてしまった…
普段文書きじゃないので、つたないのは生ぬるい目で見てやってください
空港で南米へと向かう飛行機のアナウンスが流れた。
ふと我に返る…
何だ、忘れるって決めたのに出来てないのか?俺は…
自分自身を嘲笑って、小さなため息をついた。
「そろそろ行くかっ」
気分を変えるために勢いよく椅子から立ち上がった。
スーツケーツをガラガラ引きゲートへ向かう。
今ここで作る足跡一つ一つと一緒に、俺の思いも捨てて綺麗に忘れよう、決めたんだ
彼への思いを……
ラクビー部の先輩だった彼は本当に優しかった。
まだ基本的な事しか知らない俺に、いつも手取り足取り教えてくれて
何かあれば石土反!石土反!と呼んでくれた。
先輩は見た目と裏腹に繊細で、試合に負けると良く鼻水を流しながら悔し涙をする。
そんな先輩を生意気ながらも「先輩!カッコ良かったですよ!」と励ましたりもした。
優しい先輩、情けない先輩、カッコ良い先輩、どの先輩も好きになった…
本当に、好きになった……
先輩に対する自分の気持ちに気づいてからは毎日が大変で
授業では先輩の事ばかり考えてしまい、
部活中に名前を呼ばれただけでもドキッっとしてしまう。
前まで同じ事を繰り返してたのに、恋をするとこんなにも変わってしまうのか…
それでも俺はこの気持ちがバレないように、いつもと同じ笑顔で答えていた。
でも…たまにつらくなる。
誰にも打ち明ける事が出来ないし、先輩だって普通に女の人が好きなはずだ
好きなのに…大好きなのに言う事が出来ない…。
俺に告白する女の子を見て、何度羨ましいと思った事か。
恥ずかしそうに言う彼女は俺にとってただの苛つく対象でしかない。
俺だって先輩に気持ちを伝えたい…
同じように「好きです」って、ただその一言を言いたいよ…!
俺だって言いたいんだよっ!!
……でも結局無理だった。
先輩の反応は想像にたやすく、負担をかけたくなかったから。
何よりも今までの関係が壊れてしまうのかと恐れたから…。
「好きです」その一言は俺にとって、とても重かった。
この思いは胸に秘めたまま、卒業した。
でもいいよ、先輩といるの楽しかったし。それだけで十分です。
卒業後からも先輩とはちょくちょく会った。
いつもの飲み屋でいつも通りに会った何気ない日、突然先輩の口から結婚したとの知らせを聞いた。
相手は俺が高校で同級生だった窓香。
もの凄く嬉しそうに話す先輩に、これ以上ないぐらいの笑顔で祝福した。
「せんぱーいっ!おめでとうございます!幸せになってくださいよ〜」
本当は泣きそうだった。
でも先輩が幸せなら俺は良い。
何も悪い事が起こらなければそれで良い。
そう思ってたから先輩が倒れたと窓香の電話があった時、俺は目の前が真っ白になった。
先輩が…もしも先輩が……そんな事があったら俺は…っ!!
もう何も考えられなかった。
タクシーから降りて息を切らし病室に駆け込むと、窓香はただの過労だから心配しなくて平気よと言った。
凄くホッとした。その場に崩れそうな程気が抜けたよ…ハハッ…
本当に何もなくて良かった…先輩
心配して駆け付けた高シ頼・イ主田も席を外し、横になって眠ってる先輩と俺だけが病室に残った。
ポトッポトッと点滴の音だけが聞こえる二人の空間で
眠っている先輩を優しく見つめていると、心の底から込み上げてくるものがあった。
やっぱり俺先輩が…
今なら…今なら気持ちを伝えても平気だろうか…
別に先輩は聞かなくても良い、答えてくれなくても良い。
眠ってても良いから先輩に、言いたかった。
俺は一週間後に日本を離れる。本当に五年後に帰ってこれるか分からないし
気持ちを引きずったまま向こうにいるのはつらい…。
だから、せめて今ここで言わせてください。
「先輩…俺……先輩の事が好きでした」
でも、もう忘れます。
先輩が元気にしてくれれば…笑っててくれれば、俺はそれで十分ですから。
先輩に、そっと触れるだけのキスをした。
ゲート目前にして、俺の足はふと立ち止まった。
ゆっくり首を落とし足元を見ると、
そこには病室で先輩を忘れようと決めた思いが今、捨てられる所だった。
何故だろ…足が進まない…。
そうだよなぁ、完全に先輩との思い出を捨てられる訳ない…何年も思い続けたんだから。
そうだ…完全に捨てる事は出来ないけど、これぐらいなら良いかな…
って俺自分に甘い?
捨てようと思った思いを持ち直した。
「先輩の事は忘れます…。忘れるけど、
好きだったて思いは残しても構わないですよね…?」
つらいながらも、きっと今の俺は穏やかな顔をしていると思う。
先輩への最後の言葉だから…
やはり先輩には良い笑顔を見せておきたい。
「捨てるにはつらいし向こうまで持って行くのもイヤですから、ここに置いて行きます」
長年思い続けた先輩への思いを言葉にして、何てことないこの場所に…俺しか知らないこの場所に。
囁く程に小さくゆっくりと…
「先輩、好きでした」
この一言を置いて、俺は先輩から旅立ちます。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 長文マジスマン
| | | | ピッ (・∀・;)
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
AAがずれ過ぎorz
チョト女々しい石土反だ…切ないふいんき(ryだけでも伝われば…
スレ汚しになったらスミマセン…ありがとうございました
ちょい質問。
過去の作品への感想もここでやっちゃっていいのかな?
え、別にいいんでない?
遅レスだけど、とか断って書いてる人何回か見た希ガス
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 漫画・ラ・ド・ゥ・ーナの補完だよ
____________ \
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| メルン×ディーラさ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ この漫画を覚えている人がそもそもいるのかと
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 小一時間
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「……な、なあ、本当に、その…する訳?」
「あったり前じゃないか。まさか今更止めなんてのはなしさ、ディーラ」
「う、うう…」
「大丈夫。やさしーく、痛くないようにしてあげるからサ」
後ろに逃げようにも壁、穴掘って逃げようにもベッド。目の前には壮年の男――メラン。
ああ、どうしてあの時頷いてしまったんだろう。
他に選択肢などなかったのは分かっているけど。
メルンは、このスラムの顔役だ。
眩く輝く金髪、深みのある蒼い瞳に白い肌、ついでに鷲鼻。
混血が当たり前な今じゃあ珍しい、純粋なアーリア人種。
対して俺は黒髪黒目、まあ、人種は…あえて言うなら、アジアの血も少しは混じってるかも知れない、って程度で
はっきりしたことは分からない。それが普通なんだけど。
俺はメルンが嫌いじゃない。一応、のたれ死ぬ所を拾って貰った「命の恩人」と言ってもいい。
(まあその後の「育ての親」は別だったんだけど)
いや、話が脱線した。
そう、問題は今の状況なんだ。
411 :
2:2005/07/18(月) 02:47:36 ID:KrD4oaFY
遡ること8時間前、俺はヤクでぶっとんだ姉ちゃん二人に強姦されつつあげくに
ブツを切り取られそうになったところをメルンに助けてもらった。
そのことには今だって、感謝している。この街の女達のヒモである俺には、かかせない商売道具だし。
メルンの背後に天使の羽根などというとんでもない幻覚すら見えた。
だが、実はその際にとんでもない交換条件をつきつけられていたのだ。
「取引だ、一晩でいいよ?―――――僕の自由にさせてくれるなら助けてあげよう」
メルンの背後に見えていた天使の羽根が悪魔のそれに変わった瞬間だった。
そう、このおっちゃん、女に不自由してる訳でもなんでもなく、単にホモなのだ。男好き。
恋人いるんじゃなかったのか、あんた。それも何人も。
で、結局それに頷いてしまった俺は、その場は命を存えたものの今別の意味で命の危機に瀕している。
そう、男としての危機ってやつだ。
412 :
3:2005/07/18(月) 02:48:05 ID:KrD4oaFY
でもメルンには逆らえない。
逆らうと、後で色々と面倒なことが待っている。
まずは一週間程身を隠さなきゃならないし、それに女達にも勿論会えない。それはマズイ。
バイトだってもちろん首になるだろうし(今だってろくに出ちゃいないが)
それに、…もう二度とメルンに助けてもらえなくなってしまう。
メルンの保護が受けられなくなるなんて、つまりそれは俺的にはこの街を出て行けと言われるようなものだし。
あーでもなあ、ここは男としてのプライド、いやそれ以前に………
「もしもし?ディーラ?聞こえてるの?脱がせちゃうよー?」
「え?」
気が付いたら俺は既に上着を脱がされシャツ一枚きり、ズボンもベルトを外されかかっているところだった。
「い、いやいやいやちょっと待ってメルン、っこ、ココロの準備というものがですね」
「うん、まあキミのいいたいことも分からないでもないんだけどね。僕気付いたんだよ」
何に。
「君の心の準備を待ってたら、多分一生キミのシャツ一枚なんて悩殺的な姿を見なきゃならないだろうってね」
ばれてる。
「だから、君から最後に一言だけ僕に何か言いたいことがあるなら聞いてあげよう。何かあるかな?」
…実力行使、ということか…?
「…えーと、はじめてなんで、その…やさしくしてね?」
「よろしい」
満面の笑みで応えられても全然安心感が得られないのがメルンのメルンたる所以なのか…。
413 :
4:2005/07/18(月) 02:48:33 ID:KrD4oaFY
…なんとも奇妙な感じがする。
俺とメルンがキスしているのだ。
20の俺と50は往ってるだろうメルンがディープ・キス。笑えない。
しかも、…ちょっと待ってくれ、どうしてそんな上手いんだ。
ヤバイ、これは。俺だって経験は並じゃないはず、なのに。
淫猥な音があたりに響く。他には何も聞こえない。
互いが互いの舌を吸い、唇を舐め、唾液を交換しあう。口からこぼれてシーツに落ち、小さな沁みをつくる。
俺はメルンを追うのに必死で、シャツのボタンをさりげなく外され、胸を触られるまでそのことに気付けなかった。
メルンの手は大きい。普段触ってくる、どの女達とも違う。
ごつごつした、少しかさついた肌が俺の胸を這い回る。
初めは少し緊張したが、そんなこと思ってる暇なんて無かった。
少し気を抜くとすぐ骨抜きになってしまいそうな快感が口からやってくるのだ。
初めは胸を触られている"だけ"だったが、段々と妙な感覚が胸にやってくる。
その…妙にもぞもぞするというか。性器に直接触れるのとは違う、曖昧な感覚。
もっと触って欲しいような、もう触らないで欲しいような、そんな妙な―――
414 :
5:2005/07/18(月) 02:48:54 ID:KrD4oaFY
なんと言うか、男として非常に不満な状況なんだが、メルンは実に男として一級と言わざるを得ない。
恋愛感情なんざ一ミリも抱いてない、更に言うならばその前の状況としても全く興奮などしていなかった相手に対して、
キスと胸をまさぐる―――これだけで勃たせることができたんだから。
メルンの口が離れる。口から糸が引く。
その時の俺の表情がどんなだったかなんて―――正直考えたくもない、俺の今後の人生を考えるならね。
「ふふ…そんなにかわいい顔しないでおくれ、ディーラ。僕のかわいい子猫ちゃん。
ずっとキスしていたくなってしまうじゃないか」
訂正しよう、一級の男はこんな鳥肌が立つような科白は言わない。
「ここがもうこんなになって…随分と辛そうじゃないか?」
そう言いながら、まるで魔法のように俺のズボンを膝までずり下ろしてゆく。
なでるように、やさしく俺のモノに触れる。俺は何となくその手を止めたくてゆるゆるとその手を
掴んでみようとしたけれど、あきらめた。メルンを怒らせたくはないし、この程度ならまだ、その、許せる。
メルンとのキスが再開し、俺は再び快楽に溺れてゆく。
メルンが俺のモノをいじる手を上下させる度に、俺は小さく震えた。
やがて俺をいじっていた手が唐突に止まる。と同時に尻の穴に何か異物が入り込んできた。
情けないながら俺は女の子のように「ひゃあっ!?」と叫んでしまった。
メルンの指だった。何かぬるりとしているのは、あらかじめ何か塗っていたに違いない。
いや、実はメルンがポケットにチューブ状のものを入れてたのは知ってたし。多分あれ。
メルンにやめろ、と抗議しようとしても口は塞がれ、俺の腕力じゃメルンの腕を止めることなどたとえ本気を出しても無理だったようだ。
体格差があり過ぎる。
415 :
6:2005/07/18(月) 02:49:24 ID:KrD4oaFY
なんだかもう俺はどうでも良くなってきてしまった。
だって、メルンとのセックスは、コレは不可効力というやつだ。俺に責任はない。
メルンに脅されたんだから、仕方ないだろう?メルンに逆らえる奴なんてこの街には――
その瞬間俺の脳裏に浮かんだのは俺の幼馴染だった。
ディドー。猫目のディドー。きっとこのメルンに唯一逆らう男。
今、俺とディドーは非常に気まずい関係に陥っている。
ディドーは俺ともう口を利いてくれないだろうか。
目の前のメルンの顔を焦点の合わない目でみながらぼんやりと思う。
だって俺を助ける為にメルンが殺したヤク中の女は…ディドーの女だったのだ。
そのことを思うと、こんなことをしているにも関わらずどうしようもなくいたたまれない気持ちになった。
だけど不思議なことにその後ろめたさは、より敏感に俺に快楽を追わせる。
416 :
7:2005/07/18(月) 02:50:52 ID:KrD4oaFY
唐突に視界が急に広くなった。
メルンが俺から少し離れたのだ。
「…?」
前と後ろから同時に指が離れ、無意識に俺は腰を少し振ってしまう。
なんだろう。まさかここまで煽っておいて、自慰しろってんじゃあるまいな。
いや、突っ込まれずに済むなら喜んでするけど…
「ディーラ、君はいけない子だね…」
「…??」
増々なんのことか分からない。
「…な…何、い、って……」
う、息切れして声がうまく出ない。恥ずかしいことに、ディープキスの所為で酸素が足りていない。
メルンは顔は赤くなってるけど普通に喋っているっていうのに何て差だ。
「途中で何か別のことを考えたろう?今キミは僕との契約を履行中なのに…いけないね、おしおきだ」
ディドーのことか、いやでもあれは…
そんなことを考える内に、人を脱がせるのが天才的なメルンは自身の服も神業的な速さで脱ぎ、俺のモノを見つめつつ言った。
「もう大分つらそうだね。きっともう少しだろうけど…お預けだ。
キミのそのかわいらしい口で僕を勃たせて、いかせてごらん?ディーラ、そうしたらご褒美にイカせてあげるよ」
「なッ!?」
「ああ、あらかじめ言っておくけど、僕の条件を先に飲んだのはキミだからね。
だから、僕の命令を拒否する権利は今のキミにはないから」
417 :
8:2005/07/18(月) 02:51:19 ID:KrD4oaFY
―――――――――――――僕の自由にさせてくれるなら。
いや、言ったけどさ、言ったけどさ。何が哀しくて男を初体験な日にフェラまで初体験ですか。
そもそもその交換条件というのがありえない位理不尽な条件でですね―――
そんな文句が口をついて出た。いや、正確には出るはずだった。
実際には俺は一言も発さずゆっくりとメルンの足下に擦りより――その、ブツを口元に持ってきていた。
俺は本当におかしかった。普段ではありえない程の熱に焦らされ、思考回路がトんでいたとしか思えない。
俺にはこの熱をどうにかしたいという思いしかなかった。だからこの熱をどうにかしてくれる可能性のある
メルンに縋るしかなかった。理由はそれだけで、でもそれで俺には充分過ぎた。
苦い。舌先で舐めた俺の第一の感想がそれだった。
女にしてもらったことが一度や二度じゃない、といっても自分がまさかするとは思わなかったから
そんなにまじまじとは見ないが、しかしこうやってされると特に気持ちよかった、というのは覚えていた。
竿を手全体で擦りつつ、慣れない舌使いでラインをなぞってゆく。
メルンの反応を確かめる為に上目遣いでメルンを見やりつつ、舌を少しづつ上下に移動させてゆく。
メルンは少しだけ苦しげに、嬉しそうににこちらを見つめていた。
「ああ、いいよ…ディーラ。怒らないで聞いておくれ。
実は僕はキミを拾ったときにね、キミは街で客を取るタイプじゃないと思ったんだ」
「やっぱり僕の思ったとおりだ。君は普段のあっけらかんとした態度とその媚態のギャップがたまらなく、いい。
………君は娼館が向いているな。しかも一度では客と寝ない方がきっと客も君の虜になるだろう。
でも、僕のものだけにしておきたいほど君は魅力的だ、ディーラ、ディーラ……」
「おほこのひゃくらんてむりらろ」
思わず本音をこぼしたがメルンには多分よく聞こえなかっただろう。男の客なんて無理だろ、と言ったんだが。
メルンのものはもう立派に勃ちあがっていたが、なかなかイキそうにはなかった。
418 :
9:2005/07/18(月) 02:51:44 ID:KrD4oaFY
俺は腰のあたりをもじもじさせながら、それでも必死に奉仕していた。
俺の髪をやさしく撫でていたメルンが俺の頭をブツから引き剥がす。
「ぷは…っ。な、何だよ」
「ああ、もういいよ。もう君も限界みたいだしね…だから君にご褒美をあげようと思って」
そう言いながら、俺と同じ目線まで腰を落とす。
「イ…イかせて、くれるの?」
何だか我ながら女々しい聞き方だとは思った。
「ああ、もちろん。…だから、力を抜いてくれるね?…」
もう全裸になっている俺の両膝をつかみ、おもむろに開く。
そして俺にのしかかり、一気に…貫いた。
「ああああああッ!?い、いて…ッぬ、抜い、………」
抜いてくれ、そう最後までは言わせず口を強引に塞がれた。
ついでに竿もまたしごかれて、少しは治まったかも、と思っていた熱は驚く程あっけなく再点火する。
前も後ろも、上の口も下の口も、快楽の入り出口はメルンに全て塞がれて、口に力が入らないものだから腕にしか力を入れられず、拠り所のない腕は迷った末にメルンの背中に回される。
「ん…ンンッふ、あう」
メルンのモノは大きすぎて指程度じゃ慣らしにはやっぱり足りず、少し血が出ているのが分かった。
今はそのことにすら興奮してしまう。
少しづつメルンが動き始める。やっぱり痛い。痛い。痛い。
でも、段々繋がってるところがあつくなってきた。
痛い。依然として痛い。…痛い、はずなのに、なんだか熱さのせいで少し、変な感じだ。
後ろの痛みと前の快楽はリンクし、擦るたびにどちらがどちらの痛みでどちらの快楽なのか、だんだん分からなくなってくる。
「ふっ…うう…ゥッめ、める、んンッ」
「ディー…ラ、ディーラ、…ッは」
ああ、もう、駄目、駄目、もう、我慢できな――――――――――
翌日。
「いやあ、やっぱりキミには素質があるよ、ディーラ。
乱れたキミが、あんなに素晴らしいなんて。言葉ではとても言い表せない。
僕は世界の半分を今まで見過ごしていたような気分だよ」
「……」
あの後、俺は突っ込まれてダルい身体を引きずりながらも何とか自力で――正確には車で送ってもらって――
家に辿り着いた。
何なんだ、このホモのおっちゃんは。何でこんなに浮かれてるんだ。何か嫌な予感がする。
俺は未だに疲労のばっちり残る身体で、街を徘徊していた自分を呪った。
家に来られては面倒だからとその辺をうろついていたのに、見つかっては意味がない。
「ああ、そうそう。僕とキミの素晴らしい夜はばっちり街中に言い伝えておいたから」
「…え?」
いや。今なんて言ったの?え?俺の聞き間違い?
俺は悪魔と取引をしたのだと、今更ながらにうかつな自分を呪った。
…まあ気持ちよかったのは否定しないけど。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 人間関係わかり辛くてすまそ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
―――――――――――――――――――――――――――――――
余談ではありますがこれは本編の流れです(このシーンはカットだったけど実際にディーラはメルンにヤられてる)
>409
年齢も設定も二人の会話の雰囲気も、とても萌えました…GJ!!
原作知らないけど、ぐぐったら好みな絵柄。今日買ってきます
新しい萌えを発掘できるこのスレが好きだ。
GJ!!!!!!!
はげもえました!
原作かいます
>409
当時雑誌で読んで禿萌えておりました。
素晴らしい補完でありました!!GJ!!!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 日曜朝の闘う船隊、金黄(先生×シバサ)、赤黄(貝×シバサ)だモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| と言っても×とまでは行かないカラナ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 中身無いぞゴルァ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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1/9
「勝手に入ってくんなつってんだろ」
いつものように、貝が入ってきたのだと思いこんだシバサは
そちらを見ようともせず暴言を吐いた。
「ノックは一応したんだけどな。」
思っていた声と違うトーンが返ってきた事に驚き振り返るとそこには
先日やや強引に小図家に居候の形で魔/法の先生としてやってきた光が居た。
「光先生…」
「やあ。魔/法のお勉強中かな?感心だね。」
「ああ…薬の事とか、覚えなきゃなんねぇ事多くって」
シバサは毎晩分厚い魔/法書を手に自分の部屋にこもっている。
何かとうるさい兄弟が居る大部屋では集中できないからだ。
末っ子の貝は度々勝手に部屋に入ってきては邪魔をしてくるので、
シバサはそれが鬱陶しくてたまらない。
「先生、ちょっと見てくれよ。」
シバサはペンとリボンを取り出すと、宙に投げた。
そして、マ/ージフォンを取り出すと呪文を唱えた。
すると宙に舞ったリボンがくるりとペンの周りを回り、ペンの先に見事な蝶々結びが完成した。
「すごいじゃないかシバサ!ん、シバサ合格。」
「へへっ」
2/9
チィニイはすっげー無愛想。天の邪鬼だし、すぐ怒るし、すぐ叩くし…なはずなんだけど。
何その笑顔。
いくら光先生が頼りになる魔/法使いだからって、いきなり心許しちゃったのかよチィニイ!
いつもだったらすぐに人信じたりしないくせになんだよ!
貝が例によってシバサを邪魔しに来ると、すでに先客が居た。
開いてるドアの隙間から覗いてみれば、光と話す嬉しそうな顔のシバサが居た。
自分には決して向けられる事の無い笑顔を見ていると腹が立って来てしょうがない。
ここは一つ何かイタズラしてやろうと考えている所へ、姉の放課がやってきた。
「そ〜んな所で何やってるのっ?貝cyもごごっ」
『放課姉ちゃん静かにしてっ今チィニイをこらしめてやろうと思ってるのにチィニイに見つかっちゃうだろ!』
放課の口を手で押さえながらシバサの部屋を指さす。
笑顔のシバサと光を見た放課は全てを悟り、にっこりと笑った。
『わかった。こういう事はぁ、放課に任せてっ』
何するつもりだよ姉ちゃん、という間も無く、『変わりま〜す!』と言って呪文を唱えた放課は
ねずみの姿に変化した。
『ピンクのねずみかよ…』
3/9
「ん?」
「うわっ!」
小さな身体でドアの隙間から部屋へと入り込んだ放課は、シバサの足元に駆け寄った。
そしてそのままシバサのズボンの裾へともぐりこんでしまった。
「なんだこのねずみ!!」
驚いたシバサは尻餅を付いた。
『いいぞ放課ねえちゃ〜〜〜ん』
ねずみを追い出そうと裾をバタバタ動かすが、なかなか出て来ない。
それどころか、奥へと登っているようだ。
「気持ち悪ぃーーーー!!」
「僕が取ってあげよう。」
光はシバサのズボンの裾から手を入れて中を探ってみた。
『げ』
「居ないみたいだね。もっと上に行っちゃったのかな。シバサ、脱いだ方が良いみたいだね。」
「ていうか脱いでる途中でねずみ潰しそうで怖ぇんだけど!!」
「じゃあ僕が脱がしてあげよう」
「え?!いいよ!」
「でも潰したら、呪われるよ。」
「う…その前に潰したくねぇよ!」
「じゃあ大人しくしなさい」
『放課姉ちゃんやりすぎーー!』
光はシバサのズボンのボタンを外すと、ジッパーを降ろした。
そしてズボンとシバサの肉体の間に少し空間ができるように、ゆっくりと降ろしていった。
4/9
ズボンが腿にさしかかる頃、股下、腿の裏側にピンク色が動いた。
「そこか」
ねずみが下に降りていかないようにまだ脱がしていない部分の腿を押さえつけ、
股の間に手を突っ込んだ
「おおお、おい!」
「ほら、取れたよ。…お仕置きが必要だな。」
【きゃーっ貝ちゃん助けてー!!】
『放課ねえちゃーーん!!』
光が呪文を唱える。
ピンクのねずみのほっぺたがぷくっと膨らんだかと思うと、窓から外へ飛んでいってしまった。
【きゃーーーーーっ】
『放課ねえちゃーーーーん!!…お達者で…』
「おい、そこまでしなくてもいいだろ。」
「大丈夫、あのねずみはこんな事くらいじゃなんともないからね。」
「?」
「それよりシバサ、どこも噛まれてないかい?」
その言葉にハッとしてシバサは素早くズボンを上げた。
「…無いッス」
下を向くシバサに光はにっこりと微笑んだ。
5/9
全然逆効果だ放課姉ちゃん。
まあさっきまでのニコニコしたチィニイは居なくなったから良かったけど!
でもなんかこれじゃ足りないよな。もっとなんか、こらしめてやらないと。
そんな事を考えているとまたもやうるさい人物がやってきた。
「こら!貝!子どもは早く寝nもごご」
『巻都兄ちゃんうるせーよ!見ろよあれ!』
慌てて兄の口を手で塞ぎ、部屋を指さす。
巻都がそちらを見ると、もじもじしているシバサと、ニコニコ笑っている光が目に入った。
『こ、こ、これは…まさかシバサ…!』
何を勘違いしたのか、ワナワナしている兄を見た貝は、これはヤバイと思い瞬間移動の呪文を唱えた。
途端に巻都はどこかへ消えてしまった。
『兄ちゃん、ごめんっ!』
《きゃー!!》
下から次女、浦羅の声がした。
《お兄ちゃんどこから出てきたのよ!えっちー!》
《な、な、違うっ兄ちゃんは兄ちゃんは》
《いいから早くでてってー!》
どうやら巻都は風呂中の浦羅の前に瞬間移動したようだ。
貝の魔/法力での瞬間移動はまだ力が足りずにどこへ行ってしまうかわからないのだ。
貝は、近場で良かった、と胸をなで下ろすと、再びドアの隙間から部屋の様子をうかがった。
「だいたい、何が起こってるかわかったよ。」
「あ?」
「シバサ、お仕置きが必要だね。」
「なんで俺が…」
光は洋服が描かれた切符を切ると、シバサに魔/法をかけた。
6/9
シバサの服が光に包まれ、セーラー服に変わった。スカートの丈はひざ上15cmといった所だ。
「って、どんな趣味だよっ!!」
「断っておくと、僕の趣味では無いんだけどね。」
『チィニイキモイ…!!!wwwwwwwwwwww』
貝は笑いを堪えるのに必死だった。
笑い声を出したら気付かれてしまうからだ。
「ったくくだらねぇ事すんな!戻せよっ!」
「まだダメだよ。」
光が呪文を唱えると、シバサの身体は勝手に動き椅子に座った形になった。
そのシバサと椅子の回りを小さい機関車が走り、
機関車の轍は線路となり、その線路がシバサの身体を椅子に縛り付けた。
「何すんだ!ホント趣味わりぃな!」
「だから、僕にはこういう趣味は無いんだけどね。でも似合ってるよシバサ」
「はぁ?!」
光はにっこり笑うと、ドアに近付いた。
『や、やべっ』
ドアの外に居た貝は息を殺した。
幸い貝は気付かれることは無く、ドアは光によって閉じられてしまった。
これでは中の様子がまったくわからない。
『…光先生…チィニイに何する気だろ…』
初めこそ面白がって見ていた貝だが、見えないとなると不安な気持ちが出てきた。
だいいち、あの状態で次にシバサが何をされるかといえば、歳若い貝には淫らな事しか思い浮かばない。
でも、光先生もチィニイも男だし…ま、まさかな…
7/9
シバサは怪訝な目で光を見た。
光はさもない事のような態度をしている。
シバサにとっては履き慣れないスカートで足がスースーする事や、自然と足を閉じて座ってしまう事がやたら恥ずかしい。
イライラして怒鳴ろうとした瞬間、光はシバサの服が元に戻る為の切符を切った。
シバサの身体は光に包まれ元の服に戻り、椅子からも解放された。
「なんなんだ?一体」
「お仕置きだよ。シバサ、君じゃなくてね。もう少し協力してもらうよ。」
光が呪文を唱えると、机の上のインクが魔/法書に飛び散り、大事な本は真っ黒に汚れてしまった。
「あーーーーーーっ何してんだよ先生っ!!」
チィニイの声だっ
中でチィニイに何してんだよ先生!!
チィニイに何かしたら…何かしたら、俺、俺、
光が涼しい顔で再び呪文を唱えると、ハサミが舞い汚れた魔/法書を切り刻んでしまった。
「やめろ!やめろって!ひでぇよ!!」
チィニイ!!
チィニイにひどい事したら、俺は、例え光先生だって!!
「チィニイーーーーーーーーーー!!!」
貝は、勢いよく部屋に飛び込んだ。
8/9
想像した光景とは全然違っていたけれど、シバサが泣きそうな顔をしているのを見た貝は、光に飛びかかった。
光はそれをキレイに避けて貝の足元に呪文をかけた。貝は足がもつれて、机に突っ込んだ。
「くそっチィニイに何したんだよ!」
「お、お前何いきなり怒ってんだよ。つーかいつ来たんだよ。」
「えっ?そ、それはー…」
「お仕置き完了。」
「「へ?」」
光が呪文を唱えると、魔/法書は綺麗に元に戻り、シバサの手元に飛んできた。
「な、なんだ?チィニイの魔/法書が破れてた…?」
「さ、二人とも、あんまり夜更かししないでそろそろ寝ようね。」
おやすみ。そういうと光は部屋を後にした。
後に残るは、ぽかーんとした兄弟が二人。
先に我に返ったシバサは貝の頭を叩いた。
「いって、何すんだよチィニイ!!」
「つーか勝手に入ってんじゃねぇよ。出てけ。」
「俺はチィニイを助けようと思って来たんだろーー!!ていうか…光先生に何されたんだよ!」
「あぁ?言えるか、そんな事っ」
「い、い、言えない事かよ」
シバサは魔/法書が無事な事にホッとしてパラパラと捲ってみた。
すると、分厚い魔/法書の間から一冊の本が落ちた。
「ん…?なんだ、これ」
9/9
「あっ!!」
貝は慌ててその本を拾った。
「なんだよ」
「なんでもねぇよ!!」
「なんだよ。見せろバカ」
「なんでもねぇって!やめろチィニあっ」
シバサは隙をついて貝から本を奪う事に成功した。
見ると、それはエッチな本だった。
表紙は、セーラー服姿の子が椅子に縛られているものだ。
「げ…」
「か、返せよチィニイッ!!光先生、どっから…」
「お前の趣味かよ…」
「な、いいだろ別に!」
「ぜんっっっっぜんよくねーんだよ、っこの、バカッ!!」
シバサは思いっきり貝の頭を叩いた。
どつきあいの兄弟喧嘩は、ヨロヨロしながら帰ってきた放課にシバサが驚いて駆け寄るまで続いた。
____________
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ やっぱり小説は難しいカラナ…
| | | | ピッ (・∀・;)
| | | | ◇⊂ ) __
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>>425-435 GJGJGJGJGJ!!!!
萌えワロタwwwww
チイニィの「光先生…」に倒れるかと。目を潤ませて言ってる所を想像
して…禿げた…よ…
>425-435
金黄キターーーー!!!!
イイナ、金黄で赤黄。他の兄弟達の出番もあってGJ!
早速お着替え魔法と緊縛魔法使ったSS読めてウレスィ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 脳/噛/ネ/ウ/ロより早/乙/女×吾/代。
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 社長さんが元気だった頃。
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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書いてみたものの、自サイトはジャンル違いで行き場をなくしていたので、試みに。
「あれ、髪切ったのか?」
吾/代が機嫌悪く事務所のドアを開けるとデスクから顔を上げた鷲/尾がそう声を掛けた。
「気分転換だよ」
まったく気の晴れていない声でおざなりな返事をして自分のデスクに鞄を放る。
前の髪型は、実はかなり気に入っていた。
それを切らねばならない事態に追い込まれて吾/代は頭にきていた。
それもこれも全部アイツのせいだ。
「バッサリいったんだな」
振り向くと早/乙/女が背後にいた。
手にしたマグカップにコーヒーが入っているところを見ると給湯室にいたようだ。
ー―諸悪の根源め。
のうのうと現れた吾/代の髪を台無しにした張本人を睨み付ける。
昨夜早/乙/女は煙草の火で吾/代の髪を焦がした。
決して故意にそうされたわけではないことは吾/代にも分かっていたが、腹立たしさは治まらない。
キスの最中じゃなかったら一発殴ってやってもよかったと思う。
持ち込んだ酒が切れて、早/乙/女に頭を抱え込まれながら二人でソファに沈み込んでいたのは特に珍しいことではなかった。
ただその手に煙草があったのがいけなかった。
キスの深さに気を取られて、気付いたときにはかなりひどい焦げ方をしていた。
そうなるまで気付かなかったことが何より吾/代を苛立たせている。
「焦げたところだけ切ればよかったじゃないか」
「なんかもうどうでもよくなったんで」
焦げたところだけを切るのもなんだか女々しい気がして思い切ってみたのだが、今になって失敗だったと思い始めていた。
ここまで前と違う髪型では鏡を見るたびに昨夜のことを思い出しかねない。
隠れていた耳も、見えるか見えないかという感じだったピアスもしっかりと晒されていて、鏡を見なくても慣れるまでは意識せずにいられない気もする。
「……アンタ横着なんだよ」
「悪かったよ」
金は出すよ、と苦笑いするのがまたむかつく。
「もういいッスよ」
その代わり当分俺の前で煙草を吸うな、と言ってやると、早/乙/女は上着のポケットから封の切られた煙草を出し吾/代のデスクに置いて自分の席に戻っていった。
「ひよこみたいで可愛いぜ」
去りぎわに余計な一言を付け加えながら。
握り潰されたセブンスターが空を切って早/乙/女の背中に命中した。
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| | □ STOP. | | こんなほのぼのとしたチンピラでよいものか…
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・;)
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萌(*´Д`) b
ほのぼのチンピライイ!!
ほのぼのチンピラGJ!
444 :
407:2005/07/20(水) 14:51:00 ID:sm8cY9tn
では少々場をお借りします。
えー兼崎×立華さんシリーズを書いておられた方、
元作品知りませんでしたが貴方のおかげでドはまりました。ありがとう。
具体的マンセー!!箇所は他の方々の感想とまるっと被るので割愛します。が、ひとつだけ。
ひっそり挿入されてた「宇宙ヤバイ」にワロいましたw
文体そのものが萌えでしたので、もしまた貴方のSSを見る機会があれば嬉しいです。
>>408 遅レススマソ。レスサンクス。
遅レス便乗させて頂きます。
>>389-395 大変萌えました!さっき工ピ3見てきたばかりだから
余計に穴と帯が幸せそうで泣ける。・゚・(ノД`)・゚・。
素敵なSSご馳走様でした。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ZEU/Sツアーの初っ端から、これ?
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 愁瀬×緋絽だってさ。
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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7/16さいたま新都心VOGUEでの楽李麻のライブに異変あり、という事から愁瀬×緋絽な妄想、という話。
不謹慎だと言わば言え。所詮妄想。
1.
異変の内容は・・・
1回目のアンコールが終わって、ステージが暗転した時。15日に事故に遭って重体になっている緋絽の家族が危篤、という
知らせが入った。
すぐに駆けつけるか、このままライブを続けるか?
緋絽には、2つに1つしか無かった。愁瀬は、緋絽にどうするか、聞いた。
緋絽は何も言えない。ここで行く事は、ライブを中断してしまう事と同じだから。
迷う緋絽に愁瀬は、すぐに行け、と言う。
漸く行く事にして慌しく仕度している所へ。今度は、その家族が亡くなった、という知らせが入ってきた。
もう行っても間に合わない――
だが、愁瀬は、それでも尚、緋絽に行け、と言う。
愁瀬「身内に不幸があってもライブは最後までやれだと? それがプロだと?
この事で緋絽を非難するヤツは俺がシメてやる。」
今愁瀬にとって、そんな人間達は、いつものような普通に大切な仲間には、とても見えなかった。
通話の切れた携帯を握り締めて肩を落としている緋絽。愁瀬は、その緋絽を後ろから抱き締めて言う。
「行けよ。例え間に合わなくても。本当はずっと傍に居たかったんだろ?ライブなんかしてないで。」
愁瀬は、ずっと、何時こうして危篤になるか、何時亡くなってしまうかと、不安に苛まれながらギターを弾いている緋絽を見ていた。
その人が、危なくなっているのを承知していた多架も、出来るだけ早くその日のライブを
終わらせるべく、MCなども極力短く速く飛ばしていた。
結果的には、アンコール2回まで続く筈だったライブはそのまま途切れた。(結局、緋絽を含めメンバー全員、予定通りに会場を出た。)
それでもこの後のツアーは予定通り続ける他は無い。
観客側には、このまま何も知らせずに。アンコールの声が小さかったから、暗転のまま終わってしまったものと、誤解させておいても。
例え知らせても、どうにもならない。それどころか、それでもやれ、と言って来るだろう。
2.
もう、このツアーでは「Lhasa」は、Cafe Le PSYENCE以外では演らないだろう。
愁瀬は、そのCafe Le PSYENCEでのセットリストからも「Lhasa」を外せ、と多架達に言う。理由は言わずもがな、
もしも演ってしまったら、その時緋絽がどうなるか分からない。
例えもしライブ中は持ち堪えた、としても、その後が。
(壊れてもいい、というのか。)
愁瀬は、プロならそれでもやれ、という声と真っ向から争ってでも緋絽を守り抜くつもりだった。
『それでも人間だから出来ない事もある』と言って解らない者を文字通りシメてでも。
(これ以上緋絽を傷付ける者は、俺が・・・。)愁瀬の
どうあっても守り抜く意思が通じたか、
セットリストを変えた事も幸いしたのか、横浜(CLUB 24 YOKOHAMA )では、前回の事が嘘だったかのような盛り上がり方だった。
それでも綱渡りのような状態には違いない。
(どこかでまた「Lhasa」を演っても大丈夫な精神状態に戻れるだろうか?緋絽は。)
愁瀬の疑問にもまだ答えは出ない。それでも緋絽を守る。それだけだ。
(絶対に緋絽を壊させはしない。)
____________
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 緋絽では無く多架で書いてたら・・・?
| | | | ピッ (・∀・ )
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これでT/M/R「Ve/stige」に合わせてたら、もっと救い無しの話になってたかな。(それじゃ「White Period」だ。)
棚446
中学生の書くSSのようだ…
壊れる云々とか身内の不幸をネタにする姿勢とか
只曲のタイトル云々のとことか色々
あと、ジャンル全然知らないし斜めよみだけど不快になった。
ごめん、ほんとごめん。誤爆。
ワーオ
何事もなかったかのように次の秘蔵VTR投下ドゾー
↓ ↓ ↓
流れも読めず、しかもほんとに久しぶりに覗きに来たので
今更で申し訳ないんだけど、
>61-72
トラ×鈍太すんげー萌えました。ほんとにありがとう。
ちゃんと高座のシーンからはじまっててGJ!
カツラ投げも良かったです。おまえが投げるのかよ!
鈍太であれだけ萌えてしまった以上、もう誰でも大丈夫な気がしてきた。
鈍吉×鈍田とか。オヤジ×師匠とか。
>453
???
何も変じゃない
変だな。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 「対決(要英訳)」 レザボアのナイフと眼鏡
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 超小ネタで流れを豚切…か?
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) ほんと短いなぁ、オイ
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あんたは
頭悪そうでサディストで銃よりナイフの方が好きで
子供っぽくて我慢が出来なくて時折奇声上げたりするよくわかんない奴で
なのに
俺が
独りになりたいときは放っておいてくれて
寂しいときは隣にいてくれて
嫌な気分のときは酷くしてくれて
悲しいときは優しくしてくれて
疲れてるときはただ抱き締めてくれて
何も言わなくてもわかってくれてるみたいで
それが嬉しくて怖くて
俺はあんたから離れられない
でもこれだけは言わないと気付いてくれないんだよな
「ねぇ」
「…ん?」
「今日は俺に抱かせてよ」
____________
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ とゆーわけで
| | | | ピッ (・∀・ ) リバですよ、と…
| | | | ◇⊂ ) __
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>>458-460 うわなんか萌えた!
元ネタ知らないけど萌えたよ!!
元ネタ知らなさすぎてうっかりマイ萌えリバカプで想像しちゃったゴメン_| ̄|○
>>458-460 姐さんのお話を読み始めてから、DVD引っぱり出して来て、一昨日久々に観た。
やっぱ萌える、この映画。そして、姐さんの話も萌える。どんどん書いて下さい、マジで。
あ〜書きたい書きたい。
でも本命は別カプ。
☆戦争萌えがとまらなくてまた来ましたよ。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| エピ6後のくだらねーお話だってさ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| しかも親子801らしい
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
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そんなわけでほんのり流ー九×穴です
「走れ、ル―九、走るのじゃ!」
マスター・ヨー夕”の声が頭の中でがんがん響く。もう、無理だって。肩で息をしな
がら、ル―九は心の中でそう呟いた。ライトセ―バーの素振り1000回、兎跳び500回、腹
筋・背筋各400回を済ませた後で、小型とは言え何故かアストロメク・ドロイドを背負っ
てランニング。駄目だ、絶対死ぬ。ル―九は思った。ヨー夕”に殺される。大体、今ど
き兎跳びって。もしかして真のシスはヨー夕”だったんじゃないの。あらぬ疑いが頭を
過ぎり、ル―九はかぶりを振った。
「……マスター・ヨー夕”、あの、ちょっとだけ……休ませてください」
霊体化したヨー夕”が、その言葉に顔をしかめる。「なんじゃ、情けないの、若いの
が」
わしが若い頃には、毎朝これくらいの訓練は当たり前じゃったぞ。もちろんその後ミ
ッションに赴いたり、学問に身を浸したものじゃ。今の若者は根性がないの。それを聞
いてル―九は地団太を踏みたくなった。肉体の生を終え、フォ―スと一体化したこのジ
ェ夕”イ・マスターは、明らかに霊体化してから活発になった。ダゴバでル―九に訓練
を施していたときのヨー夕”は、老齢のせいかどことなくぼんやりとしていて、これは
ボケなのかそれとも意図的にそういったキャラクターを演じているのか、しばしばル―
九を悩ませたものだ。だが、今のヨー夕”にはそういったところはない。これはおそら
く衰えた肉体から解放されたせいなのだろう。ちょっと恨めしいほど元気になって、ル
―九を指導してくれる。
そう、ヨー夕”は毎日のようにル―九の元に現れては、「皇帝を倒したからといって、
よもやジェ夕”イの修行をやめるつもりではあるまいな?」などと責めるのだ。帝国軍
を倒し、やっと訪れた平和を享受すべく、暫くはのんびりしたいな〜などと考えていた
ル―九の願望を思いっきり打ち壊してくれた。
でも、別にそれはいい。ジェ夕”イとしての訓練を積むのは、ル―九も嫌ではなかった。
自分に未熟な部分がまだまだあることもわかっている。研鑽を積みたいという気
持ちは、ル―九にもある。だが……
「それくらいで一休みさせてあげたらいかがですか、マスター・ヨー夕”」
柔らかな、どこか面白がっているような声が聞こえ、ル―九は思わず足を止め、顔を
上げた。「ベソ!」
「やあ、ル―九。今日も頑張っているね」
霊体化したベソ・ケノ―ビは微笑みながら言う。ル―九はぽたぽたと落ちる汗を拭い
もせずに、頷いた。このジェ夕”イ・マスターなら、ヨー夕”から自分をかばってくれ
るかもしれない。一抹の期待と共に、じっと視線を送る。ベソはそんな視線を軽やかに
かわして、右上の方を見上げた。――まるでそこに誰かがいるように。
「――とはいえ、私が若かった頃は確かにこれくらいの訓練は当たり前でしたね」
そうだなあ、才ビ=ワン。穏やかな声が聞こえ、ル―九はがっくりと肩を落とした。
ベソが話しかけてるのは、クワイ=ガソ・ジンだ。ル―九には姿は見えないものの、そ
の声は既に馴染みのあるものになっていた。ベソのかつてのマスターだというこのジェ
夕”イは、どこか食えない印象がある。ル―九は警戒していた。
『私の頃はもっと酷かったな、ほら、マスターがあのドゥ―クーだったから。素振り
を繰り返し続ければ羽の生えた天使が見えて、その天使が出したなぞなぞに答えれば、
立派なジェ夕”イナイトになれる…などと言われ、真に受けたこともあった。結局1万回
素振りをしたな』
天使は見えなかったが、天国には行きかけたぞ。クワイ=ガソは笑い、ベソも一緒に
なって笑う。絶対嘘だ。ル―九は思った。嘘に決まってる。
「かつてのジェ夕”イはそれほど厳しい訓練をしたのじゃ。そなたもこれくらいで音
を上げてはならぬ」
ヨー夕”が峻厳な面持ちで締めくくり、ベソもしかつめ顔でそうかもしれませんね…
…と頷く。そういうわけでランニングの再開を命じられ、ル―九が運命を呪った、その
とき。
「……お言葉ですがマスター、昔とは時代が違うのです。それに、真っ青になってい
るル―九をこれ以上走らせても、意味がないのでは?」
父さんだ!ル―九は胸が高まるのを感じながら、ベソの傍に佇む年若いその姿を認め
た。アナキソ・スカイウォー力ーは、遠慮がちに、しかし断固とした口調で言う。ル―
九と視線が合うと、アナキソは、さっと目を逸らし俯いた。
「ふーむ、父としての情に流されてはいかんぞ、スカイウォー力ーよ」
「そもそもマスター・ヨー夕”の訓練に、お前が口を出すとはいい度胸だな」
ベソが突き放すように言うと、アナキソは頬を上気させ、かつてのマスターを睨んだ。
それを見て、ル―九は思った。やっぱり父さんはかわいい。とってもかわいい。
初めて霊体化した父親を見たとき、ル―九は少なからず驚きを覚えた。父親が死ぬ直
前に見せてくれたマスクの下の顔とは随分違ったし、第一それよりも格段に若かったか
ら。だが、彼の周りからにじみ出るオーラのようなものは、確かに父親と同じものだっ
たので、聞かなくとも誰なのかはわかった。
これはアナキソが、ダークサイドに堕ちる前の姿なのだと後で才ビ=ワンが説明して
くれたときは、ル―九は嬉しくてたまらなかった。これが僕の父さんなんだ!長身で金
髪で、惚れ惚れするほどきれいなヒューマノイド。これが自分の父親だと思うと誇らし
かった。
それと同時に、父親が現在の自分とほとんど同じ年齢に見えるということにも不思議
な感慨を覚えた。父親といったら、もっと威厳のある存在かと思っていたけれど、目の
前のジェ夕”イは若々しくて、どこか幼い印象すら与える。ル―九は、ベソに自分の父
親がやりこめられるのを見るのが嫌いではなかった。ダークサイドに寝返ったという前
科があるためか、言い返したくても言い返せずに、悔しげにベソを睨んだり、涙ぐむア
ナキソを見るとはっきり言って興奮した。本当にかわいかったから。
「そういえばアナキソもよく訓練をさぼったな。ル―九も同じようになったらどうす
るんだ。やっぱり厳しくしなければ」
才ビ=ワンが言い、ヨー夕”とクワイ=ガソも同意を示す。アナキソはそれを聞いて
弾かれたように顔を上げ、そしてまた唇を噛む。
「まあランニングだけでは何だから、私やマスター・ヨー夕”がライトセ―バーの訓
練をしてあげよう。それでどうかな」
また?!ル―九は思わず出かかったその言葉を飲み込む。もちろん、ライトセ―バー
の訓練は大好きだ。だけどいつも相手がヨー夕”やベソなのは、何故なのだろう。たま
にはクワイ=ガソでさえ、声だけで――しかも結構適当に――自分を指導するというの
に、最強の戦士と言われたアナキソを相手にした特訓は、一度も受けたことがない。こ
んなのおかしい。不条理だ。
「ベソ……。気持ちは有り難いけど、僕は……」
躊躇った後、思い切ってル―九は言った。今日こそは自分の気持ちを伝えなければ。
「……父さんに訓練を受けたい!」
周囲がしんと静まり返る。アナキソは驚いたように目を見開き、次の瞬間に真っ赤に
なって見せた。ル―九はそれを見て、自分の勇気が間違っていなかったと知った。そう、
たまには親子水入らずで接したい。何しろ、アナキソが霊体化してからというもの、彼
がル―九に向かって直接話しかけたことは一度もないのだ。何故かこの若い姿の父親は、
ル―九をじっと見つめてくるくせに、ル―九が見つめ返すと視線を逸らす。正面から話
しかけてくることもない。ベソやヨー夕”を通して、間接的に意見を述べるだけだ。
「ねえ、僕は、父さんがこの姿になってから、一度も話したこともないんだよ。たま
には二人でコミュニケーションを取りたいんだ」
そう、いつもいつも、アナキソと自分の間にはベソやヨー夕”がいて、まともに言葉
も交わせない。特にヨー夕”が邪魔なんだ……ル―九はそう思いながら訴えた。今日こ
そは父さんといちゃつき――じゃなかった、親睦を深めたい。
「……そうは言ってもなあ」
ベソが困ったように首を傾げる。ヨー夕”は一刀両断した。「無理じゃ」
「何で?!」
思わず声を荒げて聞くと、ベソが肩をすくめた。
「だって、アニーは、お前にまともに話しかけることもできないんだぞ」
見てみろ。そう言われてル―九が父親の顔を見ると、アナキソは困ったようにまた視
線を逸らした。そのことに苛立って、ル―九はベソを睨む。
「だってそれは、いつもベソやヨー夕”が僕らの邪魔をするからだよ!父さんはちょ
っと照れ屋なだけだ!僕にはわかる!」
「……アニーが照れ屋と言われる日が来るとはなあ。で、アナキソ、どうする?」
「ぼ、僕は……」
アナキソは口ごもり、俯く。頑張って、父さん!ル―九が心の中で声援を送ると、そ
れを感じたのかアナキソが顔を上げた。
「もちろん、ル―九が望むなら……」
やった!ル―九が心の中でガッツポーズを決めていると、アナキソはしどろもどろに
なりながら続けた。「ル―九、喜んで、僕は……と、父さんは、お前と――」
自分のことを「父さん」と言ってみせてから、アナキソは急にかぶりを振った。
「だ、駄目です、マスター!僕には無理です!」
そう言い捨てるやいなや、消えてしまう。ル―九が唖然としていると、ベソとヨー夕
”が諦めたように頭を振った。「逃げましたね」「逃げおったの」
「残念だが、お前の傍にいると極度に緊張してしまうアナキソが、訓練を施すのは無
理だ、ル―九」
「ええっ?!そんなあ、父さん、戻ってきてよ!」
ル―九の叫びが周囲にこだまするものの、フォ―スの冥界に逃げ込んだアナキソから
の答えはない。結局その日もマスター・ヨー夕”とベソにいつものようにしごかれて、
ル―九の一日は終わった。
おわり
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ やまもおちも意味もなくて
| | | | ピッ (・∀・ ) スマソ…と
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
くだらないもの書き散らしてスマソ。
エピ6で唐突に眼飛ばすアニーに萌えた
>>458 どうしよう萌えすぎて禿げてしまった
甘くせつないキティへの思い、最高です!
今すぐビデオ屋走りたい…ッ
>463
ア2ーかわい杉です!やっぱルー9は攻めもできる子ねー
またまた続編待ってます!!
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| 夏といえばのドクトル孤島
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ワダ→テンテーの小ネタです
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| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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AAずれてたらごめりんこ
475 :
1/2:2005/07/23(土) 02:01:18 ID:N0k1k6aq
「旅に出てしまうよ」
なんて、脅しにもなりやしないよなと言ってから思った。
現に目の前の人は俯いたまま、表情に闇を落として俺の方など
見もしない。
俺ってそんなもんですか、先生。ふいにそう尋ねたくなる。
俺の声は届きませんか。俺の姿は、その目に映りませんか。
責め立てて自己嫌悪に陥れて、そうすれば願いを聞き入れて
くれるだろうかと、考える。わからない。
この島に残ること、出ていくこと。どちらがこの人にとって
幸せなのかさえ、わからなくなってくる。
無理を言って引き止めて何になる。たった一人で駆けずり回って、
疲れて、傷ついて、そんな生活に無理やり引き戻すのか。
思考が混乱してきて息がつまる。
今俺は、ひどく酷なことを言っているのかもしれない。
心の中で先/生に謝って席を立った。
ふと手元のカメラの存在に気がいく。
俺はほぼ無意識にそれを先生に向けて構えた。
レンズ越しに見た彼の表情が、暗いままだったことに愕然として
自分が「笑ってくれるかな」なんて期待していたことに気付く。
476 :
2/2:2005/07/23(土) 02:02:09 ID:N0k1k6aq
いつからだろう、この人の笑顔が見たくてカメラを構えるように
なったのは。それくらい、この人のことが大好きになったのは。
シャッターは切らないままカメラを下ろした。
それでも楽しかったですよね。
心の中で呟く。信じたい。この人がしてきたことを。
今まで何度も、爛漫に笑う先生に向けてシャッターを切った。
その笑顔が、本物だったということを信じたかった。
「待ちます」
口の動きだけで伝える。穏やかではないけれど優しい日常を、
ずっと一緒に過ごした。
だから変わらずにいようと思う。
今の想いをぶちまけて引き止めるのは容易いのかもしれないけど。
俺の言葉で俺の為に先生が戻ってきてくれるなんて、そりゃあ、
すっごく、嬉しいけど。
それじゃあダメなんだ。
結局沈黙を保ったまま診察室を出る。
一段と静かな診療所に、足音はうるさく響いた。
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| | | | ∧_∧ ハ、ハラテンも好きです・・・
| | | | ピッ (・∀・;)
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>>474 ワダテンすてきだー!
「旅に出てしまうよ」で、禿げ萌えたことを思い出したよ
また再放送してくれないかな
少々場所をお借りします
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| 菊/地秀/行の陽微獣ピ工ーノレでピ工ーノレ×風沖。
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 風沖くんの一人称でお送りします。
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| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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1/3
「父さん、僕と性交を営んでみませんか?」
唐突の申し出に俺は唖然として外見上は俺とさほど変わらない年齢の義理の息子ピ工ーノレを見つめた。
義理の息子、と言っても養子縁組をした訳でもなければ俺がコイツの母親を射止めて年の差をものともせず結婚した訳でもない。
多分、誰も信じないだろうが俺はコイツが卵から孵化する瞬間に不幸にも居合わせて、そしてコイツは誕生して直ぐに目にした俺を「父親」だと認識してしまったという非常に不幸な親子関係なのである。
最も、人外生物のコイツは「違う世界」に本当の両親が居ることも自覚しているので本当に「父親」だと認識している訳ではない。
しかし、コイツは何故か俺を「父さん」と呼び、付きまとい元の世界に戻ろうとしない。
おかげで俺は違う世界絡みの化け物やら、コイツの恐ろしいほどの美貌に吸い寄せられてくる色ボケの馬鹿女(恐ろしいことに男もいる!!)の嫉妬の嵐やらに襲われて毎日が災難の連続なのである。
それだけでも迷惑この上ない話なのに、平和な学生探偵としての俺の優雅な毎日を奪った馬鹿息子は相変わらず嫌味なほどの美貌を一ミリも崩すことなく、俺にとんでもない提案をしてきやがったのだ。
性交を営んでみませんか?だとぉ…?
これが普通の男友達なら笑って冗談で済ませられるが相手はピ工ーノレだ。
恐る恐るピ工ーノレの顔をもう一度見ると恐ろしいことに奴は真剣そのものの顔で俺の顔を覗き込んでいた。
嫌味なほど長い睫、その下の妖しい光を帯びた魔性の瞳。
……駄目だ…!!絶対勃たねぇ…!!
世間の老若男女はこの美貌に腰砕けになるらしいが俺の息子(こっちは義理の息子ではなく生まれながら俺の股間に鎮座している自分でいうのも何だがナカナカ頼もしい息子である)は返って萎えてしまうだろう。
完璧な「美」、それは明らかに「人」の持つものではない。
いわば異種姦。
生憎俺はそこらへんを歩いている犬や猫や鶏に発情するような変態ではない。
付け加えるなら男も興味の対象外だ。
2/3
「悪いがお前相手に勃起しねぇから無理だよ」
ピ工ーノレが本当に本気で俺とセックスしたいと思っている訳ではないと思っていた俺はピ工ーノレの提案をそっけなく切り捨てた。するとピ工ーノレは至極真面目な顔でにっこりと微笑んだ。
「それは心配いりません。僕が全てやりますから父さんはじっとしていてください」
一瞬、ヘルス嬢並に奉仕して下さるピ工ーノレの姿を連想してしまい俺はますます寒気を感じクラクラする頭を抱え込んだ。
「やめてくれ、百戦錬磨の俺がマグロなんていう恥ずかしい真似が出来るもんか」
「お言葉ですが父さん、僕の調査したところによると父さんが過去に『戦った』女性は74人です。しかも、内数回は『負けて』いるようですが、この場合百戦錬磨という言葉は相応しいくないのでは?」
「な、なんでッ…そんな事を知ってるんだっ?!」
俺はピ工ーノレの言葉にぶったまげて思わずピ工ーノレの服の襟首に掴みかかった。
ピ工ーノレの発言内容も失礼極まりないが俺が知らない俺の過去の女の数までコイツが知っていることが納得いかない。
すると、ピ工ーノレは顔色一つ変えず、襟を掴んだ俺の手にそっと白い綺麗な手を重ねた。
瞬間、何故だか俺は物凄い危険を感じ手を引っ込めようとしたがピ工ーノがそっと手を重ねているだけの手はピクリとも動かなかった。
「人間の世界では『父親』は『息子』に仕事を継いでほしがっているものだ、と聞きました。
ですから僕も探偵としての仕事を覚えるために、まずは父さんの過去を調べてみました」
柔らかで無邪気な笑顔が怖い。
「勿論、過去だけでなく父さんの性感帯についても調査済みなので安心してください」
どうやって?!
とか、うっかり聞いたら「寝ている間に実験しました」とか恐ろしいことを言われそうで怖かったので俺は、あえて聞かずに大きく溜息を吐いた。
「いいか、ピ工ーノレ、お前は生まれたばっかりで世間知らずだがな、人間は道徳という尊いルールのもとに生きてるんだ。
父親と息子がセックスするなんてことは正気の沙汰じゃないんだ」
我ながら白々しい、そう思いながらピ工ーノレを諭す俺。
最も本人が「道徳なんて糞喰らえ」と思っているだけに非常に説得力が無い。
3/3
「しかし、父さんと僕は本当の親子ではありません」
冷静なピ工ーノレの突っ込みに思わず頭に血が昇った。
「てめー!!普段は『父さん』を連呼しているのに都合のいいときだけ他人の振りすんなっ!!」
するとピ工ーノレは静かな瞳でまっすぐに俺を見つめた。
「それは父さんも同じです」
「あ…」
確かに、普段は「お前の親になったつもりはない」と否定しまくっているのに、俺は。
「人間の子供は父親の背中を見て育つそうですね。だけど僕は背中だけを見ているのは嫌なんです。
父さんに僕の事を見ていてほしい」
ピ工ーノレの言葉に俺はうっかり「そういえばピ工ーノレは生まれてまだ一年も経ってない」ということに気が付いてしまった。
本当なら親が恋しい年頃の子供、いや赤子の年齢だ。
ちゃんと親が面倒を見てやらねば…、等とうっかり情に流されそうになった俺の耳にピ工ーノレの信じがたい言葉が届く。
「だから、父さんを抱けば…その間だけでも父さんは僕を見てくれる。
幸い我々一族は相手を天国へと誘う技術に優れています、安心して下さい」
へ?父さんを抱く?
俺が抱くんじゃないのかっ?!
男前でハードボイルドな俺と美青年のピ工ーノレ、普通に考えて抱かれるのはピ工ーノレだろう?
世間一般の常識で考えてみてもハードボイルド×美青年だろうがっ?!
3/3その2
俺がピ工ーノレに抱かれている、そんな場面は想像すらしてなかった。
しかしピ工ーノレの顔は真剣で、しかも何時の間にか俺を床に押し倒して頭上から俺を見下ろしている。
こ、このままではマズイ。
「い、今は生理中だから駄目だ」
焦った俺は間抜けにもほどがある言葉でピ工ーノレを制止した。
無論、そんな言葉にピ工ーノレが納得するとは思っていなかったがピ工ーノレは拍子抜けするほどあっさり俺の上から退いた。
「分かりました」
…こ、こいつ…実はまだ人間の仕組みについてよく分かっていない?
ラッキー!!!!
思わぬラッキーヒットに2,000本安打を達成したイチ/口ーのごとく控えめにガッツポーズをする俺にピ工ーノレの次の言葉が届いた。
「じゃあ続きは一週間後にでも」
しまった!!生理じゃなくてインキンが伝染るから駄目だ、と言えば良かった…!!
そう後悔したが全ては後の祭りであった。
一週間後、何処かに高飛びしようか?と本気で悩む俺であった。
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| | | | ∧_∧ お粗末様でした
| | | ピッ (・∀・ )
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思ったより長かった…。
陽微獣を知っている人がいればいいのですが。
>479
元ネタ知らんが萌えわろた
元ネタ漁ってくるノシ
479姐さん、きっかけをありがとう!
同じく元ネタは分からんけど冒頭の一句で
やられた。
このあとどうなるんだお父さんw
>479
苦労父と馬鹿息子キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
良い物読ませて貰いますた。
本番もキボンですよw
ピエーノレだ……!
すごい萌えた。ありがとう>479さん!
>463
可愛すぎる親子だ…
萌え点火しましたよ、姐さん!
>479
姐さん、GJ!
ここでピエーノレとおとさんの話が読めるとは!!
ぜひ続きをばおねがいしたいです
>>479 姐さんありがとう
キケチは作品が多すぎて数作しか手をつけてないが
ピ工ーノレは買いに行こうと思ったよ
各ドライバーやチーム首脳陣からインタビューを取ろうと駆け回るプレス達。
撤収の準備に慌ただしいチームクルー。
サーキットの喧噪は、レースの前と後とでそう変わるものではなかったが、ロングディスタンス後の安堵感は、後者の雰囲気を和らげる。
イギリスGPが終了したばかりのシルバー ス トーンにおいても、そのパターンは変わらなかった。張りつめたような緊張感は薄れ、パドックを行き交う人々の表情はリラックスしている。
そんな中、人の波間を縫うように足早に駆け抜ける長身があった。
ジェンソ ン・釦は、汗に濡れたレーシングスーツを脱ぐことすらせず、キョロキョロと辺りを見回している。走り出す一歩手前の歩調は、彼の焦りを表しているのだろうか。
パドックに目的のものを見出せず、再びB A Rのピット前に戻ってきたジェンスは、彼のチームメイト専属のレースエンジニアを見つけ、声を掛けた。
「───ジョック。タクを見なかったかい?」
「タク? プレスから解放された後すぐにピットを出たと思うが…その後は知らないな」
「そう」
琢磨の居場所を知らないということが分かると、くるりと背を向けて立ち去ろうとする。そんなジェンスの背中に、ジョッ クが固い響きの声を掛けた。
「彼は多分、傷ついてるんだよ。今はそっとしてやった方がいい」
「……分かってるよ」
一度視線だけをチラリと戻し、けれどジェンスは立ち止まることなく歩み去る。目の届く限りの場所に、タク磨の黒髪が見えないかと探しながら、ジェンスはキュッと唇を噛んだ。
────言われるまでもなく分かっている。
彼が傷ついているなんて、そんなことは嫌と言うほど分かっているのだ。
自分も含め、自己主張の激しすぎる F 1 ドライバー達の中にあって、彼は驚くほどに控え目で大人しく見える。けれどその胸には誰より熱く燃えたぎる闘争心と、高いプライドを持っているのだから。
いろんな人にタク磨の行き先を尋ねて回り、結果として行き着いたその場所に、ジェンスは微妙な表情を浮かべた。
「……盲点だったな」
ほんの数段の階段の先にあるドアを見上げ、小さく溜息を吐く。
十分に見知ったそれは、ジェンス所有のモー ター ホームだった。
レース関係者やジャーナリスト達でごったがえすパ ドックにおいて、それらの人々の視線から逃れることができる貴重なこの場所を、確かにタク磨も気に入ってくれてはいた。けれど、今までジェンスが不在の時にタク磨がここを訪れたことはない。
しかしだからこそ、彼が今この時に姿をくらますには最適な場所とも言える。
階段を僅かに軋ませながら、ジェンスはドアに手を掛けた。
「……タク?」
呼び掛けに返る声はないが、確かに彼はこの中にいるはずだった。そっとドアを閉め、奥の方へと進んでいく。
ソファやテーブルが配されたちょっとしたミーティングもできるスペースを通り過ぎ、カーテンで仕切られたその先を覗き込めば、そこに探し求めた小柄な姿を見つけた。
ジェンスや彼のマネージャーが使う、小さなライティングテーブル。ノートパソコンの置かれたその場所に俯せている。
「…タ…」
「放っておいてくれないか」
発した声を叩き落とすようなタイミングで、タク磨が背中越しに言った。固い響きのその声は、震えているようにも聞こえる。
ジェンスは深く息を吐き、足音を立てないように静かに近寄ると、彼の伏せた顔の横に片手を付いた。
「放っておけとは酷いな…ここは僕のモー ター ホームだよ?」
「……なら出てくよ」
「タク…ッ!?」
からかうような含みを持たせた言葉に、タク磨はガタンと椅子を鳴らして立ち上がった。ジェンスと目を合わせることすらせず、その横を擦り抜けて言葉通りモー ター ホームから立ち去ろうとする。そんなタク磨の腕を咄嗟に掴み、ジェンスは彼の身体を壁に縫い止めた。
「ゴメン、悪かったよタク……ここに居てくれていいんだ、君の気が済むまで」
ナーバスになっている彼に対しては、確かに言葉選びを間違っていたかもしれない。そう思って、ジェンスは素直に謝罪する。
しかし、それにしても自分は腰が低すぎる…と思わなくもない。ここが自分のプライベートスペースであることは間違いなくて、タク磨はいわば不法侵入者だ。
けれど恋する気持ちというのは現金で、傷ついているだろうこの時に、彼が逃げ場として選んでくれたのがここだったということは、ジェンスを少なからず喜ばせた。
例えタク磨が選んだのがただこの『場所』であって自分ではないにしても、結果としてジェンスと顔を合わせることぐらいはタク磨にも分かっていただろうから。
「ここは、君の気持ちを落ち着かせることができる?」
「……どこに居たって一緒だよ」
「僕がいても、ダメかい?」
そう柔らかく問いかける。20cm近い身長差は、俯いたタク磨の表情を伺うことを更に困難にしていて、ジェンスは背を屈め、彼の横顔を覗き込んだ。
滑らかな頬を震わせるタク磨は、刺さる視線にキュッと唇を噛む。
「…………君がいるからだ、ジェンス」
「タク」
「……情けないんだ、僕は。自分が情けなくて逃げ出したい。マシンの戦闘力もチームの士気も上がってきて、コンペティティブなレースに出来た筈なのに…折角のチャンスを自分の手でダメにした。僕自身の、本当に馬鹿馬鹿しいミスのせいで」
「………」
「つまらない八つ当たりだってのは分かってる。でも、順当に上位でポイントを勝ち取った君の前にいると、余計に居たたまれない…。自分の未熟さをあからさまにされるようで、恥ずかしくてたまらないんだ」
タク磨はジェンスの腕に手を掛け、言葉とは裏腹に、縋り付くような強さでぎゅっと握りしめた。
掛ける言葉が見当たらない。何を言ったところで、陳腐な慰めにしかならない気がする。
タク磨の悔しさは理解できる。
ジェンスにしても、今までのレース人生の中で致命的なミスを犯したことが無いわけではない。その時の煮えるような腹立たしさと地面にめり込むような情けなさは、何処にぶつけられるものでもなく、そして他人の言葉なんてものが何の足しにもならない事も十分承知している。
だから今自分ができるのは、吹っ切れるまでの間、彼をそっとしておくことだけだ。───それは分かっている。
それでも、打ち拉がれた彼をそのままにしておくことなんて、出来るはずがない。
「……タク」
細かく震える手の片方に、自分の手を重ねる合わせる。その指先まで包み込むように。
彼の体格そのままの小さな手だ。世界最速のマシンを操っているなんて信じられないほどに。
その指は固くかさついていて、彼がどれだけそのステアリングを握り、弛まぬ努力を重ねているのかが分かる。
彼の母国の国民性そのままの、真面目で一本気な性格を表したような手。
そんな生真面目さまでもが、ジェンスには愛おしい。
「タク、ごめんよ。君を一人にしたくないんだ」
「………ッ」
「八つ当たりでも泣き言でも、なんでもいい。君一人で泣いてなんかないで、僕にぶつけてくれないか?」
「泣…いて、なんか……」
「───そう?」
重ね合わせた手をぎゅっと握りしめ、抱き寄せて、いまだ俯いたままのタク磨の黒髪に口づける。
汗に濡れ、しっとりと湿った髪。
けれど東洋人の薄い体臭は、過酷なレースの後にも関わらず、ジェンスの嗅覚をいっそ甘美に刺激する。───それともこれも彼を愛おしく思う気持ちがそう感じさせているのか。
そこまで考え、ジェンスはハッとしてタク磨の肩を掴み、自分から遠ざけた。突然の動作に、タク磨も驚きの表情を浮かべてジェンスを見上げる。
「す…すまないタク、まだ僕はシャワーを使ってなくて……!」
「………それ…は、見て分かる…」
何事か分からないといった風にきょとんと見上げてくるタク磨を、ジェンスは至極真面目な顔で見下ろした。
「僕は、汗くさいだろう?」
「……………」
少しの沈黙が二人の間を流れ、その後でタク磨がプッと吹き出した。先ほどとは別の意味で肩を震わせ、なかなか止まらない笑いに腹を抱えているタク磨に、ジェンスもまた別の意味で言葉を無くす。
「……っ、いつもは、そんなこと気にさせないくせに…っ」
「この前、汗くさいって怒って僕をバスルームに叩き込んだのは君だろ?」
笑いに言葉を途切れさせながらのタク磨の台詞に、ジェンスは憮然とした表情を浮かべた。しかし、理由はどうあれタク磨が笑ってくれたことに安堵もする。
ジェンスはタク磨の頬に手を添えて上向かせ、涙を滲ませた目元に唇を寄せた。
「ほら、やっぱり泣いてた」
「これは君が笑わせたからだ」
見下ろした表情に先ほどまでの硬さがないことを確かめて、尖った唇にもフレンチキスを施す。
宥めるようなキスを繰り返せば、タク磨は力を抜き、ジェンスの胸に身体を預けた。ジェンスは晒された首筋にも唇を這わせ、髪の感触を楽しむように幾度もそれを撫でる。
セクシャルと言うよりも子供を甘やかしているようなその仕草に、タク磨は切なく目を細めた。
「……こんなとこに逃げ込んで、言えることじゃないけど…君に泣き言なんていえないよ」
「なぜ?」
そっと問いかければ、タク磨はゆっくりと顔を上げた。
真っ直ぐに見上げてくる漆黒の瞳が、ジェンスを射抜く。
「───君がライバルだからだ、ジェンス」
キッパリと告げられた言葉。
その双眸に、揺らぐ炎が見える。
「同じサーキットで走ってる以上、君は19人のライバルの内の一人だ。その君に、レースでの泣き言なんて言えるわけがない」
「…そうだね。君はとても厄介なライバルだ。カミカゼ・レーサーだって言ってたのは、ルーベンスだったかな…?」
「無茶な特攻をしてくるって?」
「無茶だなんて誰も思っちゃいないさ。とてもアグレッシブで、エキサイティングだよ。僕も君のドライビングには興奮させられる……アノ時以上に」
ニヤリと笑えば、タク磨は僅かに頬を紅潮させた。ふいのセクシャルな台詞に恥じらいを覗かせる、そんな反応が可愛いと言えば、三つも年上である彼を怒られせてしまうだろうか?
「確かに僕たちはライバルだ。ポディウムの頂点に上がれるのは、たった一人なんだからね。……でも、」
ジェンスは言葉を切ると、両手でタク磨の頬を包み込んだ。上向かせたその顔を見つめ、うっすらと微笑む。
「レーシン グスーツを脱いでサー キットから出たら、それだけの関係じゃないだろう?」
「……ジェンス」
「少なくともベッドの上では……君は僕のライバルじゃなくて、この上もなく魅力的な恋人だ、タク」
耳元に寄せた唇で甘く囁けば、彼の身体が小さく震えた。そのまま柔らかな耳朶を噛み、舌をぬるりと耳に差し入れる。
ちゅぷ…っと湿った音を響かせれば、タク磨は大袈裟なほどに身体をびくつかせ、覆い被さったジェンスを引き剥がした。真っ赤になったタク磨にジェンスはほくそ笑む。彼のウィークポイントは、誰よりも研究し尽くしているのだ。
「……っ、まだ、僕らはレーシン グスーツを着たままだし、ここはサー キットだ…ッ」
「ああ…そう言えば。忘れてたな」
ケロリとしてそう言えば、タク磨は頬を染めたままに呆れたような溜息を吐く。ジェンスはそんなタク磨の手を取り、出入り口の方へと誘った。
「だったら早いところここを出よう。シーツの上でなら、少しは甘えてくれるかい?」
「………それは、君次第かな」
「僕次第?」
リビングスペースでふいに立ち止まったタク磨を振り返れば、彼はまだ恥じらいの気配を残したままで、けれど魅惑的な笑みを浮かべてみせる。
「…甲斐性のある男じゃなきゃ、頼れやしないだろう?」
レー サー・佐 藤 タク 磨ではなく恋人としてのその表情に、ジェンスの胸が熱く震える。
タク磨の肩を抱き寄せ、背を屈めると、ジェンスは額と鼻先を擦り会わせた。くすぐったそうに笑うタク磨に、ジェンスも自然と微笑む。
「なら甲斐性があるとこ見せなきゃね。……疲れてたって寝られないよ、今夜は。君が誘ったんだから」
互いの吐息を感じる距離でそう言えば、タク磨の両腕がゆっくりとジェンスの肩に回った。そのまま、引き寄せられるように唇を寄せる。
「───いいよ…君以外の全部を忘れさせてくれるなら…」
唇が触れ合う瞬間に囁かれた台詞。
それは彼の心の傷を感じさせるものではあったけれど、ジェンスは敢えて何も言わず、ただキツく恋人の身体を抱き締めた。
いまだ収まらないサーキットの喧噪は、しかし二人の耳に届くことなどなかった。
[END]
伏せ字ってどうすればいいのか…甘かったらスマソ…
久しぶりに萎えた。
>>463 禿あがりました。なにこの萌え父子。
パ止めのお腹の中にいる時以来だから、どう接していいのか分からない
んであろう穴金モエス。と言うか、ルー句の下心をフォー素で感じてるから
あんなに恥ずかしがってるのかな(;´Д`)ハァハァ
またの投下お待ちしてますyo!
508 :
弟の手:2005/07/24(日) 23:26:44 ID:5PxWsJNO
l>PLAY ピッ◇⊂(・∀・)オリジナル投下
不謹慎な時事ネタなので、ヘタレ以前に失礼かも知れません…
509 :
弟の手1/5:2005/07/24(日) 23:27:18 ID:5PxWsJNO
関東を震度7の地震が襲った時、弟の渚と共に建物の下敷きになった。
もう4日は経つ。
体中痛くて、救急隊は来なくて、このまま死ぬんだと思った。
「みさき」
意識を手放しそうになる度、渚は俺の名前を呼んでぎりぎり触れ合ってる手を繋いだ。
「まだ生きてる?」
「駄目だ…」
こんな弱音しか吐けないなんて、兄失格だな。
頭も口の中も背中も腕、腹、かかと、爪先全部痛い。
千切れてしまえばどんなに楽か。
「俺は岬と違って全然痛くないのに…」
痛みに差があれ状況は変わらない。
きっとこのまま
「…兄弟仲良く死ぬんだ…」
もっと生きたかった。
こんな辛い死に方嫌だ。
510 :
弟の手2/5:2005/07/24(日) 23:28:04 ID:5PxWsJNO
まだ俺も渚もやりたい事が沢山あるのに。
ちくしょう、死ぬのか。
「駄目だよ」
「渚…」
唯一痛みを感じない繋がった手に力がこもる。
「生きて、岬は生きてよ」
「なぎさ?」
「まだやれるよ。生きて。これから何があっても絶対に生きてね」
崩れた建物に挟まれて顔なんか見えないけど、渚が笑った気がした。
「渚どういう意」
「痛い!」
途端に渚が叫ぶ。
辺りで人の声が聞こえる。
「痛い!痛い!痛い誰か早く来て!」
「渚?!」
繋いだ手がカタカタ震える。
誰か来て。
誰か、渚を、俺の弟を助けて。
「…死、ぬなぁっ!」
必死で叫んだ。
無我夢中で言葉にならない声を叫んだ。
がらがらと掻き分けて、誰かが来たのが分かった。
助かるんだ!俺達は助かるんだ!
生きて家に帰ろう…
無意識のうちに叫ぶと頭が遠くに離れる感覚が襲いそのまま暗闇に沈んでいった。
511 :
弟の手3/5:2005/07/24(日) 23:28:57 ID:5PxWsJNO
暗闇の中、声が聞こえる。
光が刺す。
ひとがいるぞ
だれかはやく
たんかをだせ
渚、お前
人を呼んでくれたんだな。
ありがとう。
早く家に帰ろう。
出来るだけ早く一緒に…
我慢出来ずに目を閉じる。
どこか遠くで、誰かが「さようなら」と言ったのが聞こえた。
少しだけ、渚の声に似ていた…
512 :
弟の手4/5:2005/07/24(日) 23:30:31 ID:5PxWsJNO
目を覚ますと真っ白なカーテンが見える。
風に揺れる白。
目に眩しくて、瞑ったり開いたり、瞬きしてやっと目に慣れる。
手が動く。足も頭も自由に動く。
あぁ、生きてる。
良かった。生きてる。
俺は大丈夫だ。
「岬君、目が覚めましたか?」
「…みさき!」
医者が笑う。母さんは泣いてる。泣きながら俺の手を握る。
渚の手を思い出す。
きっと俺は、渚がいなかったら、手を繋いでくれなかったら諦めていただろう。
ありがとう渚。
お前のお陰で生きてるんだ。
緊張して声がうまく出ない。もどかしい。
「か、さん…なぎさ、ぁ、、どこ?」
「! みさ…き…っう、っうぅ…」
「亡くなられました」
亡くなられた?
嘘だ。
あんなに励ましてくれた渚が死ぬなんて。
俺は生きてるのに、渚は死んだのか?
そういえば渚、痛いって言ってた。あのまま死んだのか。
痛いと叫びながら死んだのか、渚。
死ぬなんて、そんな、酷過ぎる。
513 :
弟の手5/5:2005/07/24(日) 23:31:56 ID:5PxWsJNO
「渚君は…即死だったよ」
「あんたが頑張ってる横で…渚は…もう…あの子は…」
嘘だ。母さん、だって俺達ずっと側にいた。
痛い時励ましてくれた。
手を繋いで生きてね、って言ってた。
「4日も…一人で頑張ったねぇ…岬」
即死な筈が無い。
渚は生きていた。
痛みに震える俺の横で4日間生きていた。
即死な筈が無い。
「なぎさ…」
涙が溢れた。
死んだのか。いや、死んでたのか。
あの声は、さようならの意味はきっと…
俺のために励まして、俺のために助けを呼んで、
そうやって守ってくれたのか?
俺生きるよ、必死で生きてくよ。
お前の分も生きていく。
514 :
弟の手END:2005/07/24(日) 23:33:11 ID:5PxWsJNO
□ STOPピッ◇⊂(・∀・)スイマセン
本当に申し訳ありません。
>不謹慎な時事ネタなので、ヘタレ以前に失礼かも知れません
実は不謹慎とも失礼ともカケラも思っていないという件について。
さらに萌えがあればすべて許されると思っていそうな件について。
だって結局、平気で投下してるわけだし。
「ヘタレ」なんて平気で書いてるわけだし。
とりあえず☆戦争の親子801の姐さんとピ工ーノルの姐さん!!
萌えをありがとう!!
と、叫んでおく。
>>508 不謹慎だと思うんなら最初から投下すんなゴルァ!!
震源地の人間より。
タイミングの悪さとオカ板の怖い話で読んだ、阪神大震災の話を思い出したのとで萎えた。
あっちには萌えたんだけどさ。
>>508 も少し規模が大きけりゃ昨日死んでたかもしれない漏れからも一言。
萌えと想像力の使い方を間違っちゃいけない。文章の神様が微笑んでくれないよ。
それ以前に801とか萌え、なんかが不謹慎なワケだが。(死や災害を扱っていなくても)
l> PLAY ピッ ◇⊂(゚Д゚O) モンキチガオオクリシマース ゴルァ!!
(1/10)
チームが取ったホテルに、ダブルの部屋をもう1つ秘密で取った。
ここ何回か、欧/州に戻ってからはそうしている。
予/選日の夜は神経が高ぶっているから大抵は来ない。
来るのは夜、…俺は不貞くされて、彼は大抵甘い匂いをさせて髪を濡らしたまま。
特に今日は何もかも、もうどうでもいい。
今季初めての予選での1-2が、チーム内でも当たり前のムードになっていた。
俺も当然そのつもりで。出来たらP/Pは俺が、なんて贅沢も考えていた。
溜め息をつきながらカードキーを差し、秘密の方に来てしまった事に気付いた。
彼はレース前、最近特にナーバスになる。元々デリケートな方ではなく、
出走直前まで昼寝をしていたりした事もあったのに
今彼の両肩にかかる重圧が
どれほどのものかを表しているようだった。
だから今夜、暗がりの中からこの甘い寝息が聞こえてくる筈は無いのだけれど。
「……黄身?」
ベッドの中央で、しなやかな身体を丸めて彼は眠っていた。
あんなにふがいない結果に終わった自分よりも、
プレスは彼を追い掛けていたように思うけど。
「黄身」Tシャツから出た白い腕が寒いのか、少し睫を震わせて身じろぐ。
柔らかなブロンドにそっと指を差し入れると、何やら唸りながら青い目を開けた。
「あー…フ/ァ/ン。遅いよ…今何時」
「黄身、何でここにいるんだ?」
「何でって言われても…」
目を擦りながらいつも通りぼそぼそと喋る彼の近くに、取り合えず俺は腰を下ろした。
明日一番前から走り出す彼。今の様子じゃ、ただの子供にしか見えないのに。
くだらないミスをした自分が悔しい。声の調子になるべく気を付けて話す。
「明日もあるのに、こんな所にいて…叱られるぞ」
「君だって来たじゃない?」
彼はいつの間にか身体を起こしていて、俺の片膝を跨ぐようにして正面に来た。
「…僕は君をちょっとハグして、キスしたかったから」
そのまま俺の頭を抱いて、頂にそっと唇が触れた。
「明日は早く僕に追い付いて」
「お前な、この間とは違ってピ/ッ/トスターt」
「…僕のお強請りなら君は、何だって聞いてくれるだろ?」
…勝ちを譲る以外は。
そう付け足すと彼はそっと離れ、俺の唇をかすめると立ち上がって
バスルームへと消えて行った。
遠ざかる背中に俺はふっと笑って声をかける。
「ご褒美くれるならな!」
END
3と10を間違いますた。お目汚しスマソ
あと黄身ヲタの姐さん方色々すいません。来週はきっと…!
□ STOP ピッ ◇⊂(゚Д゚O) イジョウ、モンキチデスタ ゴルァ!!
なんで録画の音速を見てるときに限って投下されてるんだ…
とりあえず。>492-505、萌えた。
じぇんそん可愛いなぁ。リアルに萌えますたよ。ありがとう。
ウハッ紋黄身ええわ
gjですた
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 萌え止まらぬとあるナマモノペット視点。
| 我ながら厨ぽ…
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ラブラブ会話サセタカータダケー
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` ;)(・∀・ ;)(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
こんにちは。僕は真っ黒でツヤツヤな体が自慢のツディ。
まずはご主人様と僕の出会いについて話さなきゃ。
僕とご主人様の出会いはとっても暑いところで、僕がペコペコにおなかをすかしていた時に、
ご主人様は僕を抱き上げてひかげまで連れて行ってくれたんだ。
冷たい水とパンをくれて、僕の背中をずっとなでてくれてた。
僕がおどろいてかみついたことも忘れてくれてね。
次はご主人様について。
ご主人様は僕に似てる。ううん、僕がご主人様に似てるのかな。
僕のようにまっすぐじゃないけど、くるくるした髪の毛は僕と同じでツヤツヤしてるんだ。
僕のひとみは僕にしてみてもとてもキラキラしててステキだと思ってる。
だけど、ご主人様に比べたら僕のキラキラは本当ささいなものさ。
ご主人様のひとみはモロッコで見た満天の星空みたいにキラキラしてるんだ。
それが僕のご主人様。
これからが本題。なんだけど、その前にこれまでのことを話しとこう。
最近のご主人様のひとみはちょっとぼんやりしてて、つまりお疲れなんだ。
めずらしくずっと一緒にぺったりくっついてくれてるけど、それはほとんどベッドの上。
僕みたいに毛がいっぱいない寒そうなつるつるの肌をぺろっと出して、
うわがけもなんもかぶらずにぐったりしてる。
僕はものすごく心配になって、からからにかわいてるように見える肌を舐めてあげるんだ。
ご主人様はうれしそうに僕をなでてくれるんだけど、やっぱりひとみはぼんやりしてる。
そんなある日に、とつぜんご主人様は元気をとりもどした。
それが今日、いまだ。
ご主人様がはりきって久しぶりに部屋の掃除をしてるのをみると、僕はうれしくなって走り回った。
もちろんご主人様は怒ったね。
そして僕は自分の体がご主人様みたいにつるつるじゃないっていうのを忘れてたよ。
廊下を毛だらけにしてごめんなさい。今日の服、かっこいいよ。
今日のご主人様はつるつるの肌をお気に入りのまっきいろの服で隠してる。
ボトムは僕の毛の色に似ているセクシーなジーンズさ。
とても似合ってる。ご主人様、今日はもしかして誰か来るの?
僕がそわそわとご主人様のまわりとぐるぐる回ってるうちに、チャイムが鳴った。
ご主人様はこおどりしながらドアを開けてる。そんな好きなやつなの?僕より?このツディより?
ドアから出てきたやつは時計の3時42分みたいな変なヒゲがついてた。
そのひげもじゃにご主人様はキスをして出迎えてる。
僕よりちょっと気くばりされてるってだけなら、別にそんな怒ったりはしないよ。
だけど、ひげもじゃはご主人様にたくさんの(僕がするよりもさ!)キスをしてるってことなら、
僕だってやきもち焼きたくもなるね!
ふん、ふん、大きな手でなでてくれたって機嫌を直すもんか。
「ワオ!会えて嬉しいよ。マイラブ、今一番会いたかった人」
「私もだ。君はずいぶん疲れた様子だが、それを私が癒せるかな?」
「十分だよ。俺の為に来てくれてありがとう」
「とりあえず小奇麗にしたようだが、髭を剃り残してるぞ」
「あんたこそ素敵なおヒゲさ。ちょっとしたキスだけでも口がもうひりひりする」
「今日はどうする?疲れてるようだし、つらくないか?」
「今はもう我慢出来ないよ、明日のんびりすればいい」
「随分性急なようじゃないか」
「どれだけ会ってなかったと思ってんだ。これ、俺の独りよがり?」
「まさか」
ご主人様がかまってくれないから、僕はずっと伏せてた。すねてなんかないさ。
気にしてないフリをしながら、そこからチラチラと上を見てる。
だけど、ご主人様は僕のきげんをとるためにいつもどおりしゃがんでなでてはくれない。
だってご主人様はひげもじゃにせいいっぱいだもの。
ひげもじゃのおっきい手がご主人様の背中にぴったりくっついて、
おんなじくらい体をぺったりくっつけてる。
ひげもじゃはご主人様をどんどん壁際に追いやって、ご主人様の呼吸を、
とても暑いときの僕みたいにしていった。
暑い時の僕はとても苦しい、だからご主人様は今とても苦しいに違いない。
なんて苦しそうなご主人様!
胸が壁とひげもじゃにぴったりはさまれてなんてかわいそうなんだろう!
「犬が吠えてる、嫌われたかな」
「さめた?ごめん」
「いや、主人が襲われてるんだ。吠えられて当然さ」
「だけど向こうに行かなきゃ。ツーディ、大人しくしてて」
ふん、ふん、二人は僕の目の届かないところでなにをしようっていうんだろう。
できるだけ僕はご主人様から目を離したくないけど、
ご主人様じきじきに大人しくしててなんていわれて、ドアの鍵を閉められたら、
僕だって太刀打ちできないのさ。
もう望みを捨てて僕がじっとドアの前で伏せてから、ずっと、ずっと、もうずいぶんと、
信じられないくらい時間がたったように感じるよ。
そんな風にとんでもなく時間がたっても、ベッドがぎしぎし悲鳴をあげてるから、
ご主人様がベッドの上でひどい目にあってるんじゃないかって、僕は気が気じゃないけどね。
あのひげもじゃ!最初に噛んでやればよかった!
そんな風にあいつにたくさんの悪口を考えていたとき、
ご主人様の叫び声が聞こえたから僕はとんでもなくびっくりして、力いっぱい吠えた。
なんてこった!ご主人様はいじめられてる!
この世で一番必要ないのはドアだ。僕とご主人様をへだてるものは全部なくなればいいのに!
「俺は気持ちよくても声すら出せないのかな」
「これ以上は仕方ないだろう、こっちに集中すればいいことだ」
「あんたも集中できてないんだろ。いつもならもう夢中にしてくれるのに」
「苛々してるのはわかるが、人のせいにするな」
「わかったよ。僕のことを愛してくれてるのはいいんだけどなあ」
ご主人様の叫び声(あいつのもずいぶんまじってる)がどんどん激しくなっていって、
僕はもう頭が変になりそうだった。
たくさん吠えたけど二人とも僕になんてかまっていられないらしい。
だったらもっと吠えてやる。ご主人様をかえせ!
他の物音がほとんど聞こえなくなるぐらい吠えるのに疲れて、一休みしたちょうどその時、
ご主人様の叫び声がへんてこなことになった。
僕がご主人様に甘える時とか、かまってほしい時とか、
物を壊しちゃってゆるしてほしいときとか、とにかくご主人様だけに出すような声に似てる。
とっても可愛い声で、ご主人様はあいつの名前っぽいものを呼んでるぞ。
まさか、ひげもじゃはご主人様のご主人様?まさか!じゃああれは、ご主人様は喜んでるの?
吠える気力はなくなった。僕にはもう、ドアの前でじっとして、
二人がそこから出てくるのを待つこと以外に出来ることはなくなったさ。
僕だったらご主人様とのじゃれあいを邪魔されたくない。って、やっと気付いたもの。
ご主人様の叫び声(ご主人様のご主人様の声も)は僕がさっきまで吠えていた時よりも
どんどん激しくなって、ベッドもおなじようにひどくギーギーなって、
家がひどい物音でいっぱいになった。
僕の耳はもうどうにかなりそう。ねじれてうずまいて使い物にならなくなりそうだよ!
そんな風に思っていながらも僕は待ってた。じっと耐えて、おとなしく伏せたまま。
そのうち、ご主人様がひときわブルブルふるえた大きい声を出して、
そのひどい物音がピッタリと止むまでね。
「はー、はあ、ふう、つぎ、抱かせて」
「だめだ、平気そうな顔してないで、仰向けになれ、腰痛いんだろ、ふう」
「なあ、今気付いたけど、ツディが黙ってる」
「呆れられたかな?」
「そうかも。自分でも信じられないぐらい大声だした」
「少しかれている。水でも持ってこよう」
「いや、もう立てるよ」
ご主人様がひげもじゃと一緒に部屋から出てきて
(驚いたことに、ふたりともいつのまにかすっぽんぽんだった!)、シャワーに入っている間、
僕はひげもじゃと二人っきりだった。
ご主人様のご主人様だからって急に態度を変えてしまうのもしゃくだから、
ずっとつんとしててやった。
そうさ、そんな風になでてきてもしっぽふってなんかやらないからな。
でも、なんだか気持ちのいい手のひらだった。
ちゃんと毛並みにそってなでてくれるのも、こいつ、わかってる。
しっぽをふらないのも、だんだん、ひげもじゃにむかついてるからじゃなくて、
うとうとしてるからって理由に変わってきちゃってる。
ふん、ふん、気にくわないぞ。そんなきもちいい手でご主人様をたぶらかしたんだろ!
「シャワー開いたから入る気あるんだったら、ん?どうかした?」
「どうもこいつは私が気に食わないらしい」
「わ、すんごいくっきりした歯型。血は?大丈夫?」
「大丈夫だ。だが、痛い。キスしてくれ」
「キスしたいだけじゃんか。ほら」
「手の甲だけじゃなくてこっちも」
「んーんー。そういえば俺も拾った時につけられたよ、こんな歯型」
「じゃあ、私も君みたいに彼と仲良くできる可能性は残ってるってことだ」
「そうかもね。そこんとこどうだい、ツディ」
ふん、ふん、僕は知らないね。
ひげもじゃが、僕がかんだことも忘れてまたなではじめてもね。
end
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| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ ;) アホアホ中身無し、失礼。
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
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元ネタ分からんけど面白かった。
GJ!
元ネタ知らないけれど、ワンコカバエエ
外国人の話だからか、翻訳文みたいだけど
ぎこちなさのない滑らかな文章で読みやすかったし
萌えた
GJ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ナマモノ、某プロスポーシネタらしいよ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ナマモノ初挑戦だって
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 大丈夫か?
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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541 :
1/5:2005/07/26(火) 09:14:12 ID:3hRzvY0v
――君のそばで眠ろう
車窓から見えるホームは平日にも関わらず賑わいを見せていた。
それとは裏腹にグリーン車は空いていて、乗客の姿はまばらだ。
「悪い、ちょっと寝るわ…」
その人は呟き声で言い、窓の日よけを下ろした。痩せた頬に疲れの色が滲んで見える。
「いいですよ」
彼は頷き、さも自信ありげに請け負った。東京に着いたら起こしてあげますよ、と。
この日は珍しく二人だけでの移動となっていた。
「本当にか?」
「絶対ですよ。俺、起きてますもん」
それなら、とその人は目尻に皺を寄せて笑んだ。
それなら頼むわ。そう言うと、その人はそれきり瞼を閉じた。
列車が東に向けて走り始めても、気付く様子はない。
542 :
2/5:2005/07/26(火) 09:14:36 ID:3hRzvY0v
傍らで眠るその人は、脇腹を痛めていた。
部位が部位なだけに寝返りを打つだけでも痛みが走るに違いない。
それゆえ必然的に眠りが浅くなっているのではないか。彼はそう、思い巡らせる。
規則正しい寝息を耳に拾い、ぼんやりと車内を見渡した。
彼らの席は一番後ろ、他の乗客はといえば数列向こうに男性の頭がいくつか見える程度。
読みかけの文庫本が網棚の鞄にあるのを思い出し、立ち上がろうと身じろぎしたその時。
その人は何やら意味不明な寝言を漏らし、窓側へと向けていた身体がもぞもぞと動いた。
それは寝返りと呼ばれる動作であること、別段異常なものではないことくらい彼も承知している。
脇腹に走る痛みのためだろう、その人の眉はわずかに顰められたものの瞳は閉じられたまま。
小柄なその身体は今や彼の側に向けられ、頭は彼の肩に乗せられていた。
543 :
3/5:2005/07/26(火) 09:15:17 ID:3hRzvY0v
――どうしたものか。
すべてはあっという間の出来事であったのに、彼にとってはひどくゆっくりとしたものに思えた。
――どうしたものか。
これでは動けない。かと言って、これほど気持ち良さそうに眠る人を起こすのは気が引ける。
それに、と彼は観念して息を吐く。伝わってくる体温と寝息、その重み。
すべてが心地よく、温かく、引き剥がしたくない思いの方が遥かに強かった――それが本音。
こんなにも寛いで眠る姿が嬉しかった。見ているのは自分だけなのだと思えば嬉しさが増す。
思わずほころびかけた口元を慌てて引き結び、反対側の車窓を流れていく景色を眺めた。
544 :
4/5:2005/07/26(火) 09:15:39 ID:3hRzvY0v
どれほどそうしていただろうか。聞こえてくる寝息は規則的で穏やかなまま。
文字通りの熟睡だった。その寝息が、彼を誘う。欠伸が出てしまい、目をこする。
「起こすって約束したしなあ」
小さく呟く。男が一度交わした約束である。破るわけにはいかない。
けれども睡魔の繊手はあまりにやさしく、ふわりふわりと彼に触れてくる。
――さあ、一緒に眠りなさい、その人の隣で、その人と一緒に。さあ、ほら。
何とか、東京に着く前に目を覚ませば。それならば約束も守れようというもの。
こんなにも気持ちよく熟睡されたのでは、その眠りが伝染しても不思議ではない、とも思う。
やがて彼は目を閉じた――頭をその人の側へともたせかけて、そっと、寄り添うように。
545 :
5/5:2005/07/26(火) 09:15:59 ID:3hRzvY0v
「お前なあ、起こしてくれるって言うたのに」
「途中まで起きてましたよ」
「……途中までって、なあ」
結局起こされたのは彼の方だった。滅茶苦茶ぐっすり寝てたぞ、とその人は言ったのだった
「気持ちよかったんですよ、多分。それで俺も寝てしもたんです」
「何やそれ」
その問いかけには答えずに、彼はただ笑んだだけ。
そばにいられて嬉しいと、本当は言いたいのだけれど。眠りに落ちながら、心からそう思ったから。
「でも、寝られて良かったやないですか。そう思っときましょうよ」
「今度は起こせよ、な、お前。俺はもう起こしてやらんぞ」
「また寝るんですか?」
笑いながら応じれば、同じく笑い含みに切り返される。どうせまた俺が起こすけどな。
「そんなことないですってば」
ホームの屋根、その上に広がるのは夏の空。吹いてくる風は、心地よかった。
――君のそばで、眠ろう
____________
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ うーん……名前出さないのって難しい
| | | | ピッ (・∀・ )
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>>540 キタ━━━(ノ゚∀゚)ノ ┫:。・:*:・゚'★,。・:*:♪・゚'☆━━━!!!!
車内で寄り添う某二人w
自分もあれには萌えました。禿げました。
素晴らしい萌えをありがとう…また投下して下さい…
ナマモノ投下する人って、何で名前一切出さない人が多いの?
一口にナマモノって言っても色々あるから、最初のAAで書いてないとさっぱり分からん。
知らないジャンルでも何のジャンルか、とかカプ名書いてくれてると読むけど、
全く記述がないと、個人的には正直読む気が起きない。
当て字でも駄目なの?
もちろんそれでも読む人は多そうだし、ジャンルの人ならピンと来るんだろうけど。
私もとりあえず当て字にでもしとけばどうかなと思ってた
ていうか自分は以前そうした。
生ものだから慎重になる気持ちはわかるんだけど、
誰なのかわかったほうが読み手としてもうれしい。
そこから新たな萌えが始まるかもしれないしさ。
まあ結局そのへんは書き手さんの意志によるし、
そうしてくれればうれしい、っていうだけなんだけどね
誰かわからないように書かれててもオリジナルとして読めるものなら別に気にならない。
むしろ名前が出てるのに解読不能な難解な当て字よりはよほどマシかと…
と言ってもここはあくまで「ネタ投下」スレで作品発表スレではないんだから
外野がそんな事とやかく言う謂れはないんだよ
イヤなら読まなきゃいいだけ。読まない人が多ければ感想貰えないってだけ。
名前無ければフツーにオリジナルとして読みますよー。
面白かったよー。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| マイナー映画完全○罪クラブ。
| 一応高校生カプ…
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 主人公語り多過ぎ
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
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栄光か死か。
初めから俺の答えは決まっていたのに。
俺がはじめてあいつ、ジャスチンのことを意識したのは、全くそういう意味ではなく、
ただ単に「この俺が」窮地に陥ったからだ。
それは物理の試験を間近に控えたある日のことだった。
「リチャード、さすがに今回ばかりはいくら大金持ちのお坊ちゃまでも乗り切れないんじゃない?」
これが不細工な女の台詞ならただではおかないところだ。リサとか言ったか。
「まあ、何とかするさ」
俺はまあまあ気に入った女にしか見せない笑顔で彼女にウインクした。思ったとおり、
リサはガードをゆるめた。あまりにも予想通りなので、
俺はリサを熱狂的に見つめているふりをしながら、
彼女の肩越しに静かに教科書(驚いたことにマジで読んでいるようだ)
に目を落としている眼鏡の男を観察した。
「なあリサ、あいつどう思う?」
「あいつって、ジャスチンのこと?…ちょっとギークだけど、別にどうってことないんじゃない」
リサは肩越しに振り返りながら、思ったよりも中間的な批評をよこした。
俺はやや気が削がれたが、この男を使ってみることに決めた。
リサが「なにニヤついてるのよ」とか言ってた気がするが、もはや俺にはどうでもよい話だった。
「なあ、待てよ、おいったら…ジャスチン!」
放課後、取り巻き(笑えることに俺には「本物の」取り巻きがいた。
なぜなら俺の家が半端ない金持ちだからだ)をうまく撒いて、
俺は黙々と前を歩いていたジャスチンに声をかけた。
が、あまりに奴が黙殺してくるので腹が立ってその腕を引きとめた。
「何で無視するんだよ」
「…えっ?」
ジャスチンは驚いたように俺の顔を見た。まさか、とその表情が物語っている。
「まさか、この俺がおまえに用があるとは思わなかったって?」
ジャスチンは無言で目を見つめてくる。
俺でなかったら聞き落としそうなか細い声で「何の用」とだけ呟いた。
「何の用って、そりゃあ…」
俺は「俺の物理を助けることと引き換えに欲しいものをやる」と口から出しそうになるのを
すんでのところでこらえた。さすがにそれはうまくない。なぜって、そんな交換条件は
俺の低脳な取り巻きには効き過ぎる程効果があるが、こいつには多分ダメだからだ。
俺は自分でもうんざりするほど気が回るので、話した直感でそれがわかってしまった。
しかしその代替方法が見つからない。今まで俺の周りにいなかったタイプだ。
俺は必死で脳を回転させた。そこで今まで貝のように口を噤んでいたジャスチンが反応した。
「…物理のことか」
「なんだジャスチン、わかってたんなら話が早いぜ。じゃあ…」
「金なら要らない」
そう来られると、俺には手持ちのカードがない。こいつはきっとドラッグもやらないだろう。
俺はこの物理を落とすと、「非常にまずい」ことになる。それだけは避けたくて、
このギーク野郎にお願いしますと言わざるを得ない。俺はやり方を変えることにした。
「ジャスチン、知ってるだろ?俺のうちで仲間と勉強会やってるの。君にも是非来てもらいたいんだ」
「…なんで僕が」
「なあ、ジャスチン。君は他の奴らとは違う。俺にはわかる。もし君が嫌なら他の奴らは呼ばないし」
俺の言ったことは表面上はすべて事実だった。勉強会と称して、
学校内でハイクラスと呼ばれる(馬鹿馬鹿しい)奴らとともに勉強しながら
「ちょっと羽目を外す」のだ。
だからこの際そんな奴等は必要なく、切り捨てていいくらいだった。
俺はジャスチンに乞い願う振りすらしてみた。一銭にもならないプライドなどたやすく売り飛ばせる。
「君しか頼れないんだ…」俺は内心笑い出したいのをこらえてオスカー物の演技を披露した。
観客がいないのがほとんど残念なくらいだった。俺はそこで最後の一押しをした。
「頼むよ、クラスメイトを助けると思って。友達だろ?」
「…わかったよ。でも、教えるなら一人だけだ」
頬を赤らめるジャスチンに俺はほとんど快哉を叫びたかった。
世話かけさせやがって、まだ肝心の試験が終わってないのに。
こうして俺とジャスチンは人が全く接点がないと思うような「友人」になったのだ。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 序章だけに面白みが今一ない
| | | | ピッ (・∀・ )
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|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
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捜し求めてたリチャジャスだー。
いまだに萌えている人がいることに感激。続きお待ちしてます。
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| とある鉄道のとある駅×とある駅らしい
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 何を思ってこんなの書いたんだ…
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 全くだ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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559 :
1/4:2005/07/26(火) 23:21:24 ID:67iRWXvd
「特急が停まる様になったんだってな」
はっとして京橋先輩の顔を見上げると、踏み切りの信号みたいなキツイ視線とかち合って、目が逸らせない。
どうしよう…なんでばれたんだろう。
背中にひやりとしたものを感じながら、声が震えそうになるのを必死で押えた。
「先輩、違うんです、朝だけなんです!」
だから、そんなつもりじゃなかった、とそう伝えたつもりだった。
「…やっぱり本当だったんだな」
苦々しげな声を聞いて、自分がカマをかけられていた事に漸く気づく。
俺の…馬鹿、それは、それだけはキセルよりも先輩に知られちゃいけなかったのに。
「ごめんなさ…」
言い終わらないうちに、ぐっと胸倉を掴まれて体が宙に浮いた。
殴られる、そう思ってとっさに歯を食いしばる。
でも、殴られても当然なんだ、だって俺は先輩の事裏切ったんだ…特急を停めるっていう最悪の形で…。
しかもこんな風にして知られてしまうなんて、最低だ…なんでもっと早く先輩に言わなかったんだろう。
殴られたって、きっと俺に裏切られた先輩の方がもっと痛いに違いない、俺は先輩の心を傷つけたんだから。
だけど、覚悟していたような衝撃はいつまで経ってもやって来ない。
560 :
2/4:2005/07/26(火) 23:22:35 ID:67iRWXvd
「樟葉…」
押し殺すような声が俺の名前を呼ぶ。
「せんぱい…?」
恐る恐る目を開けると、そこには見たことも無いような表情の京橋先輩がいた。
なんでそんな顔するんだろう、だって先輩は怒ってるはずなのに、今にも泣き出しそうな顔するなんておかしい。
俺が何か言おうとしたその時、ゆっくりと先輩の力が抜けて、胸倉を掴んでいた両手が離れていった。
自由になった俺の体は、先輩の支えを失って少しよろけてしまう。
先輩が何か言おうとして、口を開きかけてから、ふうっとため息をついた。
「馬鹿だな、樟葉モールの方がよっぽど規模でかいってのに…」
かっこわりぃな、と言って弱々しく笑う先輩が、俺は信じられなかった。
だって、だって、先輩は樟葉の事いつだって馬鹿にしてて、しょせん枚方市だろって言ってたじゃないか。
なのに、今俺の目の前にいる先輩は…
「樟葉が好きだった、でも」
561 :
3/4:2005/07/26(火) 23:23:52 ID:67iRWXvd
ぽん、と頭の上に置かれた手のひらは、温かい。
あぁ、そうか…
本当はいつだって守ってくれてたのに、俺はとっくにそんなの知ってたけど、でも傷つくのが怖くて知らないふりしてただけだったんだ。
「ごめんな」
ごめんなんて、言わないで。
馬鹿なのは俺なのに、なのに何も言えないでいるのはなんでだろう。
一瞬触れて離れていった先輩の体温が、切なくて胸が苦しい。
この準急は淀で停車しますって言われた時なんかより、よっぽど辛くて、下唇をギュッと噛む。
このまま大阪方面に行けなくなったっていい、先輩と一緒にいたい。
「これからは…朝のラッシュ時に注意しろよ」
562 :
4/4:2005/07/26(火) 23:24:36 ID:67iRWXvd
後ろを一度も振り返らないまま、先輩は背中でそう言った。
今まで言われたどんな意地悪よりも、一番辛いアナウンスだよ。
先輩の離れてく背中を追いかけて、駆け込み乗車できたらどんなにいいだろう。
ぽろり、と涙がこぼれた瞬間は、先輩に見られなかっただろうか。
怖いふりしたって、本当は優先座席では必ずお年寄りに席を譲ってる先輩を知ってる、携帯はマナーモードにする先輩を知ってる。
俺はずっと、もうずっと前から、学研都市線や環状線、京阪も通ってるような、そんな先輩が大好きだったのに。
追いかける勇気も無いような俺なんて、各駅停車で充分だ。
二番線に入る特急は、俺の普通列車と擦れ違って行った…。
やばい。なにその萌え駅関係w
まさか駅に萌える日が来るたぁ思わなんだ。
GJ
565 :
風と木の名無しさん:2005/07/26(火) 23:33:50 ID:nhe4OHbr
知ってる駅だけにワロタ。
楽しませていただきました。
ひらパーもあるじゃないか!
先輩って肉の匂いのするあすこかな?
ごめん、あまりの楽しさに下げるの忘れた・・・
最初の台詞で笑い、その後禿萌させていただきました
この手の無機物ネタは食わず嫌いしてスルーだったんだが
大丈夫だよ、萌えられるよ
…過去ログ漁ってこよう
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 停車…停止するの忘れてた…
| | | | ピッ (・∀・;)
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
友達に「樟葉が最近いいよ」って言ったら「何?何キャラ?受け?」と聞き返された事から生まれた小話です。
最初は冗談だったけど今や駅同士の恋愛に本気で萌えていますよ…オォォ
ケイハーソ!
笑いながらも萌えでした。GJ!
萌えたしワロタw
新たなツボを開発されてハァ━━━━━━(*´д`)━━━━━━ソ!!
駅萌えムッハー(*゚∀゚)=3
地元&昔通学に使っていた路線だけに面白いんだけどなんかワロタ。GJ!
やべえ、ケイハソ通勤者なので死ぬほどワロタ
そして禿萌えた。
ちょうGJ
そういえば、樟葉に特急止まるようになったんだ…と感慨深かったよ。
地元ならではの笑いだけど、電車通勤の人ならなんとなく分かりそうな味わい。所詮枚方市にワロタ。
AA板から来ますた。
ここにもビデオ棚があるとは…恐るべし…
ワロタわー。そして、
>学研都市線や環状線、京阪も通ってるような、そんな先輩
に今度会ったら笑いつつ顔赤くなってしまいそうだ。GJ
「所詮枚方」とか「この準急は淀で停車します」とかコネタがたまらん。
ハライテー
すごいわ。ワロタわ。うまいし。
>>552 リチジャス(*´Д`)/ヽァ/ヽァ
あの2人思いっきりツボなんです。
続き楽しみに待ってますよ。
>>558 激しく萌えたよww
584 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:45:16 ID:lX/LX9Mj
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ガッチュンシーンは無いんだ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| そりゃちょっと物足りないのでは?
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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ビデオ棚は初投下。
変なトコあってもスルーしてくれるとウレスィ。
585 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:46:28 ID:lX/LX9Mj
「男子が懐妊する事は無いのだよ」
そう教えられた時の衝撃は今も忘れない。
生涯部屋住みである事など別に構いはしない。
むしろ婿養子などになると兄上と離れなければならない。
その方が遙かに辛い。
「何を見ておられるのですか?」
遊学と称して気ままに暮らしている小兄を見て拙者が聞く。
縁側の柱に背をもたせ掛け、膝の上に書物を開いたまま、小兄の視線が拙者へと向いた。
「余所では言うなよ」
悪戯っぽく笑った小兄に促され、拙者は書物を覗き込む。
そこに書かれている字を追う内に拙者の顔から血の気が引いていった。
「小兄・・・」
声を震わせて拙者が小兄へと視線を移す。
「何だ?」
小兄は何事も無かったかのようににこにこと笑っていた。
「何で・・・どこからこのような物を・・・」
「大丈夫、別に私がそうだという訳じゃない」
「そのような話ではありません!!」
思わず上がった拙者の声が邸に響いた。
586 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:48:10 ID:lX/LX9Mj
「何を騒いでいる?」
拙者の声を聞きつけたのだろう。
母屋の方から長兄が姿を見せた。
「兄上・・・」
拙者は悲痛な面持ちで長兄を見た。
「どうした?」
拙者の表情を見て、長兄の表情が変わる。
何事が起きたのか・・・緊張が走った。
「小兄が・・・小兄が・・・」
「何だ、ちいが何かしたのか?」
長兄が小兄へと棘を含んだ視線を向けた。
「違います・・・兄上・・・小兄が・・・」
拙者の目に涙が登ってくる。
小兄が肩を竦めて膝の上の書物を閉じ、長兄へと差し出した。
「先に申し上げておきますが、別に私はそういう者ではありませんから」
「何だ?」
差し出された書物を受け取って、長兄はそれを開いた。
587 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:49:15 ID:lX/LX9Mj
徐々に長兄の顔に青味が刺していく。
「これ・・・は・・・」
長兄の咎める視線が小兄へと向いた。
「どこで誰から手に入れた?」
低い声で詰問する。
「出島の蘭人からです。誓って申し上げますが、この家以外では見ておりません」
「それだけの問題でも無かろう」
「興味だけですよ。別に私は切支丹になろうなどとは思っておりませんので」
「当たり前だ!!」
長兄が声を荒げた。
「これとてもご禁制の物であろうが。解っていて何故」
「ですから、ただの興味です。なかなか面白い話もありますよ」
「ちい・・・」
「何でも神の子は男を知らぬ母から産まれたとか」
「・・・え」
驚きの声は拙者から挙がっていた。
それを承知していたのだろう小兄は、にっと笑って長兄の手から書物を、聖書を取り戻した。
禁教基督教の聖典、聖書。
ご禁制の書物を何故小兄が持って帰ったのか、何故興味を引かれたのか、それはどうでも良かった。
拙者の頭の中ではただ、小兄の言葉だけが響いていた。
部屋住みで終わるはずの身である。
下手に子を作られては厄介とばかりに男女の事など殆ど教えられていない。
それでも『男と女が契りを結んで初めて子が産まれる』位は知っている。
子が産まれるには『男と女』でなければならず、どれ程愛しく契っても『念友』には出来ない。
そして『男を知らぬ女』が孕むはずも無い。
それが拙者の知識だった。
588 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:50:24 ID:lX/LX9Mj
拙者の縋り付くような視線が小兄へと向く。
「小兄・・・」
「ん?」
「拙者は・・・子は契りを交わした男女にしか生まれぬと思っておりました」
長兄の視線も拙者へと向いた。
「切支丹では、契らずとも子が出来るのでござるか?」
長兄がぎょっとした顔をするが、小兄は気にせず、拙者は気付かない。
「いや、神の子が生まれる時、父者人たる者がいなかっただけで、普通は違うだろう」
「しかし、その母者人は男を知らなかったのでござろう?」
「そうらしい」
「なら、切支丹ならば男とて身籠もる事は可能なのでござらぬか?」
「拙者!!」
長兄の焦る声がするが、小兄は構わず拙者に笑い掛けた。
「それはどうだろうか?」
「しかし、現に有り得ぬはずの事が起きておるのでござろう?」
「そうだが拙者、切支丹になりたいのか?」
「基督の神に祈れば孕むというのなら拙者は・・・」
「拙者!!そのような事は許さぬぞ!!ちいも何を考えている!?」
「大丈夫ですよ兄上」
長兄に宥める声をかけてから、小兄は拙者へと向いた。
「拙者、基督教では念友は認められておらぬぞ」
「・・・え?」
「基督教では同性と契る事は禁じられている」
「・・・そんな・・・」
拙者の顔には哀しみが浮かび、長兄の顔には安堵が浮かんだ。
「切支丹になどなると、兄上も悲しまれるぞ」
「兄上・・・」
拙者の悲しそうな瞳が長兄に向けられる。長兄は宥めるように微笑んだ。
「拙者は今のままでは嫌なのか?」
拙者は小さく首を横に振った。
嫌な訳じゃない。今のままでも長兄の傍に居る事は出来るのだ。
589 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:52:04 ID:lX/LX9Mj
どれだけ愛しく契った相手であろうとも、離れてしまえばそれで終わってしまうかもしれない。
どれだけ長兄が大切にしてくれたとしても、長兄はいつか嫁御を迎えねばならない。
嫡子である長兄が子を残さぬ訳にはいかない。
いつか来る日が悲しくて、未だ見ぬ兄嫁に対する嫉妬を抑える術が解らない。
ずっと傍にいる事は出来るかもしれない。
それでも、いつかは離れなければならないかもしれない。
兄の重荷にだけはなりたくないのだ。
それくらいならば・・・。
拙者の気持ちに気付いてはいるものの、長兄も何も約束してやる事ができない。
自分の立場くらいは解っている。
今の気持ちがどうであろうとも、拙者だって一生を部屋住みとして終わるよりも、
良い縁談があるのならば、送り出してやる方が幸せになれるかもしれない。
・・・自分が嫉妬を抑えきれるのならば・・・。
590 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:53:04 ID:lX/LX9Mj
数日後、小兄は再び同じ柱に同じようにもたれて本を読んでいた。
声をかけようかどうか悩む拙者に気付き、小兄が手招きする。
「拙者、おいで」
「はい」
ゆっくりと小兄に近付くと、小兄はにこっと笑って拙者に本を差し出す。
「小兄?」
「今度は支那の物だよ」
「支那?」
「まぁ、読んでごらん。ここだ」
小兄の開いたページの文字をを拙者は素直に目で追った。
「・・・・・・」
「これは別に禁教に関わるものじゃない」
「・・・小兄」
「起こるか起こらないか解らないから、奇跡というのかもしれないな」
にこにこと笑う小兄。
つられるように拙者も顔を綻ばせた。
「その本、あげるよ。兄上にも見せておいで」
「はい」
拙者は嬉しそうに本を抱えて長兄の部屋へと駆けて行った。
591 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:53:55 ID:lX/LX9Mj
「兄上!!」
勢い良く飛び込んで来た拙者に長兄は丸い目を向けた。
「どうした?」
嬉しそうな拙者の顔を見て手を広げると、拙者は躊躇わずに飛び込んだ。
「兄上、拙者妊娠するでござるっ!!!」
「・・・は?」
拙者の発言は長兄の目を更に丸くした。
「小兄が別の本をくれました。支那の本です!!」
「・・・今度はどんな本を?」
小兄の本と聞いて、長兄が怪訝そうに聞く。
「支那では男が身籠もって子を産んだ話や、男が女に変体して子を産んだ話があります!!」
「・・・え?」
「だからきっと拙者も兄上の御子を妊娠するでござる!!」
「せ・・・拙者・・・」
「兄上はお嫌でござるか?」
話を読んで飛び上がりそうな程に喜んだ自分と違い、困った顔の長兄を見て拙者は不安になる。
「いや、嫌という訳ではない」
「本当でござるか?」
「あぁ」
「なら、拙者はきっと元気な子を産むでござる!!」
長兄は小兄に言いたい事はあるが、嬉しそうな拙者を悲しませたくはない。
とりあえず、小兄の事は後にして、拙者を抱き締めた。
592 :
拙者スレ住人:2005/07/27(水) 19:55:05 ID:lX/LX9Mj
「何ですか?」
仏頂面で現れた長兄に対し、小兄はにこやかに応対した。
「また拙者に妙な事を」
「妙な事ですか?」
小兄はあくまで微笑んでいる。
「あれは支那の昔の話です。蘭方医学でも男が女になった話はあるそうですよ」
「何?」
「そして子まで産んだ者も在るとか。なら奇跡というものを望んでも宜しいのでは?」
「そなた・・・」
「兄上、私は兄上が好きですよ。そして拙者も好きなんです」
小兄の笑顔が優しくなる。
「奇跡は起きるのかもしれないし、起きないかもしれない。でも諦めたら決して起きない」
「詭弁だな」
「はい。それでも・・・兄上、先の事など解りませぬ。
しかし、だからこそ今、私は拙者の笑顔が見たいのですよ」
あくまで嬉しそうに、楽しそうに言う小兄。
長兄にも言い返す事が出来なかった。
長兄が部屋を出ると、小兄は笑顔のまま、袂から一枚の布を取り出し、口へと当てた。
「うっ・・・」
布が赤く染まっていく。
「例え詭弁でも・・・夢くらいは見たいのですよ、兄上・・・」
小兄はゆっくりと身体を横にした。
顔からは血の気が引き、息が浅くなっている。
「本当に奇跡が起きるなら・・・私が子として生まれ変わりたいんですよ・・・」
小さなか細い声は、誰が聞く事もなく、静寂の中に溶けていった。
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| | | | ∧_∧ オソマツデシタ
| | | | ピッ (・∀・ )
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>584-593
いいお話でした……。
雰囲気もすごくちゃんと出ているし、ちゃんと一つの小説になっていて感動した。
そして、小兄が……(ノ□`)
奇跡が起こるといいな
小兄ーー!!・。゚(゚´Д`゚)゚・。
ウワァンGJGJGJ!!!!
拙者よりも小兄の方が好きになりつつあるよー(うД`)
うわーんっっ、GJ!
でも、
小兄が…小兄がっ!!!
うぐぁっ!。・゚・(ノД`)・゚・。
小兄…!!
不覚にも涙がにじみ出てきたでござる〜!!
小兄、小兄!!
小兄ーーーーーーーっっっ・゜・(ノД`)・゜・
600 :
風と木の名無しさん:2005/07/29(金) 18:07:48 ID:D5MCx4nA
小兄ーウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!!
うわわわわぁーん!!!
儚げな小兄が泣ける…
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| 「対決(要英訳)」 レザボアのナイフと眼鏡
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 甘め軽めを目指してみました
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ だからもう
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) キャラ違うっつーの
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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人物名がないので、好きに想像して
>>461姐さんの様に楽しんでいただけたら幸い
602 :
1/3:2005/07/29(金) 22:38:05 ID:4z6i0ttE
「お前ってさ」
突然聞いてきた、まぁいつものことだけど
「オタク?」
「……まぁ」
否定は出来ない、凝り性なところがあるし、銃に関しては完璧にそうだ
オタク、って言われるのはちょっと嫌なんだけど、銃オタク、よりはガンマニアがいいかな
「秋葉原行ったりすンのか」
「たまには…」
俺はPC自作派だから、あそこはいい、専門店多いし…てゆーかこの人
「じゃぁよ、アレしてくれ、アレ」
「何?」
絶対変な事言い出す
「コスプレ」
「…やめてよ」
なんでオタク→アキバ→コスプレになるんだか…
またチビと変な雑誌でも読んだかな
「そういや俺ヤったことなくってよォ」
うん、しかもなりきりのコスプレとSEXのコスプレを混同してる、というか勘違いしてる?
「…そういう風俗に行けば」
幾分投げ遣りに言った
今は色々凝ってて凄いんだってよ
いや、金払ってまではしたくねぇよ、それに…
ふらふらと揺れていた身体と視線を真っ直ぐ俺に向き直して
「もうオレお前以外抱きたくないし?」
俺の顔を覗き込むように小首を傾げる
603 :
2/3:2005/07/29(金) 22:38:37 ID:4z6i0ttE
「何それ…」
ずるい卑怯だ馬鹿
「何、って…お前を愛してるってことだよ…」
さらりと言いやがった、いつもこうやって突然あんたは…
髪を撫でられる、そのまま手は俺の頬に
軽く触れるだけのキス
「お前は?」
優しく、囁くように、俺はこれに、弱い
解ってるのに、お前以外、なんて嘘だって
ちょっと色目使って、その低音を耳元で囁けば落とせるんだから
女を、特に水商売とそれに近い職業の、そしてほんの少しでも同性愛嗜好のある男も
たまにそうやって引っ掛けてきたのを、犯ったり斬り刻んだりして遊んでる
だけど
その次の言葉は信じるよ?俺、信じてるよ
目を見る、じっと、そして
「…愛してる」
今度は俺からキスしてやった
「…!!あぁあぁぁーー!!」
突然叫んだ、まぁいつものことだけど
「……何」
「普通にやっちまったじゃねぇか、オイ!!」
ちっ、と軽く舌打つ
「忘れたと思ったのに…」
604 :
3/3 蛇足:2005/07/29(金) 22:40:19 ID:4z6i0ttE
「ちなみにどうゆうのがいいの」
「ぁー……医者とかぁ?どうよ、お前似合うぞ」
「そう、じゃああんたは看護士か患者で、俺にドクハラされるんだな」
「…どく、は…?」
「医者の立場利用してセクハラすんの」
「え、オレヤられんの?」
「そうだな」
「じゃ、駄目、なし、医者ナシ…」
「じゃあ何?」
「…!!お前メイド!オレご主人様!!ご奉仕ご奉仕」
「メイド…ベタなものを……あんたちゃんとご主人様出来るのか?」
「ちゃんと、ってなんだよ…」
「メイド雇ってるくらいなんだから、良いとこの人間だな、紳士とかそうゆうのだ」
「…別に、成金ヤローでもメイドは雇えるだろ」
「……それもそうか、そうだな、家は良くても駄目な跡取り息子とかもアリだな…」
「てかよぉ、そんなこだわんなよ、ちょっと違う恰好で楽しもう位じゃ駄目なんか」
「やるからにはこだわるよ、俺は……オタクだから」
次回、コスプレ編に続く…?
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| | | | ∧_∧ 最後の一行…
| | | | ピッ (・∀・ ) ギャグですから
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sageチェック忘れた…
吊ってきます…
>>605 ラスト禿ワロスwwwwww
すげえ萌えながらコスプレ編期待してます!!
608 :
風と木の名無しさん:2005/07/29(金) 23:19:18 ID:4Q0DV4An
ぬるぽ
609 :
風と木の名無しさん:2005/07/29(金) 23:29:18 ID:jzxsU+W3
させるかぁあああ!!!!ガッwwwwwww
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| マイナー映画完全○罪クラブ。
| >552の続き
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 物理云々については適当です
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` ;)(・∀・ ;)(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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首尾よくジャスチンの了承を取り付けた俺は、もはや楽勝気分で奴を自宅に招待した。
今思うに、これがターニングポイントだった。俺だけじゃなく、あいつにとっても。
俺が言葉どおり仲間を呼ばなかったことで、当初警戒していたように見えたジャスチンも
リラックスしたようだ。
無意味に空間の余るリビングでご丁寧に隣り合って物理に励むとは、
普段の俺を知る奴らが見たら卒倒するに違いない。
「リチャード、聞いてるのか?」
「ああ勿論。えーっと、熱エネルギーのとこだろ?」
「そんなに要領がいいのに、なんで物理がピンチなんだ」
ジャスチンは俺の集中力が切れかかっているのを見逃さなかった。
俺が「ちょっとコナかけた女が物理のミスターXXの女だったんだよ」と言うと、
ジャスチンは案の定目を見開いて「信じられない」と呟いた。
「そうは言うけど、先に声をかけたのは向こうだったんだぜ?
それに言うほどたいしたことなかったし。
どっちかっていうとおまえの方がルックスではマシなくらいさ」
「…何言ってるんだよ」
「だから、下手な点とればきっとFにされるから、おまえの助けが必要ってわけだ」
俺も本当は理由を話すつもりはなかったが(まずい事にこれはほぼ真実だった)、
あんまりにもジャスチンが真面目なので、ありもしないはずの良心が疼いたのかもしれない。
ジャスチンの容貌云々に関しては勿論冗談のつもりだったが、それは奴のいかにもギークな服装を
差し引いて考えれば半分本気で言えそうだった。
「なあ、おまえよく見たらディカプリ才っぽいぜ」
「リチャード、僕自分のレポートするから」
からかいすぎたかと思ってジャスチンを見ると、奴は無言で自分の書きかけのレポート用紙を
見つめていたが、その耳は赤かった。俺の動きが止まっているのを見て、
ジャスチンは居心地が悪そうに(というか半ば不審そうに)「トイレ借りるから」と席を外した。
俺は喜んで見送ってやった、てっきり帰るとでも言い出しかねないと思ったからだ。
万事抜け目のない俺のこと、この際レポートのテーマも「参考に」させてもらおうと考えた。
しかしそれを読み出した俺は、ちょっと我が目を疑った。
「犯罪こそ自由…だ?」
「何してるんだよ!?」
絶妙のタイミングで帰ってきたジャスチンは、奴にしては意外なほどの大声で俺の前から
レポートを取り上げ、それを胸の前で抱えた。「またクールなトピックを選んだんだな」と
俺が言うと、ジャスチンは馬鹿にされたと思ったんだろう、今度こそ踵を返した。
…そうはさせるか。俺は奴の腕をしっかりと掴んだ。
「ジャスチン、俺はありだと思うぜ」
その時の奴の顔は見ものだった。怒りから驚き、懐疑へと移り変わる表情に、ほとんど俺は
魅了されていたと言ってもいい。あのジャスチン、成績はいいけど垢抜けない、鈍臭そうな男が
犯罪の妥当性を説くだって?俺はまるで新しい玩具を手に入れた子供だった。
こいつで飽き飽きした日常が変えられるなんて、いっそ笑えるじゃないか?
俺の必死な様子を見て、ジャスチンは穴の開くほど俺を見つめた後、またかすかに呟いた。
「…リチャード、秘密が守れる?」
もちろん。俺は心から誓うことすらできた。この瞬間においてなら。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ リチャード…
| | | | ピッ (・∀・ ) 本性極悪ですから
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
615 :
風と木の名無しさん:2005/07/30(土) 22:07:24 ID:lt0ScOOL
つまんねー
相当ヒマなんだね
617 :
304:2005/07/31(日) 02:37:15 ID:L+HBGMRS
対決(要英訳)の姐さんへ
気にしていただいて恐縮です。
元ネタ、今見終えました。萌えました。
期待していた通り、目当てにしていた中の人がナイフでした。
出来てます、確実に出来上がってます。
ナイフ眼鏡、眼鏡ナイフ、どっちも美味しそうです。
ナイフのキレっぷりを見た今、是非言わせてください。
姐さん、GJ!!!
あのキレっぷりを見事に表現している姐さんは、自分の神です!!
新たな萌えの入り口を開いてくれてありがとう!!!
>>610-614 最後の一文が好きだ!前のと合わせて読んで萌えたよ
>>615 IDがあとちょっとでIt's so coolなのにちっともクールじゃない罠
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )某プロスポーシネタ、ナマモノなので苦手な方はご注意ください。
「もしもし、どうした?」
「俺、レンタルされることになったよ。」
「え、どこに?」
「こーべ。」
「うわ、あそこか、がけっぷちじゃん。」
「でもそういうところのほうが出番有りそうだし。」
「そっか、そうだよな。」
「それにさ…。」
そういってあいつは言葉を飲み込んだ。図体がでかい割に
いうことはっきりしない場合が多い。
「なんだよ。」
「いや、なんでもない。」
まったく、俺が補完してやらなきゃいけないわけ?
仕方がないな、これも餞別ってことにしておいてやるよ。
「ま、同じピッチに立つって約束したもんな。」
「え、え、うん。」
「けっこう楽しみにしてるんだよ、マジで。」
「ありがと。」
予想通りどもっちゃってるし。きっと顔も赤いに違いないね。
「頑張れ、うちと当たる時以外は。」
「そういうわけにはいかないんだけど。」
「なんだよそれ、じゃあ俺がゴールすっから。」
「いや、お前にだけは決められたくない。」
「けちくせー!!」
笑いながらしゃべってるけど、本当は俺も少し寂しい。
でもそこまでは言ってやらないよ、そんなにサービスしてやるもんか。
「お前がいないうちに、こっちは優勝決めるてやるよ。」
「うん、俺も残留できるように頑張る、頑張るから…。」
「何?」
「…いや、いい。じゃあ明日早いから、支度とかあるし、おやすみ。」
なんだよはっきりしろよ最後ぐらい。しばらく会えないってのに。
俺はもう何も言わない携帯をベッドに投げつけ、そのまま寝っころがった。
「…早く帰ってこいよ馬鹿。」
そしてあのピッチで、赤く染まったスタジアムで、一緒にやろう。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オソマツサマデシタ
頑張るから…頑張るから…頑張るから…
一緒にやろう…やろう…やろう…やろう…
スタジアムで…スタジアムで…スタジアムで…、
何を…何を…一体何を……
エコーつけてみました。なんかかわいい二人ヨカッタよー。
>>621-622 カワイス(*´д`)
つかもしかして…散布のオレンジと競るティックの茸…?
ごめんこーべって最初に言ってたね。スマソ_ト ̄|〇
蹴球ネタだとどうしてもレイザーラモン×茸×オレンジの三角関係だと思ってしまう…
とにかく、スマンカッタ…。
>>621-622 おごおおおGJ!!!!!!!!
まさかこのふたりがここで見られるとは(*´Д`*)
ごめんプロスポーツをプロポーズと読み間違えた。
もうそれでいいや(*´∀`*)とか思って本当にごめん。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ☆戦争のツディアス×ベイ夕゙一の話だってさ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 時期的にはEP3.5くらいのつもりらしいよ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドンナモンカネ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
一応メインカプは上にある通りですが、微妙にパ卜゙メとか才ビ=ワソも出てきますので、
そのことをご留意下さい
630 :
1/6:2005/08/02(火) 03:41:34 ID:mUS5NK3F
瞑想室の中でゆっくりと夕゙一ス・ベイ夕゙一はマスクを外した。幸か不幸か、体の大部分が機械部
品へと置換された今となっては、フォースの意志を感じたり、それに姿を変えた人々の声や姿を認め
ることが昔ほど明確には出来なくなってしまった。それでもこうやって瞑想室に入り、精神を研ぎ澄
ませてゆくと、かつて四肢が存在し、身体がフォ一スに満たされていた頃の様に、フォ一スの声が聞
こえ、多くのものが見えてくる。だがそれも所詮、自分の心が作り出した幻に過ぎないのだろうがな。
夕゙ース・ベイ夕゙一はゆっくりと瞳を閉じ、内面にあるマグマの海に身を浸した。
瞑想を始めて程無く、いつもの様に亡き妻の美しい姿が浮かび上がってきた。パ卜゙メ。僕のパ卜゙
メ。君はもう僕に微笑んでくれないのかい。僕は君の為に何もかもを投げ打ったんだ。なのにどうし
て君は僕を置いていってしまったんだい……パ卜゙メは何も答えず、ただ悲しげな表情を浮かべたまま
暗闇の中へ呑まれていった。夕゙一ス・ベイ夕゙一は思わず後を追いかけようとしたが、代わって目の
前に現れたのは、自分が手にかけたかつての仲間達だった。思わず夕゙一ス・ベイ夕゙一はひるんだが、
動揺を見抜かれることを恐れ、叫んだ。今更何をしに来たんだ。恨み言でも言いに来たのか。あれは
あなた達が自分で招いたことだ。あなた達が僕を認めなかったんじゃないか。なのにどうしてそんな
目で見るんだ。やめろ、やめてくれ。お前らが僕を拒絶した。誰一人として僕を、僕の言葉を理解し
ようとしなかったじゃないか。夕゙一ス・ベイ夕゙一は暗闇の中で叫び続け、両腕をがむしゃらに振り
回し、必死で目の前の幻を消し去ろうとした。
631 :
2/6:2005/08/02(火) 03:42:17 ID:mUS5NK3F
騎士の亡霊達は夕゙一ス・ベイ夕゙一の意志に応える様に、腕の一掻き一掻きで消えていった。全て
の幻を消し去ったところでふと視線を感じ後ろを振り返ると、自分が最も会いたかった、いや会いた
くなかった、かつての師であり親友であった者の姿がそこにあった。才ビ=ワソ!何をやったって、
どんなことが起きたって、あんただけは僕の側にいてくれると思ってた。どうしてあんたは分かって
くれなかったんだ。どうして僕のことを見放したりしたんだ。憎い。誰よりもあんたが憎い。僕のこ
とをもう見てはくれないあんたが憎い!
湧き上がる激情から目を逸らす為、夕゙一ス・ベイ夕゙一は目を開け、外したマスクに視線を遣った。
手の中でそれはつやつやと黒い輝きを放ち、形はどこか人間の髑髏を彷彿とさせた。見る者に言い知
れぬ威圧と恐怖を与えるこの「顔」は、今や銀河の隅々にまで行き渡った銀河帝国の強大さと、それ
を支えるツスの恐怖を象徴するに相応しい。このマスク無しに生命を維持出来ない体になってからは、
もはや日常的に自分の顔を見ることは叶わないが、そんなことはどうでもよかったし、興味すら無か
った。かつてのヅェ夕゙イ・了ナキソ=ス力イウォ一力一の、それも火傷によって醜く変貌した顔など
誰も望んではいない。このマスクをつけていなければ、あらゆる意味において自分の存在は保証され
ない。そうだ、今の自分の顔はこのマスクであり、求められているのもまた、このマスクなのだ。夕゙
一ス・ベイ夕゙一はそれが義務であるかの様に、現実を心の中で幾度となく反芻した。
632 :
3/6:2005/08/02(火) 03:43:01 ID:mUS5NK3F
「瞑想は済んだかね、ベイ夕゙一卿」
瞑想室の扉を開くと、目の前で醜悪な老人が笑みを浮かべ、夕゙一ス・ベイ夕゙一を待ち構えていた。
「……何か御用でしょうか、マスタ一」
「お前を呼びに来たのだよ。お前は会わなければならない人間がいる。夕一キソというのだが……」
ここまで喋ると夕゙一ス・ツディアスは突然言葉を切り、ゆっくりと瞬きを繰り返しながら、辺りのフ
ォ一スに意識を集中させ、それが終わるとまた口を開いた。
「怒りを抱いておるな、ベイ夕゙一卿。お前の身を焼いた、ムス夕ファ一の炎の如き怒りを。そしてこ
れは……ふむ、悲しみか」
そう言うと夕゙一ス・ツディアスは喉の奥でゆっくりと、くぐもる様な笑い声を上げた。
「お前は相変わらず私が憎い様だな。そして可能ならばヅェ夕゙イであった頃に戻りたいと思っている。
違うかね?ん?」
「その様なことはございません、マスタ一」
反射的に反論したことを、夕゙一ス・ベイ夕゙一は悔いた。そしてその言葉に動揺の色が含まれていなか
ったかどうかが気になった。しかし夕゙一ス・ツディアスは弟子の言葉など耳に入らないかの様に続けた。
「素晴らしい。実に素晴らしいぞベイ夕゙一卿。あらゆる激情はお前により一層の力を与えるであろう」
633 :
4/6:2005/08/02(火) 03:43:44 ID:mUS5NK3F
夕゙一ス・ツディアスの様子からして、発せられる言葉に言葉以上の意味は無く、単に自分の感情を逆
撫でして反応を楽しんでいるだけだ。自分を試している訳ではない。真意を問うている訳でもない。
そう理解はしていても、夕゙一ス・ツディアスの言葉が発せられる度、抑えられない怒りが全身を駆け
巡り、それはそのままフォ一スとなって辺り一体に満ちた。周りの機械は強烈なフォ一スに曝され、
悲鳴か断末魔であるかの様に恐ろしい音を立てた。あるものは一瞬で砕け散り、またあるものは圧力
に耐え切れずぼこぼことへこみを作った。二人の周りにあるものは全て、あっけなくその原型を失ってゆく。
「その怒りを私にぶつけるか、ベイ夕゙一卿。望むならここで切り結んでもよいのだぞ」
夕゙一ス・ベイ夕゙一の憎しみに満ちたフォ一スを体全体で受け止めてなお、夕゙一ス・ツディアスは揺
るがない。それどころか夕゙一ス・ベイ夕゙一のフォ一スが感じられることに喜びすら感じている。
「私にお前を感じさせるのだ。さすればお前の存在はより確かに、より強固になるだろう。もっと、
もっと、さあもっと!もっとだ!」
吹き荒ぶ嵐の様なフォ一スの中、夕゙一ス・ツディアスは弟子にゆっくりと近付いていった。そしての
ろのろと右手を伸ばし、冷たく輝くマスクに触れると、醜い顔を更に歪めて笑顔を作り、夕゙一ス・ツ
ディアスは囁いた。
「お前が無くした一切への執着を抱えている限り、お前は私のものだよ」
634 :
5/6:2005/08/02(火) 03:44:26 ID:mUS5NK3F
この穏やかな、しかしぞっとする冷たさで現実を突きつけてくる声によって、夕゙一ス・ベイ夕゙一
は何もかもを理解した。いや、以前から気付いてはいた。ただ無意識にそれを見ない様に振舞ってい
ただけだった。この目の前の老人、強大な力をもつツス卿であり銀河全てを支配する皇帝は、自分と
いう一切を包み込む影だ。思えば彼はパノレパティ一ソであった頃からそうだった。何事が起ころうと
も、光の様に罪の輪郭を際立たせて非難することは無く、常に自分を「理解」し受け入れてくれた。
そして影に救いを求めた自分は、影にじわじわと侵食され、影と同化した。憎めば憎むほど夕゙一クサ
イ卜゙にある影は巨大化し、執拗に自分に絡みつく。影の中では、憎しみすら無力だ。逃げ場はどこに
も無い。いや、逃げる必要などどこにも無い。夕゙一ス・ベイ夕゙一の心に緩慢な諦めと再びの小さな
依存――後者は恐らく本人は気付いていないだろうが――が宿ったことを知ってか知らずか、夕゙一ス
・ツディアスは言葉を続ける。
「お前は醜い。だがそれ故に美しい」
お前は私の作り出した何よりも美しい「宝石」だよ。夕゙一ス・ツディアスは嬉々として弟子に語りか
ける。無邪気さすら感じられる老人の、同じ浸透圧の影を、もはや夕゙一ス・ベイ夕゙一は拒もうとは
しなかった。
635 :
6/6:2005/08/02(火) 03:45:09 ID:mUS5NK3F
既に夕゙一ス・ベイ夕゙一のマグマの海は穏やかさ――それでも熱く煮えていることに変わりはない
――を取り戻し、フォ一スの嵐は止んでいた。夕゙一ス・ツディアスは、そんな弟子の内面を敏感に感
じ取り、さも満足げにくつくつと引きずる様に笑った。そして右手を離し、さっと弟子に背を向けて
ゆっくりと歩き出しながら言った。
「与太話が過ぎた様だな。無為に時間を消費するのはお前も望むところではないだろう。行くぞ、ベ
イ夕゙一卿よ」
夕゙一ス・ベイ夕゙一は自らの師に追従し、答えた。
「仰せのままに、マスタ一」
自分はこれからも、かつて愛したもの達を思って絶望に打ちひしがれるだろうし、自分にそれら一切
を捨てさせ、自らの領域に引きずり込んだ影を憎み続けるだろう。そして絶えることなく憎しみを抱
いていれば、影はますます自分の存在に狂喜し、手放すことは無いだろう。これこそが採るべき正し
いあり方だ。選択の余地は無い。この影こそが、今の自分を必要とし、許容し、慈しんでくれるただ
一つの存在なのだから。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 何か詰め詰めで見づらかったかも…
| | | | ピッ (・∀・;)
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
噂のノベライズにマジで萌えたので投下した。とにかく暗黒師弟が書きたかった。今は反省している
>636
やっべ!マジ萌え
姐さんありがとう。
醜くて美しいベイダーテラエロス
>>636 反省なんてなしで!
凄いよ上手いよ。この二人の関係が見事な萌えSSになってるよ!
そして帯への
>何をやったって、どんなことが起きたって〜
のくだりにもまた禿しく萌えますた。
>>636 やっべ、激エロス。暗黒師弟はなんか常にたばかり合いで、
なおかつ米打ーが根っから屈服してるんじゃないあたりもう(;´Д`)ハァハァ・・・
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 某所某スレの金田一×サボネタ。
| さすがにがっちゅんはないんだって。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 妄想ハッピーエンドだって?
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
またここへ足を運んでしまった。
季節は夏から秋に変わって、海の色もあの日とは少し違う気がする。
彼はMDを取り出し、イヤホンを耳に当て、再生ボタンにそっと触れた。
そのまま少しだけ力を入れたら、あの曲が始まる。
けれど静かに目を閉じると、イヤホンを外した。
不思議な2週間だった。
何も語らなくなったサボテンと、薄くなって消えかかっている手首の傷。
あれは本当にあったことだったのか、自分でもわからなくなってくる。
でもはっきりと覚えている、あいつの声。
「仙人掌マン」
いやにリアルに聞こえる。
忘れるなといいたいのか。
「仙人掌マン」
背中がぞくりと震えた。
そしてあの日と同じように、ぽんと背後から肩をたたかれた。
ありえない。そんなことはありえない。
だってサボテンは今家にある。
それでも恐る恐る振り返ると、見知らぬ男が立っていた。
笑顔を見せるその男が、ゆっくりと口を開く。
「…ただいま」
知らない男は、よく知っている声ではっきりと言った。
頭の中に直接響く声ではない。
ちゃんと聴覚で認識している。
事態を把握しきれずに呆然としていると、男の笑顔がいぶかしげに曇った。
「…わからない、か?」
あわてて何度も首を横に振った。
「泣くな」
「泣いてない」
目尻を拭おうとした彼の手首を、制するように男の手首がつかむ。
そのまま仰向けて、かすかに残る傷を軽く指でなぞった。
「それは、あの歌か」
彼の手の中のMDを示して、男が問いかける。
「そういえば、まだ歌を聞かせてくれる約束…」
「そうだったな」
「女の子は…」
「…おいおい話していく。それよりも」
言葉を切って、男は彼の目をじっと見た。
何かを導き出そうとしている目だ。
彼は、あの7月の終わりの日に、もしもその日が来たなら必ず言おうと思っていた言葉を思い出す。
「おかえり…金田一」
男はもう一度、あの声でただいま、と囁いた。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 妄想っつーか願望っつーか
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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いやもうほんとごめんなさいごめんなさい2日間悶々としてたんです。
あれがネタでもマジでもかまいません、あれの正体が何だったのかもたいした問題ではないのです。
ただ今は妹さんが801板住人でないことを祈るばかりです。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 日曜朝の闘う船体 金黄(光×シバサ)だモナー
|
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| エロ無しだカラナ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ シリキレ ッポイゾゴルァ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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1/5
「うーん…」
晴れた夏の日、小図家の魔/法部屋から光の声がする。
五/色の魔/法使い達の成績簿を付けている最中なのだ。
「やっぱりシバサは想像力が足りないかなぁ」
僕、光が小図家に魔/法の先生として居候をするようになってから
毎日様々なテストを繰り返して5人の生徒達の適正を計ってきた。
次男のシバサは頭脳明晰、魔/法力もそこそこあったけど、
どうにも性格が現実的な為か想像力が足りないようだね。
小図家唯一のツッコミ役で、その冷静な判断力は必要不可欠なものなんだけど、
魔法で物事を思い描く通りに動かす為には想像力ってものが逐一付いてくるんだよね。
「さて、どうやって想像させようかな。」
想像力、か。
…恋でもしてくれれば話は早いんだけどねぇ…
人を好きになった人間の想像力って、凄まじいじゃない。
物を見ては考え、言えば考え、聞いては考え、触れては考える。
小図家のほかの4人はそれぞれに恋の話がチラホラ見えるけど、
シバサと来たら「女にうつつ抜かしてんじゃねぇよ」なんて一蹴してしまうもんだから。
「お年頃なのにねぇ…」
2/5
「今日のメインディッシュはーーーー!!ぁ兄/貴サラダだっ!!!」
「今日のっつーかいつもだろ。」
朝食を取る小図家の面々をジッと見つめる。
朝からハイテンションの一家の大黒柱、巻都お兄ちゃん。
やっぱり朝はビタミン取らなきゃねーと持ってきた側からつまみ食いの放課。
お母さんの代わりを勤めようと皆にご飯を配る働き者の裏羅。
今起きたばかりと言わんばかりの寝ぼけ顔の貝。
そして…
「なんだよ。」
ジッと見つめる僕の視線に気付いたシバサが怪訝な表情になった。
んー、一応、聞いておこうかな。
「シバサ、君には好きな子とか居ないのかい?」
途端、お兄ちゃんと貝が盛大に牛乳を吹き出した。
慣れている女性軍は器用にサッとご飯を避難させたようだ。
僕は少し席が遠かったから無事で良かった。
「いきなり何言ってんだよ光先生っ!!」
「そ、そうですよ先生、物事には順序ってものが」
「順序的にはあってるよ巻都兄ちゃん」
「そ、そうか。じゃなくて、つまりだな、」
なんでそんなに焦るかなこの兄弟は。
「きったねぇな!!っていうかほんといきなりすぎっだろ!」
「それで…居るのかい?」
一斉にほかの兄弟と僕の5人の視線を浴びたシバサは居心地が悪くなったみたいで
「んなもんどうだっていいだろ!」
と苦し紛れにそう吐き捨てると、やや牛乳のかぶったサラダにかじりついた。
3/5
「僕ちんも知らないでござりますです〜」
「そうか…」
5人の様子を普段から見ている万ドラ棒やに探りを入れてみたけれど、ネタはあがらない。
やはりシバサはまだ恋をした事が無いのかもねぇ
じゃあ、してもらいましょうか。恋!
「シバサ、君に宿題だよ。…僕に恋をして。」
「「「「「はあああああああああああああああああああ???!!!」」」」」
兄弟5人の声は綺麗に揃った。やっぱり兄弟だねぇ。
「ったく何考えてんだあの人!」
「ていうか目的がわかんねーよなーチィニィが先生に恋って…」
「でも宿題はちゃんとやらなきゃダメよ、シバサ。貝、夏休みの宿題やってるの?毎日やらなきゃダメなんだからね。」
「あーーー毎日なんかやってられるかよ!!夏休みの前半は遊ぶためにあるんだってチィ姉!」
一度姿を消し、5人の様子を見ていた。
お兄ちゃんは錯乱気味に畑に出て行ってしまった。
放課は楽しそうに出掛けていった。デートかな?
しばらくすると、裏羅と貝もドタバタと各々ほかの部屋へと行ってしまった。
一人魔/法部屋に残ったシバサから溜息が聞こえる。
少し、説明してあげた方が良さそうかな。
4/5
「悩んでいるようだね。シバサ。」
気配も無く突然響く声にびっくりしたんだろう、まん丸の目でシバサが振り返った。
「光先生…ていうか誰のせいだよ」
まん丸の目はすぐにすわった目に変わった。
ふん…怒ってるねぇ。
「別に本当に恋しなくていいんだよ。恋しているつもりになってみるんだ。」
「つもり〜?…ていうか男同士でそんな事つもりでもできっかよ。」
「それもね、それなら僕か君が女性だと思ってみればいいんだよ。」
「なこと余計できっかよ」
「それができるようになるための宿題なんだよ、シバサ。」
「意味わかんねぇよ…なんで恋なんだ?」
「恋っていうのは一番想像力が働くものだからね。」
「ふーん……あっ想像力?あー、そういう事ッスか?」
頭の良いシバサは全てを理解したようだ。
僕への尊敬度があがると語尾が少し丁寧になるのかなぁ?
答える代わりにシバサを見て微笑した。
「ふーん!そういう事なら。じゃあ、今からスタートします。」
そう言った後、シバサの顔がだんだん朱に染まる。おや〜?
「あのさ、今からスタートとか言っちまったけど…まだ全然無理だから。」
言った後でハッとしたんだね。
なるべく無表情に頷いておいた。
今笑ったりしたらきっとこの子は機嫌を損ねてしまうからね。
5/5
「少しづつね。僕に何かして欲しい事があったら遠慮なく言うんだよ?」
ああ、と言いながらシバサは目を泳がせた。
もう目をあまり合わせようとしない。
なんだ、素質はあるじゃない。まあまだ照れてるだけだろうけど。
皮肉屋だけど、シバサはかわいい所があるよね。
つい、ポンポンと頭を撫でると、シバサは下を向いた。
うん、この雰囲気は結構いいと思うな。
よし、じゃあもう少しお膳立てしておいてあげようかな。
シバサの手を取って、そのまま握った。
「あ、ありえねぇ」
「恋人繋ぎの方がいいかい?」
「全然無理。」
シバサはうつむいたままだけど手はほどこうとはしなかった。
頑張ってねシバサ。
…僕も少し楽しみだな。
その後一時間ほど、二人何を話すでもなく手を繋いでいた。
____________
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 中途半端で悪かったカラナ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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492KB なので次スレをたてないと危ないと思う。
>>644-650 うわああビバ中途半端!(褒めてます)
素質ありありなシバサちんに禿げ萌え…ああもうどうしたらorz
>>641-642 目から汁が…。・゚・(ノД`)・゚・。
こんな結末を激しくキボン。帰ってきてくれよ金田一…
656 :
風と木の名無しさん:2005/08/03(水) 02:31:22 ID:sQ/3IR2B
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| 宇美笊 部所×長沢だモナー
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 微妙に伏せてるカラナ
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ソレデイイノカ ゴルァ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
「部所さん! しっかりして下さい! 部所さん!」
朦朧とした意識の中で、救急車に叫びながら乗り込んでくる長沢の声が聞こえた。
明りを落とした病室の、ベッドサイドの灯りが長沢の顔を照らす。
相変わらずの大きい目が、食い入るように俺の顔を覗き込んでくる。
口元も大きいから、こいつの顔はいわゆるかわいい顔にはならねぇんだな。今更ながらのことをぼんやりと考えていると、突然突き上げるような感情が俺を襲った。
長沢、お前が巻き添えにならなくて良かった。
「俺のために、辞めるんですか」
「そうだ」
海へ飛び込む瞬間の、解放された精神。昂揚した感情。俺がこの仕事についているのは、ただこのスリルのためだったのかもしれない。
人命を救助するという崇高な目的は二の次として。
もっと先へ、もっと奥へ、もっと行ける、もっともっと。
今までは良かった。無事に遭難者を救助出来た。運が悪ければ自分が事故に遭う。今までのバディは、ちゃんと俺を置いて逃げることが出来た。
しかし、長沢、お前は。
2/3
「俺が死ぬのはいいんだ。お前が死ぬのは困る」
「なに言ってるんですか、部所さん、俺、ちゃんと危ない時には逃げますよ」
無理矢理に作ったような笑いが長沢の頬に張り付いている。
「お前は俺を置いて逃げないよ」
くしゃりと長沢の顔が歪み、奴の冷静さを保っていた声が、泣き声に変わった。
「辞めないで下さいよ、部所さん! 俺、あなたを尊敬してるんですよ!
大好きなんです! ずっと一緒に潜りましょうよ!」
長沢がすがりつくように、俺の病院着を握りしめてくる。
ああ、俺もだよ、俺もお前のことが大好きだよ。愛してさえいるよ。
でも、駄目だ、長沢。お前のあのご両親を嘆かせるわけにはいかない。深い愛情で
お前を育ててきたのだろう。お前はまだ若く、そしてあのご両親に似て情の深い、
優しい男だ。俺と一緒に潜っていれば、いつか俺はお前を巻き添えにしてしまうだろう。
俺は目をつぶって、長沢から顔を背けた。
泣くな、長沢。
いや、泣け。
泣いて、俺のことは諦めろ。
バディのことを忘れることは出来ない-----どんな短い期間の相棒だったとしても、
バディとはそう言うものだ。長沢、だから、諦めろ。
3/3
退院後、部所は長沢に最後の挨拶もせず艦を降りた。
主のいないロッカーの前に立つと、寂しさがせり上がってくる。長沢はゆっくりと
腕を伸ばし、ロッカーの扉を開けた。
棚に何か一つだけ残っているのに気がつき、そっと手に取る。
トランプだった。部所のトランプ。裸の外国人女性がにっこりと笑ってポーズをとっている。
このトランプで何回遊んだろう。げらげら笑って遊びに興じた夜を思い出して、長沢は
ふっと笑みを浮かべた。
これを置いていくなんて、部所さんらしい。
それから長沢は、込み上げる嗚咽を押さえきれず、声を殺して泣いた。
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| | | | ageてしまった…。
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ドラマ初見で大ハマリ
| | | | ピッ (・∀・;) 読みづらくてゴメン
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
>>640 もうサボテンスレにこないでくれ
サボテンマンと金田一をそんな目でみる奴は
∩
>656
( ⌒) ∩_ _
/,. ノ i .,,E)
./ /" / /"
./ / _、_ / ノ'
/ / ,_ノ` )/ /
( / GJ! GJ!!
ヽ |
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>>656 うおー、GJ!GJ!
別書かっこいいよ、ナガツマかわいいよ!
ありがとう!
書けるかな?
残り1kbか。
…。・゚・(ノД`)・゚・。
ノシ
規定kb越えるとデータが破損することがあるので以下は次スレにてよろ。