腐女子向け童話「801穴の伝説」
その2
伝説の薔薇
昔々あるところに王子様がいました
王子様は美しいものが好きでした。とりわけ花を愛でていました。
お城の温室にはたくさんの薔薇の花が季節を問わず咲き乱れていました
だけど王子様はもっともっと美しい薔薇を見たいと思いました
「今まで見たことも無いような美しい薔薇の花を咲かせたものに褒美をとらせる」
そのようなおふれが国中に出されました
国中の人々は一生懸命育てた薔薇を持ってお城に行きました
だけどどの薔薇も王子様には見飽きた美しさでした
冬が来て、お城に薔薇を届けるものはいなくなりました
王子様の温室の薔薇も咲かなくなるほどの寒い冬のこと
一人のこじきが城の入り口にたどり着きました
「汚いこじきよ、早々に立ち去るがいい」
門番はこじきを追い返そうとしましたが
そのこじきは凛とした眼差しで言いました
「王子様に、薔薇をごらんにいれるために来ました」
しかしこじきは何も持っていません
「でたらめを言うな!立ち去らぬと殺すぞ!」
門番がヤリを振り上げたとき、通りかかった庭師が言いました
「こんな冬に薔薇を・・・見せると言うのだから通してやったらどうだ」
「しかしこの者は・・・」
「温室の薔薇が枯れてしまい、王子は花を欲しがっておられる。通してみよ」
こじきは城に通されました
王子様は花と聞いて1も2も無く飛んできて、ぜひ謁見したいと言いました。
しかしこじきは家来たちともめています。
「私の薔薇は王子様と二人きりでないとお見せ出来ません」
「そんな事を言って、武器でも隠し持っていて王子を殺めるつもりだろう」
「いえ、私は何も持っていません。このとおりです」
こじきは汚いぼろぼろの服をするりと脱いで見せました
「しかしそれでは、薔薇はどこにあるのだ」
「私が薔薇なのです」
そこにしびれをきらした王子様がやってきました
王子様はこじきを一目見ただけでその瞳の美しさに惹かれました
「私の部屋に通せ」
そしてこじきは王子様と二人きりになりました
「お前の薔薇はどこにあるのだ・・・見せてくれないか」
「はい、王子様」
こじきは服を脱いで王子様のベッドに横たわりました
そしてゆっくりと足を開きます
そこには美しい紫色に輝く、大輪のアナルローズが咲き誇っていました
「おおお!!」
王子様は思わずその花弁に口付けました
花弁の中から甘い蜜が流れ出し、王子様の唇を濡らします
「なんと甘美な・・・この世のものとは思えぬほど妖しく・・・美しい・・・」
「王子様・・・来て・・・」
そして王子はこじきのアナルローズを心往くまで味わいつくし
二人は男同士でありながら深い絆で結ばれました
この国の伝説にはこういう話があったのです
「その者・・・寒き冬の日に大輪の薔薇を咲かせる
紫の薔薇はこの国を大いなる繁栄に導くであろう」
やがてこじきは男でありながらめでたく妊娠し
アナルローズ=伝説の801穴から玉のような男の子を産み
王国はその後もずっと栄えていきましたとさ
おしまい