そんな作家に三行半・読者からの絶縁状スレ 第6通目
デスノートネタバレにつきコミックス派の人は注意。
始めは、何て厨くさいマンガだと思っていました。
幼稚な設定。血の流れない殺人シーン。
しかし大量殺人鬼となった主人公が罪のない捜査員を
冷然と殺した時、初めてこのマンガに血が通った気がしました。
そして始まった天才探偵との直接対決。
表向き和やかに接しながら、
一触即発の壮絶な心理戦を繰り広げる二人の関係は、
ラブラブカップルとは全く違うスリリングな萌えを感じさせました。
ですが、このマンガは変わってしまいました。
おかしいと思ったのは、殺人鬼である主人公が
保身のためとはいえ特殊能力を手放し、
天才探偵と馴れ合いを始めた頃でしょうか。
探偵の仲間を殺した主人公の手先が、
いつまで経ってもその罪に相応しい裁きを受けることなく、
ギャグ担当キャラとして生き永らえていたのも違和感の原因だったのでしょう。
別にこのマンガに勧善懲悪を求めていたわけではありません。
しかし悪党なりの信念も美学もなく、
ただ読者を揺さぶる駒と化したキャラクターには何の魅力も感じないのです。
それでも主人公さえ元に戻れば何とかなると思っていた浅はかな希望は、
あの事件で完全に打ち砕かれました。
さようなら、デスノート。
さようなら、エノレ。
いえ、ごめんなさい、エノレ。
私は貴方が死んだからこのマンガが嫌になったわけではありません。
この数ヶ月、私はじっと白ライトが黒ライトに戻るのを待っていたのですから、
同じようにもう一度、貴方の復活を待つこともできるのです。
何せ貴方は天才ですから、事前に準備して
何らかの方法で死を免れているかもしれません。
あるいはアンケートの結果次第で、超常的な力で
貴方が蘇るということも考えられます。掲載誌が掲載誌ですから。
でもまた数ヶ月後、相応の血が流れた後に
貴方が何食わぬ顔をして戻ってきたとして、
私は貴方を歓迎する自信がありません。
それどころか先週のジャンプにデスノが載っていないことに、
私は安堵してしまったのです。
もう限界です。
貴方が死んだところでこの物語が終わっていてくれればよかったのですが、
どうやらそうはならないようなので、自分の方で読むのをやめることにします。
さようなら。
どうか貴方の遺志が無駄になりませんように。