【アブーヌワース】アラビア文学で萌えよ【ハイヤーム】
1 :
風と木の名無しさん:
希代の男色詩人アブー・ヌワースやオマル・ハイヤーム、
アラビアンナイトなどイスラム文学は萌え要素がてんこもり。
萌えあがりましょう。
ごめん、ひらがなスレに続いて
アラビア文字で萌えるスレかとオモタ。
言吾 こうZAでは萌えないのか?(・∀・)
4 :
風と木の名無しさん:04/12/08 00:55:55 ID:miQJN3/B
好きな詩を投下してみる
「震える指」アブー・ヌワース(鎬 治夫 訳)
飲み友達は二日酔いが続き、指に震えがきている
右手を左手で支えてやらないと、杯を持っていられない
夜半、私が彼に杯をさすと、彼はもっと欲しがり、更に欲しがった
彼は言った。「私を落ち着かせるため、もう一杯。私はもっと欲しいのだ」
私は言った。「いいとも、何杯でも、良い酒をついであげようぜ」
これが毎夜の二人の習慣、私が余計に注ぐと、彼は更に求める
やがて倒れてしまうが、彼は知らない。大地の上に寝たか、部屋の中に寝たか
二人きりの背徳的な感じが良いと思うが。ちなみに作者は8世紀のイスラム教徒。
並みの背徳じゃあないのれす
火6タソハァハァ
アラビアってインドとかエジプトとかまぁ中東系なんだよね?
古代バビロニアとかにも男色って多かったの?
7 :
風と木の名無しさん:04/12/08 08:23:27 ID:9III9ftU
インドはさすがに中東系とは言いにくいような。
古代バビロニアはイメージじゃぁないなぁ。
旧約聖書のイメージだと背徳的な感じだけど(あぁ災いだ、災いだ。大いなるバビロンは・・・)
アラビアンナイトの中に同性愛的な逸話ってあったような(思い出せない)
>>7 インドって中東系じゃないの?
確か古代バビロンの聖書では実の父親を愛して兄弟から罰を受けた息子の話があったけど。
インドは中東とはいわんなー
インドはヒンドゥーが多いから(イスラムも多いけど)
アジアだと思ふ
インドはインド=ヨーロッパ語族だからアラブ系とはちがうわな。
中東もアジアだけど
13 :
スレ立て人:04/12/09 00:31:54 ID:VOY7T0sZ
この際、インドでも可としましょう。
ユーラシア大陸をカバーするということで。イスラム教徒もいるし。
インドの古典は守備範囲外なので、色々教えてくれるとありがたい。
14 :
スレ立て人:04/12/09 00:47:02 ID:VOY7T0sZ
ネタ投下。大作ゆえ続き物で
「小屋」アブー・ヌワース(鎬 治夫 訳)
眺めのよい高台の頂に見張り小屋がある。
そこへ登ろうとする者は滑り落ちそうになる。
太陽が横合いから照らせば、日陰がのび、
正面から照らせば、日差しがさしこむ。
我々はぐったりとしてそこに辿り着いた、
狼星が燃え盛る昼下がりの頃に。
しばし待つと、薄い陰が切れ切れにできた、
ぼろぼろの葦簾張りの屋根によって。
15 :
スレ立て人:04/12/09 00:50:54 ID:VOY7T0sZ
「小屋」続き
たちすくんでいる駝鳥のふところに、
我々は抱かれてでもいるようだ。
私は友人に若さの秘液をしぼってあげた、
香りのよい葡萄の黄色い液汁から。
若者がそれを喉まで飲んだだけで、
胸から悩みが追い払われてしまう。
16 :
スレ立て人:04/12/09 00:55:59 ID:VOY7T0sZ
「小屋」続き
夜が闇の翼をひろげたときに、私は気が若くなり、相手が美しく見えた。
私は思いつくままに面白おかしい話をして、難攻不落の相手の抵抗を和らげた。
彼は歌い、私の左腕に頬を預けた。私が求めたら、断られるだろうか。
私は彼の腰のあたりで望みを果たした。こともあろうに私のごく親しい友人を相手として。
私は酔いを呪った。酔いは恵みを与えるが、ときに恵みは君にとって重苦しいものだ。
17 :
スレ立て人:04/12/09 01:00:33 ID:VOY7T0sZ
「小屋」続き、最後。
私は富を求めたい。公正なカリフの酒友か、さもなければ追い剥ぎにでもなって。
仲間は戦いで殺された者の名を聞いても、一向に動じない、勇敢な若者ばかりだ。
さあ、アッラーの金の五分の一を奪おう、美食で腹を満たしたすべての金持ちから。
君は金が信心の助けとなることを知らないか。ただ、高潔な人は一文無しでもけちんぼうとは違うのだ。
18 :
スレ立て人:04/12/09 01:04:35 ID:VOY7T0sZ
一応、解説では、貧しいために親友を男色の相手にして
しまったことを悔い、そのために金持ちになりたいと願う
詩だそうですが。
この解説だけは萎え
ア/ッ/ラ/ーとか伏せなくていいのか?
ペルシアだったと思うけど、父親が息子のために書き残した手紙で
「知れ、息子よ。夏は若者、冬は女を愛しなさい。女と若者のいずれの性に片寄ってもならぬ」
というのがあったような。
あと王様の日記で
「見合いで結婚した妻には悪いけどあの小姓の笑顔を見ると胸がどきどきする」
とかもあったような。
なんか可愛い。
やっぱ古代ペルシアとか古代バビロンでも小姓は掘られるためにいるの?
21 :
風と木の名無しさん:04/12/09 11:20:45 ID:6aCvCYGL
こんにちは。
中世イスラーム・アラビア文学で同性愛的感情が
重要なファクターをなしているのは確かですが、
それを「やおい」のためにいじられるのは嫌う人もいます。
「そういう連中は来ないのがマナーだ」と言われるでしょうが、
せめて最初に断り書きを入れるか、
検索に引っかからない対策をして下さい。
給仕係の男奴隷は腕の毛も脚の毛もヒゲもギャランドゥも全部抜いて
化粧をして体にいい匂いの油を塗ってたとか聞いたけど…
もちろん客人への夜の接待もありで。
>>22 それってアラビアの話?
古代バビロンでも神官なんかは眉を剃って顔に真っ白な化粧とかを塗りたくってたらしいけど
24 :
風と木の名無しさん:04/12/09 22:53:25 ID:Fh2IIicq
>>22 サーキィのことかな。酒場で客の接待をした少年。
オマル・ハイヤームの訳詩では(音が似てるから)酒姫と訳されているけど、
実は男。
でも、毛は全部剃っていたなんて始めて聞いた。迂闊。
その毛は全部自分で抜いていたのだろうか。
>>19 夏は冷たい男を、冬は暖かい女を抱け、というやつでしょうか。
昔の健康の秘訣かな。→房中術?
イスラ〜ムと言えば厳しい戒律というイメージだけど、
古典を読めばむしろ乱れまくっている印象が。やはり、建て前と
本音は違うのか。
>25
手紙ではなく『カ〜ブ〜スの書』というセルジュ〜ク朝時代の君主が
息子に残した道徳書でした。
他にも洗顔の時タオルを出してくれた小姓にときめいてしまった王様の話とか
男奴隷とヤる時の尻の向きがどうとかあったような。
こんなことばかり覚えている私って_| ̄|○
そうか、道徳の一環としてヤる時の尻の向きまで覚えねばならなかったのね。
君主が・・・
セルジューク・トルコと言えば元遊牧民だから、花実を解さぬ戦士ども、
と思っていたら結構風流でしたのね。
男娼ってそんなに当たり前だったのか。
『カーブースの書』=>確か、岩波文庫でカイ・カーウースの書とか
いう名前で出てましたよね。今度読んでみよう
いつの時代も小姓はヤラれまくる運命なの?
29 :
風と木の名無しさん:04/12/10 12:33:55 ID:jYHXFuoJ
そういやサーキィって作家のサキのペンネームの由来だと聞いたことがある
30 :
風と木の名無しさん:04/12/10 14:42:02 ID:mY3W6tMg
サキは大英帝国の鬼っ子らしくオリエントとインドに憧憬を抱いていたからね。
小姓掘りまくりが好きなら「金瓶梅」がイイよ。
女ともヤルのが嫌いな人には合わないけど、小姓も男もやりまくりだし。
でもここじゃスレ違いか。
スレのいちおーの守備範囲はイスラム教徒?それともオリエントの香りってとこ?
ギルガメッシュ叙事詩はダメでつか?
主役のギルガメッシュと親友の悲しい悲恋に萌たのですが
32 :
風と木の名無しさん:04/12/11 00:24:16 ID:yVK/urVA
ギルガメッシュ叙事詩と言えばかつて何かで読んだ漫画を思い出す。
ええと〜、名前が出てこない。内容は覚えているんだけど。
やはり、男の友情は互いに戦うことで生まれるんでしょうか。
その親友は本来、ギルガメッシュを倒すために生み出されたはず
なのに、あっというまに親友化してしまった。
ギルガメッシュってバビロニアの神様だっけ?
確かギ/ル/ガ/メッ/シュはエ/ン/キ/ド/ウとの友情を重んじて
イ/シュ/タ/ルの誘惑を蹴るんだよね
イ/ス/ラ/ム以前の神話でも桶なら古代エ/ジ/プ/トネタ投下
新王朝時代に成立したとされるホ/ル/スとセ/トの争いの話で
セ/トが、甥であるホ/ル/スと同じベッドで寝て
モノにしようとしたという記述があります
神話学の授業で、テキストに載っている神話は全部読ませようとしたくせに
この話だけ、わざとらしく忘れた振りをした教授の表情が忘れられません
アラビア文学の範囲がずいぶん広くなったね
イシュタル(イナンナ)の愛を拒絶した事を怒ったイシュタルは大きな獣を送って、ギルガメッシュの街を壊そうとするんだけど、
ギルガメッシュとエレキドゥが協力して獣を殺す。
でもその行為が、神への反旗と捕えられて、
ギルガメッシュの身替わりにエレキドゥが殺されてしまう。
エレキドゥを失った時のギルガメッシュの落ち込み具合が物凄くて、
愛するエレキドゥをどうしても諦め切れず、
彼を生き返らせる為に旅に出る辺りに萌えた。
ギルガメッシュってシュメ−ル文明(非アラブ系)の頃の
ウルクの実在の王様なんだよね。シュメールの後にアッカド、
バビロニアと後世に伝えられたらしぃ。
シュメ−ル文学だけど、後にアラブ系のアッカド人とかバビロニア人が広めたから一応アラビア文学かも。
そういえばイシュタルの子とかいう美少年がオッサンにレイプされる小説があったな。
>>37 ギルガメッシュって親友エンキドゥを生き返らせるため、じゃなくて
親友の死に様にショックを受けて、俺もいづれはああゆう風に死んでしまうのだ、
と世を儚んで永遠の命を求めに旅に出たんではなかったんでしたっけ。
萌え、というより、人はいずれ死ぬ、という命のテーマに感動した記憶があります。
水を差してすまん。
>>35 アラビア文学だけでは、ネタが少ないよね(っつーか私が知らないだけか!)
スレ主?さんの投下した詩2片には萌えたので、もっとネタを教えて頂ければ。
それでスレとして検索対策するん?それとも自己判断で?
スレ主殿ご指示ヨロ
42 :
スレ立て人:04/12/11 23:31:37 ID:9zdd0wls
塾考しましたが、自己判断にお任せするということでお願いします。
確かにイヤな人はいるでしょうが、ナイーブな人はこの板にはあまり来ない
と思いますので。一応検索避けは推奨ということで。
もし、イ/ス/ラ/ム/教徒の方がいたらごめんなさい。でも、私は異教徒ではありますが
ア/ッ/ラ/ーそのものには敬意を持っており、侮辱するつもりはありません。
ア/ッ/サ/ラ/ー/ム/ア/ラ/イ/ク/ム あなたの上に平安がありますように
43 :
スレ立て人:04/12/11 23:54:25 ID:9zdd0wls
ネタ投下
萌え度は高くないが、酒姫(サーキィ)がらみということで、
オ/マ/ル・ハ/イ/ヤ/ー/ムの4行詩
夜は明けた、起きようよ、ねえ酒姫
酒をのみ、琴を弾け、静かに、しずかに!
相宿の客は一人も目がさめぬよう、
立ち去った客もかえって来ぬように!
酒姫の心づくしでとりとめたおれの命、
今はむなしく創世の論議も解けず、
昨夜の酒も余すところわずかに一杯、
さてあとはいつまでつづく?おれの命
44 :
スレ立て人:04/12/12 00:00:43 ID:tkU2y8TB
続
バグダードでも、バルクでも、命はつきる。
酒が甘かろうと、苦かろうと、杯は満ちる。
たのしむがいい、おれと君と立ち去ってからも、
月は無限に朔望をかけめぐる!
愛しい友よ、いつかまた相会うことがあってくれ、
酌み交わす酒にはおれを偲んでくれ。
おれのいた座にもし盃がめぐって来たら、
地に傾けてその酒をおれに注いでくれ。
イスラムっていうと生きながら火に焼かれてって本を思い出すな
オ/マ/ル・ハ/イ/ヤ/ー/ムって、ウマ/ール・拝ヤーンと同一人物かな?
ウズベキスタンでこの人の名前がついてる赤ワインを飲みました。濃厚だった。
詩人だと聞いてはいたけど、こんな詩だったのか。モエ。
オ/マ/ル・ハ/イ/ヤ/ー/ムと言えば、
高校の時に担任の先生が大絶賛していたのを思い出す。留バイヤート。
まあ、素直に感動した。無常観というか、透明な悲しさというか、
でも萌えというよりは、やっぱり(普通に)感動するタイプだったなぁ。
数字板に出るとは思わんかった
>>46 ウズベキスタンではウマ/ール・ハ/イ/ヤーンって言うの。ウズベキスタンってイスラムだったっけ。
48 :
46:04/12/13 00:57:01 ID:D+RQCBEn
>>42 言い忘れた。ワーアレ/イクム・アッサ/ラ/ーム。
紹介してくれてる「小屋」はどこかで読んだ事があるんだけど、どこだったか…
腰のあたりで望みを果たしたらへんに覚えがある。
>>47 歴史あるモスクはみやげ物売り場、お酒も普通に売られてるけど、一応。
急ソ時代になんちゃってイス/ラムになったみたい。
当時機能してた神学校は一つだけで、女人禁制。
昔のエネッチケスペシャル「絹道」で内部の映像流してたけど、当然口髭生やした
見た目オサーンな方々ばかりで、美少年萌えとは程遠かったです。
ルバイヤートと言う言葉を最初に読んだのは、アルスラーン戦記だったな。
今度図書館で借りてきます。
ぶっちゃけイス/ラムって体毛薄い美少年いるの?
剃ってるんだろ。
>37
細かいことのようだが、アッ/カド人バビロ/ニア人を「アラ/ブ系」はもにょるな。
「セ/ム系」がよろしいかと。
これだけではなんなので、文学じゃないけど
h
ttp://www.tabiken.com/history/doc/Q/Q151R100.HTM ●ブワイフ朝 ブワイフちょう
932〜1055 イラン南西部からイラクにかけてを支配したイラン系のシーア派王朝。
カスピ海南西岸の山岳地帯に住んだ山岳民ダイラム人の族長ブワイフを始祖とする。
ブワイフの3人の息子はジャール朝に仕えて勢力を伸した。
(中略)
アフマッドはさらに近隣を征圧し,945年,バグダードに進出した。
カリフ,アル=ムスタクフィ(在位944〜946)は3兄弟の実績を認め,
兄のアリーにイマード=アル=ダウラ(国家の支柱),
次兄ハサンにルクヌ=アル=ダウラ(国家の柱),
弟アフマッドにムイッズ=アル=ダウラ(国家を強力にした者)の称号を授けた。
彼らは実力を喪失したカリフを偶像化し,アミールまたはマリク(ともに王の意)と号してイラン・イラクを統治した。
こののち,カリフの権威はますます低下し,単に将軍たちの傀儡にすぎなくなった。
で、兄アリーの息子イッズの王位を、次兄ハサンの息子アズドが奪おうとして争うんだが、
ある時イッズの寵愛してた小姓(トルコ系美少年)をアズドが奪い取った。盗られたイッズの悲しみは深刻で、
食事も喉を通らなくなり、一切の面会を断って、毎日泣いている有様となった。
小姓を返して貰うため、二人の美しい女奴隷(一人は琵琶の名手)+金貨10万枚を提供すると申し出るのだが、
その交渉の使者に
「それでもまだ先方が、あの子を返したがらぬようなら、何なりとそちが適当と思うものを、加えてよろしい。
遠慮にはおよばぬ。わしは、あの子を取り戻すためならば、この大地の果てまでも行くつもりでおるのじゃ」
とまで言うのであった。それでアズドも小姓を返してやったそうである。
結局イッズはアズドと戦って敗れて殺されるが、その小姓がどうなったかは資料に書いてなかった。
やっぱ小姓って美少年が多いの?
つーかアラブ系とセム系って人種的にどう違うの?セム系の方が色白とか?
えちおぴあ
サーキィ=酒姫って名訳だよね。
57 :
55:04/12/15 22:59:11 ID:gK8S4Tdf
リンク先に飛ぼうとしたら何故か飛べない、スマン。
クリックじゃなくて、アドレスを直接入力するとリンク先へ行けます。
中東にも金髪っていたの?
>>58 イラン人(ペルシャ人)はア−リア系ですよ?
>1
アラビア文学とペルシャ文学は違うんだけどわかってる?
イランはイスラームだけどペルシャ語が主流だからアラブには含まれてない(アフガンなんかと同じ)。
ルバイヤートはペルシャ文学ってのも調べればすぐわかる常識。
>58
位置関係見るとわかるけどコーカサスと縁が深いから
いつの時代もいることはいただろけど、
あの地方はもともと人種的なくくり方が難しい。
セムとかの「語族」のくくりのほかに
民族文化や宗教的なくくり方もあるしそれが入り組んでる。
ユダヤ文化の担い手が旧約の時代のヘブライ人の子孫じゃなくて
東方ロシアのアシュケナージみたいなもん。
>>59 そもそもアーリア系ってヨーロッパ人っぽいのかアラブ人っぽいのかどっちよ?
NHKの紀行系とか見てて、
中央アジアで「この辺はイラン系」なナレーションが入った町の人たちは
凄い勢いでヨーロッパっぽかった。
髪・肌の色じゃなくて顔立ちがね。
漏れは>60じゃないけど、アラビア文学とペルシャ文学は確かに別物だ。
その違いはアラビアンナイトとシャー=ナーメを両方読んでみればよくわかる。
前者は「その後は登場人物たちは長生きしてアッ/ラーに召されましためでたしめでたし」、
後者は「何千年何百年生きしたって結局死ぬのさー…鬱」
で、>60も言ってるけど、あの辺りを人種・語族・民族・文化・宗教などで括ろうとすると
キリがないことになるので、個人的意見としては「中東イスラム圏の文学」くらいがよろしいのでは
ないかと。まぁだいたい東はイランから、西はトルコ・パレスチナ辺りまでの「地域」で。
インド・ユダヤ・エジプトに関しては柔軟対応で。
ついでに小ネタ一つ。
ゾロアスター教の地獄に男色の罪で堕ちると、蛇が肛門を出入りする罰が待っている。
それは罰になるのかどうかが微妙(w
案外よかったりしてな!
まーなんつか、くくりは難しいよね。
エジプトあたりはひとまとめにされると自分はどうにもひっかかるし。
>>62 つまり古代バビロニアの人達は白人っぽい顔立ちだったわけ?
細かい話をすると、人種的な系統が分からない民族が混じってるからややこしくなってるんだよね。
ペルシャ人はア−リア系、つまりドイツのゲルマン民族と同じ系統なんだよね。
だけどそのペルシャ人が長く留まっているイランの辺りは、当然セム民族も多く居たから、混じっていて当然。
だけどそのセム民族達が来る前は、シュメ−ル人が多くいたけど、このシュメ−ル人の系統が全く分からない。
でもセム系のアッカドに征服された時仲良く共存していたから、
かなり混じってるだろうし。
そしてイランの辺りも、ペルシャ人が来る前には、エラム人と言う、
これまら民族系統不明の人々が沢山住んでいたから、ここも当然かなり血が混ざってるだろうし。
おまけにバビロニアやアッシリア等(共にセム系)のすぐ北には、ヒッタイト人達が住んでいて、
彼等はインド−ヨ−ロッパ語族とされているけど、民族的にそうだった訳ではないし。
色々民族が混ざると、今の中東の典型的な濃い顔になるのではないかと。
長くてすまそ。
カルデア人ってヨーロッパ系?アラブ系?
>>68 あのイラクの美術館の惨状をニュースで見た時は泣きました。本気で・゚・(ノД`)・゚・ 。
サダムは歴史が大好きだったから(特にバビロニアがお気に入りだったかな?)、
自国の文化や遺跡等に関しては、管理を怠る事は無かったんですよね。皮肉なもんです。
話題がずれて来ちゃったので。
中東近辺特有のあの独特のひらひらとした白い衣装。
ニュースでも見ますが、あれが凄い萌なんですが私だけですか?
めくりたくなる…。
めくってもその下にまた布がある、に10万ディナール
>>43 >>44 スレ主どの。見事な編集ですね。
酒姫→酒姫→君→愛しい友よ ですか。
謎めいて切ない構成はジンと来ます。
>>71 アラブの民族衣装を纏った気高い男達をご覧になりたいなら、
映画「アラビアのロレンス」はお奨めです。
ロレンスはアラブ人ではないですが、主演のピーター・オトゥールは
本当にお美しく、ひらひらした衣装がすごく似合っています。
残された写真を見ると、実際のロレンスも実にいい男ですけども。
また、アラブの王子様ファイサルどのも活躍しており、ロレンスとの熱い
男の友情を見せてくれます。
う〜ん。映画はどう見てもスレ違いですね。スマソ
>>73 GJ!
なかなか爽やかなイラク青年…って、サダちゃんですか!
今でも割とハンサムだと思ってたけど、昔っから整った顔してらしたのね。
やっぱいいなぁ。ひらひらの服。
剥いても剥いてもまだ布があるのか…。ロシアのお土産みたいでつね。
23歳の頃は爽やかだったんだね
77 :
スレ立て人:04/12/18 23:52:51 ID:wYY5ICs0
>>60 様
すんません。漠然とは違うと知ってはいたんですが、ひたすら
ア/ブ/ー・ヌ/ワ/ー/ス!Love! でスレを立ててしまったんで、スレでは
一緒くたにしてしまってました。勉強し直しますです。
スレの主旨は中近東古典文学としても良いような。現にそうなっちゃってる
みたいだし。ま、イ/ス/ラ/ー/ム文化もそれに先行した”最古の文明”の遺産が
あってこそだとは思いますし。
>>62 様
オ/マ/ル・ハ/イ/ヤ/ー/ムは典型的なペルシャ文学ですね。
ア/ブ/ー・ヌ/ワ/ー/スは判断に迷います。アラブ語詩ですけど、精神的には
混合しているような気がします。
>>73 様
驚きました。若かりし頃はみな高い理想を掲げて走っていたんでしょうね。
年の取り方には気をつけねば。
関係ないけど、最近のアメリカ政府は大嫌い。ブッシュよお前も裁かれよ。
ただ、イラクには平和を。
甘いかなぁ〜
古代バビロニアの人と今のイラク・イランの人達は人種的に顔立ちとか違うの?
79 :
風と木の名無しさん:04/12/19 00:49:04 ID:KnUSdRdO
ギルガメッシュ叙事詩を読んだ時に、アラビア語の勉強は
叙事詩の解読のために無限に有益である、と学者の人が書いてた。
アラブ語って古代語に似てるみたい。
以外とバビロニアとアラブは同系統なのかも
古代語って象形文字?
新バビロニア王国時代の人種はどんな感じだったんだろう
身体的特徴としての「人種」というのがすこぶる近代的な概念であるし、
古代人についてそれを云々すること(人種から推測してどんな顔立ちだったかなどなど)
がほとんど不可能なことだと思われ。
セム系・アーリア系というのも言語・宗教の共通性から割り出された概念であるし。
わずかに残る図像・文献の中の「美意識」から、彼らがどのような
身体的特徴を美しい・ブサいと思っていたかを推測するしかないと。
>>81 某ダ/ル/ビ/ッ/シ/ュ君は日本人・イラン人のダブルですな。
とりあえず古代でも肌の色が白ければ白いほど美しい人だと思われたんじゃないかな
87 :
風と木の名無しさん:04/12/22 01:24:01 ID:PBRs1N2/
>>86 21歳以上でござんしょ、解説ぐらい目を通しましょうよ。
88 :
風と木の名無しさん:04/12/25 00:55:58 ID:Gt4L7cg3
ageてみよう
89 :
風と木の名無しさん:04/12/25 00:57:55 ID:MWs26kYE
91 :
スレ立て人:04/12/28 16:05:04 ID:UjLVGfff
ふぅ〜。仕事納め。
やっぱり中近東の古典では難しかったですか。立てた本人が言うのもなんだが、寂れている
>>90 何か中国の絵のような雰囲気なのですが
92 :
風と木の名無しさん:04/12/28 16:08:11 ID:QXtj/XwC
d
93 :
スレ立て人:04/12/28 16:18:54 ID:UjLVGfff
ネタ投下。私の愛するアブ/−ヌワ/−スの詩より
「ウンム・フサイン」
・・・前半略・・・
彼女は言った。「ディナール貨のようにすべすべして、
瞳のうるんだ少年が代わりではいけないかしら」
彼女は連れてきた、顔は満月のように輝き、
鼻声で、柔肌で、尻のむっちりした少年を。
私は金持ちでなく、貧者としてそこを出た。
200ディナールをつぎ込み、破産して。
酒家の少年が別れ際に言った。
酒のために無一文となった私に。
「行いがよければ、どこでも堂々と歩けますよ」
私は彼から去った。去るときには尾羽打ち枯らして。
END
94 :
スレ立て人:04/12/28 16:21:41 ID:UjLVGfff
この人はいっつもこんな事ばかりしています。
この詩は妙に相手の少年の描写が直接的。
>酒家の少年が別れ際に言った。
> 酒のために無一文となった私に。
>「行いがよければ、どこでも堂々と歩けますよ」
ここが特に素敵ですね。
幼いような美少年の唇から賢者の箴言が。
情景が目に浮かびました。名訳です。
何かで読んだのですが、アラブの詩人は魔物(ジン)が憑いた
狂人(マジュヌーン)で、彼らが詩を詠うのは何かが降りているせいだと
考えられていたとか。本当ですか?
ペルシア詩では忘我や恍惚のメタファーとして酒や狂気の愛がよく出てきて、
それは神秘主義的な意味合いがあるそうですが、
いっそリアルの方が面白いと思ったりもします。
アラブ詩ではどうなんでしょうか?
ちょっと資料引っ張り出してくるのがめんどいんでウロ覚えだけど、
>アラブの詩人は魔物(ジン)が憑いた
>狂人(マジュヌーン)で、彼らが詩を詠うのは何かが降りているせいだと
>考えられていたとか。本当ですか?
ほんと。アラブの「詩人」ってのは旧約の預言者みたいな感じ。
なんかもう本人の意志とは関係なく
いつでもどこでもひっくり返って痙攣するんだったかなんだったか、
とにかく大変な状態で言葉が出てくるらしい。
資料引っ張り出してみたらこの辺なかなかに萌であったのでうpってみる。
さて、ジャーヒリーヤ時代(アラビア半島のイスラム以前時代)の俗信におけ
るジンと詩人の結びつきには、かなり興味深い側面がある。ジンは生まれつき
気まぐれないたずら者。だがそれでいて、なかなかの気むずかし屋であり、ま
たそれなりに忠実なところもあった。ジンは誰にでも霊感を与えるというわけ
ではなかった。個々のジンにはそれぞれの特殊な好みがあって、その好みに従
って人を選んだ。
これと思う人を見つけると、ジンは不意に飛びかかり、地面に叩きつけ、胸
の上に馬乗りになって、いやでもその人を自分の言葉の代人にしてしまう。こ
こで初めてその人はそのジンのいわば専属詩人になるのだ。つまりこの経験は
その人にとって詩的世界への入所式のような儀礼的意味のある事件なのであっ
て、こういう経験をまだしたことのない人は正式な意味での「詩人」ではない。
こうして一旦成立したジンと詩人の関係は、まるで恋人同士の関係のように
親密なものであって、互いに相手を裏切って他に心を移すようなことはまず絶
対になかった。一人一人の詩人のジンは、それぞれが特定の呼び名――一種の
綽名――を持っていた。例えば大詩人アーシャーと組んだジンの呼び名はミス
ハル、訳せば「鑿(のみ)」とか「よくすべる舌」とか、いかにもなめらかでし
かも鋭いこの詩人の詩風をあらわす綽名である。アーシャーの作品の中には、
このジンがこの名で度々登場してくる。
しかもジンの詩的霊感は、常に「上から降下して来る」ものとして詩人に意
識された。
ぬばたまの夜の闇をぬって
重いひびきを立てながら、遠い
大空の彼方から落ちて来る韻律を
そも幾たびかこの心に受けたことか
とハッサーン・イブン・サービトは歌う。ついでながら、このジャーヒリーヤ
時代末期の詩人は、後にイスラームに入信し、その詩の呪力を武器としてムハ
ンマドに仕えた。ジャーヒリーヤ時代の呪術的世界観では、事実、使い方によ
っては詩は弓矢にもまさる恐るべき武器と考えられていたのである。
あけおめです。
魔物(ジン)良いなぁ。
100 :
魔物:05/01/05 00:13:22 ID:kmM6xi1x
のしかかって100get
預言者ムハン/マドも最初に啓示を受けたときは
突然大天使ジブリールが現れて教えを説き、布教せよと言われて
ムハン/マドが断ると天使にいきなり地面に押し倒され、イス/ラムの
教えを広めよと気絶するまで説得を受けたんです。
最も預言者40代の時のことですが(確か)。
恐れ多いので退散します。
とにかく押し倒さないことには始まらないのか…。
103 :
風と木の名無しさん:05/01/18 10:14:32 ID:D+w6wzvA
104 :
風と木の名無しさん:05/01/18 13:32:13 ID:srBl4ZCU
r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/ >::::::::::ヽ
. 〃 ヽル1'´ ∠:::::::::::::::::i
i′ ___, - ,. = -一  ̄l:::::::::::::::l
. ! , -==、´r' l::::::/,ニ.ヽ ムハンマド
l _,, -‐''二ゝ l::::l f゙ヽ |、
レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_ !:::l ) } ト 今すぐやろう!
ヾ¨'7"ry、` ー゙='ニ,,,` }::ヽ(ノ
:ーゝヽ、 !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、 ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{ __)`ニゝ、 ,,iリ::::::::ミ
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ , な!?な!?な!?
:::::::::::::::::::::::::N. ゙、::::ヾ,.`二ニ´∠,,.i::::::::::::::::::::///
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保守ついでに、なんかのアラブ学の本で読んだ話。
外国の人が現地の少年をお手伝いとして雇ってて
ある日手紙を出しておくよう頼んだんだけど、少年がそれをすっかり忘れてしまう。
主人が謝る少年のお尻を軽く叩いて「これからは気をつけてくれ」と言ったら
少年は顔を真っ赤に(というか褐色の肌だったからチョコレート色に)して
「僕は家畜じゃない!」と怒ったらしい。
アラブではお尻を叩くのは家畜に対してだけ、という話だったんだけど
なんかモヘ。
全然関係ないんだけど世界で一番睫毛が長い民族はアラブ人らしい。
それはラクダの睫毛が長いのと同じ理由なのかなw>アラブ人の睫毛
ラクダの睫毛が長いのはどういう理由なんですか?解説キボ
体毛が濃いのは男性ホルモンが多いんだっけ。
砂が目に入らないようにとかじゃないっけ?
それは女精霊だろうと
アゲ
>104にワラた。ガブリエル様〜
ジブリールは中性だっけ?
イスラム教においては大天使ガブリエルに女性性があるとは
一切考えていないと思いますが。
ガブリエル女性説はそもそも
「清らかーな処女マリアの部屋にいきなり男が出現したら
パニクって受胎告知どころじゃないんじゃないか?」
「ってことはガブリエルは女だ!」
というキリスト教の推測から来てる。
イスラム教の場合、>101で押し倒された本人が
相手は女だったとは言っていないので、普通に男だと思う。
>115
いや天使に関してはいずれもみんな「説」。
ただよく知られた3グループ9階級が
「カトリック標準」ではある。そんな感じ。
キリスト教でも基本的に天使は男。
でもガブリエルに関しては>114の理由から
「天使世界唯一の女性天使」説がある。そんな感じ。
結局、誰も証明できないからね。
ユダヤとイスラムでは天使の性別について
疑問すら抱かないんじゃなかろうか。
スレ違いだが、修学旅行で寺に行った時
仏像指差して「乳首無いのは何故ですか?」と
案内してくれてた坊さんに尋ねたクラスメートがいたな。
そいつ、本当は「telinkoついてないのは何故か」と
聞きたかったが直前で自粛したのかもしれん。
イスラムでは基本的に天使に性別はない。
基本的に、とは
hosyuったる
hosyu
ほしゅぅる
125 :
スレ立て人:05/02/22 23:52:34 ID:XOGfd0ct
このまま沈めるわけにもいかず、バカの一つ覚え。
例によって、ア/ブー・ヌ/ワースの詩
「盃と少年」
私は公然と快楽を求め、心の秘密を暴露した。
勝手きままのことをして、世間を気にせず、言い訳を探すこともやめた。
一生が運命に監視されていることを知り、私は運命の素早さで快楽に急いだ。
盃と少年があれば、私はこの世に満足、何故それが良いか、聡明な人には分かるまい。
126 :
スレ立て人:05/02/23 00:00:48 ID:VyVVzvM1
「盃と少年」続
ノアの時代に仕込まれた古い酒を注ぐのは、腰が細く、尻に肉のついた少年。
健康だが、目は病人のようにうるみ、手練手管で人を殺したり、生かしたり。
顔はあたかも太陽のように輝き、喉元は闇夜を照らす月。
シャツの胸元がはだければ、満月の姿がのぞく。
私には酒色の方が戦場を疾駆するよりも、斬り合いにのぞむよりもよい。
槍の穂先で死の盃を交わすのは、何の益もない連中だ。
墓場への使者である剣の切っ先で、彼らは朝夕の挨拶をする。
END
注:文中の満月とは、少年の裸の胸のことです。お分かりでしょうが。
しぶとく保守。
前からずっと『千夜/一夜物語』読みたいと思ってるのに
いまだに読めてないorz
>>126 >健康だが、目は病人のようにうるみ、
ここ萌え(*´д`)
ほっしゅ
このスレが過疎るのは残念ですね。
なかなかネタが集まらないスレだと言うことはわかっているのだから、
スレ立て人がそれなりに切り回して盛り上げる気持ちを持ってくれてれば
よいのだけれど。勿論そんなルールはないけれど。
中世ペルシャのガズナ朝の王マフムードと彼が寵愛した奴隷の小姓
アイヤーズの愛がほとんど伝説になって「マフムードとアイヤーズ」
という恋愛詩まであるというのが大変大変気になっておます。
どなたかペルシャ語を知っていて、この詩を読んだことがあるお方は
いらっしゃらないだろうか・・・せめて英語版でもないかと探してみたけれど
見つからない。