モララーのビデオ棚in801板5

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6385:05/01/26 04:09:55 ID:Fc5PAEcL
本能の炎に煽られたまま、自分の上官の唇を味わう。
そうしながら前/原は己の感情の赴くままに、
自分の下で身じろぎをしている人物の着衣を乱した。
ネクタイはどこかに投げられ、ドレスシャツのボタンは全て外されて、
その下に着ていた肌着の上から胸元を撫でられている。
「っ……あ……っ…」
裾から手を差し込まれ、直に触れられた。
部下に押し倒され弄られているというのに、
さきほどから何度も制止の声を上げようとしているのに、
それができない自分が自分でも理解できず、
高/野は己の喘ぎ声を聞かれぬように吐息混じりに吐き出した。
「……は………っぁ…!」
そんな高/野の声はひどく切ない。
口付けだけで止めようとしていたのに、
それも押し当てるだけのごく軽いもので終わろうと思っていたのに、
それよりももっと先へ進もうとしている自分が自分でも分からないまま、
前/原は自分より白い高/野の首筋を舐め上げる。
そのままもう片方の手で下肢の中央を撫で上げた。
ベルトの留め金はいつの間にか外され、ファスナーは限界まで下げられている。
「あっ………」
ただ互いがそれぞれに解っていたのは、
身体に溜まり始めた熱を早く吐き出してしまいたい、ということだった。
6396:05/01/26 04:11:00 ID:Fc5PAEcL
「そ、総/長……」
下着の裾から手をこじ入れ、前/原は高/野のものを握りながら話しかけた。
「……なん……だ?」
呂律がいくらか回っていない舌遣いで返事をする。
「自分から誘っておいて言うのも申し訳ありませんが、
 その……このようなことは初めてで…」
「だから…どう……した、……ぅく!」
揺り動かされる刺激が熱を高めていく。押し込めている声が自然と上がる。
「…総/長は…ご、ご経験があります…か?」
自分を見つめている前/原の瞳が揺れている。
どちらを取るにしてもどちらかの身体が
いくらかは傷つくことに不安を感じているのだろう。
「馬鹿か、君は」
言いながら高/野は自分に与えられているのと同じ刺激を、
前/原のそれに加えてやった。

「あ、ぁあっ……!」
前/原の手が止まる。
若さゆえだろうか、自分のものよりも勃ち加減が性急らしい。
そのまま2,3度扱いてやると形状が倍近くに膨れていく。
「俺だって、男相手にこんなことをするのは初めてだ。だが…」
頬から耳へ滑らせるように唇を押し当てながら、高/野はつぶやいた。
「互いに気持ち良くなれる方法ぐらいは知っている。
 それから考えても遅くは無かろう?」
耳朶を軽く噛んでから、
「……んっ!」
身体ごと手を離した。
前/原の身体が一瞬仰け反り、
こちらの意地悪に少し怒ったような顔をしている。
「前/原、君も服を脱げ」
言いながら高/野も辛うじて引っかかっている状態の衣服を脱いだ。
6407:05/01/26 04:12:03 ID:Fc5PAEcL
二つ巴に身体が重なる。
互いに互いのものを擦りあい、握り合い、口に含んだ。
「………ふ……ぅ…、……う」
「ん………く…っ……」
熱いため息が部屋を満たしている。
折り重なるように互いのものを高みに上らせている2人だったが、
高/野の下にいる前/原の方がいくらかつらいらしい。
高/野が自分のものを口腔で扱きながらその反動で腰を動かしてしまうため、
前/原はより深い喉奥で前/原のものを受け入れているからだ。
「……ん…ぷ……、そ……う…ちょ……う…」
「う……く…、なんだ?」
呼ばれて高/野は口中に収めていたものを外し、
砲口に指を掛け先走りの薄油が混じった唾液を塗りつけながら返事をした。
「その…もう…、…自分は……っ…!」
前/原自身は高/野を先に吐精させるつもりだったが、
高/野の愛撫は「男は初めてだ」と言っていたわりにはかなり巧みで、
安全装置が既に外れてしまっていた。
おかげで前/原の動作はひどく緩慢になり、
喉奥で受け入れていたものから口を外して手を添えるだけになってしまう。
「分かった。放出(だ)していいぞ、前/原」
許可を与えて再び高/野はその砲身を咥え、最後の追い込みを掛ける。
「そ…ち……ょう、す…すみませ……っああああッ!!」
引き金が引かれ、高/野の口腔が熱い液体で満たされる。
6418:05/01/26 04:14:09 ID:Fc5PAEcL
軽い倦怠感の後に感じたのは、再び溜まり始めた熱の塊。
「……ぷ…はっ、さすがに若いな」
口中に放たれたそれを、高/野は何の躊躇いも無く喉を鳴らして飲み込んでいた。
砲身に残っていたものも全部吐き出させてやると、
それだけでいくらか前/原のものに力が入り始めている。
「も…、申し訳ありません! こんなはずでは…」
慌てたように前/原はいくらか力を失った高/野のものに口付けようとしたが、
「いや、いいから」と高/野は手の届く範囲で前/原の背中を撫でて制止させた。
「想像していた以上に量が多くてびっくりしたのもあるが、
 こうも回復が早いとなると…」
高/野は身体をずらして一度起き上がり、
自分のものを握っていた前/原の手を離してやった。
顔を前/原の肩口に近づけ、そのままぎゅっと前/原を抱きしめて身体を反転させる。
それまで下にあった前/原の身体が、高/野の上に覆いかぶさった。
その部分を今まで誰にも見られたことが無いという羞恥心に頬が染まる。
だが、意を決して一度大きく息を吸い、
屹立の下の蕾の位置が分かるように、高/野は大きく足を開いた。
「俺が君を…、受け入れた方が良さそうだ」
6429:05/01/26 04:15:20 ID:Fc5PAEcL
「えっ……でも……よろしいのですか?」
自分が高/野を受け入れようと思っていた前/原にとって、
高/野のその申し出は青天の霹靂ともいうべきものであった。
「交換条件なのだろう?
 君が俺を護る代わりに、俺が君のものを受け入れる。
 そうすることで俺の目を…俺を夢から覚ましてくれるのなら、それでいい」
「しかし、それでは…」
「皆まで言わぬと分からぬか?」
視線が絡み合う。独特の威圧感を以って高/野は前/原の言葉を無言で制した後。
「このまま互いのものを刺激しあっていても、
 君より老いている俺が発射(い)くことは無いはず。
 顎が外れるまで君に咥えさせるくらいなら、
 敢えて自分を開いて受け入れることで
 君のその情熱に応えようと言っているんだ、早くしろ!」
頬を染めたまま視線を逸らし、いまだ躊躇している前/原に「命令」を下した。

その「命令」が下された瞬間、
「は、はい!」
びくん、と一度身体が震え、前/原は高/野からの「命令」に従うべく準備を始めた。
唾液を吐き出して濡らした掌で自分のものを包み、
「参りますよ…」
それからそれを高/野の入り口にあてがう。
「……っ!」
いくらかの嫌悪感を感じて高/野は身を硬くし息を吸った。
と、そこに前/原の声が響いてくる。
「いけません、総/長。
 力を抜いて下さらないと総/長が怪我をなさいます」
持ち上げられた膝頭やすぐ近くの太腿の内側に優しい口付けが降り注ぐ。
深く吸った息をゆっくり吐き出すのと同時に、
押し付けられた固いものが高/野の中に少しずつ収まっていった。
64310:05/01/26 04:16:40 ID:Fc5PAEcL
最奥を抉るように前進と後退をゆっくりと繰り返す、前/原の楔。
「……ぁ……く、かはっ……」
痛みの裏側に感じるじりじりとした熱い感覚が、
高/野の呼吸を激しく乱し、思わず咳き込みそうになる。
「……ぅ……ぉ……ちょう、つらくは…あり……あっ…く…!」
自分が組み敷いている男の身体を気遣おうとするが、
それ以前にその男の身体によって導かれていく愉悦に前/原の言葉が続かない。
「……前…原…、きもち……ぃい……のか?」
「は……は…い、……すご…く……」
泣きそうなのをこらえているかの如く声が震えている。
「その……すみません…もう…我慢が…」
急に荒々しい動きに変わり、同時に微妙に角度が変わったために、
「んっ、ああっ……!」
高/野の身体の内側で、最大にして最高の悦楽を感じさせる場所に触れられ、
年輪を重ねたようなその低い声が半音高くなる。

「すみません……そうち……ぉう…」
「あっ、あっ……あ、謝らなくて……ぅん、んんっ、ん!」
『謝らなくていい』と告げようとした声が、
外に漏れ聞こえそうなほど大きくなっているのに気づき、
高/野は慌てて口元を手で塞いだ。
「ん、んんんんっ、んんんッッ!!」
くぐもった声を響かせながら大きく身震いをしたかと思うと、
砲口を開き、前/原と自分の腹に。
それほど多くない白濁を幾度かに分けて浴びせかけた。
身震いと同時に自分を受け入れていた高/野の肉鞘がぐっと締まる。
「あ、ぁくっ、ううううッッ!!」
今にも涙を落としそうなほどの呻き声を上げながら、
前/原はその迸りを高/野の最奥めがけて解き放った。
64411:05/01/26 04:17:41 ID:Fc5PAEcL
「…総/長」
事後のけだるさに身を任せつつ、
「貴方のご命令であれば私はどこにでも行くし、
 どんな難しい任務でもそれを遂行できる最大限の努力を致します。
 しかし、これは…このことは、その交換条件などではありません」
前/原は高/野の隣に寝転びながら胸元を撫でさすっていた。
「違うならなぜ…」
なぜこんな狼藉を働いたのかと問い詰めようとする言葉を前/原が遮る。
「私が貴方のご命令に従うことは、結果的に貴方を護ることになりますよね?
 今までも漠然と感じてはいましたが、
 今日のこのことで自分の意思が明確になりました」
高/野は前/原に腕枕を与えながらその背中をゆるく撫でていたが、
「総/長、貴方をお慕い申し上げます」
その言葉に手が止まった。
「条件の有無に関わらず、私は自分の命を賭けてでもずっと貴方をお護りしたい。
 総/長には前世とは違う、希望に満ちた生活をしていただきたいので…」
前/原の上半身が軽く起き上がる。
「希望、か…。
 既に前世とは違う歩みを進んでしまったこの世界と同じで、
 俺の…いや君の将来もどうなるか分からんぞ」
高/野は今後のことをとっさに頭の中に思い描き、
前/原の願いに対して的確な答えを見出すことができず、苦笑した。
「ですから、どうか私をずっと貴方のおそばに置いてください」
64512:05/01/26 04:18:56 ID:Fc5PAEcL
公式には発表されていない秘匿艦隊ではあるが、
その艦隊の司令官、そして少将という階級は
まだ若い彼にとっては、それが前世であれば過分すぎる地位である。
その前/原が自分をそばに置いて欲しいとはいささか欲が過ぎないか、とは思った。
「今の地位では不満か、前/原?」
高/野がそう訊ねるのも無理はない。
「いえ、そうではなくてですね…」
しかし質問に対する彼の答えは高/野が予想していなかったものだった。
一瞬視線が合わさったかと思うと、
「ん……っ…」
唇を食むような口付けをされて、
「もしお許しをいただけるのなら、この戦争が終わっても
 ときどきこうして…総/長とお逢いしたいのですが…」
高/野の眼は自分をいとおしそうな瞳で見つめる前/原の顔を見つめていた。

ああ、そういうことか。
この男は豪快で、大胆で、剛健で。
それでいて温和で、献身的で、誠実で。
常に自分のそばにいるわけではないのに、
そばにいてくれるだけでこんなにも心が安らいでいる。
本来ならば自分がこの男を護ってやるべきなのに。
敵わない、と思った。
「いけま…せん……か?」
数刻待っても高/野からの返事が得られなかった前/原は、
その瞳を不安そうなものに変えて問いかけた。
それはまるで悪戯を咎められて打ちひしがれている子犬のようで。
何も言わずに高/野は少し微笑んで、
床に落としていたもう片方の腕を前/原の背中に回し、そのまま抱き寄せて口付けた。
「君が俺の中に放った瞬間、俺もこのままずっと君がそばにいてくれれば…と思った」
という言葉を喉奥に飲み込んだままで。
646風と木の名無しさん:05/01/26 04:20:07 ID:Fc5PAEcL

 ____________ 
 | __________  | 
 | |                | | 
 | | □ STOP.       | | 
 | |                | |           ∧_∧ 以上です。 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __ 
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  | 
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   | 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 

性格描写、心理描写が今一つ詳細に書き込めていなくて申し訳ないです。
…というか、OVA見てても大砲やら魚雷やらでドンパチやってるシーンが多すぎて、
登場人物の個々の性格が判断しにくい…orz
647風と木の名無しさん:05/01/26 10:04:11 ID:5CXRsXfE
ビデオ棚初見で知らないジャンルも多いけど
グッジョブ!
648風と木の名無しさん:05/01/26 12:51:00 ID:Ygt8izBp
>>633
姐さんGJ!_ト ̄|○ノシ 
自分は原作しか読んでない上途中脱落者ですが萌えますた!

649エロなし。燃え>萌えかも…:05/01/27 22:37:54 ID:KPAVx83l

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  緑の皇子様と元のボスの話だよ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  2厘ライダーっていわないとわかんないって。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

6501/3:05/01/27 22:40:06 ID:KPAVx83l
彼が笑っている。日本GP表彰台のいちばん下で。なのに満面の笑みを隠そうともしない。

彼のほんとうの笑顔を見るのは難しかった。
日本チャンピオンにもなった。世界の舞台で表彰台の頂点に立ったことさえ何度もある。
歓喜の輪の中、しかし彼のはにかんだような笑顔の奥の目はいつも冷たく澄んでいた。
「次のレースのことを考えてるんです」
真直ぐに先を見据える視線に圧倒された。
その彼が笑っている。
こぼれた涙さえ純粋な喜びに染まっていた。
「ちくしょう」
これは嫉妬なのか? あの真直ぐな視線の先は…。

俺が覚えているのは悔し涙だ。
声はなく見開いて前を見据えた瞳から、こらえきれずあふれ頬を伝う雫が綺麗だと思った。

1999-2000
Gピーにやってきた彼はいかにも華奢で、大事に育てられたのだろう、
黒目がちのきらきらした目でこちらを見る。
生き馬の目を抜くこの世界で、誰かが守ってやらねば、とてもやっていけまいと思った。
だけど、俺のYゼットR250をチャンピオンマシンにしたのは彼だ。
俺は、彼をチャンピオンにしてはやれなかったけれど。
OJがチャンピオンにふさわしくないといいたいわけじゃない。
ただ俺のなかではあいつなんだ。
逆境にあっても、常に前向きであきらめない芯の強さを俺は愛するだろう。
6512/3:05/01/27 22:40:59 ID:KPAVx83l
2001
500に上がり、俺の手許にきた彼が可愛かった。
当時、我の強い外人どもを相手に神経をすり減らしていた俺に、彼の素直さが眩しかった。
声をかけると優しげな笑みを浮かべ頷いて返す。 他人への気遣いも忘れない。
周囲の期待を受け止め、決して裏切らなかった。
俺は「そんな優しい気持ちじゃ勝てないぞ」と発破をかけたっけ。
だが誰よりも、彼の素直さに癒され勁さに救われたのは俺だった。

2002
戦闘力の劣るマシンに苦しむ彼を見るのがつらかった。
それでも、真直ぐに俺を見るその目から輝きが失われることはなかった。
状況は悪くなるいっぽうで、俺は彼を走らせるために手を尽くした。
思わぬチーム変更は、彼がずっと寄せてくれていた信頼を裏切るかたちで伝えられた。
深く傷付いた心のようすをありありと映す黒い瞳。
浮かぶ影は失望なのか?
心をうずかせる、彼の目をこれ以上見つめることができなかった。

2003
はじめての体制で苦労しているだろう。苦しい戦いを強いられていた彼。
このままでは、その真直ぐな性格、輝く才能はやがて殺されてしまうだろう。
俺は、必死で上に訴えたが、どうすることもできなかった。
彼がここを出ると言ったとき、
それでもなお引き止めたい気持ちを抑えられなかったのは何故だろうか?
「茨の道は承知のうえです。でもここに留まることは…。」
彼をほしがっているところがある。厳しい道だ。
俺には、もはや彼をここにとどめる力はなかった。
「そうか。がんばれよ」
そう伝えるのが精一杯の餞だった。
6523/3:05/01/27 22:42:15 ID:KPAVx83l
シャンパンの飛沫を浴びる彼を眺めながら、あのときの彼の言葉を思い出していた。
「自分をいちばんに求めてくれてるなら、それに応えるべきだと思いませんか」
「自信もあります。勝ちたいんです」
真直ぐに俺の目をとらえた大きな瞳は、
過酷な日々にスポイルされるどころかさらに強い光を宿していたじゃないか。
それを受け止めることもできず、逃げたのは俺だ。

2005
「自分をいちばんに求めてくれてるなら、それに応えるべきだと思いませんか」
27年を捧げた会社を離れた俺は、再びサーキットに戻ってきた。
ゆっくりと歩を進め、めざす先は…。
「イ衣田さん!」
ピットの奥から飛び出してきた彼。
俺の気のせいなのか? 彼の目は…
「なんだよ?」
おまえは、俺が表彰台のてっぺんに上げてやる。
だから、とっときの笑顔はそん時までとっとけよ。
653風と木の名無しさん:05/01/27 22:43:11 ID:KPAVx83l
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ おしまい
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

ちょっとドリーム過多でした。各方面の皆様笑って流してください。
654風と木の名無しさん:05/01/29 16:21:19 ID:jOxFOQSZ
>649
GJ!燃え&萌え〜!
今年も楽しみだ。がんがれ皇子&イ衣田さん!
655風と木の名無しさん:05/01/30 00:34:48 ID:3e3HaBud

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  蜂蜜&四葉 の 盛田×間山 なんだけど……
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  名前伏せなくてもよかった?
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )  ナントナク フセジニシテミタゾ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

6561/8:05/01/30 00:38:58 ID:3e3HaBud
 
 
 竹本が入学した年の春、俺は盛田さんに抱かれるのをやめた。
 
 
 その日は毎年恒例の花見だった。
 
 夜桜は街灯に照らされて白さを増し、
 その根元には次々と空になった酒の缶や瓶が積まれていった。
 盛田さんが買った酒だった。
 盛田さんは珍しく一言だけ「酒代」と言って、バイトで稼いできた金の中から一万円を出した。
 珍しい、あの盛田さんがおかしいとは思っていた。
 
 俺よりも少しだけ背の低いその先輩は今年もまた桜の下で熱唱している。
 黒く真っ直ぐな髪の毛が少しだけ揺れる。
 昨夜はもっと間近であの揺れる髪を見て、そして触れていた。
 ビールから始め、気がつくと手の中の紙コップには日本酒がなみなみと注がれている。
 ぼんやりとした頭で、もうあの人に抱かれることはないだろうと思っていた。
 
 その頃俺は携帯の着メロの中にムーンリバーを入れようか考えていた。
 その反面、山田に色々言われつつも、
 合コンに行っては気の合った女の子を持ち帰る日々だった。
 自分の気持ちを、微かな恋心を持て余していた。
 そして時折盛田さんに抱かれていた。
 自分で自分を持て余していた。

6572/8:05/01/30 00:45:33 ID:3e3HaBud
 
 最初に「しよう」と言ったのは盛田さんだった。
 何の冗談かと思って笑い飛ばそうとした。
 けれど、しばらく無言でこちらを見ていた盛田さんが、
 少しだけ体を動かして手の平で俺の後頭部を引き寄せ、唇を寄せた時、
 なぜだか逃げられないと思った。
 そのままキスを受け入れた。
 
 盛田さんはいつものふざけた様子もなく、なぜかほとんど無言だった。
 部屋の畳に体重をかけていた自分の手が、少しだけ汗ばむのがわかった。
 唇を離して盛田さんがもう一度言った。
「しよう」
 ああ、つかまった。ふとそう感じた。
 
 なぜ盛田さんんがそんなことをしかけたのかはわからない。
「なんでですか」
 と聞いてもへらへら笑うだけだった。
 もちろん「好きだ」なんて言われたことなんてない。
 そして、なぜ自分が受け入れたのかも。
 きっとタイミングが合ったのだろう。
 それだけだ、そう、それだけだった。
 
 俺は少しだけ身長の低い、得体の知れない先輩に抱かれた。
 先輩の指はやさしかった。
 ふと自分が男だと忘れそうになるほどに。不思議と嫌悪感もなかった。
 眼鏡を外さないと壊れたら困る、頭の片隅でそんなことを考えていた。
 けれど盛田さんは眼鏡を外してくれるような人ではなく、
 それでいて不思議なほど手馴れていた。


  
658風と木の名無しさん:05/01/30 00:50:17 ID:3e3HaBud
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | ┃┃ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・; ) 緊急一時停止!
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

わわ!すみません!!ちょっと一時停止。
他に投下のある姐さんたち、気にせず他の作品投下してください。
中途半端ですが、すみまsん!
659658:05/01/30 01:09:00 ID:3e3HaBud
ああ……すみません、3〜8をうっかり消してしまいました……・・・_| ̄|○
保存しておけばよかった(´・ω・`)
ものすごく中途半端で申し訳ないのですが、
ここで STOP(・∀・) にさせて頂きます。
また続き書いたらupさせて頂くかもですが、スレ汚しm(_ _)mスマソでした……。

ワードパット消そうと思って、メモ帳消すなんて……自分にびっくりだ。
660風と木の名無しさん:05/01/30 01:29:33 ID:kt5tcRQH
(*´Д`) 放 置 プ レ イ ディスカ――!!!

原作に近いふわっとした切ないふいんき(←ry)が堪りません。
続きが出来たら是非…!
661風と木の名無しさん:05/01/30 02:10:57 ID:N31YtZwa
>>658->>659さん
うわぁ、原作知らないけど続きが気になる展開だっただけにとても残念です。
めげずにどうか再構成がんばってくださいね。

ではお言葉に甘えて>>658さんの代わりに
短めのを次レスから投下させていただきます。
662 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:12:35 ID:N31YtZwa
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
                    |  映画「g/e/r/r/y(ジ/ェ/リ/ー)」補完編モナ 
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  Kジ/ェ/リ/ー×Mジ/ェ/リ/ーだって 
 | |                | |            \ 
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 激シク ネタバレ ダ ゴルア! 
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚#) 
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___ 
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  | 
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  | 

映画本編をご覧になってない方でこれから見ようと思っている場合は
念のためトリップ入れときますので、どうかスルーでお願いします。
シチュエーションそのものが思いっきりネタバレしておりまして、
場合によっては本編に対するイメージを暴力的破壊力でぶち壊してしまうので…。
663g/e/r/r/yの1 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:16:21 ID:N31YtZwa
「このハイキングは楽しいか?」
唐突に奴にそう聞かれて、俺は腹が立った。
「ああ、楽しいぜ」
ぶっきらぼうに、しかし奴がまだ俺の「親友」であることを
頭の隅で感じながら答える。

ところどころ白い部分があるが、青い色が視界いっぱいに広がっている。
見飽きたその光景を見続けたくなくて、俺は目を閉じていた。
奴も同じように、俺の隣に砂の上に寝そべっている。

「……もうダメだ。俺はここに残るよ」

聞こえなかったことにしたい、と思った。
が、奴の声が耳の奥でこだまのように繰り返している。

奴の手が俺の手に伸びる。
一度は振り払った。
しかし再び奴の手が触れたとき、
俺は半身を起こして奴のシャツの襟口を掴んだ──。
664g/e/r/r/yの2 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:17:52 ID:N31YtZwa
「ジ/ェ/リ/ー、嘘だろ?」
奴は答えなかった。
「嘘だよな? 嘘だって言えよ」
襟口を掴んだまま頭を揺する。

焦点の定まらない眼で俺を見ながら、
「ジ/ェ/リ/ー、幻だよな?」
と奴は言った。
俺の理性はそれまで辛うじて塊の状態を保っていたのに、
奴のその言葉で砂のように崩れ、頭の中を拭き抜ける突風に飛ばされていった。

くそったれ!
俺がこうして触れているのに、頭を揺すっているのに、
奴は俺を「幻」だと思ってる。
だったら、幻と思えないような行動を仕掛けてやろうか、ええ?

ずいぶん前から俺は奴のことを「親友」だとは思えなくなっていた。
だがそれを奴に知られないように、悟られないように、
細心の注意を払いながら奴とつるんできた。
まともな精神状態なら頭の中でストップが掛かるだろうが、それももう限界だ。
こんな形で「親友」を解消するのは不本意だったが、
俺は以前から奴とそうなりたい、そうしたいと思っていたことを実行に移す。
665g/e/r/r/yの3 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:19:47 ID:N31YtZwa
俺は乾いて皮がめくれ上がった唇で、
同じように乾いている奴の唇に触れた。
何度か触れた後、口中に舌をねじ込む。
互いに乾き切った口腔を、これまた乾いた舌でまさぐるのはちょっと痛みを伴う。
が、しばらくするとほんの少しずつ湿り始めてきた。
「………ふ……ぅ……」
微かに吐息が乱れたようだが、奴はそれ以上声を上げようともしない。

そのまま性急に奴のシャツの裾から腕をこじ入れ、
お世辞にも厚いとはいえない胸板をまさぐる。
頂点の小さな丸い肉粒を捏ね上げ、ひねり摘まむ。
男とはいえ、他人の肌に触れるのは気持ちがいい。
それまで散々触っていた岩やら砂やら潅木やらに比べれば極上の触り心地だ。

首筋を舐め上げつつベルトを緩め、ジーパンのファスナーを下げる。
下着の割れ目から奴のそれを引っ張り出したが、ほとんど反応していない。
足の間に身体を割って入れ、力なくしぼんでいるそれを手の中に包み込んだ。
「…俺が今……お前にしていることは…、幻か?」
返事は無かった。
俺はなんとか唾液を溜め、上下に揺すりながら奴のものをしゃぶり続ける。

もっと時間を掛けて、丁寧に奴を悦楽に導いてやりたかったが、
もたもたしてればこっちの体力もこの過酷な気候に奪われかねない。
俺は素早く下半身だけ着衣を脱いで、
風に飛ばされないように奴の尻の下に押し込んだ。
そのまま膝立ちになって奴の身体に跨る。
7割くらいの硬さで勃ち上がった奴のそれを俺の入り口にあてがい、
一気に腰を下ろしてその肉塊を身体の中に受け入れた。
666g/e/r/r/yの4 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:21:07 ID:N31YtZwa
「うぅっ…!!」
自分のものとは思えないほどかすれた悲鳴が喉元から零れた。
どんなに願っても叶わないことと思いつつも
俺は自宅で「いつかやってくるその日」のために、
いくらか慣らし行為を行ってはいた。
とはいえローションも無く、代わりに絡め付けた唾液も乏しい
この状況ではかなり滑りが悪い。
ひどい痛みが内部から伝わってくるが、俺はそれを抜こうとは思わなかった。

そろそろと腰を揺する。
痛みの後ろに、背筋をぞくぞくと駆け上るものを感じる。
だらしなく投げ出された奴の両手を押さえつけ、
ゆっくりと、しかし大胆に抜き差しを繰り返す。
「……ぁ、な…あ……、これでも俺は……
 お前と……こんなことを…している……俺は幻…なのか…?」
次第に身体に熱を帯び、浅い呼吸しかできなくなっていく。
奴に問いかける言葉が途切れがちになる。

奴が俺の腔内を味わっているか、
奴が俺と同じように愉悦を感じているかなんて、
もうどうでも良かった。
ただ俺は自分を感じて欲しかった。
俺を。
俺という「存在」そのものを。
奴の頭から消して欲しくなかった。

俺は夢中で腰を振り、奴のものを内側で揺すり、
本能の赴くまま快感に身を委ねる。
女のように腰をうねらせながら自分で自分のものを扱き、
「ぁ、……あ、………俺……もう…い………、ぅッッ!!」
少しだけシャツがめくれ上がった奴の腹に、俺は白濁を飛び散らせた。
だが俺の中では奴のものが爆ぜる感じがしなかった。
667g/e/r/r/yの5 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:22:23 ID:N31YtZwa
荒い呼吸を整えながら服を着直し、奴の着衣も整えてやる。
無理矢理こじ入れたせいで切れたらしく、体内に痛みを感じる。
おかげで自分の着替えはおそろしく緩慢なものになった。
ジーパンのポケットに押し込んだシャツで奴の腹の上に残った
俺の残滓を拭き取った後、そのまままた奴の隣に寝転ぶ。

眼を開けていると、そのまま空の青と、雲の白の中に、
自分の存在が溶けて消えてしまいそうで。
静かに上下の睫毛を合わせ、わずかな抵抗を試みる。
「ジ/ェ/リ/ー……、俺はまだ幻か?」
俺は奴の言葉を待った。

どれくらい経ったのか分からない。
とても長い時間が経ったように思えたが、
実際にはそんなでも無かったのかもしれない。
俺の耳に、奴の言葉が聞こえた。

「…ああ……」

俺は再びもつれるように奴に自分の身体を絡ませながら、
奴のシャツの襟首をつかんだ。
胸くそ悪い倦怠感が俺の全身を包んでいて、
なかなか力が入らない。
俺は歯を食いしばり、目を閉じ、
シャツの襟首を交差させ、そのまま左右に引っ張った。

実際には俺が「幻」を消さなければならない「ジ/ェ/リ/ー」に。
例えようの無い気分の悪さが頭の中いっぱいに広がる。
奴の頬に1粒だけ、俺の涙が零れ落ちた──。
668 ◆ST2TfteQ8. :05/01/30 02:23:19 ID:N31YtZwa
 ____________  
 | __________  |  
 | |                | |  
 | | □ STOP.       | |  
 | |                | |           ∧_∧ 以上です。  
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  
 | |                | |       ◇⊂    ) __  
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |  
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |  

細かい描写でねちっこく書くよりは
映画に合わせてさらっと書いた方がいいかなと思い、全体に軽く書いてみましたが、
同時に肝心のエチーシーンも駆け足で通り過ぎてしまったかも。
軽すぎて申し訳ない。
669極先・早流:05/01/30 13:28:21 ID:/ex4/R4x
触れたくなるのは。

仕方がないこと。


側にいるだけじゃ、

物足りない。




「…リュウ、お前なんだよ。その口元の傷」

「これ?昨日○○高の奴とケンカしたんだよ」


いつものことだろ、と言わんばかりのリュウの表情。

俺もいつもなら笑って流す。


だけど今日の俺は違っていた。

670極先・早流A:05/01/30 13:29:41 ID:/ex4/R4x

「───俺の知らねぇとこで、こんな傷つけんな」


溢れる気持ちが、そろそろ限界。

俺はそっとリ/ュ/ウの口元に触れた。


「…ハ/ヤ/ト…?」

「…消毒、しねぇとな」



言葉になんて出来ない。

だからこの唇から伝わってほしい。




渇いた血の味と甘さが混じった、僕らの初めてのキス────





END
671風と木の名無しさん:05/01/30 17:35:00 ID:NlpqsASd
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  語句戦2、槌と岳のネタです。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  槌岳サイト見当たらないので自分で書いてみたョ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 早流ジャナイノカー
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1106402118/l50
591000で801スレからの出張でスマソ。
672語句戦2 槌岳 1/2:05/01/30 17:37:45 ID:NlpqsASd
後悔をしたキスは初めてだった。

学ランの襟元をぎゅっと握られて、我に返った。
まだあどけなさが色濃く残るその目元が、ほんのりと桜色に色付いていた。
薄く開かれた唇は濡れていて、それを指先でつう、と拭う仕草は、
けれどもその子供っぽい容姿からは想像もできないほどの色香を放っていた。
「………」
「……つ/っ/ち/ー、…」
名前を呼ぶ声が、ズキンとこめかみに響いた。
困ったように顔をしかめる岳多の、非難するような視線から逃れようとして、
槌野は所在無く瞳を反らした。
「キス、下手だ、なんて…、ウソばっか」

屋部木や織田斬とずっと一緒にいたんだから、少なくとも自分よりは
“そういう”経験値が高いものだと思っていた。
だから、おまえほどじゃない、と言った。
その話題に食い付いてきて、じゃあ試してみる?とけしかけてきたのは、槌野ではなく
むしろ岳多の方だった。
「なんでそーなるんだよ」
「いーじゃん、キスくらいでケチケチすんなって」
「そーゆー問題じゃ…」
ひょこ、と膝の上に跳び乗った岳多が、得意げに槌野を見下ろす。
黙っていれば、確かに可愛い部類に入るんだと思う。
屋部木たちに守られて育ったというのも、なんとなくわかる。
「ほらー、早く目閉じる!」
こんなところをヤツらに見られたりしたら、ただじゃ済まされないだろう。
槌野は観念したように目を瞑った。
とりあえず岳多の気が済むようにしてやれば、こっちに厄災は降ってこないだろうと思ったからだ。
673語句戦2 槌岳 2/2:05/01/30 17:39:31 ID:NlpqsASd
雰囲気に飲まれた、と言えばそれまでになる。
絡ませた舌の動きに岳多が身体を固くしたのを、抱き寄せた腰の感触で気付いてはいたけれど。
「〜〜〜っ」
かける言葉が見つからなくて、槌野はがしがしと頭を掻いた。
やっぱり、こんなことはするべきではなかった。
岳多と目を合わせられない。
「…なんだよ、なんか…悔しい」
すげぇ感じた。
ぽつりと呟いた岳多の一言に、思わず身体の中心が熱くなる。
膝に跨る岳多を慌てて突き放すと、机の上のカバンを二人分ひったくって、ドアへと歩幅を広げた。
「つ…」
「ほらっ、帰るぞ!!」
振り向きもしないで勢い良くドアを閉める。
槌野は、岳多が追いかけてくるのを待つこともなく、そのまま階段を駆け上った。
どくどくと脈打つスピードがいつもより速いのは、きっと今のダッシュのせいだと、槌野は思っていた。
674風と木の名無しさん:05/01/30 17:40:35 ID:NlpqsASd
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 短くてごめんね。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
以上。失礼しました。
675風と木の名無しさん:05/01/30 21:12:53 ID:2PGqWAKN
GJ!GJ!GJ!
短くても萌えたーよ!!
676風と木の名無しさん:05/01/31 00:09:13 ID:XHpEyaDm
槌岳萌え〜(´∀`*)
また書いてホスィ!
677風と木の名無しさん:05/02/02 17:08:44 ID:KnHWwjLN
          _________
       |┌───────┐|
       |│l> play.      │|
       |│              |│
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       |└───────┘|
         [::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
   ∧∧
   ( ;,,゚) ピッ   ∧_∧   ∧_∧     ┌──────────────
   /  つ◇   (;・∀・)ミ  (` ;  )    < 太/陽/に(゚Д゚)!と言っていいのかどうか…
  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒) └──────────────
  |            ┌^──────────────
  └──────│ …パラレル幼稚園児ネタだってさ…ナンダヨソレ
                └──────────────

上を読んで引いた方は今すぐ逃げて超逃げて。
678ななまがりようちえん 1/7:05/02/02 17:10:26 ID:KnHWwjLN
ここ、ななまがりようちえんは、きょうもげんきなえんじたちのこえでにぎわっています。
「こらー!はじめ!くつのままへやにあがってはいかんといっとるだろうが!」
おおきなこえのべてらんほいくしさん、いしづかさんはつうしょう「ごりせんせい」
おいかけっこをしていたはじめくんとじゅんじくんを、ふたりまとめてつまみあげました。
「おれがわるいんじゃない!じゅんじがおれのぼーるをとりやがったんだ!」
「はじめくんがぼくのくれよん、かえしてくれないからだろ!」
「ああもうおまえらは!けんかりょうせいばいだ。ふたりとものざきさんのてつだいをしてこい」
こんなえねるぎっしゅなまいにちがつづいています。
「あ、ぼすせんせーだ!」
えんちょうのとうどうせんせいは、こどもたちから「ぼすせんせい」とよばれています。
むかし、そつぎょうしたえんじがつけたよびかたで、だいだいうけつがれています。
「おはよう、みんなそろってるな。きょうは、あたらしいともだちがふえるぞ」
とうどうせんせいのうしろに、おとこのこがひっそりとたっています。
くりくりくせっけのくろかみの、おおきなめがいんしょうてきなこです。
「えんちょう、はらくんでしたね?」
「ああ、そうだ。ちょうどいい、ここでおひろめだ。みんなあつまってくれ」
こどもたちがぱたぱたとかけてきます。とうどうせんせいは、おとこのこをまえにたたせ
にこやかにいいました。
「はら まさゆきくんだ。きょうからみんなのなかまだ。なかよくな」
はーい、とげんきながっしょうがかえりました。
が、まさゆきくんはひょうじょうをかえず、ただたっています。
「まさゆきくん?」
いしづかせんせいがのぞきこむと、まさゆきくんはだまったまま、
ぺこりとあたまをさげました。
「よ、よし、みんなわかったな。まさゆきくんはこっちにおいで。
 ろっかーとくつばこのばしょをおしえよう」

まさゆきくんは、とてもむくちなおとこのこでした。
そしてだれともなかよくしようとせず、そっけないたいどをとるので、
よくほかのえんじとけんかになりました。けんかといっても、かたほうがいっぽうてきに
くってかかっているだけで、まさゆきくんはかおいろもかえずにだまっていることがほとんどでした。
679ななまがりようちえん 2/7:05/02/02 17:20:19 ID:KnHWwjLN
いちど、みんなのりーだーかくのあきらくんが、せっとくしたことがありました。
「ようちえんじだってなー、きょうちょうせいってもんがだいじなんだぞ?」
こしにてをあてて、とうとうととくあきらくんを、まさゆきくんはじっとみつめていました。
「もっとななまがりのえんじとしてのじかくをだなあ…」
「それで?」
しずかなひとことで、あきらくんのえんぜつをすっぱりたちきると、まさゆきくんは、
くちをぱくぱくさせるあきらくんをおいて、さっさといってしまいました。
「あいつ、かわいくない!」
あきらくんはふんがいしたようすで、こいしをけっとばしました。

「うーん、あきらでもしっぱいか。こりゃてごわいな」
かーてんごしにいちぶしじゅうをみていたとうどうせんせいは、かたをすくめました。
「どうもうまくとけこめんようでしてなあ。いや、とけこもうとしないというべきか」
いしづかせんせいもためいきをついています。
「りょうしんも、いちどもむかえにきたことがないんです。まさゆきも、はじめから
 まっているようすもなくて、じかんになるとひとりでしたくをしてかえっていくんです」
「ふむ、しょうしょうかていにもんだいありなのかもな」
「ですが、ほんとうはこころやさしいこだとおもうんですよ」
そういっておちゃをすすっているのは、ようむいんののざきさんです。もうずっとまえから、
ななまがりようちえんではたらいていて、えんじたちのおじいちゃんのようなそんざいです。
「わたしがうさぎごやのそうじをしにいくと、よくいるんですよ。うさぎやことりには、
 とてもやさしいかおをしています。わたしとも、すこしははなしらしいこともしてくれるんですが」
「わたしのところにも、なんかいかきましたな。もっとも、あきらがひっぱってきたようですが」
はくいのやまむらせんせいは、ようごのせんせいです。げんきなこどもたちはけががたえないので、いつもおおいそがしです。
「ころんだりけんかをしたものではないあざが、いくつかありましたよ。
 まさゆきにきいても、かたくなにこたえようとしませんでしたがね」
680ななまがりようちえん 3/7:05/02/02 17:21:45 ID:KnHWwjLN
「いろいろわけありのようですね。うちにくるまえはあちこちたらいまわしにされたとか」
「どんなじじょうがあるにせよ、ここにきたいじょう、せきにんをもってめんどうみようじゃないか。
 それがおとなのやくめってもんだ」
とうどうせんせいのことばに、おとなたちはおおきくうなずきました。

あるひのかえりみち、あきらくん・じゅんじくん・はじめくんは、かわらのくさむらで、
すうにんのしょうがくせいがあつまっているのをみかけました。
だれかをかこんでつきとばしたり、たたいたりしています。
さんにんは、かこまれているこのふくにみおぼえがありました。
「あー!まさゆき!」
あきらくんがとめるまもなく、はじめくんのおおごえに、しょうがくせいがふりむきました。
そのあしもとにうずくまっているのは、やっぱりまさゆきくんです。
「なんだよおまえら。やんのかよ」
しょうがくせいは、ごねんせいくらいでしょうか。からだもおおきく、かないそうにありません。
まさゆきくんも、ちらりとこちらをみましたが、すぐにめをそらし、なにもいいません。
ですが、さんにんはそのばからうごきませんでした。ともだちをおいてにげるなど、おもいもしませんでした。
どうやったらまさゆきくんをたすけられるか、ひっしにそれだけをかんがえていました。
「はじめ、おまえしょうめんからつっこめ」
「えー!? なんだよおればっか、ずるいぞあきら」
「おまえがおおごえだしたんだからな。それにな、「とっこうたいちょう」だぞ。かっこいいじゃないか」
「た、「たいちょう」か…。よし、おれがいく!」
あきらくんは、たんじゅんなはじめくんをうまくおとすと、つぎにじゅんじくんを
「まさゆきとなかよくなれるかもしれない」とせっとくしました。
(じゅんじくんは、いっしょにうさぎのせわをしていらい、まさゆきくんとともだちになりたいとおもっていました)
「おい、なんだよおまえらこそこそと」
「べつにー。だけどそこのやつ、ぼくたちのところのだから、かえしてよ」
681ななまがりようちえん 4/7:05/02/02 17:24:59 ID:KnHWwjLN
こわがりもせず、しれっといってくるあきらくんに、しょうがくせいはあっけにとられたようすでたちつくしました。
そのうしろで、まさゆきくんもびっくりしてこちらをみています。
「このちび!ようちえんじのくせになまいきだぞ!」
「そっちだってまだしょうがくせいだろ。こっちがようちえんじなのは、ぼくたちのせいじゃないもんな」
けしきばんでむかってくるしょうがくせいに、あきらくんは「いやだねえ、あたまのわるいのは」と
かたをすくめ、さけびました。
「はじめ、いけっ!」
はじめくんが、だんがんのようにとびだしました。さんにんのなかでいちばんちいさいはじめくんが、
ひくいしせいでつっこんだので、しょうがくせいはたまらずせいだいにころびました。
そのすきに、あきらくんとじゅんじくんは、まさゆきくんのところへかけよりました。
「まさゆき、だいじょうぶか?」
びっくりしたまますわりこんでいるまさゆきくんは、ぽかんとあきらくんをみています。
そのりょうてには、ちいさなこいぬをしっかりとだいていました。
「いぬ?おまえ、こいつのために…」
「ぎゃー、いでででで!」
「はじめくん!」
はじめくんのひめいとじゅんじくんのさけびに、あきらくんがわれにかえると、
はじめくんがしょうがくせいにつかみあげられています。
「やばい、はじめ!」
あわててかけよろうとしたあきらくんに、あったかいものがおしつけられました。
「へ?」
それはまさゆきくんがだいていたこいぬでした。こいぬをあきらくんにわたすとどうじに、
まさゆきくんはしょうがくせいに、いっちょくせんにつっこんでいきました。
「うわ、なんだこいつ!」
ふいをつかれてたおれたひょうしに、はじめくんはほうりだされ、
まさゆきくんはそのあいてにしっかりとしがみつきました。
「まさゆき!」
「にげて!はやくっ!」
まさゆきくんは、あきらくんをまっすぐみつめてさけびました。
「まさゆき…」
「まさゆきくん…」
682ななまがりようちえん 5/7:05/02/02 17:27:57 ID:KnHWwjLN
ぼうぜんとたちつくすさんにんのまえで、ほかのしょうがくせいもそうがかりで、
まさゆきくんをひきはがそうとします。
「くそお!このちび!」
それでもまさゆきくんは、はをくいしばってはなれようとしません。
「あきらくん!たすけなきゃ!」
じゅんじくんのこえでわれにかえったあきらくんは、たまらずさけびました。
「まさゆききゅうしゅつがさいゆうせんだ、そうりょくせんでいくぞー!」
「「おー!!」」

そのあとはもうらんせんです。からだがちいさいとはいえ「まさゆきくんをたすける」の
いちねんのようちえんじはてごわく、しょうがくせいたちはだんだんこわくなって、
およびごしになりはじめました。
「よし、いまだ、たいきゃく!ななまがりであおう!」
あきらくんはすきをみてまさゆきくんのてをひき、さんほうこうへばらばらににげだしました。

どれくらいはしったでしょうか。しょうがくせいたちがおいかけてくるようすはありません。
あきらくんは、こうえんのくさむらでほっといきをつきました。
かかえたこいぬがほほをぺろぺろなめてきます。
「わはは、くすぐったい」
てをつないだままのまさゆきくんは、だまってうつむいたまま、なにもいおうとしません。
あきらくんはなかばあきらめて、それでもこえをかけました。
「ようちえんにもどろうぜ。こいつ、のざきさんにみてもらおう」
こいぬはげんきなようすですが、あちこちよごれてしまっています。
「やまむらせんせいもいるかもしれないから、おれたちもてあてしてもらおうぜ」
まさゆきくんのてに、ぎゅっとちからがはいりました。
「まさゆき?」
「…どうして?」
「ほえ?」
まさゆきくんはかおをあげ、じっとあきらくんをみつめていました。
「あのままいけば、よかったのに…」
「は?」
「ぼくが、なぐられてたんだから、かんけい、なかったのに」
683ななまがりようちえん 6/7:05/02/02 17:29:18 ID:KnHWwjLN
「おまえ、そんないいかた…!」
いいかけて、あきらくんははっとしました。まさゆきくんのおおきなめがゆれています。
いまにもなきだしそうでした。
「けが、してる」
あきらくんのほっぺたに、まさゆきくんがそっとふれました。すこしちがにじんでいます。
「あー、へいきへいき。おれんちいしゃだけどさー、こんなのなめてなおせっていわれるぜ」
「…おいしゃさんなんだ」
「おう。おやじがいしゃやっててさ、むすこなんかほったらかしだぜー」
けらけらとわらうあきらくんを、まさゆきくんはおだやかなかおでみています。
「おまえんちさー、いそがしいみたいだな。いつもむかえにこれないし」
あきらくんがなにげなくいったことばに、まさゆきくんのかおがくもりました。
(やばっ)
あたふたするあきらくんにきづかないまま、まさゆきくんはぽつりといいました。
「ぼくは…ぼくは、いらないこ、だから」
あきらくんはぽかんとしたままかたまりました。
「ばっか、そんなわけないだろー!」
おもわずおおきなこえがでていました。
びっくりしているまさゆきくんに、なおもあきらくんはつづけます。
「あまえは、ななまがりようちえんにきたんだぞ?もう、なかまなんだぞ?」
「なかま…」
「そうだ。なかまだ、ともだちだ」
あきらくんはひとことずつ、いいきかせるようにはっきりいいました。
まさゆきくんはなきたいような、うれしいようなきもちで、よくわからなくなりました。
こんなことは、いままでなかったからです。
「ともだち…?」
「そう。…いやか?」
まさゆきくんはふるふるとくびをふりました。そして、とてもぎこちなくですが、ほほえみました。
(あ、わらった…)
あきらくんは、しんぞうがどきっとしました。あわててまさゆきくんのてをひいてたちあがります。
「ほ、ほら、もどろうぜ。あいつらももうかえってるだろ」
てれかくしのようにぐいぐいてをひっぱるあきらくんに、まさゆきくんはすなおについていきました。
684ななまがりようちえん 7/7:05/02/02 17:30:58 ID:KnHWwjLN
そのご、ふたりはこいぬをのざきさんにあずけ、やまむらせんせいにてあてをしてもらいました。
「どんなぶゆうでんだったんだ?」
そうきかれ、さきについていたはじめくんとじゅんじくんが、とくいげにはなしてきかせました。
とうどうせんせいもまじって、なごやかにはなしははずみます。
「でもなあ、としうえがあいてでもけんかはかんしんしないぞ」
「だってぼすせんせー、さきにまさゆきいじめたのはあっちなんだぜ。せいとうぼうえいだよ」
「まったくあきらは、どこでそんなことばをおぼえてくるんだか…」
やれやれとかたをすくめながら、とうどうせんせいはあたたかなきもちで、こどもたちをみつめていました。

つぎのひ、とうどうせんせいはえんちょうしつから、かけまわるえんじたちをみまもっていました。
ふと、あるこうけいがめにはいり、せんせいはへやをでて、にわのかしのきのしたへあるいていきました。
「まさゆき」
こえをかけられて、びくっとふりかえったまさゆきくんは、きまりわるそうにめをそらしました。
きのかげから、ひっそりとまさゆきくんがみていたさきには、あきらくんたちさんにんぐみが
げんきにあそんでいます。
とうどうせんせいは、えがおでまさゆきくんをだきあげました。
「のざきのおじさんも、ごりせんせいも、みーんなまさゆきがすきだぞ。
 まさゆきがきてくれて、すごくうれしいんだ」
しずかなことばを、まさゆきくんはじっときいています。
「まさゆきは、ここがすきか?」
「…はい」
ちいさなこえでしたが、まさゆきくんははっきりとそういいました。
「そうか、よかった。うんうん」
せんせいは、まさゆきくんのかみをやさしくなでました。
「はじめもじゅんじも、あきらもみんなまってるぞ」
そのなまえがでると、まさゆきくんはほほをそめてもじもじとうつむきました。
「あいつらもすきか?」
「……すき」
もっとちいさなこえで、まさゆきくんはこたえました。
685ごじつだん:05/02/02 17:31:43 ID:KnHWwjLN
まさゆきくんがたすけたこいぬは、きちんとびょういんでちりょうをしてもらったあと、
ようちえんでかうことになりました。なまえは『じぷしー』。
「いろんなばしょをたびしてここにきたんだから、ぴったりだろ」
と、なづけおやのあきらくんはとくいげです。
(まさゆきとおなじだしな、なんていえないけどな)
じぷしーとえがおであそぶまさゆきくんを、あきらくんはちょっとくすぐったいきもちでみていました。


「すっかりほごしゃのかおですな」
「あきらには、てんせいのりーだーしっぷがありますね」
「うむ、しょうらいゆうぼうだ」
686風と木の名無しさん:05/02/02 17:33:50 ID:KnHWwjLN
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アンザイ先生…楽しいです…_| ̄|○
687御久先 早流 1
流は中学は竹と早戸とは別れてたって設定で・・・。

 幼馴染の流と再会したのは高校の入学式の日だった。 
 およそ3年ぶりに会う流は声をかけると少しだけ口元を綻ばせて微笑った。
 高校生活なんてくだらないと思っていたけど、
流と一緒なら少しは楽しくなるかもしれないなんて思った。
 竹はしきりと流に昔話をしたり入学式が終わったらどっかいこうだの
嬉しそうに話し掛けていた。
 流はそんな竹の話にああとかうんとか相槌くらいしか返事を返さなかったが、
どこか優しそうな目で竹を見ていた。
「何?」
 ふいに流と目が合い尋ねられて、俺は流をじっと見ていたことに気がついた。
「いや、なんでもねー・・・。」
 その後、早く体育館へ入れと先公達に促された俺達は仕方なく
体育館へ向かった。
「行こう、流!」
 竹はそういって、流にまとわりついたまま、流の腕を取って
体育館へ向かった。
 竹と流の後ろを歩きながら俺は、
今まで男に対して持った事のない感想を持った自分に対して疑問を感じていた。
 竹は、可愛いと思う。多分他の奴らもそう思ってる。きっと間違ってない。
 でも、流は綺麗だと思った。
 薄い肩も目も唇も綺麗だと思った。