「あ、ほも」と呟いた瞬間。その8

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751風と木の名無しさん
電車に乗っていたら15才くらいの中性的な兄と
10才くらいのワンコ系弟が乗ってきました。
私の向いの席が一つ空いていたので
兄は弟をそこへ座らせ、自分はなぜかちょっと離れた所に立っていました。
「はぁ〜綺麗な顔してるなぁ、もしかしてボーイッシュな女の子かも?」
と見蕩れていると私の隣空いたーーーー!!!!
兄キターーーーーーーー!!!

兄が座ると弟は傍に来た兄に嬉しかったのかソワソワして
立ったり座ったりオチツケィ
ずーっと路線図の地図を見ていた兄が
たしなめるように弟の方を見て(弟はずっと兄を見ている)
指で座席を差して「座れ」と無言の圧力。
大人しく弟が座るとまた指でクイクイっと弟の足の間を指す。
足の間に落としたシールが気になったらしくそれを「拾え」と。

これまでの経緯がすべて無言で行われた事にちょっと感動しました。
なんつーパントマイム兄弟だと。
兄の指はなんて綺麗なんだと。
正に指先一つでダウンする可愛い弟だと。

そして私は最後の仕事をするべく大手町の手前で席を立ち、
兄が弟を隣に呼びつけるのを確認しながら電車を降りました。
もちろん人さし指一つで……