hey!〜祭りのあとも萌え〜七

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陣内に設けられた工房を離れて郷里に戻り、東西に分かれて天下を争ってみたり、近県に出向いて護衛兵に扮してみたりと往年の戦のことはすっかり忘れたように暢気に過ごしていた左月の元に、一通の手紙が届いたのは先日のことであった。
旧友の字面が、祭りのあることを語る。
昔懐かしい顔にも逢えるかもな、と気軽に参加の由を認めて一応は用意しておいた伝書鳩に託すと、鳩は上空で大きく弧を描き、北の方へ消えていった。
その様を満足したように見送った後、おもむろに荷造りを始める。
今回は長い逗留になるわけでもなさそうなので、使い慣れた行李に旅支度を詰めこんでいると、ちかと脳裡に光るものがある。
「おお、これを忘れてはならんな」
過年、旧友と約した小箱(http://www.xdsl.ne.jp/in/iori/2ch/cherry.swf)を携えると草鞋を履き、草庵を出た。

「久しぶりだな、この雰囲気も……」
久々の本陣は往年の戦の頃を髣髴とさせる。
なれば、左月があるべきところは一つしかない。
やや歩いて、一時の棲家であった工房を見回すと、かつてと同じように清浄に清められていた。
ぎぃ、と戸を開く。
既に先客がいた。
「貴殿にしては遅かったようですね」
「……やはり、来ていたか」
かつて、共にこの工房を戦場と決めた男は、既に作品の仕上げにかかっているようだ。
一目見ただけでも彼らしい動の雰囲気を漂わせている作品(http://onakaseppuku.tripod.co.jp/sansenbattoutai.html)を磨きこむ手つきは、かつての頃よりも更に洗練されているようだ。
(否が応でも気合が入らざるを得んな)
そんなことを一人ごちる。
9742/2:03/04/11 02:20 ID:jQFr/rsS
祭りが始まった。
本陣の人間も精力的に演武を披露したり、詩歌を吟じたり、書を認めたりと、愉しげな時を過ごしているようだ。かくいう左月も久々に愛馬に跨って老練の槍の手管を披露したり、懐かしい顔と談笑したり愉しんでいたわけだが。
とはいえ、やはりここは演武だけでは面白くない。
往時に披露した作品の改作(http://www.xdsl.ne.jp/in/iori/2ch/kiba2.swf)や、簡易なものながら新作(http://www.xdsl.ne.jp/in/iori/2ch/chinpo.swf)を用意したり、興が乗ったのか書も認めてみたりする。
隣を見ると、戦が終わってから工房に出入りするようになった、左月とは親娘ほども歳の離れているだろう武将も、次々と新作(http://members.tripod.co.jp/kuimonbutai/nigirimesi.html,http://members.tripod.co.jp/kuimonbutai/sakura.html)を手がけていく。

そんな愉しい時もやがて過ぎ去り、饗宴が終わりに向かおうとしている頃、不意に頭の中でひらめくものがあった。
ふむ……
主催が、何の謝辞も無いわけには行かぬよな。
手ぶらで挨拶させるわけにもいくまい。
此度の宴の、最後の、仕事だ。
http://www.xdsl.ne.jp/in/iori/thanks.swf
975風と木の名無しさん:03/04/11 02:20 ID:jQFr/rsS
うおぅ。
倉タンの作品のURLが繋がってしまったw

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新スレに移行しております。
hey!トーナメントで萌え一周年
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