1 :
風と木の名無しさん:
2get
話も途中だったので、雑談の方で立てて頂きました・・・1さん有難う御座います。
主な 登場人物
ひろゆき 2ちゃんねる管理人
たがが外れると、エロエロの別人格ひろぽん・純情乙女ひろゆ子などに豹変する。
隊長 ひろゆきのことを愛している。が、しかし口説き落されたトオルとの間でしばしば板ばさみに悩んでいる。
トオル ひろゆきを一途に想っていたが、途中隊長の事も想い始め、隊長を口説き落し、気付くと弐編と入れ替わりで現在レギュラーの座を獲得。
ひろゆきと、隊長探知機のうまい棒を持つ。 極端な電波受信体質。
弐編 隊長を追いかけていたが。(東京Kittyの元で主婦化している)
夜勤 ひろゆきと隊長を助けたり、かと思えばひろゆきに手を出したり。。隙あらばひろゆきを手に入れようとしている。
マァブ 全日本菊本ホモ協会(別名:マァブさんを囲む会)、通称KHK会長。ひろゆきのアニャール拓を狙っていたが
その目論見は隊長達により打ち砕かれている。 配下にラーメン屋のオヤ痔やマララー犬などがいた。
SD 全日本菊本ホモ協会の真の黒幕。政治家。何かに置いて
隊長達の前に立ち塞がるここの登場人物 全てにおいての最大の天敵。
特別出演:馬並(まなみ) 有料H広告URL張り付けを生業としている。隠し撮りが趣味。
※※※語句説明※※※
うまい棒=ティムポ
*=コモーン
4 :
風と木の名無しさん:03/02/12 09:47 ID:FOYxFvep
※ 前回までのあらすじ ※
ドタバタしと それなりに平凡な?日々を過ごしていたひろゆき達だったが
3日目にして、ひろゆきの*拓を狙う全日本菊本ホモ協会
(別名:マァブさんを囲む会)を、隊長が一時法的に追い込み、最終的には
途中、ひろゆきと隊長をちゃっかり口説き落したトオルが、馬並の電波受信で変貌。
なんと、ビル事素手で、組織を壊滅させた事により
新たな、ここ全ての登場人物共通の敵。SDに目を付けられる事になってしまった。
SDとの攻防戦が続く中、隊長は次第、トオルに強い恋愛感情を抱き
今や、愛する筈のひろゆきさえ目に入らない。といった状態である。
それを受け止める事が今ひとつ出来ずにいる、トオルはひろゆきと隊長の板挟みで大悩み。
ひろゆきも普段から隊長やトオル以上に相談に乗ってくれていた、夜勤と既成事実を作ってしまい・・・
トオルが瀕死だった時には願った事は本当に、たったそれだけだった。
なのに日常が戻ると何故、一番じゃ無いと嫌だと、許せなく成るのか・・
3日目>914の続
= ひろゆきとトオルの中に在る 見えない絆が 怖い =
トオルとひろゆきが同じ時代を共にしていなくても、誕生日が同じな事のその絆が。
隊長は、漠然と思った。世代は隊長と同じでも、生まれた日は同じな不思議な縁に立
つ二人の絆が。略 同じ世代を生きていた運命の重さのそれより、
攻め様の無い生まれた日にすら恐怖し嫉妬してしまう程、トオルが好きなのだ。
そして同時に、恋愛感情はお互いの中に無く、平気な表情でトオルのうまい棒へロープを付け
トオルにひろゆきを捜索する為、夜中の山中を走らせ、パクったチャリンコを楽して
引っ張って貰い 「まだ行けるか?」とトオルの頭を小突き 訊ねていた 馬鹿だけが輝き、眩しかった
あの頃が今なら 俺は・・今は トオルの恋慕が強くて どうし様も無い程 心が苦しいだけ。
『 あの頃へ 帰りたい 』・・隊長は、時間の針を撒き戻せれば 良いのに・・・そう思っていた。
そして、ひろゆきは
隊長の事に恐怖感を感じながらも、夜勤の腕の中、それを忘れるかの如く
目を閉じ、何時の間にか、寝入っていた。
只 生きていて欲しい。
トオルが瀕死だった時には願った事は本当に、たったそれだけだった。
なのに日常が戻ると何故、一番じゃ無いと嫌だと、許せなく成るのか・・
= ひろゆきとトオルの中に在る 見えない絆が 怖い =
トオルとひろゆきが同じ時代を共にしていなくても、誕生日が同じな事のその絆が。
隊長は、漠然と思った。世代は隊長と同じでも、生まれた日は同じな不思議な縁に立
つ二人の絆が。略 同じ世代を生きていた運命の重さのそれより、攻め様の無い生まれた日にすら恐
怖し嫉妬してしまう程、トオルが好きなのだ。
そして同時に、恋愛感情はお互いの中に無く、平気な表情でトオルのうまい棒へロー
プを付けトオルにひろゆきを捜索する為、夜中の山中を走らせ、パクったチャリンコを楽して
引っ張って貰い 「まだ行けるか?」とトオルの頭を小突き 訊ねていた 馬鹿だけが輝き、眩しかっ
たあの頃が今なら 俺は・・今は トオルの恋慕が強くて どうし様も無い程 心が苦
しいだけ。『 あの頃へ 帰りたい 』・・隊長は、時間の針を撒き戻せれば 良いのに・・・
そう思っていた。
そして、ひろゆきは
隊長の事に恐怖感を感じながらも、夜勤の腕の中、それを忘れるかの如く
目を閉じ、何時の間にか、寝入っていた。
(冒頭抜けて・・・2重スマン)
(新スレおつでし。んじゃさっそく)
「―なにか、不安ですか?」
夜勤に顔色を読まれて、ひろゆきはハッとした。
「…夜勤タンは、なんでもお見通しでつね、エヘへ……」
ひろゆきは力なく笑ってみた。が、すぐに神妙な顔つきになった。
無敵の誘い受け・ひろゆきでも、いまだかつて愛情を拒否されたことはなかった。
それも今まで相思相愛だと思った隊長に。
拒まれた事実はひろゆきの心に傷を与えた。
手負い状態で逃げ込んだひろゆきを夜勤は優しく受け入れてくれた。
以前とは異なり、夜勤にも真情の変化があったのだろう。
彼の愛撫で癒されたかのように思えたひろゆきであったが、
所詮それは、応急処置でしかない。夜勤も重々承知の上で抱いたのだ。
9 :
風と木の名無しさん:03/02/12 20:58 ID:fFcY8fsh
3.5日?4日目じゃないの?
トオルと隊長にひろゆきさんを背負える強さと器が有れば、私も苦労しないのに・・・
だが、それが見受けられ無い二人の不安定さに業を煮やし
只一人想うひろゆきを、夜勤は心から抱いた。そして、ひろゆきを想う
報われない呪縛からもいい加減に解放されたかったのだ。
そのままあの二人が結ばれるので有るのなら、例えひろゆきさんが本当に
自分の人には成らないのだとしても、その時はひろゆきさんは自分が貰う。
だから、もし二人が『誰も選ばない』という逃げの選択を取る事だけはさせない。
夜勤は、それをし兼ねないで有ろう特にトオルを許せずに居た。
あの時ひろゆきさんを帰した意味をあの二人が判って居たなら、
そしてSDに囚われ自力で帰って来たひろゆきさんを二人がもっと
大切にしてやって居たなら、現在も出張だときっと嘘を吐いて二人が一緒に
では無くひろゆきさんと三人だったら・・私は諦められたのに・・・
≪何かが無ければ気付ずに見過ごす恋なんて 愛された方は只 迷惑なだけ・・・≫
「後で 想い出しても その時はもう ・・・遅いんだ」
夜勤は意味有り気な言葉を放ち少し、苦笑していた。それを聞くひろゆきは、無垢な表情で、夜勤へ訊ねていた。
「何を後で思い出すと 今は遅いのでつのか?夜勤たん?」
「ああ、済みません・・お客さんの 過去に失くした恋の話 思い出しただけですよ。餌 やり忘れたってね」
「餌〜〜〜 鯉 死んじゃったでつか?その飼主 いい加減でつな〜」
「ええ・・・全く」 (本当は違うんだけど・・ひろゆきさんが笑顔に成るなら 私はそれで・・構わない・・・)
512KB越えたとかで途中 1000逝きそびれたんで...・・・ 3・5かな?と・・
夜勤が今まで秘めていたひろゆきへの想いに耽けていた頃、
隊長とトオルは沈黙をしていた。
やがて隊長がトオルの腕からふらふらした足取りで玄関へ向った。
いくら気持ちを訴えてもトオルとの間は平行線のまま。
そんな状態に精魂尽き果ててしまったのだ。
「帰る。帰って、独りで寝る」
「切込、そんな状態じゃ独りにさせられないよ」
トオルは隊長の肩を掴かみ、振り返させた。途端、隊長の膝がトオルの脇腹に食い込む。
―こ、こいつ…蹴り入れやがっ…た?
あっ!!・・・・・やっち・・・・まった・・・俺・・・
思わず・・・・・・・・・・・・トオルさん
・・・生きて・・・・・・・・・ます?
脇腹に蹴りを入れられ 屈み咽ぶトオルに隊長は内心
大 汗 し て い た。それは とても と て つ も 無 く !!
腹いせに思わず・・隊長の性格だから仕方が無いのだが
トオルは涙目で息が出来ない程、唸り倒していた。
だがしかし、言っても答えてくれるで無し、受けをしてくれる訳でも
無く短気な隊長からすれば もう良い!!知るか!!ってなものだ。
そして意を決したかの如く踏ん反り返りドアを開け放つと
虫の息絶え絶えと言った様子のヘロヘロな声でトオルが
『くぅ 車・・・かぁ 貸さ んぞ・・ゴッホ。・。ウ”エ エ”エ。・。・ウ”ウア アア”。・。ウウ”ウウ・』
それでも隊長を独りで帰したく無くて、トオルは隊長の交通手段を断ってしまった。
今は夜中で電車が止まっている。タクシーなんて自腹じゃ使わないが隊長のモットーだ。
『歩いて帰る!!東京 23区なんざなぁ!! 所 詮 狭 い ん だっ!!』
「お、お前、はっ…腹いせに蹴るなんて、卑怯じゃ…」
「うるせえ、馬鹿っ!腹いせなんかじゃ、ねーよ!!」
と、叫ぶと隊長は夜の町に飛出した。
ともかく独りになりたかった。このままだと気が変になりそうだ。
独りになって頭を冷やせよ、と自分に叱咤してみたところで侭ならない。
もう俺にはなんにも残っていない。切り札までみせちまった…
そしてトオルの部屋を飛び出した隊長は、
自分を散々なじりながら、始めは良かったのだが途中、
ストレスの溜め過ぎか 体調を崩し、フラフラの足取りで
赤坂まで歩きで帰っていた。
吐き気がする。胃がとてつも無くキリキリして痛い。
それでも、気力だけでdでもない時間をかけてでも隊長は、家路へ着こうとした。
「何だよ・・コレ・・凄んげえ痛ぇぞ・・・気持ち悪・・」
帰れっかな・・俺・・冷や汗出手来た・・・・トオル・・
きっとあれで嫌われただろうと思いながら、不意に頭にトオルに
助けて欲しい・・と浮かぶも 隊長は意地で、とにかく家まで歩き通していた。
その頃、夜勤は再びひろゆきを腕の下に抱いていた。
仕掛けたのは、ひろゆきだった。
夜勤の温かさ、抱かれた後の満ち足りた幸福感を、もう一度感じたかったからだった。
それは、トオルと隊長とのドロドロした三角関係という現実に対する、
不安の裏返し、だったのかもしれない。
夜勤たんの腕の中 とても暖かいでつ
夜勤の事おいら お兄さんみたいだと思っていたけど
本当は違うのかも でつ・・・・
夜勤の腕の中に翻弄され、このまま全て 忘れていたい
ひろゆきは夜勤に忘れさせて貰えたら、それで良いとさえ想った。
しかし、表情はとても満ち足りている様子で
ひろゆきの唇から漏れる夜勤を呼ぶ声はとても甘く
きっと、隊長やトオルに強請る時のその声よりも 切な気だった。
今の二人には引き出せない表情を、夜勤はひろゆきにさせている。
その事を当のひろゆきはまだ 気付いて いない。
ったく信じられ無い・・蹴りなんか かましやがってあのタコ介
言いたい事は判るけど・・だからって蹴る??
しかしあいつ俺の事
苦しい位好きだって、前にも言ってた・・・
俺の事欲しい ってのは・・・・攻めたい。。って事だった訳?
俺の指舐めてた時の恍惚なあの顔って。。。そうなのか???
で、何だよ 23区が狭いから追いかけて来てくれってのか?
蹴り込んだのも、私は貴方が大好きだから一番じゃ無きゃ気に食わない
判りやがれ!こんちきしょう!!ってか・・・愛情表現にも、態度悪過ぎだろ・・
このうまい棒が向いてなきゃ・・・んなもん 判んないってんだ!!!
美補 煩えよ!!行けば良いんだ!!全くよ!!
「こんなでな、嫌いになんか成んないんだよ・・・順番なんかじゃ 無ぇのに・・切込の馬鹿」
そしてトオルは不満を頭で吐きながら、暫らくして突如反応しだした うまい棒(美補)に
何と無く否な予感がし、ドアを閉めると、先に飛び出したフラフラに歩く隊長の跡を車で追い掛けていた。
うまい棒が導くままに愛車をころがす。
なんとなく赤坂と方向が違う気がしたが、トオルは己のうまい棒を信じていた。
のちに過信するのは良くないと、身に染みて思うようになるのだが、
今のトオルには解らない事だった。
隊長の痛恨の一撃を食らった脇がまだ痛む。鳩尾に入らなくてよかったと
トオルは思った。これでも加減してくれたんだろうか…アイツは。
どこくらい走ったのであろうか。隊長の影も気配も見当たらなかったが、
うまい棒が振り切った時、車を止めた。ウインドウを下げあたりの景色を見渡す。
「あれ?ここは―」
そこは夜勤の住む街であった。
まさか切込の奴、夜勤に泣きついているんじゃ??(大ハズレ)
だが、ひろゆきを避けて居るのだから果たして
ひろゆきの居るそこへ態々行くものだろうか?
夜勤の家に行くにしてもトオルは『出張』という大義名分を立てた為
『 たかが一日。しかも夜中に帰るなんて 怪しまれる 』
そう思い付き、夜勤の家に取り合えず電話をしてみる事にした。
夜勤の部屋。電話が鳴る。
それを無視しながら夜勤はひろゆきの事だけ考え、ひろゆきを腕に組伏せている。
電話など、ひろゆきも気にしていない。
呼び出し音が留守録に切り替わると、別の部屋に
電話を離して有るので 二人には小さく ピー という発信音のみだけが聞えていた。
『仕事込み入って 夜分遅く済まん トオルです。居ない様で うん・・
良いんだ・・・えっと ひろゆき 帰ってきたら お休みなさい・・うん・・・居なければ・・・』
半分嘘の不穏なメッセージを残し トオルが「部屋に居ないか・・」と舌打ちしながら携帯を切っていた。
トオルはそれでも、夜勤の家が頭から離れず、隊長が居る気がして、
家主不在でも、隊長が玄関にしゃがみ込んで居るのでは?と、本当の勘違いを起していた。
「どっちにしろ 行かなきゃ判らないって事か・・本当に 世話の焼ける奴だよ 全く」
以前マァヴ一派に破壊され、家主の入院中に修繕された夜勤の家にトオルは辿り付いた。
その前に隊長が居ない事に驚く。
中か?俺のうまい棒は何を探知したんだ?ひろゆきか?
自分に対して選択を迫る隊長を、心のどこかで避けてしまっているのかもしれない。
無意識にドアノブをまわす。何故か開いている鍵。不審に思いつつも真っ暗な店内に入る。
隊長を探しつつ奥に進み、夜勤の自室に上がる階段を昇る。
夜勤はここに隊長とトオルが来る事を見越していた。
『ひろゆきを抱いた』という嘘をついて、二人の気持ちを図る予定だったからだ。
だが、嘘は真になってしまった。そこまでは夜勤も予想できなかった。
だから鍵をかけるのを忘れたのだ。
二階に上がったトオルは、夜勤の自室のドアを開けた。そして・・・
夜勤に抱かれ、切なげな声をあげるひろゆきを、見た。
「んっ・・ああ やき・・!んっ?!!トオルたん!!」 「トオル」
= ・・・チッ しまった!!私 鍵開けっ放しで・・・仕方無い トオル お前 一体どうする? =
≪俺は起きながら 寝てでもいるのか?≫
丸で、醒めない悪夢を見た様な。トオルはそんな気がしていた。
俺は切込を捜して。なのに、自分から自分達の嘘で 『夜勤の所へ行く』
と言い出したひろゆきが、夜勤にしかも 見た事の無い表情で・・・
抱 か れ て い る ! ?
トオルはやっと、言いたくないキーワードを頭にしていた。そして以前なら
あの時を上回る怒声と、夜勤へ、トオルの拳がそのまま飛び交ったのだろうが、
先に思ったひろゆきの声を聴き、表情を見、そして自分から言い出した、そのひろゆきの言葉に
トオルは、一種 諦めの様な物を感じていた。「何・・・してんだ・・・お前達 そういう・・事か」
その口調の静かさに夜勤は、驚くひろゆきを庇いつつ 『諦めるつもりか?』と思いながらトオルへ毒を吐く。
「出張 現在 帰られたんですか?一週間程じゃ 無かったか? トオル」
「・・・俺はここに 切込を捜・・・」 あっ!しまっ・・ かなり動揺してる 俺・・
トオルが隊長の名を出した途端、一瞬僅かに、ひろゆきの表情が曇っていた。
『居る訳無いでしょ?私の処へひろゆきさんを預けたのは 何者でも無い 貴方達なんだから』
「なら・・もう・・・切込 何処に行ったんだよ!!・・居なく成っちまったんだよ!!」
夜勤の挑発に余、嘘は吐けないトオルはもう、自分が何を口走ったかさえ、判らなくなっていた。
裏切たのか、夜勤に抱かれて今目の前に居るひろゆきよりも
自分に辛い想いをブチ撒け、暴力で思えば、自分を嫌いにさせようとしてか
飛び出し部屋を出た隊長の事の方が途端に心配でトオルは、心が堪らなく成り始めていた。
それこそ現実逃避かも知れなかったが、微塵も思わずに居たその 場が悪く
『裏切らない』と漠然と思った隊長の方へ、救いの様な物が向いたのだ。
それは 卑怯 かも知れない・・だが
隊長は裏切ら無い。それをする位なら、奴は冷やかで、何処までも冷たい孤独を取るだろう。
刹那しか選べないきっと、そういう奴だ。
夜勤と、ひろゆきが裸でベットに居るにも拘らず、トオルは隊長の事が、思考を巡る。
しかし、トオルとて、ひろゆきに、夜勤から離れろ!夜勤もひろゆきを離せ!!
と言いたい。言いたかったが、トオルは、ひろゆきの無言の、夜勤を見やるその瞳に責められ、
夜勤の背で、夜勤に縋るひろゆきの その仕草を見ていると、
次第、次の二の句も、言葉すら トオルは、もう 何も 出て来無かった。
「・・・隊長は、トオルたんばっかり。トオルたんは、隊長ばっかり」
ひろゆきが、これも冷たい、抑揚のない声で言った。
「トオルたんと、隊長と、二人でいればいいでつ。おいらは、夜勤たんといるでつ。
トオルたん、帰ってくださいでつ・・・」
そう言い放つとひろゆきは、おもむろに夜勤に抱きつき、口付けをした。
トオルは頭を鈍器で殴られた様な気がした。
「違うんだ!!俺はお前を!!」
『愛している』・・言い掛け、それがトオルは言えなかった。
何時も腐る程吐いている その たった一言を。
項垂れながらトオルは
夜勤には何も言わず、ひろゆきへ 『それでも・・待ってるから』
と力無くヨタヨタしながら階段を降りドアの鐘を、静かに鳴らしていた。
「少しお灸が効き過きたかな?少し事情を聞き出せばよかったですね。
どうも様子が変でしたし」
トオルが去って緊張の糸がほつれたのか、ひろゆきの顔色が途端に悪くなった。
てっきり自分がいなくなって二人でいちゃいちゃしてると思っていたひろゆきだが、
トオルの狼狽振りを見てそんな疎外感がぶっ飛んでしまった。
「た、隊長が心配でつ!」
ひろゆきに促されて、夜勤は隊長の自宅・携帯に連絡を入れるが共に不通であった。
「とにかく今夜はもう休んで、明日の朝トオルに事情聴衆しましょう」
思わぬ展開に、せっかく結んだ共犯意識が萎えてしまいそうな夜勤であった。
俺もう・・ムリ・・霞んで来たぜ・・・おい ・
凍死・・すっかな・・するよな・・2月だし。
近所で情け無ぇけどよ・・歩くの もう無理・・
仮に しても もう 良いや・・楽に成れんならよ・・・
隊長がマイナス思考で以前駆け込んだ公園のベンチにて、
肩で息をしながら半分寝かかっていた。すると、乃木公園にいた
何時ぞやの猫が仲間の猫二匹を引き連れ
隊長の事を気紛れなのか、暖め出していた。
それに気付いた隊長は、何とか意識を保ち直す事が出来ていた。
「あれ・・・お前・・何時かの さすらい猫・・・帰れよ・・良いから」
辛いんだ・・・もう。 何と無く嬉しいが、隊長はマイナス思考が取れない。
お前はトオルじゃ無い・・勝手に何処かへ行った癖に 何しに来たんだ・・・
又その内 何時かは離れる癖に・・・だから構うな。 矢張り誰かと重なるのか
隊長は猫に愚痴を思いながら、トオルが発見するまで其処に へばり倒れていた。
夜勤の店を出たはいいが、トオルは動揺したままだった。
その心情のせいなのか、うまい棒はひろゆきにも隊長にも反応してくれなかった。
それでも今できる事を、との思いから、トオルは赤坂の隊長の自宅に向かう。
途中何度も隊長の家と自宅に電話するものの、虚しく留守電の声が聞こえるだけ。
隊長のマンションに着いてもそこに隊長が居る様子は無く、
トオルは絶望的な気分でドアの前にしゃがみこんだ。
(切込・・・どこだ・・・俺は・・・)
一度に全てを失った。自分が欲張りで優柔不断だったからだ。全部俺のせいだ。
これ以上できないぐらい自分を責める。
(死ねよ、俺・・・)
その時、トオルの携帯が鳴った。夜勤の自宅からだった。
出たくないと思いつつも重い手つきで電話に出る。だが、声の主はひろゆきだった。
「トオルたん、隊長を探してあげて下さい。おいらも心配だけど、今の隊長はおいらじゃダメなんだと思う。
だからトオルたん、隊長を頼むでつ。トオルたんにしか、できない事でつ。お願いでつ、、、」
「・・・ひろゆき・・・。」
電話は夜勤に代わる。
「トオル、以前私、隊長さんの家の近くの公園で話した事があります。確証はないけど、そこにいるかも。
隊長さんにも、ひろゆきさんや、私に対しても、いろいろ言いたい事はあるでしょうが、それは後です。
勝手な事言ってごめんなさいね。でも、今夜は一人で過ごすには、寒過ぎるから・・」
トオルは無言で電話を切った。だが立ち上がり、足取りしっかりと公園に向かって歩き出した。
ひろゆきと夜勤に、感謝の念を浮かべながら。
「これで気が済みましたか?ひろゆきさん」
夜が明けてから二人のゴタゴタに首を突っ込もうと考えていた夜勤に
結構な剣幕でひろゆきはトオルへ連絡をすると言い出したのだ。
“だめでつ!今じゃないと、トオルたんも隊長も ダメダメになるでつ!”
ひろゆきさんの真剣な顔、もいいですけどね…
トオルへのрきった後、夜勤は深いため息をついた。
「いいでつ。今はトオルたんが頼りなんでつ。おいらじゃ…」
ひろゆきも本当は隊長を探しに逝きたかった。だがまた哀しい思いはしたくなかった。
真冬の夜空に下弦の月が輝く。まるで切り裂かれた空間のように。
この寒空の中を隊長は独り彷徨い、この場所で力尽きたのであろうか。
夜勤に教えてもらった言葉を頼りにトオルは乃木公園へひっそり向った。
胸の鼓動が早まる。トオルは心の中で強く願った。
― 在てくれ!切込。でないと俺一生後悔する ―
歩みはだんだんと早足に、やがて気付かないうちに駆け足となった。
園内に辿り付くと、ベンチらしき物のところに蹲る人程の影と
どこから集まってきた猫が数匹集っていた。にゃあにゃあと鳴いている。
トオルはそれが自分を呼んでいる声に聴こえた。と同時に熱いものが込上げて来る。
トオルは静に近づいていった。それは紛れもなく探していた隊長であった。
31 :
風と木の名無しさん:03/02/15 22:04 ID:w9KH2jWe
切込!!
居る筈の無い人の 声がする・・
未だ俺は猫を重ねて見てるのか?
ああ、幻なんだ・・最後に良い夢有難う 暖かい・・・
トオルの腕に抱き抱えられ、隊長は死に間際の夢だと
縁起の無い事を思っていた。トオルの大声が辺りに響く。
『切込!!具合、悪いのか?頼むから・・・起きろ!目を開けろ!!切込!!』
猫有難うな。今度逢ったら餌やるよ。何時間居たんだ・・こんな所に。
俺が何処かで、きっと お前を避けたから。御免・・・俺は最低な事して・・・
隊長を急いで車へ運ぶと、近くの病院を目指しトオルは車をブッ飛ばしていた。
「精神的疲労が見られますが、自宅で安静にして上げてください」
医者の診断はそれだけだった。
33 :
風と木の名無しさん:03/02/16 07:46 ID:65lzLdpg
「なら 心配無いんですね?先生検査もされない。という事は」
訝しむトオルの言葉に医師は、病気に大した病気等一つも無いのだと
トオルを悟し、隊長のは極端な精神疲労から来るストレス性の胃炎
の様なものなので、その疲労の原因から成るべく離してやり、
今は安静にしてやるのが、後の為だと医師は言い
「現在は軽く済んで居ますが、こういう事が積み重なると、段々体に
負担が掛かり過ぎて、最後には患者さんの命を縮め兼ねない結果になるんですよ脅しては居ませんが」
最後には、脅しでは無い。と言いながら、釘を刺して居るのか
略大抵の原因のトオルには、十分脅しに、聞こえているので有った。
今はそれでも未だトオル「脅しかよ」と何処か軽い安心した気持ちで居るが、
隊長を部屋へ連れ帰り、隊長の部屋に残る、今までの仕事の名残を
冷静に見遣り、PCを立ち上げ、余程無理をしていたのだと、はっきり
目の前にした時、トオルはこの言葉を改めて実感し途端に蒼褪めるのだった。
34 :
86:03/02/16 07:57 ID:t5ZJx7dk
隊長はベッドで静かに横たわっている。寝いてるのか起きているのか、
瞳は半分開いたままで、時折瞼を閉じ、夢うつつを観ているようだ。
クルマでの移動中でも隊長は同じような状態で、トオルの心配は募っていく。
―このまま目が覚めなかったら…
自分を責めつつ、ベットの脇に身を寄せ、懺悔をするかのごとく跪いた。
「…トオル…」
微かだが隊長の声がする。トオルはハッとして急いで隊長の顔を覗き込んだ。
「どうした?切込、俺が判るか?!しっかりしてくれ!!」
ひろゆきが見たらからかいの言葉の一つも出そうなほど神妙な面持ちで、
小声だが力強く励ましの声をかけた。しかしまた隊長は目を閉じてしまった。
もうどうしていいのか解らない。ベッド脇に顔を突っ伏し、トオルは震えていた。
ひろゆきはひろゆきで、緊張の糸が切れたのか、夜勤の胸に顔をうずめて泣いていた。
「えぐっ、えぐっ、夜勤たん。。。おいら、えぐっ、隊長も、トオルたんも。。。夜勤たん。。。」
「大丈夫、ひろゆきさん。泣かないで・・・」
夜勤は、ひろゆきの髪を撫でながら、そっと抱きしめている。
(この人が、一番つらいのかも・・・私には、慰めてあげることしか出来ない)
「ひろゆきさんも、つらいのですよね・・・思いっきり、泣きなさい。
私には、聞いてあげるくらいしか出来ませんけど。」
泣きつづけていたひろゆきも、いつしか静かになり、そのうち寝息を立て始める。
「そうだ、ひろゆきさん どこか、温泉にでも行きましょうか・・・
温かい温泉に行って、のんびり休みましょう・・・」
この時期なら、どこへいこうか、海辺の、海の見える温泉がいいかしら・・・
そんなことを考えているうちに、夜勤もいつのまにか眠りについていた。
俺が死掛けた時 お前、こんなだったのか・・
この恐怖抱えたまま、ずっと独りにさせて・・
俺はお前に辛さしか、もう 与えてやれずに居たんだ。
だからきっと そういう事紛らわせるのに
無茶してあれだけのSDの難題 潰して・・・
それでもSDを潰そうとして、半年も先の資料まで。
切込の強さだけに頼ってお前を放って置いた
俺は 本当に 一番最低の 大馬鹿者だ・・・
「自分で捜さないで、俺は美補を頼ったから・・・あんな所に
それから ずっと 独りにさせて 御免・・・切込・・・・・」
見付けられずに居た事と隊長を孤独にさせて居る事の
両方を重ねながらトオルは震えたまま、
ベットの中で瞳を閉じ静かに眠る隊長へ何度も小さく謝っていた。
ベッドの横で突っ伏したまま、トオルはいつの間にか眠ってしまった。
そして、顔に当たるまぶしい陽の光で目覚めた。
(朝か・・・)
変な体勢で寝ていたので腰が痛い。立ちあがるのを躊躇していると、か細い声が彼を呼んだ。
「トオル・・・」
ハッとして隊長の顔を覗き込む。
「切込?!」
「・・・トオル・・・腹減った・・・」
トオルはまだ横たわっている隊長の首筋に抱きつき、唇にキスをした。
「切込!切込!」
「・・・腹減ったっつってんだろ・・・」
「ああ、分かった、何が食いたい?つーか身体の具合どうだ?大丈夫か?」
不服そうな顔で隊長は答える。
「・・・具合いい訳ねぇだろ。胃が痛てぇ・・・けど腹は減った・・・おかゆ食わせろ」
「分かった。作るよ。待ってろな」
トオルはもう一度隊長にキスをすると、台所に吹っ飛んで行った。
隊長は、本当はもっとたくさんたくさん、トオルに言いたい事があった筈だった。
だが、ベッドの横で自分の手を握ったまま眠るトオルを見て、何かもうどうでも良くなってしまったのだ。
(やっぱり俺はトオルの一番にはなれないかもしれねぇ。けど、ちゃんと迎えに来てくれた。
俺、大切にされてるって、分かったよ。トオル、愛してる。世界中の誰よりも好きだ・・・)
ただ米と三倍の量の水で炊くだけのシンプルな粥。
入院中のトオルも手厚い看護をしてくれた看護婦さんには悪いが嫌々食べていたものだが、
作り方は実はよく知らなかった。
「米って洗うんだっけ?よくわかんないぜ、おいおい、米どこだあん?おコメちゃーん」
嬉しそうにでかい独り言を言っている。すっかり浮かれおポンチ状態だ。
「…どうでもいいから大量の水で米煮ろ。あと、少し黙れ」
「ヘイヘイホーー♪」
堪り兼ねて隊長が口を開く。だがトオルの耳には念仏であった。
さっき思ったことは訂正するぞ、と隊長は心の中で呟いたが正直少々藁ってしまった。
その頃暫らく動きを見せずに居たSDは、昼から
東京特有の雑路の続く、奥まる通りに建てられた
とある某、料亭にいた。
SDの席は相手と対照だが、相手は上座に居る。
この意味はSDが相手より下の位置だという
座席の位置で、重要な権力構造を表している。
尤も第三者が居たとするなら、SDの位置はこの相手の
入り口側、真隣には成るが。
「SD氏 時にどうかね?次の衆議院選は」
「はい 滞り無く現在の所 順風万端です」
「ほう では もし党に票が足りないとすれば 対策は有ると?」
「IT に詳しい者が、私の心に一名 切り札として」
「無記名票の札でも 操作させのるかね?」
「その様な所です」 アンタの』辞任を、実現させてな。
SDは今度はトオルの破壊力よりも、本来の特技に目を付け、
次選までに上座の相手を陥れ、自分が伸上がる気で居るらしい。
しかも、この近年、対岸を渡った遠くの国で起こっていた
大統領選のあの騒ぎを、此処日本でやらかそうと、目論みながら。
降り掛かった火の粉は未だ払えていないことに当の本人は知る由も無し。
トオルはどうやら作り方はネットで検索したようだ。台所でカチャカチャ音がする。
なにやら作業をしているという気配だけ感じながら、隊長は横向きで
ブラケットを深く被り、猫のように背を丸めてまた軽い眠りに落ちた。
―どのくらい経ったのか、自分を呼ぶ声でそっと目を開けた。
炊き立てのごはんの湯気のような香りが隊長の鼻腔に抜ける。
ああ、出来たのかと、隊長は顔の向きを匂いがする方へ向けた。
そこには、ホメてホメて〜とハアハアしている大型犬のようなトオルが
出来たてのお粥をスプーンを持っていた。
マジで作ってくれたんだ、俺の為に…
「切込、切込♪ さ、 あ〜〜ん して♪」 …え?
馬鹿さ加減大全開なトオルは、浮かれまくり、
米を取り合えず洗った後、何とか水は多いものの
米2合を炊いていた。
「粥って、卵入れるよな?塩と
チンゲン菜は入れるのか? もやしとか〜」
どうもトオルは中華粥が、本当の粥だと 思っているらしい。
病院のは、『だから不味くてありゃ、駄目だ。喰い物じゃ無い』のだと。
しかも、入らない筈のもやしまで、入れるものだと思っている様で、
トオルはウキウキしながら、好きかどうか、隊長にそれを聞いていた。
「切っ込さぁ〜ん もやしと〜、チンゲン菜要る?? とおおっても 美味しく するから」
≪もやしって・・・なんだよ・・入れ無ぇだろ・・普通 大丈夫か・・≫
放って置いては勢いで、何を入れるか解り兼ねないトオルに
隊長は、『玉子だけの粥で良い』 と 不安そうにトオルへその返事を返していた。
(リロードしてなかった。・。・43 あぼん御ながいしまつ。)
「あ〜〜ん は?あーんって、ほら」
「ほら?って何? 貸せよ・・食うから」
「お前は病人なんですぅ〜貸しません〜だっ!
だから 切込 大人しく お口 開けて・・・」
覗き込む、トオルの瞳が隊長を動揺させる。
俺は硬派なんだ!!あーん等と言うものは、へ垂れた愚鈍が
するものだ!!で在るからして、俺は・・俺は硬派・・硬派がだなあ・・
思い心に熱弁するも、トオルの瞳の目の前に隊長の中の 硬 派 の
二文字がガタガタ音を成し、崩れて行く。
横目でちらりとトオルを見やると、トオルは食べさせたい一心で
一口分掬ったスプーンを握り締めていた。
誰も観ていないはずなのに、ふたりだけのはずなのに周囲の目を気にするかの
ように長い睫毛を伏せ、赤面している。
「ほら。恥ずかしがらないで」トオルはさらに隊長の顔にスプーンを近づける。
このまま放置プレイにしようと思った隊長は、意を決して口をゆっくり開けた。
ゆっくりと。震えた赤い舌が、口唇から少し覗いた。顎が少し上がる。
「あ」微かに、息が漏れた。スプーンには届かない。隊長は下唇をそっと舐めた。
「もう少し開けないと、こぼれるよ」子供に言い聞かせるような優しげな声色を
トオルは意識せずに作ってしまった。その言い方はたまらなほどの甘さを帯びて
隊長の耳元に響いた。
「…ほら、もっと。も少し、開けてごらん。そうほら」
カチッとスプーンに隊長は白い歯を立てた。
ひと呼吸おいて、そろそろと粥を啜った。ごくりと喉を鳴らして。
他人から食べさせてもらうなどということを人生の中で初めての経験である
隊長は困惑の心中で飲み干したと思っていた粥が想像以上に熱くて
口の端から少し粥がこぼれてしまった。
隊長の少し疲労の色が見える顔に粥の熱さで高揚した頬・・・
そこに口元からこぼれた粥がいやらしく白くトオルの目に映った。
「・・・ほら、こぼれちゃったじゃん。暴れるからだよ?」
「暴れて・・無ぇよ・・あ〜つかっ・・・なっ!!」
一端スプーンを置きトオルが、無遠慮に隊長の唇に付く粥を
指で嘗め取り、それを自分の唇へ粥を運び込んでいた。
『んー 余 美味く無くて御免な どうしたの?』
目には色香に映るも、トオルの声貌に今は抱き合う時の様な
駆引きは一切存在しないのが、逆に性質が悪くそのトオルの仕草に
寝起きの隊長の潤む瞳は尚、殊更 途端に湿り気を帯び出していた。
「切込 そんなに・・熱かった・・舌 火傷しなかったか!」
「いや してないけど・・・何で」
気が付いていないのか、隊長の瞳がとても不埒で。
トオルは寝起きだから、病人なので粥で熱が篭っているだけ。
と言い聞かせてみるが、無防備に唇を開いた時の表情、
たった今目に留まった、卑猥に映る隊長の口元と
喉を鳴らしたその音 そしてこの 濡ばむ瞳に、
トオルは突然、全身と頭の中に、『 靄 』 を感じていた。
今は病人で、俺は切込を、安静にさせなきゃいけないんだ・・・
なのに俺は今 とても こいつに 惹かれてる・・・
脳内を駆け巡る下心を打ち払うように
「そーだ、俺が冷ましてやらないといけないな、よし」
そうトオルは言うと、一口分杓って隊長が火傷しないよう粥にふうふう息を吹きかけた。
「飛ばすなよ」
トオルは一生懸命息を吹いている。隊長はそんなトオルを上目遣いでじっと見つめていた。内心、ばかみてえに吹いてやがるぜくらいにしか思ってない隊長だが、
自分を凝視してる隊長の視線が自分の心を見透かしてるような気がしてならない。吹きかける息の加減がだんだん強くなる。
「あ!!」と言った瞬間、粥が隊長の顔やら胸元に飛び散ってしまった。
隊長は自分の顔に掛かった粥を手の甲で黙ってぬぐった。
そのまま指についた分を猫のように舌を使って舐めはじめた。
すぐに罵倒されるかと予測して身構えていたトオルは拍子抜けたが、
隊長の仕草から目が離せなくなっていた。
細く長い指が舌で絡め取られその舌に煮崩れた
ドロドロとした、白い粥が小さくその舌に乗っている。
それを口に転がす濡れた喉の音が、微かにした。
半目を閉じた隊長の瞳は不埒なままで、その内
手の甲にまで舌を這わせている。
時間にすれば本当に僅かな時間だが、
トオルには今が止ってしまった様に思えて成らない。
隊長の仕草は、丸でスローモーションとして目に映っている。
そして隊長が不意に瞳を細めたまま、トオルへ笑んでいた。
しかし、一瞬で目が合いトオルには、そういう風に映っただけ。
そこからトオルの略止った時間が再び流れ出す。
トオルは箍が外れ隊長に行き成り抱き付いていた。
たじろぐと思われた隊長は、怯みもせず、やはり
一瞬そういう風に思われた隊長の笑は、そうだったのだろうか?
トオルの肩越しで、企む様に隊長の瞳は
とても妖しく微笑んでいた。隊長がトオルの耳元へ
ゆっくりと 熱い吐息を噴き掛け、
『 俺は 受け やんの 嫌だと言っただろ? ト オ ル 抱 か せ て く ん ね ぇ? 』
とても甘い言葉で隊長は「俺を抱きたければ、一度抱かせろ」
遠巻きにトオルへ宣戦布告をするのだった。
トオルの方は固まりはしているが何故か反論せず、
ただ隊長のその攻性の観光に惹き付けられ、暫らく魅了されてしまっていた。
隊長は本気でトオルを抱きたい訳ではない。
受けは萎えるとトオルが嫌がっているのを、無理やり抱いて嫌われるのは絶対避けたい。
今トオルに嫌われて突き放されたら、自分はどうなるか分からない。気が変になりそうだ。
ただ、前スレ
>>908のように、トオルを独占したいだけ。
その為に、自分をおあずけ状態にしてみる。
(いつもいつも、素直に言いなりになんてなってやらねぇぞ。これぐらいの駆け引きはさせろ…)
一方、隊長の瞳には惹かれるトオルではあったが、自分が抱かれる場面を想像するのはキツかった。
気色悪さが先に立つ・・・どうしても固まってしまう。
病み上がりの弱々しさも相まっていつもより華奢に見える隊長を、やっぱり抱きたい、征服したいと強く思う。
でも隊長は抱かれるのは嫌だと言っている。
何と口説き落としたらいいのか、トオルは頭をフル回転させていた。
『なら 抱く?』
嫌だあああああ 言えねええええ
落ちるかも知れんが・・コレだけは・・
『好きだよ』 駄目だな・・・何時も言ってる。
『君の瞳に完敗したよ』例え乾杯でも 両方馬鹿か・・
星振るなんとか・・ヘボン確定。
『この旅で一番印象に残った国は?』 何時旅したんだよ!!
俺えええええええええええええええええ!!
「俺がどんな気持ちで抱かれてるのかまだわかんねぇみたいだな…」
一人悶絶している馬鹿(トオル)を尻目に冷やかに隊長は言い放った。
トオルの脳内では『俺は男だから受なんか絶対できない』という固定観念と
単純に隊長を抱きたいという欲望が葛藤していた。
トオルはまだわかっていない。同じ性を持つ隊長がトオルを受け入れているのに、『男』を理由に拒否してる自分がそこに在るのに。
前スレ>908で、遠まわしに『受けてるお前は、男ではない』と否定されたと
隊長は根に持っている。男の傲慢さが、皮肉にも同性の自分にはよく理解できた。
それでもプライドも身体もずたずたになりながらも訴えた。
なのにまた同じ事を繰り返そうとしているトオルに腹立たしさも込上げて来る。
『トオルの身体が欲しいわけじゃない。お前の身体に覚えさせたいのさ』
隊長が真に欲しいのは、トオルの心なのかもしれない。
特別な、ただ一人の、一番になりたくてそれを欲してる。独占したくて何が悪いと。
隊長の中の欲望は、深い愛情と一対の根深いものであったのだ。
隊長は最早本気で居るのだろう。本来ひろゆきや弐編を。
それだけでは無く過去に、現在の騒ぎの発端と成ったマァヴの店で
色んな人を抱いた。そういう人だ。
《自分が抱いて大人しくはしているが、自分が思うのと同じで、切込も本来は嫌なのかも知れない。
だから今も必死で訴えて、体まで壊させ、俺が追い込んだのに俺はまだ・・追い込もうと・・・してる》
そしてひろゆきが攻性で居た時に、思った事をトオルはフト、思い出していた。
あいつに思って切込には嫌って、それも卑怯だな・・・切込が楽に成るなら
命が縮まらずに居てくれるなら・・・俺は 腹括るかな。。。
意を決しトオルは隊長へ抱き付き耳元で
『俺は馬鹿だから 覚えないかも知れないぜ それで良いなら、俺の事 抱 き な』
そう、呟いて居た。
「俺の事、抱きな」
この一言を搾り出すのに、トオルがどれだけ悩んだかも、隊長には良く分かっていた。
そしてこの台詞をトオルがまだ誰にも言ってないであろう事も分かっていた。
嬉しかった。心の底から喜びがこみ上げてくる。自然と顔がほころぶ。
その気持ちのまま、隊長はトオルに抱きついた。
「もういい・・もういいんだ・・・トオル・・・愛してる・・」
繰り返しながらトオルにキスを繰り返した。
戸惑いながらトオルが問い掛ける。
「でも・・お前・・・俺に抱かれるの、もう嫌なんだろ?・・・」
「お前ならいいんだ。俺を抱いていいのは、この世でお前だけだ」
「・・・あの世では他の奴に許すの?」
「・・・バカチン・・・・どこ行っても、トオルだけだよ。俺はトオルのものだよ・・・」
トオルは一途な隊長が愛しくてたまらなかった。
ベッドにゆっくりと隊長を押し倒した。
そして、甘くとろけるような優しいキスを、隊長の唇に与えた。
熱い吐息を漏らしながら隊長も、トオルの口付けに、自らの舌で答えている。
トオルが退院したついこの間には隊長は耐え切れず、長いキスを嫌がっていたが、
今はそれより長い。其処に愛の言葉は要らない程、唇で互いの愛情を感じながら、
やがてトオルは隊長の上着を落とし、半袖と成るだけの、隊長の薄いシャツを、
指で下から捲し上げ、そのまま肌を露出させて行く。口付けに互いが飽きると
日に焼けない隊長のその肌へ、トオルは幸せそうに、とても優しい唇を落としていた。
止まないトオルの愛撫は隊長の躰を徐々に
甘く熱く溶かして行く。隊長の吐息が艶を成す。
外の情景と不似合いな、衣を剥された裸体姿と
何時に無く、淫靡で官能な不埒なだけの隊長の媚声とその表情は、
今在るトオルの全てを魅せていた。丁寧な甘い愛撫に熱が篭る。
そして、何時しかそれが隊長の細い脚へ移るとトオルは頭で少し、苦笑した。
この脚で俺 蹴るんだもんな・・・
今は、こんなに『感じてるのに 苛めたく・・なる 御免なさい。言わせたい・・』
そう思うとトオルは自分を蹴り込んだ、その脚に甘い瞳を細め
軽くキスをすると、後は隊長の凶器の脚を執拗に愛撫し始めていた。
「あ。」
トオルが脚部にキスと舌を這わし始めてから隊長がふと正気に戻った。
「…ここ…まだ痛むか…?」
隊長は夕べ膝蹴りを食わせたトオルの脇に手を当ててきた。
「―いや、もうそんなでも」
「そうか…」
隊長は上半身を起こして、膝が当たったトオルの脇にそっとキスをした。
そして、トオルの脇腹に隊長の熱くしめった舌が這う。
思わぬ隊長の行為に、トオルは目の奥がじんと熱くなるのを感じてしまった。
また謝るまで苛めたいと思っていたトオルが、逆に攻め立てられている。
気がつくと隊長の細い腕がトオルの背中に絡みつき、体勢が逆になっていた。
翌日、昼も近くなって目覚めたひろゆきは、夜勤が傍らにいないことに気付いた。
「・・・・・夜勤たん。。。?」
泣き寝入りしたため、いつもより腫れぼったいまぶたをこすりながら、つぶやくように呼んでみる。
と、トントントン・・・と階段を上る足音が聞こえ、ほどなくガウン姿の夜勤が顔を現した。
「あ、ひろゆきさんおはようございます。おなかすいたでしょ?
食べるもの持ってきますから、そこにいてくださいね」
ひろゆきが答えるまもなく、夜勤はまた姿を消すと、階下に降りてパン、果物、野菜サラダ、
ハムなどの乗ったお盆と共に戻ってきた。
かと思うと、また姿を消し、今度は熱々のソーセージ、出来立てのオムレツ、
入れたてのコーヒーを持って、ひろゆきの前に現われた。
「たまには、ベッドで朝食もいいでしょ?」
ちょっといたずらっぽく笑うと、夜勤はすました顔でガウンを脱ぎ捨て、ひろゆきの横へ入ってきた。
夜勤のペースに飲みこまれ、ひろゆきもくすりと笑ってしまった。
「えへえへ、夜勤たん、朝からすごいご馳走でつね。。。」
満更でもない風であった。
夜勤とひろゆきが爽やかにブレックファーストを愉しむ中
隊長とトオルは政権が完全に交代していた。
隊長の赤い舌が艶めかしくトオルの躯を這いずり、舐め回して行く。
トオルは最初に覚えたあの感覚に囚われ
そのまま隊長から逃れられず、その濡れ行くトオルの瞳は、誰にも見せた事の無い程
困惑しながらも、確実に甘く鎔け切っていた。
それを見やる隊長の瞳に完全な攻性が蘇る。
ひろゆきや弐編、今までに抱いた誰よりも好くして、やりたい。
今までみたいに適当になんかもう、抱けない。
≪ だから そのまま快楽に溺れてな トオル 俺だけ 見てやがれ ≫
『トオル・・俺は 御前だけ欲しいんだ。 良いだろ?貰って もう 止らないから・・・』
頭の中では嫌な筈が、言葉でもう、否定出来無かった。それは何処かで
トオルが昨夜目にした、ひろうゆきの事を、忘れたいのかも 知れない。
≪本当は強くなんて無いから、今度は切込が俺の逃げ場になって欲しい≫
甘えても・・・許されるよな・・・切込になら・・・。鎔け切る瞳のままトオルは
思考回路も朦朧なままで、隊長へ、『好きにしてくれ・・』
そう口走り、己が隊長へ抱かれる事を承諾していた。
「ひろゆきさんはコーヒー甘めでいいでしたよね?」
「ういっす。今ごろは…はむはむ…隊長とトオルたんも…モグモグ…
仲良くやってると…ぺろぺろ…いいでつねー」
食べ物につられてひろゆきが脳天気なことを言いだした。
コーヒーを飲んで落ち着いた夜勤は夕べのことをすっかり思い出した。
「そういえばトオルさん、隊長さんのことちゃんと見つけられたんですかね?
あれから連絡ないですね…」
そう言うと、傍らの携帯を手に取りトオルに連絡してみた。
前スレ>506の曲がトオルのコートのポケットで鳴る。
コートは無造作にリビングで脱ぎ散らかしたままで、
ドアを閉めている二人には、当然聞えていない。
聞えていたとしても、きっと取らなかっただろう。
トオルは今 隊長にうまい棒を攻め立てられ、
駆引きをされ、初めて味わう絶頂と奈落の狭間を
垣間見させられて居るのだから。
トオルが隊長に抱かれているなんて天地の返る様な事等
想像すらしていない、夜勤の部屋では
「出ない・・・・」
名前を見て、出たく無い気は判るが・・ひょっとして家に居るのかも知れない・・
駄目元で両方の家に掛けてみよう・・
携帯を片手に番号を呼び出し、電話で夜勤はトオルと隊長
それぞれの部屋へ電話を掛けていた。
「切込・・・っく・・・あ、っ・・・んん・・・」
あられもない声をあげたいのを堪えた、トオルのうめき声が部屋に低く響く。
自分でも無茶苦茶恥ずかしいのは分かってるが、快楽の波は否応なしに
トオルを飲み込んで逝く。
「…ヘンな声…出すな、バカ」
「あっあっあっ」
隊長の蔑みの言葉も耳に入らないほど感覚が別の意味で麻痺して来た。
もうこのまま逝きたいと、トオルは早く開放して欲しくてたまらなかった。
その時ベッドの脇ある電話の子機が鳴った。無粋なрノ隊長は一瞥して
表示ディスプレイをちらっと見た。それは夜勤のbセった。
―なぜ夜勤から?
隊長の脳裏を『ひろゆき』が浮かんだ。
たぶんひろゆき絡みのことだろうと思うとそのрェ取り辛くなった。
そういえば、微かだが耳障りな呼び出し音がドアの向こうから聴こえた気がした。
意外と音波は閉ざされたドア越しでも空気を振動させるものだ。
「おい。トオル出てくれ、夜勤だ」
息も絶え絶えなトオルに無理を押し付ける隊長。子機に手も伸びないほどなのに。
さっと子機を取り通話状態にし、無理やりトオルに持たせた。
受話器の向こうから聞きなれた声がするのは分かるが、気の利いた挨拶の言葉も
みつからない。トオルに出せるのは荒げた息と呂律の回らない言葉だけ。
「もしもし、トオル?トオルどうした?」
「あっ…は…夜、うっ!」
隊長の指がトオルの*に押し当てられた。指に先ほどの粥をぬぐって。
『ヒッ!!うっ・・うあ"グウ くああ"!!
っ・・・ハア・・・ハア,,き・・ん・・切れ・・ん・・わ・・切』
受話器の向こうから
妙な声や音がする。
夜勤は生暖かい目をしながら
『そういう・・事・・・邪魔したな』
トオルの生々しい声できっと見つけた隊長と仲直りでもして
仲直りのし過ぎで、SMの様な、変態染みた事の最中なのだろうと
朝から馬鹿を心配して損をしたと、途端に電話を切ってしまった。
電話を切られたトオルは、子機を、腕にを高く掲げ、子機が
潰れそうな音をさせ、その腕に顔を突っ伏し 粗荒な息で殊更 喘いでいた。
「あ〜あ 切っちまったか・・・潰されても困るからな 貸せ」
隊長がトオルの硬く結ばれた指を受話器から解し、それを戻すと
手に縋る物が消えたトオルは隊長の事を涙目で少し 睨んでいた。
それを打ち消す様に、粥を含ませるネト付いたその指を隊長はじわじわ動かし
時間を掛け、トオルの*を弄り遊び始める。
「何で切らせたんだ?聴かせてやれば 良かったのに」
言葉は雑には成っているが、相手が隊長で、
手加減をしてくれて居るのか指使いはとても丁寧で、
今日まで頭に思った程の、嫌悪感はそんなには無かった。
「御前に・・しか・・聴かれたく・・な・・」
素面で有れば隊長にもこんな乱れる姿や声は見られる位なら
死ぬ方がマシだと思っただろうが、
生きていて初めて人に体の中を弄られる感触、感覚は
トオルの持ち併せた 全ての人生観をその中に覆していた。
「どうしたでつか?ゴクゴク、ぷはー。。。」
夜勤はр切ってみたものの、トオルのアノ声はどう考えても
攻められている声だと判っていた。
「それなりに宜しくヤッテいるようでしたよ、ひろゆきさん」
「夜勤から…ふぅ…なんで連絡が、来るんだ…?」
トオルの中の指は2本に増え、またトオルにじわじわとした試練を与える。
「アアッ!…ッ」
自分より一回りも細い華奢な隊長にしがみつく腕に力が篭る。
「…痛てぇから…力入れんなよ」
「す…まな…いっ…」
涙目に成っているトオルを観ていると隊長は段々可哀想に思えてきた。
あのトオルがいじらしくも隊長の攻めに耐え、当の隊長も散々トオルを嬲って
気が済んだのか段々情けが湧いてくる。自分もそろそろ終わりにしたいし、
それより先ほどの夜勤のрェ気になってきたからだ。
「止めるなら…今のうちだぞ…それとも騎乗位が…いいか?」
騎乗位、ごきげんでつ。
「ひろゆきさん?」夜勤は騎乗位、ごきげんでつ。
等と言う頭が壊れそうな声を聴いた気がした。
しかし・・ひろゆきは、「あも”美味しいでつごきげんでつよー」
と未だ朝食を御堪能中だった・・・
私まだ。ひろゆきさん、抱きたいのかしら・・・否トオルが
あんな声出すから私にも話憂い影響が出たんだ。しかし
電話を取らせたのは きっと 隊長・・
もし隣にひろゆきが来て聴かれていたら、どうするつもりだったのか・・
だから取らせて居たのだとすれば・・・とても 性質が悪い。
幻聴の聞えた夜勤は全てを二人の性にして、爽やかな朝(略 昼)を満喫するのだった。
そして隊長の出した助け舟にトオルの選択は、増やされた指の馴れない
苦痛にギブアップしていた。隊長が安心した表情を見せている。
選択を迫ったものの、自分がひろゆきの時と同じ様に後にトオルが自分を
避けるのでは無いかと、内心 冷や汗していたのだ。隊長も別にトオルの躯を
奪いたい訳ではない。濡れた声を『自分にしか聴かせたくない』と言った、トオルのそれで十分だった。
それよりも、トオルに何故、『抱かれたい』という、半端な風が吹き回したのか。
これだけが疑問で、己の知らない間にトオルは夜勤に一体何をされたのか?
トオルが今日初めて手に解放した、白濁色の液体を舌で丁寧に絡めながら、不安の過る隊長だった。
それでも、愛し気に白い解放物を舐め取る隊長に
トオルの心に熱く、じんわりとした物が浮かんで来る。
そして今、 とても自分がこの人に愛され、止めて欲しいと
隊長が其れを聞き入れてくれた事で、大事にされて居るのだとも悟る。
切込も、こんななのか・・・途中で止めてくれたけど
俺・・凄く 満たされてる。
その先はこれから自分には有るのか分らないけれど
『切込・・・愛してる・・よ・・』
満たされたままトオルは隊長へ向け、息はまだ荒く
上がってはいるものの、今の気持ちをそのまま彼に送っていた。
それを不意に送られた隊長は幸せそうに瞳を綻ばせ
『 俺もそうだよ 愛してる 惚れてる こんな言葉下らない位 俺も御前の事が 好きなんだ』
≪だから本当は誰にも 御前のあの声聞かせたくなんか、無かった≫
隊長は、ひろゆきの時の戸惑いと不安をトオルに判って欲しかったのと、
それと少し苛めてみたかっただけ。そして今度は隊長がトオルへ抱き付き、
甘えた瞳でトオルの唇を奪った後、最尾は邪推が祟り、とても不安な表情のまま
『 トオル 夜勤と昨日 何が有ったんだ? 』
昨夜 何かが有ったであろう、電話をして来た夜勤の事をトオルへ問いていた。
一方、夜勤ストーカーのリーダーと馬並は
打倒夜勤も底々に、のんべんだらりと
日々を過ごしていた。SDに生活を引掻き回され、
束の間の休息。とでも言ったところだが、
「夜勤は何をしているんだ?」
「さあね?」
「御前達 仲が良いんだろ?」
「仲は良いケド、お互い プライベートは触らないから、良いの。 ケド 気に成るわね」
この言葉でリーダーが
≪電話をしろ!そして様子を見に夜勤に会いに行け 俺を連れて行け≫
そう瞳に訴えていた。尻目に馬並は 「困った坊やだねえ」と思うも退屈
しのぎに夜勤の所へ行けば、
「何か面白い事は有りそうだ」と思い付くまま早速、夜勤へ電話をしていた。
夜勤の部屋の電話が鳴る。まさかトオルでは無かろうかと
電話を取るも、馬並だったので、あの小僧が何か仕出かしたのかと
気が気で無い夜勤だったが、暇そうで掛けて来た事が判ると 彼は途端、苦笑していた。
≪今来られても、探られても困るんだけど、馬並だしな・・・参ったですね≫
そんな中、政権も元に戻っていたトオルと隊長は、昨晩の事を
問い問われ、問われたトオルは暫らく黙秘はしていたものの、
t隊長がdでもない勘違いを起していた為、蒼褪めながらも
隊長へ昨夜目にした 夜勤xひろゆきのスクープ現場を全て話していた。
「だからな・・そういう事なんだって・・なんで 俺が夜勤とウエエエ・・・」
「俺だって 行く訳無いっての・・・なんで俺が夜勤と うわあ 止してくれ」
「止してくれ〜は、俺の方だよ・・・」 「否、俺だっての・・」
そして疑問の全貌が解明するにつれ、お互い妙な事を思い、
実はそれが違った事にとても二人は安心する。しかし、
「ひろゆきなあ・・トオル本当に御免な・・変に勘繰って」
「良いんだ。俺も最初は御前と同じで。切込俺の方こそ御免。
・・・・だけど 見た時はショック だった 俺 とても・・」
トオルの抱かれたがった原因が判明し、それを引き起こした元がひろゆきと夜勤に
因る物だと判ると隊長は、とても頭を悩ませるのだった。
「トオル・・」
トオルがまだ熱い躯で隊長へ、甘えに抱き付いている。
抱かれたからでは無く、目の前の場数を踏んでいない分、
トオルは、昨晩の事がショックなのだ。
「切込は ショックじゃ無いの?」
隊長の方は一日目より現在までに、ひろゆきが多数に攫われ
以前は美補と化したトオルの事も合間って、ひろゆきの
そういった修羅場に対する抗体が既に、出来てしまっていた。
だから隊長はトオルから、夜勤とひろゆきの話を聞いても、冷静で居た。
「夜勤は・・前からひろゆき想ってたし・・俺が御前に抱かれた
あの夜のひろゆきの事が、後の現在になって起こった
ってのが有るんで・・嫌な慣れだよな・・こういうの・・・それに」
今に始まった事では無いからと、少し諦めの表情を見せる隊長に
トオルは初めの夜から今まで、隊長がどういう想いを抱え、自分に
抱かれていたのか、やっと初めて其れが判った気がした。
「じゃあ、これからそちらに向かいますから。ひろゆきさんもお連れします」
宿は明日から取ったので今日はあいてるし、一日家にいるとまた悪い虫が目を覚ましそう・・・
久しぶりに馬並と手合わせするのも悪くないし。
そう思った夜勤は、こちらから馬並とリーダーの元を訪れることにし、電話を切った。
ひろゆきさん、明日から旅行に行こうって言ったら、どんな顔するかしら?
今だブランチを堪能中のひろゆきを見て、楽しみだったり不安だったりする夜勤だった。
「ひろゆきさん 今から馬並の所へお出掛けしませんか?
というよりも向こうはもう 来い と言ってますので」
馬並の道場兼、家へ行くのは初めてで、ひろゆきは即,行くでつ〜と
早々、残りの食事を平らげ、ベットを降りていた。
恥じらい無く晒されたひろゆきの裸体に、夜勤の目線は少し泳いだが、
朝も手伝いその姿は、夜の雰囲気とは違う、とても爽やかな健康的な姿に映えていた。
隈無く変わる、ひろゆきが見せる表情に
≪隊長達はひろゆきさんの一体、何処を何時も見ているのか・・・・≫
近くに居過ぎてそれすらもう、見えなく成っているのだろうか?と
何処かで矢張り、友人想いな夜勤だった。
夜勤にそんな事を思われて居るとは露程も知らない
ひろゆきに対し、節穴状態の隊長とトオルの御二人方は、
悪い虫が暴走。政権も元の鞘でベットの中、二人仲良く悶えていた。
「いっや〜ん 夜勤ちゃん ひろゆきちゃん 久振りよね〜」
「馬並、リーダーさん お久さです」
「馬並た〜ん 来ますたよ〜 えへへ」
馬並が訪れた夜勤とひろゆきに、きゃややん騒いでいる。
隣のリーダは不信そうにひろゆきを見ていた。
そして、思い出した様に
「お前・・SDに捕われて居た人質じゃ無いのか?
あの、間抜けが捜してた奴だろ?逃げて来たのか」
三日目で組織内で通達されていた人質はこいつかと悟っていた。
尤も、ビルで『ひろゆきは何処だと』トオルが散々騒いで暴れて居たのも有ったからで。
ひろゆきは『間抜け』が誰を指すのか感が働き、途端に心外そうに腹を立てていた。
『ぷ〜失礼でつね!お前何でつ! トオルたんは間抜けじゃ無い!撤回しろ!』
「何だよ?」
間抜けは間抜けだと折れないリーダに、ひろゆきは尚更心外だと彼へ食い掛った。
「トオルたんの悪口言うなでつ!撤回しなきゃお前なんて、嫌いでつ!」
「トオルなんて名前、初めて知ったんだ!今まで 間 抜 け しか、知らなかったからなっ」
リーダーはひろゆきを煽りはじめ、言い合いはエスカレートの兆しが見え隠れした為、
其々の傍らに居る夜勤と馬並は頭を抱え、溜息を吐きながら、この喧嘩を止めに掛るのだった。
「ちょっと、坊やもひろゆきちゃんも 止しなさい」
「ひろゆきさん」
馬並はリーダーの背後を固め、夜勤はひろゆきの背をを抱き締めに掛る。
夜勤た〜んと何か文句を言ってやってくれと、ひろゆきは目に訴える。
リーダーも、後ろを見やり、馬並に複雑そうな表情を浮かべていた。
そして、馬並が最初に口喧嘩の原因を作ったリーダの事を悟していた。
「今のはアンタが悪い 知らないのは仕方が無いけど、トオルちゃんは
私達の大事な親友でも有るからね 私も好い気しないよ・・・・ねえ、夜勤ちゃん」
「・・・・ええ そうなんですよリーダーさん 彼とは貴方を合わせない様にしてはいましたが
トオルはね 私の その まあ、大切な 悪友です ですから撤回して 頂けませんか?」
馬並の言葉が少し・・・否、かなり心に刺さるも、夜勤はそれでもそう言い切っていた。
≪嘘は吐いていないから・・・・嫌いなら 楽 なのに・・やっぱり 憎めない 二人の事>>
ひろゆきを背に抱き締め、心中雨降り勝ちな夜勤だが、
表情は何時もと変わらず、上辺スマイル全開だった。それを馬並は見逃さなかったが
今は触れて欲しく無さそうなので、気付かない振りで喧嘩を静めていた。
夜勤と馬並に真剣に撤回を迫られるリーダーは、トオルがこの場に居会わせた全員に
とっては、とても大切な人のだと悟ると、渋々ながらも、素直に皆に謝っていた。
「悪かったな・・・謝る・・御免・・・・」
「ひろゆきさん・・」
夜勤はそれでも膨れるひろゆきに優しい声を掛けていた。
初対面で喧嘩は無し。と言いた気な夜勤にひろゆきも、渋々だが
「・・・・分かりまつたよ・・許す・・でつよ・・よろしこでつ・・」
「・・おっ・・おう・・」
剣呑な雰囲気は有るものの、ひろゆきとリーダーは取り合えず握手を交し
一時休戦状態となった。夜勤と馬並がほっとしながら、お互い苦笑いをしている。
「まあ、こんな門前で何だから お上がりなさいな」
「そう・・ですね ひろゆきさん機嫌直して上がりましょ?」
「・・はいな!馬並たんの部屋 とてーも とてーも 見たいでつ〜」
「 あ・・アテクシの部屋・・・ねえ・・・ 」
ー ヤバイ・・盗撮ビデオやら・・まんまじゃない・・誤魔化さないと ー
「 馬並ちゃん お部屋・・ですって・・貴方の・・ 」
ー 慌てちゃって 私は知らないから クスクスクス ー
「そういえば踏まず部屋だな・・俺も見たいぞ馬並部屋」
「アンタまで!もう・・夜勤ちゃん・・・」
馬並は、自分の部屋に興味を示し出したこの二人を
何とかしてくれと、部屋の事情を知る夜勤へ、助けを求めるので有った。
「んー困る物でも、有るのかな?見られて」
「うふうふ 有るでつのか〜」
「有るわよ・・あんたって人は〜・・ひろゆきちゃん・・」
馬並がジト目で夜勤の事を睨んでいる。睨むのは、夜勤がからかっている事を
判って居るからで、ひろゆきには苦笑をし。
「なんて・・良いですよ、片付けるまで道場で待ってますから」
「手合わせ してくれるのか?」
リーダが瞳を輝かせ、夜勤へ期待の眼差しを向ける。
「まあ、そんな所です」
「道場でつか。おいら見たこと無いでつ。日本情緒良いでつね」
全員道場に目が向いた隙に夜勤が目配せしながら馬並をフェイドアウトさせていた。
隊長の部屋。
昼近くにも拘らず淫猥な声がドアから外へ漏れている。
「ぁっ・・ぁぁ んぁぁ うう”ト・・オル・・あああ!」
先程まで、自分を泣かせてくれていたとは思え無い程
隊長の姿は醜態で、トオルをその躰へ誘っていた。
自ずと誘う隊長の方は、先程まで自分が泣かせていた人とは
思えない本来のトオルに身を委ね、表情を見られながら
トオルの腕の快楽に翻弄させられ続けていた。
「あ・・ンゥ”う・・・・ぁ とぉ・・る・・ぅ・・・」
「もう・・そんなに甘い声出して今昼だよ?」
先き程は冷めた声で自分を攻めていたのにも、今は甘い声で、
トオルの名を呼ぶ隊長。そんな隊長にトオルは今まで以上に
とてお強い愛情をその心に感じ取っていた。
そして、隊長が言い出した騎乗位で、トオルが隊長を上に跨がせ
隊長の意識が朦朧と仕出した頃を見計らうとトオルは、一切の動きを止め
後は隊長が自分で動くのを待っていた。急に動きを止められ、頭の中を
現実に引き戻された隊長は困惑している。
トオルに切なく呼びかけてもトオルは知らん顔をし、隊長の様子を窺がい
動かなければこのままだと、隊長に意地悪をしていた。
そんな暴走気味の二人を他所に、一方の夜勤グループは健全だ。
部屋も片付け終えた馬並が道場にて、茶菓子を持ち込み皆が一息吐いた後
馬並、リーダーVS夜勤の手合わせが其の場で何気に開始される。
見ているひろゆきは、映画鑑賞さながら、一人で茶菓子を食べ
場に似つかわしく無い緊張の無い声で
『それ行け!夜勤たん〜 バリ 〜がむがれ GOGO でつう〜ボリボリ〜〜あも”』
夜勤を応援しながらひろゆきは、とても御機嫌さんだった。
まず初めに夜勤とリーダーが手合わせをしていた。
夜勤が半歩でリーダーの懐へ付き同時に素早く手を出している。
隙の無い歩測と的確に狙ってくる夜勤の手刀は見切るのがやっとで
「こいつ・・素で強い・・しかも八極拳使いだったのか・・」
夜勤に圧されリーダーが武器や卑怯な手を使わなくても夜勤は本当に強い。
本能にそう思い知らされていた。後ろへ逃げ込んでも逆突きで拳が
容赦なく繰り広げられリーダはそれを交わすのがやっとと言った所だった。
それを見ながらひろゆきは、瞳を輝かせ、K-1みたいでつ!とはしゃいでいた。
しかし、夜勤が何故半歩ズレばかりしているのか不思議で堪らないらしく、
馬並へ、夜勤は何故あんなチマチマとした足取りなのか訊ねていた。
説明しても彼は全ては解さないだろうと思いつつ武道家として一応
ひろゆきへ、見学者として丁寧に説明する。
『ひろゆきちゃん良い?夜勤ちゃんのは八極拳って本物の拳法でね
一、引 二、進 三、打 四、投 五、拿 六、掴 って口伝が在って
八極拳は相手の懐に半歩で近づくと同時に手を出して攻撃するの
半歩する事で前進力を生かしてるのねだから坊やが後ろに退いても
中るのよ。でね、最悪なのが夜勤ちゃん常に半歩前進だから・・・・・見てなさい』
リーダーの出す攻撃間合いとタイミングを相殺しながら夜勤はリーダーへとじわじわ
にじり寄り、充分な間合いに入るとリーダーの胸倉を掴み体制が崩れると
夜勤はようやく一歩踏み込みそのまま彼を
『投げたでつう!』
『あれが、八極拳の典型的な・・・戦い方だけどね・・』
辺りに軽い地鳴りとリーダーの細い叫び声が響いた後、1本勝負な為、馬並が
夜勤の勝を告げ、交代しに変わる。リーダーは、夜勤が今の自分の手に負えた相手では
無い事を知ると、そのまま落ち込むかに見えたが、逆に楽しそうだった。卑怯で強いのでは無かった事が
今後の励みで嬉しかったのだ。夜勤がリーダーに手を差し伸べると清々しい程リーダーは
微笑みんでいてその手を取り、其の場に立ち上がると、手を組み合わせ夜勤へ、御辞儀をしていた。
夜勤もそれに微笑みながら答える。
『 有難う御座いました 』
『いいえ私こそ 有難う御座いました』
「さ-てと 私の番かねえ?…夜勤ちゃん…容赦しないよ」
「それは 此方の科白です 馬並さん掛って来て下さい。遠慮無しに ねっ」
馬並と夜勤の組み手が開氏されると、普段の二人からは想像の
付かない程、緊迫に張り詰められた空気が流れていた。
騒いでいたひろゆきも、負けたリーダも固唾を飲みながら微動だにせず
二人に繰り広げられて行く、組み手試合を、その目に焼き付けている。
しかし観戦側からは、そう見えていても、場で対戦する馬並は違っていて
時折見える夜勤の不安定な気を何処かに感じていた。
≪ 攻撃防御は的確だが・・夜勤ちゃん 気が迷ってる・・ >>
心に、こんな事を考えられる余裕が有る程、見えない隙が今の夜勤には有った。
言葉は交さないが、夜勤もそれは自覚していて、それでも引き分けに持ち込めればと
考えていたが、格闘をする上で迷いが有るのは『倒してくれ』と言っている証拠と
言わんばかりに馬並は、夜勤に引き分ける事を許そうとはしなかった。
「トオル・・・・・トオルぅっ」
隊長の切なげな声が部屋に響く。
その声には答えず、トオルは目を細めて見つめている。
自分も動きたいのを止めて。
心の中に隊長の葛藤が続いていた。
しかし、その理性よりも躰に深く埋められたオルのうまい棒が
時折微動する度起こる躰の微弱な感覚には、勝てず
瞳を硬く閉じながら、敗北した様にトオルの腹に両手を着けていた。
瞬間、トオルの細まる瞳に熱が篭る。
その瞳は己で箍を外し、狂った様に上で動く隊長の腰付き表情を、暫らく愛でていた。
90 :
風と木の名無しさん:03/03/07 10:49 ID:9TLDedk6
良スレage
91 :
風と木の名無しさん:03/03/07 18:37 ID:1TKJHpJ4
隊長が自ら腰を使い出して暫くすると
トオルも我慢しきれず隊長の腰に両手を充て、隊長の下半身の
動きと反動させ、身体を揺さぶり出していた。
身体が激しく触れ合う音とトオルの上がった息使い、腰を浮かされ又、
元に戻されるのを繰り返す度に隊長の高められて行く声が部屋中に響き渡る。
隊長は漏れる声を塞いで欲しいのか、トオルの名を呼びながらその胸元へ
傾れ掛かろうとしていた。トオルが隊長の名を呼び返し、
優しい声で隊長を唇へ誘う様に、それを受け入れる。お互い限界が近かったのだ。
トオルがそのまま寝返りを打ち、隊長を下へ組み伏せ直すと正上位のまま
隊長がトオルの名を叫び限界を超えた後トオルも隊長の名を呼んだまま
隊長の中へその精液を出していた。
もう、滅茶苦茶に暴走しているそんな二人を他所に、夜勤と馬並の攻防戦は
あれから続いていて、途中 馬並の業者仲間が通り縋ったりもした様だが
試合的には、夜勤の方が明らかに押され気味で有った。
94 :
風と木の名無しさん:03/03/08 20:51 ID:g6xqaHhW
隊長はエッチだなあ!
私何を考えていたかしら・・
何故か夜勤は「隊長はエッチ」だと頭が過った。
そしてそれが命取と成り、馬並に1本取られてしまう。
「夜勤より、馬並の方が・・強い?のか・・・」
「夜勤たん・・・・・」
夜勤が1本取られた事に観戦の二人は、唖然と、複雑が入り交ざる表情をしていた。
引き分けの経歴を(確か)持つ馬並は本来なら一勝の塗り替えで
大喜びな筈だが、夜勤にとても不服そうで、自分の中では、
勝として認めていなかった。背負い投げをされた夜勤は束の間
呆けていたが、負けた事を思い知ると、矢張り・・・と言った
それが当然そうな表情をしていた。
その夜勤の表情に、馬並の怒りが爆発する。
「夜勤ちゃん!何なの?気合愚か組み手にすら成っていない!」
こんな組み手は貴方らしく無い!と本気で怒る馬並に、ひろゆきが
咄嗟に夜勤を庇いに入っていた。
「馬並たん!夜勤たん責め無いででつ!お願いでつ」
「ひろゆきちゃん?良い これは、組み手でも勝負なの!ひろゆきちゃんは勝負には関係」
「有るでつ!」
「ひろゆき・・さん・・」
夜勤へ抱き着くひろゆきの行動で、馬並は二人に何が有ったか悟る。
嫌な性分だよ・・全く。怒る気になりゃしない・・ったく
夜勤ちゃん らしく無い事・・しちゃった・・みたいだね・・
溜息を吐き、頭を掻きながら、馬並は、この勝負は、完全無効試合だよと
夜勤へ一言告げ、野暮な事は敢えて何も聞こうとしなかった。
96 :
風と木の名無しさん:03/03/08 23:00 ID:rvK1OV+D
隊長発情期
(妙な荒?が居る様だ・・そろそろ話動かしてもいいのかな・・)
一方、組織へ戻っていたitadakiの部下の壁際幽霊は
夜勤を護衛すべく夜勤が退院しても尚、
断罪が下るリーダには夜勤を追う意志が存分に在ると報告
し続けていたのだが、これももう、時間の問題となっていた。
その原因は、幽霊が探すitadakiにしろ、隊長達、会長等が未だに動きを
見せず、それにより、SDを拡散させる要素が今のところ何も無いからで、自然と
目の前に有る、夜勤の事が目に留まり易くなってしまっている為だが、
それよりも、彼自身がitadakiの事が心配で一刻も早く組織から逃亡したい
思いが限界近く、それ以上誤魔化し切れる自信が、無くなりつつ在ったのだ。
『itadaki様…』 貴方は今、どちらへいかれて・・・
とある組織のビルから、全てに無関心そうな東京の街を見下ろしながら、部下は独りごちてみる。
そんな部下の、少しへ垂れ気味な性格を知ってか、非通知だが
itadakiから、itadaki部下の携帯へ着信音が鳴る。
当然、非通知を訝しんでは居たが、心に引掛かりが
有ったので、それが当たっていればと、itadaki部下は
それを取り次いでいた。そして声の主が己が慕う大切な
上司のその人だと知ると
「itadaki・・・様!!」
部下は感極まり、胸が詰まるのを押さえ、電話を遣した
itadakiの話を、忠実に聞き入っていた。
「たもん君には、苦労を掛けて、本当に済まないと思う。私は今
身を隠しつつ、SDを追い込む為の資料を、とある場所で製作中だ
切込氏が事を起す半年後。否、早ければそれより先に、ある事に気が付けば
此方の資料と併せ、奴を囲める。きっともう、薄々感付いては居られるだろうが
私はそれまでは何も 手助けをしてやる事が出来ない・・・」
「御元気で居て下さるだけで十分です。夜勤氏や切込氏の事は
貴方とお会い出来る日まで、私が何とか歯止めて置きますから、
御安心ください。それに、ひろゆきさんも貴方に借りた残りを返すんだと
あの時の御釣 未だ、大切に 持って居られますよ」
「使えば良かったのに・・そうか、有難う」
ひろゆきと、別れ際に交わした約束が頭を過り
これは何をしても、私は君達に逢わなくてはならないな。そう、笑いながら
itadakiは、たもんとの通話を切っていた。
そして、気まずい空気の流れる夜勤、馬並、ひろゆき、リーダーの
4方は、暫らく辺りが気まずいままだったが、馬並の考慮も有り
敢えて、何事も無かった様に場が治まりつつ有った。
≪馬並・・旅から帰ったら・・その内話すから 今は ごめんなさい・・・ 馬並 有難う ≫
腕組をしながら隣で、 仕方が無いね・・と言いた気に苦笑う馬並に
何も聞いてくれないそれが、今の夜勤には、とても有難かった。
訊かれても彼自身それなりに困惑していて、夜勤らしくなく、
どう話せば良いか解らなくなっていたのだ。
一方、何故か夜勤に隊長はエッチだと思われ気味だった
当のトオルと隊長達は、事が終った後やはり疲れて眠っていたが
夕方にはどちらも起き、隊長の胃炎も治まっていた様で
部屋に居ると どうも駄目だと、外食ついでの散歩に出かけていた。
そして、食事を終えた後のバーで、長く登場していなかった
後からきた、Kittyと弐編にかち合っていた。
都内某所。看板には青いライトでstarBarと書かれてある。
食事を終えたトオルと隊長は其処で軽い酒を飲んでいた。
手元には回りの客が飲んでいるような、甘ったるそうな酒ではなく
どちらにも、可愛げ等全くない酒が置かれて有った。
それを、周りの雰囲気と愉しむ様に黙りながらちびちび煽る。
テーブルには、火を付けたジッポの横に「レインボー」が置かれて有り
この酒が放つ虹の層の輝きだけが、酒の肴だった。
「凄いカクテルだよな。見た目じゃ黒一色なのにな
光充てたら目が離せ無くなる。作ってくれる店で良かった」
テーブルに顔を着け、隊長がそれに魅入っている。
その表情はとても無邪気で、それを見詰める瞳は憂いに満ちていた。
「技術居るからな・・・コレ。大概は断られるし。緑のミントが無いんですって
有るじゃ無えかよ後ろに見えてるぞ・・作れませんと正直に言え!みたいなな。
しかし、良いよな店で こういう時間の潰し方。ここのマスターに感謝ですだ」
トオルも嬉しいのは隊長と同じな様で只、隊長と少し違うのは
顔を着けては居ないがテーブル越しから彼は、酒が火の力を
借りて放つその光に魅入る隊長とその主の両方を、嬉しそうに見詰めていた事だった。
二人が店の雰囲気を愉しんでいるその中、新しい客がこの店のドアを開けていた。
トオルと隊長は気付いていない。尤もドアが開く度に人と待ち合わせても居ない限り
誰だ?等、一々それを気に掛ける者は居ないだろう。隊長達もそうだった。
そして今入って来た、この2人の客も。
「姫 何処にするかね?(@w荒」
「ん〜あの辺かな?」
偶然、かち合わない 隊長やトオル達と半 死角になる席を、弐編が指す。
弐編が其処だと言うのだから、Kittyは快く賛成し弐編の選んだ席へ着いていた。
そしてオーダーした酒がテーブルへ着くとKittyがこれについて長々薀蓄を垂れ始めた。
弐篇はそれを、とても楽しそうに聞いている。
しかし、楽しいのは当の本人達だけで、場所柄
背越しに入るその声の余りの煩さにトオルが
『 何処ぞの誰か みたいな 五月蝿い香具師が居やがるもんだ・・
酒くらい 黙って飲めんとは どんな香具師だ?』
トオルが興味本位から、そっと背を向ける。トオルが冗談で嫌味に充てた
何処ぞの誰かはその『奴』だった事にトオルのほろ酔気分は途端に醒めていた。
トオルは小声で半分寝入る隊長を揺さ振り、起しにかかる。
『 切込 !! ・・ 起きろ ・・ 帰るぞ 』
『え〜〜 未だこれから 酔うんだ ゾウ 』
「頼むから・・・しっかりしてくれよ・・・あいつ等 居るんだってーの 切込 〜〜」
103 :
燃料投下:03/03/15 02:12 ID:cLroHTCc
酔って行き成り機関銃の如く、SDに絡む何処ぞの某、仕手戦や骨董株について
永田町と兜町の文句を言い出す隊長に、トオルは困惑の色を隠せなかった。
こんなダークな話、Kittyが気付けば・・・
『わかったから・・あそこの インサイダーも仕手もちゃんと家で訊いてあげるから・・ 』
「北ピョン・・・」
「それは・・言うな・・・」
『北んだ・・・ピョン』
隊長が香具師、香具師。言いながらトオルの背後を指している。
トオルは血の気が退き、どうにでも成ってくれと言わんばかりに
目の前のスピリタスを一気で煽っていた。途端に目が回る。
本来余りしては成らない妙な話で隊長に気付いたKittyが、何か
嫌味を言うつもりで席を立ったが、トオルの取った逃げの行動を見ながら
『君はアフォかね?97度の酒を一気で飲み干す。等という行動は
愚行以外の何者でも無いのだが・・・しかし・・・君達 居たとは・・・』
Kittyは腕組をしながら、二人の酔い潰れ加減に怒りが失せ最早、呆れ返っていた。
其処へ弐編もやって来る。しかし弐編は微塵も困惑せず何処か落ち着いていて
罵倒する風も無く、寧ろ現状に落ち着かない隊長、トオルへ
『御久し・・・振りですね。ひろゆきは?』挨拶をしながらひろゆきが今、
此処に何故居ないのか?一番訊かれて痛い、そちらの方を二人に尋ねていた。
(見れぬよ・・なので>105は次ネタ・・・)
「ひろゆき・・夜勤の・・とこ・・だよ!」
「・・・うう・・」
= 夜勤・・・ねえ・・・ =
目聡いKittyは『マヴさんを囲む会』の存在と
それら一部、組織関連を知っている様で、表情が少し、硬くなっていた。
何も知らない弐編は前スレ以来、隊長達と一切縁が切れて居た為
この今になり、ひろゆきはひろゆきで、あれから夜勤の方へ行っているのだと
考えていた。そして、唐突にひろゆきのことを出したのは、
範疇外のトオルが隊長を持って行ってしまったのと、隊長を見て、
あの夜の事は矢張り事実なのだと、それを直視したからで、
何が理由か知らないが現在の、だらしない二人にも、漠然と腹が立ったのだ。
『僕の二の舞 ひろゆきにも、させるつもり・・ですか?』
『しっかりしてよ!』 黙りこくる隊長とトオルへ、弐編は、初めて怒りを露に
机にへ垂れる二人の頭に、手元のピッチャ−の氷水を、ゆっくりと掛け流していた。
頭の天辺から氷が降って来て痛い・・と思う。次にジワジワ顔へ流れ伝う冷水が
酔いの回る隊長には、結構心地良かった。それだけ感覚が鈍っていたのだが、
しかし、『冷たい水』の突然の感触に、トオルが細く悲鳴を上げた事で
隊長の眼は、途端に醒めていた。
「…大層なご挨拶で。おかげで少し、目が覚めた」
濡れそぼった髪を両手で均しながら、隊長は先ほどのだらしなさとは一変して、
水を差して来た二編に向かってきつい眼差しを投げかけた。
厳しい視線とは裏腹に声色は低く落ち着いていた。それだけに二編は自然に身構えてしまう。
「元気でやってるようだな。kittyのおかげかな?大切にされてるのがよくわかる。
ヤツに感謝しなくちゃな」
あまりにも穏やかに話す隊長の態度に二編の愁眉に皺が寄った。
「お前もヤツに貞淑になってるみたいだけど」
「当り前でしょ!彼は僕を…僕だけを大切にしてくれる!愛してくれてるんだから!」
淡々と諭すような隊長に苛立つ二編は思わず語尾を荒げ、
店内にその声を響かせた。それにも構わず隊長は言葉を続けた。
「いいことじゃねえか。当たり前だよな。
俺もコイツを、お前がkittyを慕うように想ってるんだが」
コイツ呼ばわりされたトオルは隊長と睨みあってる二編を見守るしか
できないようで、不安そうな面持ちで床に視線を落としていた。
kitttyはとりあえず静観の構えのようだ。
「そんなkittyの目の前で、今さら俺に抱かれるってのはどうよ?」
「なにを言い出すんですか、貴方は!そんなこと、出来るわけないでしょ!
想像も出来ない、愚行ですよ!いくら貴方でも軽蔑…」
思いも寄らないセリフを投げ掛けられ、二編は赤面しながら一気に
捲くし立てたが、次の隊長の言葉はその勢いを遮るのに十分であった。
「ひろゆきは、それをやったんだよ」
『迎えに行った こいつ・・否 トオルの目の前でな・・・』
吹かした煙草の煙と一緒に隊長はその一言も吐き捨てていた。
弐編がひろゆきはずっと、夜勤と一緒だと勘違いしていてくれているので
それなら話をそのまま合わせて置こうとしたからで、
= 俺達に拘っちゃ・・御前は もう、いけないんだ・・・何も知ら無ぇ方が良い =
弐編を睨んだまま隊長は心にそういう思いを馳せていた。
「ひろゆき・・・・だからって!スゴスゴ帰ってこんな所で何してるのさ!
そんなの、今の貴方達の性だろ?あいつは・・・・・あいつは誰か
ちゃんと自分を見ていてくれる人の側に・・居たいだけ・・僕の時もだけど・・
けど ああ成るのは隊長がひろゆきをちゃんと見ないから・・それに、
ずっと下向いたままのアンタもだ!」
一端は勢いの消えた弐編だが、昔馴染のひろゆきの今までの事を想うと、
隊長達へ、その怒りがぶり返してくる。乱交のそれらは結局、寂しくて自分も含め
今まで彼にさせていた衝動だと、軽蔑しながら何処かに申し訳無く思って居た事だから。
弐編に行き成り指摘され、トオルjは本当に項垂てしまい、申し訳無さそうに
弐編へ「済まない・・」と謝るが、弐編は謝る相手が違うと、更にトオルを罵倒していた。
それを見て、隊長が快く思う筈が無い。
「おい・・弐編、俺は何言われても構わんがな・・トオルを責めんな・・・
こいつにまで水掛けた事 俺は 腹煮え繰り返ってんだ・・・俺達にもう、拘るな
kittty 木偶の棒みてーに聞いてるだけなら こいつ連れて帰ってくれ無ぇか?」
御姫様はもう、帰んな。隊長は静かに、吹かしていた煙草を灰皿へ押し付け
それをゆっくり潰しながら 尚 眼光険しく弐編達へそう、悪態付いた。
109 :
風と木の名無しさん:03/03/17 23:55 ID:Apcd4vqo
ひろゆきの名を口に出した事で、そもそもの発端となった前スレ>890の記憶が
ふいに隊長の脳裏に甦る。と同時に激しい吐き気が隊長を襲った。
ヤバイ・・俺・・・相当参ってる・・吐く・・・思い出したく・・・無ぇのに・・
思い出したくないと思えば思う程悪循環は巡る。
ひろゆきにされた890の
あの感触が、鮮烈にその身体へ蘇る。それはトオルの事を
思い出していたような時の甘いものでは無く、嫌悪そのものだった。
徐々に表情の蒼褪める隊長の異変に気付いた弐編は
隊長の言葉に 「なら、ヲレたち帰ろうか」 と切り出したkittyを制し、
具合の悪そうな隊長にトオルが触れるより先に、弐編が隊長へ触れてしまった。
その手の違う感触に隊長の我慢の限界は超え、『触るな!』の怒声を吐くと同時に
胃の中のものは急速に上へ込上げていた。乱雑にその場を振り切り
隊長は店の便所で辛い思いを一緒に吐き捨てながら口から吐ける全てのものを
其処へ吐き出していた。
このまま 血まで吐いて 死んじまえよ俺・・・
吐くものすら無く成る程嗚咽し、それでも自然と吐き気が治まると、
身体の負担から隊長へ激しい脱力感が襲っていた。力無く鍵を開けると
開けたドア越しには、隊長を心底心配するトオルが居た。
「あいつら・・帰ったか・・」 「未だ・・居るよ・・」
トオル・・少し 胸貸せ・・ 意識・・・飛んだら ・・ 御免な・・
安心した様に身体を預け、腕へ傾れ込んで来る隊長を受け止めたトオルは
途中の言葉に蒼褪め 隊長の名を何度も呼び返していた。
ひろゆきが何したっての? 隊長は何をどう言った??いったいなんのこと???
弐編の主婦並みの勘繰りの良さにkittyの深い洞察力及び分析力を総動員し、
この場で発露した隊長の体調不良並びに現象の解析を試みたが、以下の結論に達した。
「【801】ひろゆきの日々・3日目【テイスト】のログでも拾うか(@w荒)」
3日目と言えば1は今一キャラが立っていないと7に指摘され
隊長が17レス目で初めて全裸でひろゆきの前へ立ちはだかり
57で
「ひろゆきの好物は俺のうまい棒だけなんだよ!ゴルア!」
と言ってのけていたあの頃だ.。
そして110でトオルが夜勤に引っ張り出され、当の弐編は127で
その夜勤が隊長へ充てた電話に其処へ出向かなければ成らない筈の
隊長へ眠り薬入りコーラ-を飲ませ其の隙に現地で弐編は悪役さながら
ひろゆきを大勢に輪姦させていた。ほろ苦い思い出の、そんなあの頃・・・
kittyはkittyで203で現れ、しかも隊長達と取り合いをしたその
対象の人物は、今愛して止まない目の前の弐編姫ではなく ひろゆき・・・・
お互い爽やかな笑顔を醸しつつ、「過去だから」とkittyの持ち合わせた
ノートPCを見ながら気まずい空気の中、二日目スレのログへ突入するのであった。
(アボーンおながいしまつ・・前スレだと今気がついた・・・・・大汗なので修正・・・・)
kittyの持ち合わせた
ノートPCを見ながら、両者は三日目スレのログを洗い出していた。
3日目はちょうどdat落ち騒ぎで弐編が隊長達と縁が切れたのも
其の頃だ。其処には日々自分達とは無縁な世界が繰り広げられ
それを見ていたkittyと弐編は
二人の恋愛沙汰は別として、TVで見る限りは常に高感度の高い
SDが起す悪行の数々の災難に流石にこれは同情せざるをえなく成っていた。
『ヤッパリ拘っていたか・・・』 姫のデーターも・・ねえ・・・
「この人・・政治家だよね・・」
そして隊長が苛まれていたひろゆきがやらかした一連のレスを見終え
弐編はどうして良いのか判らなくなってしまった。
『そんな・・だから隊長はトオルさん庇って・・・ひろゆきも・・何やって・・』
動揺の隠せない中、何とか気を取り戻した隊長がトオルの肩を借り
トイレからフラフラ戻って来た。戻った途端、未だ居る二人の
場に似つかわしくない手元の機械に隊長が気付かない筈も無く、
何を穿り返しているのか、察しが付いていた。
「ほう その ログ見たからってお前らが何とかしてくれんの?替わりたいぜ正直 御前らとよ」
動揺する二人へ隊長は、そんな嫌味を放っていた。
(111ですが、気にしなくてもいいのに。面白いですぅ。スレ動いて嬉すぃ)
「いや、すまん。悪かった、つい言い過ぎた…」
荒く肩で息をしている隊長が、弐編達に顔を背けてぽつりと言い直した。
「…もう黙ってくれよ、お願いだ。これ以上お前が傷付くこと、ないよ」
堪り兼ねたようにトオルが隊長に懇願する。支えた細い肩が微かに震えてるのが
判ったから。
「もういいだろ?俺達の方がこの場を去るよ。じゃあ」
散々弐編に罵倒されてたにも関わらず、トオルは大人の対応でその場を切り上げた。
バーの店内はに再び静寂が戻った。今までのことが嘘のように。
後に残ったkittyと弐編は、隊長達が去って暫く
その場へ呆然と立ち尽くしていたが、最早飲み直す気も起ら無かったので
Kittyは開けたPCのモニタを閉じ、弐編の肩をそっと抱きながら
項垂れて胸へ顔を伏せる弐編へ『姫 ヲレ達も帰ろう』と優しく声を掛けていた。
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
最初はちょっとした釦の掛け間違いのようなものだったはずなのに
たった3本の糸がこんなにも複雑に絡み合うとは、
運命のいたづらにしては非道く残酷すぎる…
弐編は、kittyと甘々な時間を過ごしてる時に起った出来事を思い起こし、
自分に出来ることはないかとkittyの胸の中で模索してみた。
複雑な想いを抱きながらも同じ時を過ごした仲間であり、
嘗ては彼等を愛していたのも弐編にとっては事実だから。(トオル除く)
そして、先に店を切り上げていたトオルと隊長の双方は近所の某TV局付近の
路地裏に有るの雑路の急な階段の途中へ暫くへたり込んでいた。
特に落ち込んでいるのは矢張り弐編達へキツイ言葉を撃った隊長で、その場で弱く本音を
トオルへ吐き捨てていた。トオルも隊長の気持ちは辛い程解るので
隊長の言葉をトオルは切実に聞き受けるのだった。
「俺・・・最低だな・・」
「俺もな・・けど俺はお前を 最低だと思わないよ」
「どうして?」
「あいつ等がだよ、今後俺達に首を突っ込んで危ない事に成っ
たとしても俺は、御前は護れても 悪いが他は面倒見切れないから
だから御前も弐編へああ言ったんだろ? 拘るな・・・って」
「トオル・・・・本当は 俺あいつにちゃんと」
「解ってる。俺もお前が多分思って居る事と同じで今後俺達に
干渉して来て危ない目に合ったとしても俺はあいつらの事 背負えない」
面倒見切れない。それは現在の隊長も同意見だった。弐編に触れられ
拒絶した事で尚、その気持ちが確定付いていたのだ。
そして、トオルの方も弐編に対し負い目が有るのだろう。でなければ
トオルが大人しく人に罵倒され黙っていた筈が無い。彼らには
『ああするより仕方無かった』そんな言葉がお互いの心を駆け巡る。
その事で少し気が楽になった隊長は、トオルへ曖昧に答えた今朝の>76事も
実は平気等では無い事を、トオルへ静かに告げていた。
『本当は裏切られた事・・何処かで 許せずに居るんだ・・・』
(慌て書いたので一部 修正・・スミマセン・・上記あぼーん おながいしまつ・・)
そして、先に店を切り上げていたトオルと隊長の双方は近所の某TV局付近の
路地裏に有る雑路の急な階段の途中へ暫くへたり込んでいた。
特に落ち込んでいるのは矢張り弐編達へキツイ言葉を撃った隊長で、その場で弱く本音を
トオルへ吐き捨てていた。トオルも隊長の気持ちは辛い程解るので
隊長の言葉をトオルは切実に聞き受けるのだった。
「俺・・・最低だな・・」
「俺もな・・けど俺はお前を 最低だと思わないよ」
「トオル・・・・本当は 俺あいつにちゃんと」
「解ってる。俺もお前が多分思って居る事と同じで今後俺達に
干渉して来て危ない目に合ったとしても俺はあいつらの事 背負えない
だから御前も弐編へああ言ったんだろ? 拘るな・・・って」
面倒見切れない。それは現在の隊長の正直な所であった。
だから弐編へ謝る代わりに隊長はキツイ言葉を放ったが彼の性格を考えると・・・
そして、トオルの方も弐編に対し負い目は有るのだろう。でなければ
トオルが大人しく人に罵倒され黙っていた筈が無い。彼らには
『ああするより仕方無かった』そんな言葉がお互いの心を駆け巡る。
その事で少し気が楽になった隊長は、トオルへ曖昧に答えた今朝の>76の事も
実は平気等では無い事を、トオルへ静かに告げていた。
『本当は 裏切られた事・・何処かで 許せずに居るんだ・・・』
だろうな・・・トオルがやはり76の最後に隊長へ
感じた事は口に出さないが、隊長が今口に出した
真にそれだった。
しかし、ひろゆきをそうさせている原因は
紛れも無く自分達で確信を突く弐編へ、因って
自分達は何も言い訳出来ずにトオルはただ俯いている事と
隊長はキツイ言葉でしか彼らを突放せなかった。
そうする事でしか隊長も嘗て愛していた者をもう、
守る術を持てずに居たから。
『こんな 奴なんだよ・・俺は・・・・自分が作ったこれまでの
当然の酬い それすら許せない 最低な野郎でよ・・御免な』
『謝るな お互い様さ・・切込・・・俺も 話しに成らない程の
最低な大馬鹿野郎なんだ・・御前だけが悪いんじゃないから・・・・』
互いが互いを庇いつつ辛く虚しい会話の終りには、
どちらも溜息だけしか出て来なかった。
ツルゲネーフか・・ヘッ・・汚れな漏れには
そんなもの 遠い過去だぜ・・
輝きなんて 有ったかな?あの頃もさ。
遥か遠い瞳で過去を思い出しても
そんなのはもう、見えないや。
何時から漏れは こんなに やさぐれさんに成ってしまったのでしょう?
コレはマジですみません。・。・逆切れ開けてたと思ったのに大誤爆です・・・
何処までもどん底を直走る隊長とトオルの両者
やはり、SDを何とかしなければ、きっとあの二人は
何時までも幸せでは無いのでは無いかと愛する
弐編の隣にkittyは、そんな事を思い馳せていた。
あの二人にはひろゆきを含め、是非とも幸せで居て貰わなくては
弐編が心配した挙句、終いには事に巻き込まれるのではないか?と
とても胸騒ぎがするのだ。その引っ掛かりは
協会のデーターに弐編の名が在るらしいと、過去ログで判明したからなのだが。
SD氏がヲレに気付いて、姫が居ると知れば、データー事情しか知らない
奴は切込のもう一人の存在として当然姫に
手出しして来ないという保証は何処にも無い訳だね。コレは困る大いに迷惑だ。
しかし・・姫は大人しくする珠では無い。
そうなると姫を護衛すべく当然ヲレも動かねば成らない訳だが・・・(@w荒):
帰り道、悶々と悩む愛しい人の傍らでkittyはそれを、心に強く思うのであった。
そして仲直りも、連絡もしないまま明日はとうとう
ひろゆきと夜勤の何処かへ温泉旅行の日は 訪れるのである。
そうだ、温泉へ逝こう!
>95以来出番の無かった夜勤チームは、あれから馬並の
配慮も有り、試合の方は 全て御破算。会場にてリベンジ。
という結果に落ち着き、例の馬並部屋へ行った後
(馬並が素早く部屋を片しているので、スパイグッズ一式しか無かったが)
暫らくしてひろゆきと夜勤は其処から、いとましていた。
帰って、温泉旅行の仕度をしなければいけないのだ。
そして帰り道自分が原因できっと試合に負けてしまったと
思うひろゆきは夜勤の隣で少し元気が無く、
その事を夜勤へ謝っていた。
「夜勤タン・・おいらの性で 御免なさいでつよ・・」
「ひろゆきさん・・馬並も御破算だって言っていたでしょ?でから気にしないで良いんです」
「でも・・」
余に自分の性だと気に病むひろゆきへ、夜勤は優しい笑顔を向けながら
負けたのは、邪念が混じり、他に気を取られていたからなのだと、ひろゆきを諭していた。
「夜勤タンでも 勝負で、気なんて取られる事あるんでつのか?」
「初めてでしたが、有ったんですよ・・・これが」
「それって・・何でつか?やっぱり・・おいら?」
「それは絶対に違いますよ 実は明日の温泉で、
御刺し身が美味しければ どうしよう・・・なんて・・」
隊長はトテモ 何故か h〜 だと思った。なんて・・言えない。
「ムウ〜〜 夜勤タン お魚飼ってるから 悩むのでつな・・食べるべきかと」
「そんな・・ところです。人はなんて業な生き物なんでしょうと・・・」
食はひろゆきにとって、とても重大だ。魚を飼っている夜勤からすれば
明日の料理が刺身で有るのならば、彼にとってそれはきっと残酷だろう。
だが、とても美味しければ・・葛藤するのも当然だ・・それなら悩んでも
仕方が無い・・ひろゆきは、夜勤のいい様にそう、悩まされていたのだった。
あれから家へ帰った夜勤とひろゆきは
遠足気分で(ひろゆきだが)旅の仕度をしていた。
持って行くものの大半には、問屋で購入した
駄菓子のうまい棒各種がバックへたんと入っている。
それに頬擦りするひろゆきは、この上なく幸せそうで、
= そんなに持って行っても 無駄なんじゃ・・・ =
隣で呆れていた夜勤も、彼のとても幸せオーラには敵わず
気が付けば微笑ながら うまい棒をバックへ詰め込む事を、手伝っていた。
『ありがとうテでつ〜♪ ところで夜勤たん
何処の温泉へ行って 一体 何日 泊まるのでつのか?
隊長達へ一応 連絡しなくて 良いんでつのかな? おいら』
ひろゆきのその言葉に夜勤はハッとなった。
― ひろゆきさん…貴方はなんだかんだ言っても、
隊長達を気に掛けてるんですね…
「SDがでつな、又要らない事をおいらや 夜勤たんへ仕掛けるとも限らない
様な おいら達の可哀想な境遇だから、この場合 どうなんでつかな?
確かに怒っておいらはプンプン!なんでつが、それとコレとは違う気がするでつのよ」
ひろゆきは、二人に本当は電話なぞしてもやりたく無いのでつ。
だがしかし、長く行くなら した方が無難なのか?と悶々し始めていた。
「一週間だとかなら、そりゃ差し上げた方が
良いのかも判りませんが、3日程ですし・・・ねえ」
今の言葉で電話を掛ける気が有るのなら、本来ひろゆきの居場所である筈の
隊長達との仲を、修復させる決断を夜勤は取っていた。
しかし、ひろゆきの発言によりそれは成し崩されてしまう。
『なんだ 3日なら 放置ケテーでつ!!』
「ひ・・ひろゆき・・さん・・???」 心配なんじゃ・・無いの???
『おいらね旅行、100レス分くらいかと思っちゃった〜〜えへへ』
「そんなに行って・・何するつもりです・・ひろゆきさんったら もう」
・・・100って終りは後の228ですよ・・1ケタ大杉 否2ケタかも・・
普段判り易い言葉で話すひろゆきなのに、こと隊長達に対する説明が
回りくどい気がする。連絡する理由にしても確かにそうであろうが
なにやら不自然だと夜勤は直感した。
夜勤とひろゆきの温泉出発の時間も迫り来る中、
路地裏で傷を舐めあっていたトオルと隊長にも時間が無常に流れていく。
俯いて膝を抱えてる隊長がトオルには更に小さく見えた。
目を伏せると端正が顔立ちが直のこと引き立つ。
トオルはそんな隊長の顔を見つめていたが、そっと肩に腕を回し引き寄せた。
最初は無反応だったが、トオルの優しげなぬくもりが隊長を素直にさせる。
トオルの首筋に甘えた風に顔を寄せ、その身を胸元に沈めた。その隊長の仕草に
トオルは心のそこから愛しさを感じる。信頼されてるという実感を。
お互いの吐息や鼓動が静かに伝わってくる。闇雲に身体を重ねあっている時よりも
肌の温もりが心地良いと二人は思った。
だがいい加減この寒空の下にいる訳にはいかない。
「あのさ、ちょっとこの場を離れてみないか?」
トオルが切り出した。隊長はそんなトオルを返事もせずに見上げる。
「オレ達も煮詰まっているようし、こう気持ちをリフレッシュするとこへさ。
行き当たりばったりでどこかへ…」
「…温泉なんかどうだろう?」
旅行のリベンジか・・・
去年の暮れの箱根では、SDに最後 散々煮え湯を飲まされ
それから以降、不幸の連続。留めに何処かへ行けば誰かに遇い
その結果こうして今夜の様に辛い目に逢う始末。
これらに由り トオルの発言通り二人とも流石にかなり気が滅入っていた。
= 今度は誰にも邪魔・・されなきゃ 良いんだがな・・旅行か =
もし、誰かに邪魔されたとしても 今行きたい所が良い。遠い目をしながら隊長は
そんな思いを馳せ、そしてトオルの胸の中で 今とても見たい と、隊長が思ったその情景は
「ついでに 俺 雪 触りてえ」 雪のある場所だった。
雪と温泉。今直ぐ明日にでも発てる場所。トオルは隊長のリクエストに
苗場かな?と答えていた。旧館は無理だろうが、朝には新館の2号館なら押さえられる。
ただ場内に温泉は在るが源泉では無いのでスキーに2日費やし残りを少し離れた
三国へ使えば、天然温泉の『美人の湯』というとてもハイセンスな名の温泉も在り。
「苗場なら 明日にでも行けるよ 言っても今日だけど
そうなると俺 部屋に取りに帰らなきゃ いけないけどな」
「俺は買わなきゃ・・無いけどな 開店直で買いに行かなきゃ スキーかあ」
少し嬉しそうな表情の戻る隊長へトオルも嬉しそうに
買ったら即、移動だと、こうしてトオルの思い付くままこうして急遽今日は
行き当たりばったり 隊長達は越後湯沢へ苗場の旅。が決まったので有る。
夜が明け、東京の蒼く白む空。 ビルの谷間へ烏が舞った。
本来は不吉とされるこの鳥でも、ここではその意味は無かった。
それは、まだ眠る者に見ることは 無い瞬間の風景。
そして、無機質なその光景は東京が一時見せる本来の素顔の様で、
その中に在るトオルと隊長は忙しく、駐車場へ車を取りに戻った後、そこから
トオルの部屋へ行き、一昨日立ち上げた火鼠達の事もお互い気には成るが
それは一端 小休止。 トオルの身支度、隊長の買い物を済ませ終えると
トオルは東北を目指し、隊長と苗場の小旅行へ出るのだった。
一方の夜勤とひろゆきは、6時頃に起き出していた。普段は絶対に起きない時間に
拘らずこの時、ひろゆきの瞳はバッチリ開き手には例のバックと荷物の両方が
其々に持たれて有り夜勤が愛車を着けるとそれをトランクへ積んだ。
積み終えた時点でひろゆきは、元気に車のドアを開け
夜勤の隣へ遠慮なく座り夜勤へ『GO!でつ〜〜』
はしゃぎながら愛車の発進を促した。そして夜勤が目指すその先は
偶然にも隊長達が目指す東北方面だ。尤も群馬には草津が有るので
行くならば道的には同じだが、トオルが行くのは其の先の新潟。
果たして夜勤は途中で車を止めるのか、先まで走るのか、
この時点では今だ持って謎である。
(細かいつっこみすみませんが、越後湯沢は上越方面でつがな)
誤 → そして夜勤が目指すその先は 偶然にも隊長達が目指す東北方面だ。
訂正→そして夜勤が目指すその先は 偶然にも隊長達が目指す上越方面だ
(ご指摘の通り越後湯沢は上越です・・東北は岩手方面でつね。
寝ながら書くと駄目だ・・ご免なさいでつ〜 大汗。・。・)
「草津良いトコ一〜度は〜おい〜で♪」
「湯気の中にも〜コーリャ 華が咲くよ チョイナチョイナ♪」
夜勤とひろゆきは浮かれポンチに車内にてそんな唄を唄っていた。
「温泉玉子に蒸し饅頭 おいら とてーも楽しみでつ〜」
= ・・だからうまい棒無駄だと思ったのに・・ =
夜勤の行く先は草津の温泉の様である。
夜勤も一時、湯沢辺りで身体を動かすのも、良いかな?とは考えたが
ひろゆきは何せ、大の面倒臭がりだ。自分がするよりゲームの方が断然巧く、
現実のギャップに耐え切れず、負けず嫌いで頑張る方へ気が向けば良いが
下手すれば初日から行き成り癇癪を起すかもしれない。
ひろゆきが不意に言い出せば、日を引き伸ばすか温泉を早めに切り上げ
湯沢へ行けば良い。手短な移動と距離でそこにスキー場は腐る程有る。
そうなれば、移動しよう。そう、思い改め取敢えずは温泉だらけの草津へ
夜勤は矛を向けたのだった。
天候が良好で幸いである。悪天候で雪が積もると一番奥に有る苗場は大雪が
道路を埋め、除雪の終るまで、嫌でもその場へ滞在させられてしまうのだ・・
運が悪ければ、たかが駅から40分程が、夜中にチェックインなんて
冗談めいていそうだが実際に極稀に有ったりする。
こうなると、初めに通り過ぎるナスパや神立、ガーラにでもしておけば・・と泣きを見るのだが。
トオルと隊長はドタバタながら部屋も何とか押さえ、
夕方の略夜近くには苗場プリンス二号館へ無事、到着していた。
余程雪が見たかったのだろう、東京に居た昨日や今朝とは違い
車に居た時から樹氷を目にした途端、隊長の瞳はとても輝き切っていた。
トオルもその表情に癒され、思い付きだけで来たけど東京から抜けて良かった。
と心から幸せを感じつつ、チェックイン表に記入事項を記入し受付から部屋の鍵を
受け取るのだった。そして部屋へ入ると・・・・・
『あっ!パズルだ!!』
隊長が目聡く木製の万物のシルエットを形造る難解なパズルを見つけてしまった。
苗場は泊り客が夜中でもロビー近くなら平気で滑る様な所なので
トオルも一息吐いてからゲレンデに行けば良いと思ったのが運の尽き。
『えっ??コレどうやんの? 階段 出来ねええ!!!』
『俺は 2 が 出来ねえ!!』
スキーより部屋でパズルという、苗場最大の罠で有る此処独特の
初日の洗礼を、トオルも隊長も見事に受けてしまっていた。
隊長、トオル、夜勤、ひろゆきの両カップルが各々違う場所で
小旅行へ出掛けた中、東京へ残っている馬並とリーダー君は
あれから馬並邸にて馬並が、リーダー君の愚痴に付き合っていた。
「不満そうな顔しちゃって。どうしたの?」
「あいつ やっぱり気に食わない」
「あいつ ってひろゆきちゃん?夜勤ちゃん?」
前者だよ。リーダー君はひろゆきが夜勤と仲よくし過ぎなのが端に係り
それを馬並も言わないのが引っ掛かっていたのだ。特にひろゆきを
ずっと甘やかしてさえ居た。何が事情か知らないが
「トオル・・さんってのと、箱根の屋敷に居た地下へ行った奴が
あいつの保護者だろ?何で夜勤が困ってるんだよ・・」
「隊長ね・・奴じゃ無いわよ .感は 良い様だね・・坊や」
「夜勤の気持ちとか・・」「おや?坊や 嫌いなんじゃないのかい?夜勤ちゃん」
リーダー君が一瞬困った表情をしていた。それは何か言い出しかねている顔で
いたのだが、それを隠していても仕方がないと思ったのか、
何時の間にやら馬並へ衝撃の告白をするのだった。
『俺に 敵だと思わせておいてくれている そんな人を・・嫌える訳・・・無い』
『知って・・・たのか・・』
リーダー君の憎むべき敵は夜勤ではなく実のところトオルだ。
彼は慕う上司のマァヴを忍と化したトオルに半ば廃人にされ、今はサナトリウムで養生し、
前のスレよりは回復の兆しが少し見えているそうだが。病人なのには変わりなく
憎む敵が誰なのか判れば、当然其方へ矛を向けるだろう。馬並の動揺は隠せなかったが
当のリーダーは、意外に落ち着いていて。
「だけど・・マァヴ様が壊れた原因は元を正せばSDの性だからあいつさえ
組織に関与してこなければ、アンタも知ってるだろうが、本当に
ただ潜りのマァヴ様を囲む会だったんだ。それがある日を境にSDが闇幹部で
突然入ってきて 組織を、玩具みたいに 牛耳り出したから、」
「アタシ・・坊やただの体育馬鹿だと思ってたケド・・謝るわ・・アテクシの事も知ってて」
馬並も夜勤も初めの頃はKHKにて、闇に悪さをちょこちょこしていた。
夜勤の目的は、目を付けられたひろゆきを守るべく内部の崩壊を狙う為に居たが
馬並の方は、当初営利目的だった。夜勤とつるむ内に内部事情が垣間見え
指向も怪しく成ったので潮時を見計らい、抜けようとした途端、邪に付けていた
隊長からその場で夜勤が捕まったと知り、友情が動き、今に落ち着いているのだ。
「マァヴ様は知らないみたいだったけど、マララー辺りじゃ噂の人だったからな。
盗聴と盗撮の達人が居る。 って部屋の一式で今日実感したよ・・」
「で・・・アンタどうしたいの?トオルちゃん爆撃するのかい?そうなればアタシは敵だよ」
「あの兄さん爆撃しても仕方無いじゃないか。気の毒だしさ・・実験なんかにされて・・
アレって阪神の震災級に耐えられる壁だったんだぜ・・アレを壊せるならもう狙われてるだろ
俺は本気でSDが憎いんだ。だから一緒に混ぜてくれないか?今まで通りで 良いからさ」
最後は寂しげにそう呟くリーダー君の傍らでもっと早くに事情を聞いてやれば良かった。
と馬並は今日までリーダー君を侮っていた事を、とても後悔していた。
(苗場知らないから参加できないでつう。いつ2カップルは交差するのかな?)
ひろゆきが言ってくれれば・・いつでも
(因みに私も苗場良く知りません。・。・ググっておりまつ)
「ふい〜〜 温泉っていいものでつな〜あも”」
「温泉が良いのでは無く、ひろゆきさんその・・食べていらっしゃるモノが良いんじゃ」
「はいな〜 でも、温泉のこの腐った臭い好きでつ〜〜」
「温泉は腐りません・・硫黄です。もう・・ひろゆきさんったら」
湯畑の源泉を堪能している夜勤を隣にひろゆきは早速饅頭を食べていた。
先が思い遣られる・・夜勤は温泉で暫らくした後、上の県へ移動した方が
ひろゆきのダイエットにも、成るのじゃないかと本気で考え始めていた。
これに加えうまい棒、温泉玉子、この先に出る旅館の料理と食べ物が豊富過ぎるのだ。
そして夜勤の頭には
温泉→腹が減る→食べ物→温泉→…永久ループだ。
初日は良いが、滞在中これは辛い・・身体を動かすのもその・・H位しかなく、
それは旅行に来てまで不健康すぎる!ムードに押されてならまだしも・・
『ひろゆきさん、来て行き成り何ですが、温泉きっと2日位で飽きると思うんです
それで一日伸ばして、新潟の方へスキーなんて如何でしょう?勿論
飽きた時に言って下されば、何処かに宿押さえますよ。』
邪な考えに少し自己嫌悪しつつ夜勤は、花より団子な傍らの
饅頭を御機嫌に貪るひろゆきへ、そう振ってみた。
「切込・・後 一日伸ばさない?」
「トオル き・・奇遇だな 温泉いけなくなるもんな」
パズルに嵌った二人はあれからずっと部屋にお篭りで挙句
これに今日は時間を費やしたいぞ病が発生していた。
今も叫んでいた課題を、トオルも隊長も剥きに解いている最中だ。
お互い熱く成っているのは、何も賭けてはいないが己の頭脳の名誉の為に
どちらが先にパズルを解く事が出来るか。これを、せこく競っている性も有った。
後は基から在った二人のライバル意識に依る所の闘争心。
「トオルさんよ、負けないからな こういうのは俺様が勝つ と決まっておるのだ」
「何を仰います切込さん 勝者はぶっ千切りで 俺なんですーだ」
どちらが先に課題を終えても無意味な事は解っていたが、久し振りに
お互いと競りあうそんな純粋愉しさを何処かに感じながら
それがとても心地よく着いた初日はこうして穏やかなまま過ぎて行くのであった。
そして一方草津のひろゆきは、温泉に浸かりながらスキーヘ行くか
まだ思考の最中の様だった。
う〜ん雪でつか・・見たいでつな。スキーしなくてもソリなんて物が
有まつし、一丁運動してみるでつか!
「あれ?夜勤たん・・まだ入って来ないでつ・・」
一緒に浴場へ来たももの夜勤が浴室へ入る気配が無く
何をしているのだろうとひろゆきは何も着けず裸体のまま
様子を見に、その扉を開けていた。
するとドアの前には温泉へ誘ったものの、イザとなると混浴に照れてしまい
眼鏡を掛け躊躇い勝ちにまだ服を着たままの今更純情大爆発な夜勤が居た。
夜勤の悩む中、無敵の誘い受けであるひろゆきが、その裸体を惜し気無く晒し
無邪気に『早く脱いで下さい』等と無邪気に言えば当然、
夜勤の表情はみるみる 朱に染まっていた。ひろゆきは普段なら
絶対見ることの出来ない夜勤のそういった素振が珍しいのか
『あっ・・ひろゆきさん!』
『こうすれば 恥ずかしく 無いでつよ夜勤たん』
瞳を反らしながら戸惑う夜勤へひろゆきが可愛いと一言 悪戯に微笑み
夜勤の眼鏡をそっと外した。
両の頬へ触れるか触れないか位に伸ばされたひろゆきの両腕は
湯上りでとても暖かかく硝子を直に曇らせていた。
曇る眼鏡をひろゆきがゆっくり外し、それを
ロッツカーへ追いやると、硬直したまま夜勤の胸にはひろゆきの
指が釦に掛けられ、やがて上の指は徐々に下へ下がり、呆けたままの夜勤が
気付いた時にはもう、ひろゆきに胸元を曝け出されていた。
『後は、夜勤たんが脱いで下さいでつ〜』
ひろゆきは上半身だけ脱がせ終えると
又はしゃいで湯船へ戻り、豪快な音を立て温泉に浸かり直していた。
眼鏡が無くなり視力の落ちた事で夜勤は振り切れたのか
苦笑いしながら残りを脱ぎひろゆきの待つ湯船へやっと入った。
一方下らない勝負をしていた苗場の隊長とトオルは、まだ勝負の付かない
パズルに頭を悩まされ息抜きに何故かある旧館のコンビニへ行っていた。
その際、ゲレンデへ降りてみるとそこは矢張り銀世界で時間が時間なだけに
人気が余り無く、有ってもスキーに没頭しているので、男二人のトオル達を
敢えて気にする者は居なかった。雪を見て風に中る隊長の瞳は
昨日とはまるで別で羽根を伸ばしているのがトオルにもはっきりと解り
本当に人気の無い所へ移動すると、トルは怒鳴られるか悪態着かれるだろうとは
思いつつコートの中へ、隊長を抱き寄せ、そのまま隊長を包み込んでいた。
初めは和んでいる所を現実に戻され驚いていた風だったが、
トオルの暖かさが心地良いのか隊長は偶然にもダイアモンドダストの始まる雪の中
トオルの予想を翻し腕の中へトオルに大人しく身体を預けたまま隊長はそれを魅入っていた。
145 :
風と木の名無しさん:03/03/29 10:13 ID:GmzU3F7B
東大くん・・・
「さすが姫 早いね(@w荒);」
「今度の仕事どうして名前が東大君なの?」
「僕の名は知っての通り 気●いから来ている訳だね 決してファンシーな
リボンの猫ちゃんからでは無い訳だ これでは相手の先方が由来を知ると、
憤慨なさるというので、ヘボイ名にせねば成らなく成った訳だが(@w荒)」
正直体裁を気にする職場には全く困ったものだと、kittyは少し愚痴っていた。
「そうか・・大人の事情は仕方が無いね 最近
良識ある一般人は事こういう事だけ特に煩いから 僕は 東京kittyの方が好きだけど」
「姫〜有難うヲレは 姫のその言葉が嬉しい限りさ(@w荒)*ガンバル」
「kittyったら」
落ち込み気味なkittyが、弐編を抱き締めとても嬉しそうにしている。
それに呼応する弐編もあれから隊長達の事が心配では有るが、それよりも
抱き締めたkittyへとても幸せな微笑を手向けているのだった。
ここの夫婦の撃甘振りは今のとこ留まる所を知らない様だ。
旅というのは不思議なものだ例え近距離で有ったとしても
風馬牛な情景が、心の柵を解き外し人をとても無防備に
素直にさせてしまう。
「あのよ・・知らない所だから言うけど トオル 」
帰ればきっと意地で言えないからと、ライトに照らされ舞い輝く雪の中
隊長が背中越しから一体何を言ってくれるのだろうと期待交じりのトオルへ
『 もう、居なくなるな 』
東京に居れば我が勝り、口には出来ずにいた言葉を告げ
その存在を確かめる様に頭をトオルの腕に摺り寄せていた。
トオルが部屋から失踪した時から隊長の何処かにその不安は
止ったまま在った事をトオルは思い知らされ、隊長を強く抱きすくめながら
自分の馬鹿さ加減をほとほと後悔し、隊長への愛情が切なく溢れ出していた。
隊長を抱締める腕に自然と力が篭る。初めはトオルがか細く謝っていたのを
その腕で隊長は大人しく聞いていたが、息苦しく成ると腕を擦り抜け
『困らせる為に言ったんじゃ無ぇから』と、トオルの名を呼び
今のは忘れろ。そう言いながら隊長は微笑んでトオルに雪の塊を
軽く投げていた。雪を突然投げつけられたトオルは予期しない事に
暫く呆けていたが、その隊長の表情や仕草が普段とは別に思え
強いて言えば悪戯にトオルの額へ肉と書き、それがバレてはしゃいで居た時の様な
無邪気な隊長が重り、それに釣られトオルも反撃に出ていた。
「何が忘れろだ 困るっつーの 早く言えよ」
「・・・やりやがったな・・・面白れえ 判れよっ 鈍ちんがっ」
「俺は馬鹿なんですーだっ 言われなきゃな・・・」
= 解らないから 気付かずに 御免 =
反撃に出ようとする隊長を腕へ戻し、真剣な表情でトオルがそう隊長へ告げ
この情景に呑まれたのか、
『キス して良いか』
とても切ない声をしながら何時もは無遠慮なトオルが、隊長にそう尋ねていた。
149 :
風と木の名無しさん:03/04/03 09:20 ID:XVYJmqoS
隊長は、何時も腐る程している行為を切な気に聞く、
トオルへ戸惑いの意を隠せなかった。
隊長が、何気にトオルへそう言ったのは
『旅の恥の掻き捨て』の様なものから口を吐いたからで、本当に
東京で、自分が一番か?と訊いた時の様にトオルを困らせる為でも
判って欲しいから。とかいう理由からでも無く、雪をぶつけトオルが
投げ帰して来たので、そのまま聞き流してくれていると隊長は安心していたのに。
真剣に誤り、抱き付いて挙句にトオルが、顔を染め、ぎこちなく切ない瞳で隊長へ、
キスを 『しても良いか?』
そんな事を今更初めて訊いて来た事で、トオルと場の雰囲気に呑まれ、
途端に隊長の表情も朱に染まる。
抱き合って居るその時より、高鳴り出す鼓動がお互いとても恥ずかしく
言い出したトオルも、問われた隊長も、急に湧いた己の純情さに
動揺しながら切ない瞳のままお互いを見詰め、二人は暫らく固まっていたが
その内隊長が瞼を硬く閉じ、顔を下へ俯けそのまま弱く首を縦に振ると
トオルは顔が真っ赤に染まったまま下を向く隊長の頤を優しく上へ向かせると
そのままそっと唇だけ重ねていた.。
今までしてきた口付けで一番下手だとトオルにも判る。
しかし今出来るこれが精一杯で・・・
隊長の方も今までされたそれの中で今日が一番トオルらしくないと思うが
今までできっと気持ちが翻弄していた。
たかがキスなのに、何時も腐る程しているのより
ただ唇を重ねただけの今更な口付け。初めてそうなった時にも感じなかった
何かが今になってお互いに沸き起こるのは、歯痒くも有り如何していいのか
判らないまま、トオルは顔を茹蛸にしながらその唇を隊長からそっと離していた。
唇を離された隊長も既に如何していいのか判らず手で顔を押さえながら
挙動不審に成っていた.。
『・・・トオル・・こ・・コンナ所に何時までも 居るから 妙なんだ へ・・部屋へ かっ 帰ろ・・』
『ソ・・そだな・・居ちゃ 駄目だ・・』
忘れていたけど苗場はユーミンが嘗ては矛を向けた魔性の愛のデートスポットだった・・・
気持ちを落着かせようと誤魔化しながら、その由来をトオルは今日解った気がしていた。
「ヤマモトイチロウ七変化」
康珍化・作詞/作曲・筒美京平/若草恵・編曲
純情・隊長・過剰に異常
純情・隊長・過剰に異常
ヤマモトイチロウ七変化 本名の方は 地味なのネ
ヤマモトイチロウ七変化 バカチンが 滅ぼすぞ
純情・隊長・過剰に異常
どっちもこっちも 切込め乙女
そして隊長とトオルは一端落着くべく ホテルのカラオケ室(有るのだ)にて
例の別名、『隊長七変化』を唄っていた。唄っているのは勿論、隊長だ。
トオルが隊長に釘付けで 『久振りに見たな。ソレ・・・』 と呟きそれに感心していた。
御調子付いて隊長は本曲の『大和撫子〜』
の振りまで完璧である。きっとトオルは後者の振り付けが久し振りだと
言っているのだろう。それならばと、次はトオルが、世代的に
ブレイクしていたオニャンコクラブの『セーラー服を脱がさないで』
これの振り付けで
♪ 今の総理 降ろさないで 嫌よ駄目よ 我慢為さって〜
●◎党は何時でも 闇の独裁者〜 お金で 動いてる〜のよ AH〜 毎日〜?
この党 総理でも 誰も崩せない 椅子と席を捨ててしまうのは 皆 嫌だから ヨイショ!♪
隊長は、詩はまあ、置いておいて
トオルのモジモジした乙女チックな振りが気持ち悪ぃと
七転八倒しながらその場に悶え、笑い転げていた。
こんな調子で明日は、ゲレンデにてこの二人、スキーを堪能するのである。
時を戻し、あれから温泉の夜勤とひろゆきは
ひろゆきが、ヒロぽんさながら、艶めかしい瞳と
色気全開の仕草で、慌てふためく夜勤へにじり寄り
夜勤の逃げ場を塞いでいた。
「ちょっと ひろゆきさ〜ん」
「夜勤タンおいらね 抱いて欲しいんでつ」
忍さん・・・ショックで漏れ
何も出て来ない・・・・
>154
何が起きたの?!
(私は基本は隊×ひなので154の動揺は分かるじょ。なのにこの手はト×隊を書いてしまった)
>155さん・・・
見ないほうが幸せかも知れない、ケド
電波2ちゃんで、その記事が挙がっているから
その下の、『このスレへ戻る』で批判議論の雑談読めば全て解るよ・・・
電2の記事よりもその続の忍さんの、書き込み文を昨日の内に読んでしまったから
漏れは当分、立ち直れない・・・・今も悲しい・・
訂正・・
X 批判議論
○ 削除整理板です・・
動揺してもう、かなり駄目
「トオル、また俺の前からいなくなるのか…?」
160 :
風と木の名無しさん:03/04/07 09:13 ID:34wFH7fD
隊長は心の中で寂しげに呟いた。 もうあんな辛い思いを味わうのは嫌だった。 一方、夜勤とひろゆきは・・・
過剰な純情空間に身を浸してるト&隊とは異なり、情欲の迷路を彷徨っていた。
一歩目踏み出すたびに底の見えない沼地に引きずり入まれそうな
感覚にも似たひろゆきの率直な囁き。それは甘美な罠だと夜勤は
十分過ぎるほど判っていた。抗えばいい。NOと一言告げればいい。
だが夜勤の理性は性質の悪いウイルスにやられたかのように制御不能であった。
162 :
風と木の名無しさん:03/04/09 08:43 ID:F2tQkNs0
夜勤たん・・・して・・・
163 :
風と木の名無しさん:03/04/09 10:49 ID:X5H94U2L
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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164 :
風と木の名無しさん:03/04/09 11:39 ID:X36Qr/t8
一方、馬並は久しぶりに仕事(
>>163)をしていた。
「いやーん久振りよね。もっと貼っちゃおうかすぅいら〜〜」
夜勤がひろゆきと旅に出て暇を持て余してしまった馬並は
本来の稼業で在る所の、業者貼りをしていた。
「あの窮地の時に同業者が来ていてくれれば
アテクシは病院代浮いたのにね・・因果だわ」
等、トオル水責め時の己の不慮に皮肉付きながらも
上がるスレをことごとく爆撃する馬並であった。
馬並が業者稼業に精を出していたその頃
苗場で『トオルは又居なくなるのだろうか・・・』と心に不安を覚えていた隊長は、
トオルに微かな表情を読まれてしまい彼に気にされ、とても真摯にl宥められていた。
そして、草津でひろゆきにタジタジの夜勤は・・・・
返事をする暇も無くひろゆきの柔らかな唇にその唇を塞がれ
最早逃げる事も出来ず、二進も三進もいかない状況に追い込まれたので有った。
ひろゆきの甘い舌が夜勤の歯列をなぞり、やがて口内へその舌がゆっくりと割り込んでくる。
ああああぁぁぁぁぁどうしようどうしよう父様母様ごめんなさい僕は…
『私は、この誘惑から抜け出せるほど大人じゃないんです』
「アヒャーン夜勤た〜ん」
隊長ひき逃げ・・・
人の旅とは不思議なものだ。トオルと隊長達が苗場で今、変に純情している様に
東京に居れば鉄壁なまでに冷酷のポーカーフェイスを誇る夜勤とて、
旅に見せるひろゆきの、甘く無邪気なその罠の前にはそれも虚しく、
己に打ち勝つ事の出来なかった夜勤は、この地に心洗われたのか、
観念しながらひろゆきが強請る欲望を、彼へ与えられるだけ与えてしまっていた。
= ひろゆきは、無償で人の心を動かせられる =
最も危険なひろゆきのそれを、夜勤は一番 解っていた筈なのに。
169 :
風と木の名無しさん:03/04/10 16:00 ID:JTlEjk3k
ああっ・・・夜勤タン・・・いいでつ、凄くいいでつ・・・ハァハァ
170 :
風と木の名無しさん:03/04/10 16:29 ID:oUnrrKN6
(>167 8日と昨日も隊長書き込み有ったから、書き込みできるくらいは御元気
そうだと思うのだけど、書き込みは病院からとかなのかしら・・心配だ)
ひろゆきは、ここまで見せていいのか??と思う程
羞恥のすべてを夜勤へ曝け出していた。
トオルや隊長達が眼にすればそれこそ卒倒しそうな程に
甘い声を上げ、夜勤を受け入れている。
底無しに夜勤を欲しがるひろゆきのその声の中へ
夜勤は、無償の中の代償は、現在の自分がそうである様に
= ひろゆきに 何処までも甘く その身を滅ぼされる事なのかも知れない =
そう 畏怖していた。
腕に ひろゆきを抱きながら。
「切込・・どうして俺が居なくなると思ったの?」
トオルは微かに見せた隊長の表情でゲレンデで呟いた事が
尾を引いている筈だと勘が冴え、あれから部屋で隊長を
腕に抱き寄せていた。こうする方が隊長が安心している様で
不思議と其処に邪な感情は無かった。
「解んね・・けど、何と無く」
トオルに対し何処かで何かが無くなる気が隊長にはして、
当のトオルはといえば、自分の奥に在る、あの二人が
何時かは消えてしまうのかも知れないで有ろう事を勘の良すぎる隊長が
心のアンテナで拾っているのかも知れないと、思い当る節を探るのだった。
自分に対しては隊長の側を離れる気等、瀕死以来、毛頭無いからだ。
H大魔人の美補にしろ、破壊大魔王の忍にしろ、気紛れで何を
考えているのだか御大であるトオルにも実の所、解らない。
会話を交していた時の眠った記憶が略無いのも有るが。よって、
最近になり美補も出鱈目に動いていたしと、苦笑しながら隊長へ
「居なくなるとすれば、BとCの俺くらいだよ。俺は側に、ちゃんと居るから」
俺だけじゃ嫌か?そう隊長に訊ねるトオルへ隊長は、BとCが消えるかもと言われ
それを少し寂しく思うが、トオル事体が居ると言ってくれた事で安心したのか
嫌な訳無いと首を振り、そのままトオルの腕の暖かさで寝入ってしまった。
『 俺は何処へも行かないから 切込 おやすみ 』
(辛い現実は置いておいて、明日こそスキーだ〜 ゲレンデだ〜 壊れ気味・・・)
173 :
風と木の名無しさん:03/04/14 00:15 ID:Z5q2/klr
旅先でのそれぞれの一夜が明けて・・・
「うひやっほー スキーだっ!!スキースキー!!」
「うはー新雪良い!!喰いてー」
隊長とトオルはゲレンデにてスキー仕様の姿で浮かれポンチに
目の前の白銀の世界を瞳で堪能しつつ、いざ滑るが如く
ホテル上のプリンスゲレンデへ登るかと思いきや、
「切込こっち」
「何??上は行かないの?」
「最後に行くよ」
「最後??」
『今から15分で田代まで行きます。はい。後は、みつまた・かぐら・滑って此処へ戻ると』
トオルは隊長を連れ、火打 第一ゲレンデを目指しそこから、
ドラゴンドラなるゴンドラ乗車乗り場へ滑り込む、苗場ステーションコース
最長440m(初級)を滑っていた。トオルの言うとおり、4つのスキー場を一気に滑るのだ。
一方、ひろゆきの瞳の誘惑に打ち勝つ事の出来なかった夜勤は、温泉でこのまま
時を過ごせば、行き先が不安でひろゆきがスキーに興味を示していた事もあり
半分欝になりながらも、今日の昼か、明日には、かぐらの方へ移動しようか
とても頭を悩せていた。
>139
MS Pゴシックには成っているのだけど・・中というのが無いぞ。
(因みに自PCはお手製の貰い物でwin2000)
やっぱり、AAのツール入れなきゃ駄目ですね。拾ってきます。
= ひろゆきさんを抱いてしまった事、後悔しているわけでは無いのに =
夜勤は隣に寝入るひろゆきを見詰ながら一睡も出来ず、
ひたすら胸中を苦しめていた。
そう、抱いた事には後悔はしていない。只苦しいのは
ひろゆきの奥や自分の中にも在る隊長やトオルに対する
憎しみでは無い思い。
本来なら何を引替えてもひろゆきを
奪えるのなら夜勤もどれ程楽だったかそう、思いはしても
最後には、どうしても憎めないのだ。一日目でトオルを初めにホテルへ引っ張り出し、
結果的にひろゆきに対する気持ちをはっきりトオルへ気付かせる後押しをしていたのは
紛れも無い、夜勤だったから。
「ひろゆきさんそれでも何処かで 何時も欲しい筈だったのに やっぱり
首を締めているのは私だな 何 してるんだろ・・・ハアー」
177 :
山崎渉:03/04/17 15:58 ID:2Wt2TFbH
(^^)
213.25.170.97 , 213.25.170.97 , ?
「トオルたん ヤマザキなんて、即!あぼーんでつ!!モニャモニャ〜〜」
「!!えっ?ひろゆき・・さん」
やはりひろゆきは寝言とはいえ、呼ぶ名前はトオルだけだが
それでも二人の事を気にしているのだ。
夜勤は直感にそう思った。
出来るならひろゆきが本当に幸せな居場所。
つまりは隊長達の元へ返してやりたいと
奪っておきながら抱いた事で垣間見た、実の所に夜勤は思うが
隊長は臍を曲げたままトオルを独り占めしていてトオルも
情事現場を目撃した事で、信頼関係を殊更重んじるトオルの事だ
ひろゆきに不信感を抱き隊長へ愛情ゲージが今は全て向いているかも知れない。
何処まで逝ったか夜勤には不明だが、
= 受けていた程だから既にそうなのだろう =
そう考えると益々頭の痛い夜勤であった。
179 :
馬並:03/04/19 02:10 ID:LoKaM8xI
アァン、最近暇なせいで盗撮の血が騒ぐわぁ。コソーリついて逝けば良かったかすぃら。
180 :
風と木の名無しさん:03/04/19 02:14 ID:RIwGan+y
181 :
風と木の名無しさん:03/04/19 02:29 ID:X6ztAjH+
http://www.media-0.com/user/gotosex/ モロ見えワッショイ!!
\\ モロ見えワッショイ!! //
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. + /■\ /■\ /■\ +
( ´∀`∩(´∀`∩)( ´ー`)
+ (( (つ ノ(つ 丿(つ つ )) +
ヽ ( ノ ( ノ ) ) )
(_)し' し(_) (_)_)
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182 :
(σ・∀・)σ:03/04/19 08:06 ID:QnMxZUSC
183 :
風と木の名無しさん:03/04/19 15:20 ID:WyS/KMF8
184 :
風と木の名無しさん:03/04/19 19:18 ID:Kl+DP0J7
愚痴をこぼしつつも淡々と仕事をこなす馬並であって。
仕事をこなしつつ、矢張り騒ぐ血を押さえ切れない馬並は
稼業のURL貼りをあのリーダに無理矢理押し付け、本人は謎のうまなみ
追跡(ストーカー)パワーで例のハンディカムGOGOを手に、どちらを爆撃するか
見定める事も無く、本能のみで行動を開始し始めてしまった。
「アッテクシの〜〜 勘が正しっ けれっば〜〜 どっちらに しよう かな? 」
そう言いながら
ゴキゲンに盗撮道具へキスをする馬並であった。
『 ハンディカムちゃんは ドッチ 撮りたぁ〜い? 』
186 :
ハンディカム:03/04/20 01:42 ID:+mj/HwFz
俺的にはスキー場も温泉も壊れそうだから嫌なんですが…取りあえず定番のひろゆき狙いで。
187 :
山崎 渉:03/04/20 04:10 ID:XuLGkn9+
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
188 :
風と木の名無しさん:03/04/20 19:28 ID:Sa9m5HPY
馬並はハンディカムの気持ちが何故か分るらしく
壊れないように雨使用の万全策でハンディカムを防水保護し
『夜っ勤ちゃ〜ん待ってなよ ウフフフフ』
久々の本業?に血を沸き立たせたまま激しくキモイ笑みを浮かべ、
さ〜逝くわよ〜と 夜勤Xひろゆき のスクープ映像を撃撮
すべく一路草津へdぶ馬並であった。
190 :
風と木の名無しさん:03/04/24 02:11 ID:3uLafHfr
age
191 :
風と木の名無しさん:03/04/25 21:54 ID:CmIn873L
ぅう。何げに目を覚したひろゆきが夜勤に目で問う。まだ。。おいらは寂しいよぉな。
192 :
風と木の名無しさん:
じっと止まっていれば細胞の一つになりそうな。心細げに夜勤を見つめる。まるで幼子の様に。