679 :
風と木の名無しさん:
(抜粋。いいのか、という気もするけど、まぁ大目に見て下さい・・。)
「今日も、泊まらずに帰るのか」
「・・・帰るよ。明日また、シゴトだから」
こんなうそをつくのがいい加減辛くなったから、なんとかしようと思って来ているのに。
「けっこう残酷だよね・・・」
なにか言ったか、と〜〜がキッチンから声をかけた。
無視してもいい呟きだったのに。
なんでもないよ、と言って、オレは息をついた。静かに。溜息の理由を聞かれても困るから。
リビングの暗さが、キッチンをいっそう明るくひき立てて、そこにいる〜〜をカンベンして
ほしいくらい鮮やかに見せていた。
手が届かないとこもちょっと似てる。
・・・全く、オレなんかに、どうかできるはずもない。
今日も、なにも言えずに、帰るはめになってしまいそうだ。
夕闇の月を見る。
まぶしくて、目を細めた。