1 :
風と木の名無しさん:
ドキドキ…
何故か無性に書き込みたくなりました。
つーか誰も書き込まない「スレ」だろ。
2に禿同。
1は誘い受けか?
誰も書きこまないトピック
6 :
風と木の名無しさん:02/01/13 21:05 ID:kTdPn9we
誰も炊き込まないごはん
ええ〜、ここでは何を話せばいいんですか?>1
なにげに人気ですね…
誰も書き込まないフォーラム
誰も書き込まない伝言板
誰も抱き込まない受け
「兄貴。」
兄貴といっても、ヒロと細川の間に血のつながりはなかった。
「兄貴、この大根どうしましょうか?」
ヒロは流しの前で、泥つきの採れたてを片手にふりかえる。
あにき、兄貴と何度も呼ばれて、茶の間の細川は顔をあげ、ボリボリと顎をかいた。
「ヒロ、おまえ何時んなったら、てめえで飯のひとつも作れるようになるんだ?」
膝に広げた夕刊を脇に置いて、台所のヒロの背後に立った。
「おれがおまえの歳には…。」
すらりと上背のある、鍛えぬかれた細川を背にして、ヒロの全身が緊張した。
細川の男らしさはわかりやすい。まるで抜き身の日本刀のようだ。
すこし前傾した肩も、関節のつぶれた大きな拳も、不穏な迫力をかもしだしている。
「兄貴、すみません。」
ヒロは、まな板を前に直立不動で言った。
「おれ、なんにも知らなくて…本当にすみません。」
「いいよ…貸せ。おれがやる。」
細川は無造作に包丁を取り上げると、手早く味噌汁の具を作りはじめた。
トントンと鮮やかな包丁さばきで、見る間に夕食の準備が整っていく。
ヒロは、細川の手元を惚れ惚れとみつめた。
今夜は寒いな…。
木枯らしが窓の外で吹き荒んでいる。
組長は、風邪をひいて本宅で静養中で、兄貴のそのまた上の兄貴たちは、
今夜は帰らないと言い残して、喜び勇んで賭場に繰り出していった。
午後には帰ると言っていた代貸しと若頭は、代貸しの奥さんのお店で酔いつぶれて
沈没中らしい。
だから今夜は、兄貴とおれの飯だけでいいんだ…と、ヒロは卓袱台に茶碗を
二膳並べる。
ヒロはこの組の『部屋住み』だった。
朝一番に起きて、夜は最後に眠る生活も、そろそろ半年になろうとしている。
炊事、洗濯、掃除、留守番、使い走り。
偉い人の虫の居所が悪いと、たまに殴られたりもするけれど、その日食べるもの
にも事欠いた頃にくらべれば、充分すぎるほどだ。
なによりヒロには細川の親切が嬉しかった。
15 :
風と木の名無しさん:02/01/16 12:15 ID:jzXAnEIg
続きキボーンage
16 :
風と木の名無しさん:02/01/16 15:49 ID:eccBrgs0
「兄貴、風呂、入ってください。」
食器を洗って、洗濯も済ませて、ヒロは細川を呼んだ。
テレビの前の細川は、うん、と生返事で、野球中継に見入っていた。
食後の一服と同じ、いつもの習慣だ。
「ヒロ、おまえ、先入ってもいいぞ。」
細川は、くわえ煙草で肩越しに振りかえった。
「え…。でも今日は兄貴、一番風呂なのに…。」
「いいから。」
ヒロはおそるおそる、細川の顔色をうかがう。
怒ってない。…大丈夫なのか?
「それじゃ…お先に入らせてもらいます。」
白く輝くヒノキの風呂桶は、いつもヒロが精魂込めて磨いているものだ。
カコーンと澄んだ音をたてて、タイルに転げる洗面器もそうだ。
…今日は良い日だ。
ヒロは心底満ち足りて、揺れる湯船に首まで漬かった。
もうネタスレは充分すぎるほどあるから増やさんでいい。
続き読みたいんじゃがのう。
どこかに書いてくれんかのう。
19 :
書いた人:02/01/17 20:33 ID:Wx4sKq0l
これ、四年前に書いたんじゃ。
貼ってから気がついたんじゃ。
信じてつかぁさい。
>>18読んでもらいたいのう…
わしも続き読みたい。
21 :
15=18:02/01/17 23:48 ID:B+ocsckf
>19
sageで続けたらダメかのう。風紀さんに叱られるかのう。
私のSSを評価してくださいスレの投稿でもいいんじゃが
あそこに投稿したら評価されるからのう。
評価はしたくないんじゃ、マターリ読みたいんじゃ。(我侭)
どこかエエ場所ないですか?
またSSスレなの?
いい加減うんざり。
>>22書く才能のないやつはヒガむな。
嫉妬は見苦しいぞ。
>22
うんざりなら見なきゃいいのに
>書いた人さん &続きを読みたい人たち
通りかかったのが何かの縁。
わしが掲示板を用意したら、そちらへ来てくださいますかのう?
26 :
20:02/01/18 14:07 ID:WU6B/W78
ご好意に甘えさせていただいて、よろしいのでしょうか?
ネタスレにうんざりされてる方は、鯖の負担とかまじめに
考えておられるのでしょうが、たとえば立て逃げの駄スレを
まともな書き込みもせずに無意味にあげたり、放置されてる
のにも気づかず(あるいは意にも介さず)一人で書き込む
のならともかく、複数の人間が楽しんでるのも駄目なので
しょうか……ショボーン……。
>26
了解しました。
あとは、書いた人さんが了承してくださったら
掲示板のURLを書きにきますじゃ。
801板に来てスレに書かれるSSの面白さを知った身としては
SSが迫害されているのを見るのはつらくてのう。
4年前に書かれた作品なら、ラストまであるだろうし
書いた人さん、是非、最後まで読ませてくだされ・・・
お願いしますじゃ。
>26
SSを書きたいなら「自分で」掲示板を用意してやればいいのに、と思う。
話しはまとまっていたんですね。
失礼しました。
30 :
15=18:02/01/18 16:58 ID:vfMyPX+n
>25=27
本当ですか!?ありがとうございます。
「このまま立ち消えてしまうSSなのかのぅ…寂しいのぅ
ヒロ×細川なのか細川×ヒロなのか気になるのう…」(w
と思っていたので!
長生きはしてみるもんじゃ。
書いた方、ぜひ続きをお願いします。
31 :
風と木の名無しさん:02/01/19 16:52 ID:KEmqRcJX
書き手さん、見にきて下さいage!
>31
無意味にあげるな。
33 :
風と木の名無しさん:02/01/19 20:11 ID:WVO8R1iS
>25=27ですが、上のURL(>33)は掲示板のURLじゃありません。(一応念のため)
き、気になってしょうがない…続きが。
36 :
書いた人:02/01/20 21:34 ID:Y6EIbLxU
掲示板を用意していただくほどのものでも…
恐縮なので貼り逃げします…
37 :
書いた人:02/01/20 21:38 ID:Y6EIbLxU
「お風呂お先でした。」
カラッと乾いた音を立てて、フスマが滑る。
細川には珍しく自分で布団を延べて、こっちを向いてあぐらをかいていた。
「…おう。」
低く応える細川に、ヒロは深々と頭を下げた。
「それじゃ、おやすみなさい。」
ヒロが首にかけていたバスタオルが、フワリと宙に舞った。
うなじに熱い吐息がかかる。
「――ちょっと待て。」
そう言って細川がヒロの腕をつかむのと、布団の上に引き倒すのは同時だった。
バタンと音を立てて外れたフスマが、石油ストーブの真上に倒れかけて、
間一髪で横にそれる。
38 :
書いた人:02/01/20 21:39 ID:Y6EIbLxU
「兄貴…。」
腰を抱く腕に震えながら、ヒロは必死で身をよじる。
底光りのする細川の瞳に、ヒロの全身がゾクッと総毛立った。
「ぁ、兄貴…勘弁してください。」
逃げようとのけぞる背中を、たくましい腕が押さえる。
ねっとりと唇を割る舌に、痛いほどヒロの股間がうずいた。
「やばいっす…。」
涙声で懇願する自分が情けなかった。
切れ切れの喘ぎで、なんとか細川を止めようとする。
なんでおれが、兄貴に…?
二十歳のヒロは奥手だった。
激しく動揺しながら、その長身を限界まですくめる。
「兄貴…、こえーっす…。」
「…こわかねーよ…。」
細川は桜色に上気した耳朶に唇を寄せた。
低く囁いて、うなじに舌を這わせる。
「…ちゃんと目ぇ開けてこっち見ろって…。」
「兄貴、マジ…すげぇ…こわいっす…。」
硬くはりつめたトランクスの前を、ゆっくりとなぞられて息をのむ。
「頼みます…勘弁してください…。」
ヒロの声は、ほとんど消え入るような泣声に変わった。
「…んでこえーんだよ、おれじゃねーかよ…。」
熱に浮かされたような細川の声に、微かな傷心が混じる。
「なぁ…。」
かすれ声で呟く。
「本気でおれが嫌か…?」
布団の上にヒロを縫いとめて、まっすぐに見つめた。
閉じたまぶたににじむ涙を静かにぬぐう。
39 :
書いた人:02/01/20 21:42 ID:Y6EIbLxU
「…嫌じゃねーだろ…?」
優しい口調とは裏腹に、細川は行動を起こした。
「あっ。」
細川がヒロに直接ふれた。
「兄貴っ…。」
無骨な指は、躊躇なく何度も撫で上げる。
先端はすでに濡れていて、恥ずかしいほど敏感だった。
「………」
たまらず浮いた腰を容赦なく抱えあげて、細川は股間に顔を埋める。
ピチャピチャと淫蕩な音をたてて、ヒロを何度もしゃぶった。
「…っ。」
固く反り返った裏側に舌を這わされて声がうわずる。
「兄貴…。」
上下する細川の頭を見下ろしながら、ヒロは首を振る。
信じられない。
兄貴がおれのをくわえている。
「そんな…だめだ…。」
ヒロは細川の腕にすがり、小刻みに震えながら目を閉じる。
ガキの頃に幾夜となくお世話になったエロ本のお姉さんよりも、
はるかに扇情的な眺めだった。
40 :
書いた人:02/01/20 21:42 ID:Y6EIbLxU
「あっ……。」
怖いほど覇気に満ちたあの細川が、男の腰を抱き、丁寧に舌を使っている。
しかもねじ伏せられて、征服されているのはヒロだった。
おれは……女じゃない…。
細川には敵わないまでも、組の誰と並んでも見劣りのしない筋肉質の長身は、
わざわざ立ち止まって振り返る娘もいる。
おれは兄貴の女じゃない…。
ヒロの思考がゆっくりとよじれはじめる。
「あ…兄貴…いやだ…。」
ヒロは、甘く濡れた自分の声に首を振った。
「…ねぇ…兄貴…たのむよぉ…。」
ヒロは恥も外聞もなく手放しで泣きはじめる。
細川が軽く歯をたてた。
「ぁっ…。」
悲鳴に似た喘ぎとともに、大きく痙攣してヒロはのけぞる。
細川がすべてを飲みほしたのを見て、死にそうな顔で目をそらす。
すすり泣きながら目を閉じた。
41 :
書いた人:02/01/20 21:43 ID:Y6EIbLxU
「泣くなよ…。」
細川は、赤く泣き腫らしたヒロの目を見てため息をついた。
抱かれながら声を殺して泣いていたヒロに、何度も口づけて頭をなでる。
「そんなツラじゃ、明日にでもオヤジにばれる…。」
膝の上のヒロを軽く揺すり、すっぽりと両腕に抱きこんでたずねた。
「―――まいったな…。」
答えないヒロに、細川は肩をすくめて、歯切れ悪く続ける。
「なぁ…悪かったよ。おれ…。」
細川はヒロの頬を指先でぬぐった。
「あのな…。」
細川はボソボソと言葉をつむいだ。
「おれ、男に惚れたのははじめてなんだ…。」
ヒロはゆっくりと顔をあげて細川を見る。
「だから…ヘタなのは許してくれ…。」
ヒロは脈打つ痛みに眉をしかめて、うなだれた。
ヘタとか、上手いとか、今する話じゃないでしょーに…。
ヒロは内心ため息をついて、細川を見つめた。
お互い、こんな話は、この際どうでもいいことだとわかっている。
今は話をしたくなかった。
一人になりたい。
汗が冷えて、ヒロの全身に鳥肌が立った。
惨めとか、そんな言葉じゃ今の気持ちは形容できない。
「…おれ、風呂入ってきます。」
42 :
書いた人:02/01/20 21:45 ID:Y6EIbLxU
細川が慌てて腰を浮かせて、ヒロの腕をつかんだ。
「――待て。待て…おれも一緒に入る。」
よろけながら立ちあがると、ヒロの内腿を、白濁した血が一筋流れ落ちた。
シーツを腰に巻き、切れるほど強く唇を噛んでヒロは目を閉じる。
「兄貴…。一発殴らせてください。」
「…ヒロ。」
細川は、じっとヒロの顔を見すえて言った。
「おれは――、その…。」
うまく言えないが…。
「ハラくくったんだ。」
細川は言葉を区切ると、ひとつ大きく息をついた。
「急だったのは謝る。けど、今夜みたいなことが…次がないとは…言わない。」
ヒロが今まで見たこともない優しい顔で、囁く。
「――だから…嫌なら今、言ってくれ。」
ヒロの心臓が、ギュッと縮んだ。
「そしたらおれは、今夜のうちにここを出て、おまえの前から消えるから。」
まるで、幼い子供が母親のスカートの裾にすがるように、ヒロは毛布をつかんだ。
無意識に固めた拳が震える。
「一生、お前の前から消えるから。」
43 :
書いた人:02/01/20 21:45 ID:Y6EIbLxU
細川は丁寧にヒロの全身を洗って、柔らかいバスタオルでくるむ。
気遣うようにヒロを見て、何度か口を開きかけ、そのたびに無言で目をそらした。
ヒロはだるい体を持て余し、階段の途中で細川の肩を借りて、やっとの思いで自室に戻る。
壁を向いて布団に横たわるヒロの背に、細川のため息が聞こえた。
細川はしばらく、痩せた背中を見ていた。
よれた掛布団の隙間から、ヒロの細長いすねがはみ出している。
「…わかった…。」
細川は言った。
「いろいろ…迷惑をかけた。…世話になったな。」
静かに畳を踏んで部屋を横切り、フスマを開ける。
44 :
書いた人:02/01/20 21:46 ID:Y6EIbLxU
――― 濡れ縁の向うに月が出ていた。
冴え冴えと白く凍る、糸のように細い新月だ。
45 :
書いた人:02/01/20 21:48 ID:Y6EIbLxU
部屋を出て、後手にフスマを閉める寸前、ヒロの声が聞こえた。
「――兄貴、明日の朝飯…なんにしますか?」
終わり
すげェ萌えだった・・・! アリガトウ!
ラストの締め方がすごく(・∀・)イイ!
すてきなSSをありがとうございました!
今度掲示板が入用な時は声をかけてくださ〜い。
うまい!萌えたっす! 本当に続きがあって嬉しかったー…
(゚д゚)ウマーウマーウマーウマー・・・(エンドレス)
49 :
風と木の名無しさん:02/01/21 20:54 ID:WmrUfq8c
このまま一目に触れず消えるのはあまりにももったいねぇ…一回あげちまえーすまん
本当にすまん皆の衆!!
なんじゃ、このスレ!
また駄スレか……!!!!ゴルァ!!!!!!
……と思って見たら檄萌え!
実はこういう兄貴とサブ(違 みたいな設定は苦手なんですが、
これは萌えた。
なんだろう、何がこんなに萌えたんだろう。
やっぱり受けが性別受け化してない所かな…。
でも書いた人さん、どっかでサイト開いて( ゚д゚)ホスィ
マジでもったいないよ、こんな萌え文章が埋もれていくなんて…!
ずっと待ってたんです。(ほんの数日だけど長かった!)このまま埋もれちまうのかと、
毎日べそかき魚血してたけど、ついに続きが読めて本当にうれしい。
書き手さん、本当にありがとう(泣
age
55 :
みなみ:02/01/23 22:38 ID:T4hcQxQS
ももも萌えー。激萌えー!
ただでさえヤクザもんに弱いのに、た、たまりません!
続編あったら読みたいっす。いっそサイト作ってくだせえ!
うう、うちからリンクはりたいよーー。
激萌。後期テスト前に頭に入っていた人名全てが細川とヒロに入れ代わる
程に萌!書き手さんうまいよ!マンセ〜!
頑張って欲しいッス。俺、兄貴達の事、応援するッス。
58 :
書いた人:02/01/24 23:43 ID:B185e5c0
読んでくださった方、ありがとうございました。
四年前のある晩にふと思いついて書いて、それっきり
ハードディスクの奥深くに埋もれていた話でした。
お蔵入りにならなくて彼らも幸せです。
21さん、実は思いきって投稿してきました。
場違いかもしれないとドキドキなんですが…
>>58さん
ありがとうございます。
893モノ苦手なんですけれどものすごく萌えました!
sage進行で密かにずっと書いて欲しいなぁと…
>59
禿同
私も893もの嫌いなんだけど皆の意見みて、
読んでみたらよかったよぉ〜〜〜アリガトホ
62 :
61:02/02/02 04:05 ID:3agd+8uQ
チョト思ったんですけど「嫌い」ていうのはアレですね〜。
「苦手」・・・でした。
なんか失礼な気がして。それでは・・
連続スマソ
も…っ燃えた…萌えた…っ!
すげぇや…っ!!
私も萌えたよ〜・・。
すごくいいい・・。
私もヤクザもの苦手で商業誌に載ってるのとか絶対読まないので
こういう形じゃなかったらこのSSも多分読まなかったと思う。
書き手さんに感謝。
続きも読みたいよ・・・。