しずえは光を失った瞳でディスプレイを見つめながら作業をしていた。
画面上を高速に流れていくプログラムソース。
その傍らには満足げな表情でそれを見つめるみかげの姿があった。
「その調子だよしずえ、もう少しで新しいMATERIAがリリースできる。 絵師のシェルも八割方完成した、後少しの辛抱だよ」
一見優しげなみかげの表情。
しかし、その奥に潜む影をしずえは知っていた。
「作業中です」
無機質な拒絶。
抑揚のない声。
だが、そんなことはまるで気にする様子もないみかげは、そっとしずえの耳にキスをする。
「つめたいなぁ、でも体の方はだいぶ素直になってきてるじゃないか。」
そう言って、みかげはしずえの下半身を撫でまわす。
その指が、しずえの菊座の付近に達するとしずえの反応がわずかに変化する。
「ほら、もうここに欲しいんじゃないのかい?」
ニヤリと笑みを浮かべると、みかげは軽々としずえの体を抱きかかえベットの上まで運ぶ。
「さぎょうが、すすまなくなります」
しずえは、無抵抗のままそうボソリとつぶやいた。
心は今も、彼らを拒絶している。
しかし、体はそれを求めてしまう。
みかげの指がしずえの下着をはぎ取ると、しずえは静かに瞳を閉じた。
「作業は明日にでもすればいいさ」
みかげはそういって自分のモノをしずえの中に埋没させる。
「あ…」
しずえの口から吐息が漏れる。
みかげの男性自身がしずえの菊座を出入りするたび、体中につたわってくる感覚。
次第に薄れていく意識。
頭の中が真っ白になっていく感覚。
少しでも、辛さを忘れられるならこの刻に逃避するのもいいかもしれない。
しずえはそのまま白い世界の中へ吸い込まれていった。