★女性に人気の「タトゥー」ご注意 C型肝炎の感染例も
若い女性の間で、花や幾何学模様のデザインを体に彫る「アメリカン・タトゥー」と呼ばれる
入れ墨が急速に広まっている。専門のファッション誌も登場し、約80軒のサロンが紹介されている。
厚生労働省は「医師以外が従事すれば違法」との立場だが、実態把握は難しく、事実上の黙認状態だ。
針の使い回しが原因で肝炎に感染したとみられる例も相次いでおり、医師らは注意を呼びかけている。
タトゥーは、針で皮膚を傷つける行為なので、医師免許を持たない者が従事すれば医師法に違反する。
だが、ファッション誌の編集者は「眉ずみを入れるメークまで含めると、技術者と言える人は国内に
千人近くいるのではないか」と指摘する。
針を通してC型肝炎に感染したとみられる例が報告されている。
広島大大学院医歯薬学総合研究科の茶山一彰教授(消化器内科)は昨年6月の日本肝臓学会で、
タトゥーを入れた若者4人がC型慢性肝炎などに感染した例を発表した。
広島県内の20代男性の場合、風邪の治療で訪れた診療所で血液検査を勧められ、感染を知った。
自分と同じサロンでタトゥーを入れた友人がC型肝炎に感染したことを知り、受診したという。
若者らは茶山教授に「タトゥーの針で肝炎になるなんて考えてもみなかった」と、がっかりした
様子だったという。
C型肝炎は肝硬変や肝がんなどに進行するまで20年以上かかる。
茶山教授は「C型肝炎は初期には症状がなく、異常を感じたときは手遅れとなるケースが多い。
針の使い回しをしていた可能性のある所でタトゥーを入れた人は、早めに検査を受けてほしい」と話している。
朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0112/021.html