お前ら悪か?

このエントリーをはてなブックマークに追加
24江頭の地獄日記
江頭「地獄の恨み。○月○日フジテレビの特番のクイズ番組で、俺は何人かいる解答者のうちの一人。
途中まで収録してVTRが止まった所で、近くに座っていた神田うのと定岡正二が話している声が、耳に入った。
神田うのは、俺をチラチラ見ながら、定岡に向かってこう言った。『あの人、目が変、何か恐いよね。いつも目むき出して、気持ち悪いんだよね』
定岡がそれを受けて言った『病気なんじゃない?』神田うのと定岡がクスクス笑っていた。俺は聞こえ
ないフリをしながら、ますます目を恐くした。神田うのに見えるように。何だかんだ言って、俺は心の
ひろい男だから、そんな事を言われても気にしない。番組が終わってからも、明るく元気よく、神田うのと
定岡に向かって、『お疲れ様でした』と、挨拶した。フジテレビを出て、俺はうちに帰った。テレビガイドが
出しているタレント名鑑で、神田うのの事務所を調べた。港区南青山2−14−2、スペースワン事務所。
神田うの宛てにファンレターを書いた。『死ね』と、一言書いた。念には念を入れて、左手で書いておいた。
差出人の所には、もちろんあいつの名前を書いた。定岡正二。おい、神田うの。お前みたいなリアクションカス
タレントに、何か言われる筋合いは無いんだよ。わざとらしく、馬鹿でわがままなフリをするうの。俺は、本当は
馬鹿でもないのに、馬鹿なフリをしているカスタレントが一番嫌いなんだよ。お前の芸風は、馬鹿を差別している。
それが証拠に、VTRが回り出すと、急に営業用の馬鹿になりやがる。おい、神田うの。『うので〜す、うので〜す』
とほざくお前。お前を見ていると思い出す。三年前の山瀬まみを『まみで〜す』。四年前の井森美幸『井森で〜す』。
結局お前も、消えていくローテーションに組み込まれている、哀しいおもちゃだ。そうだ、今夜はついでに、あいつにも
左手でファンレターを書いておこう。鈴木蘭々に」