手描きによる色塗りのコツ【10】

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11スペースNo.な-74
【スキャン時に水彩紙の凸凹で出来る陰をとばす方法】

フラットベッド型スキャナで強調される影は、
1: 対象画像をスキャンした後に+90傾けてもう一度スキャン、計2枚画像を取得
2: 2枚目画像を-90回転させて1枚目画像の上に重ね合わせる。
3: 2枚がピッタリ重なるように縦横サイズ・角度を微調整
(2枚目を[差の絶対値]モードで重ねて、重ね合わせ状態が真っ黒になるように)
4: 2枚目画像合成モードを[比較(明)]にして、画像を統合する

これである程度凹凸を目立たなくさせることが出来ますよ。
ただ2枚の画像をピッタリ重ねるのはちょっと慣れが必要ですが。
僕はアルファチャンネル付きビットマップを扱えるドローソフト上で重ねた後に
PSD形式でエクスポートする方法をとっています。

確かに分かり難い説明ですね、すんません。
要は90度、180度というように原稿とスキャナ読み取り方向との角度を変えてデジタル画像化して、
紙の凹凸で生じる影の位置が微妙に異なる読み取り画像を複数枚作るのです。
そしてコンピュータ上で2枚の画像を統合する際に上層に配置した画像を[比較(明)]という処理を施して
統合するのですが、これはピクセル単位で上層・下層の色情報(青・赤・緑の加色三原色値)を比較して、
より明るい方の色情報を統合後の画像に用いるという処理を原色毎に行うのです。
そうすると上層の画像にあった影の部分は下層の色で置き換えられるので、結果影が目立たなくなります。
ピクセル単位で完全に一致させるのは難しいので、シャープな描線はややボケ気味になってしまう弊害も
あるのですが、荒めの紙肌で生じる影なんかもある程度低減できますよ。