「才能というものは絶対にある」という根幹からして間違っとるよなあ。
才能有ろうが無かろうが、趣味ならばそれを問われないわけよ、実際のトコ。
そこで「才能無い」って言ったところで、誰にも迷惑なんてかかんねーのヨ。
「才能無い」現状に嘆くのはかまわないが、趣味程度で表舞台に立ってない人にとって
結局才能なんてものは無い。
そういう状態で才能が無いってのは、自分をプロと同じ土俵で考えてるからなんじゃない
のか。
「友達と比べて俺は……」という奴もいるかもしれんが、その友達は二年後、五年後、十年後
と年数を重ねるたびに絵を描くことをやめてる可能性が大きくなる。
そんな”絵が上手かった友人”を俺自身何人も見てきたわけヨ。
でも、三十近くなって、趣味で絵を描いているのは俺一人になっちまった。
他の奴等はどうしたかって?休みの日は家で野球中継を見ながらゴロゴロしてるよ。
俺よりもずっと絵が上手かった連中の成れの果ては、”どこにでもいる普通のオッサン”な
わけ。
だから、才能無くても何の問題もない。
描きたい奴は描けばいいし、才能が無いと錯覚(本当は才能以前の問題)して絵を描くのを
やめるなり、好きにすればいい。
才能無いって悟っても、絵を描きたい奴は止めても描くだろうしな。