中朝国境

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43夏の想い出
 
この夏、中国東北地方を一人旅しました。
吉林省のある都市の駅に降りたら、客引きのおばちゃんが寄ってきて、「いい宿があるよ。見るだけでいいよ」 と言って、
駅近くのこじんまりとした安ホテルに連れて行かれました。
部屋に入って、「OK」 と答えると、おばちゃんは 「年軽的小姐(年?的小姐)はいらないか」 と勧めます。
「要らない、それよりもこのあたりになにか食うところないか」 と尋ねると、店先まで連れていってくれました。
 
食事をすませて、ホテルに帰り、うつりの悪いテレビをみていたら、またおばちゃんが入ってきて、しきりに小姐を勧めます。
からかうつもりで 「北朝鮮アガシ(小姐)がいるか」 と聞いたら、おばちゃんは 「ええ、いるとも」 と真顔で答え、
すぐ携帯で電話しはじめました。
「10分待って」 と部屋を出ていき、ほどなく、小姐と一緒に入ってきて、小姐を残して出ていきました。
 
質素な服を脱ぐと、小姐は透き通るように白い肌をしていました。
 
終わってから聞いたところでは、脱北などという大げさなものではなく、出稼ぎで定期的に中国にきているということでした。
昼間小さな工場で働いているが、北朝鮮人ということで差別され、賃金がひどく低いので、故郷への仕送りが足りない、
と語ってくれました。