大阪のヤーサンがはりきっとるで

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1ポテチン
◆暴力団への債権回収依頼増加
 大阪府警が昨年、暴力団対策法に基づく中止命令で封じ込めた
暴力団の資金が、過去二番目に多い約六億二千万円に上っている
ことが九日、府警暴対課の調べで分かった。中でも、債権取り立
てに関しては、約一億九千四百万円と過去最高を記録した。一件
当たりの取り立て額は億単位も珍しくなかったバブル期に比べ、
数十万円から数百万円に〈小口化〉しているものの、件数は増加。
先の見えぬ不況で、暴力団に報酬を支払ってでも金を回収したい

債権者が増えている実態が浮き彫りになっている。

 府警の昨年十一月末までのまとめでは、暴対法による命令がなけ
れば、暴力団に渡ったとみられる用心棒代や、不当に要求した金は、
計約二百件で六億二千万円。同法が施行された一九九二年以降、九三
年に次いで多かった。

 特に、過去最高だった「債権取り立て」では、泉南市の酒梅組系暴
力団幹部(39)が昨年三月、工務店経営者から、手数料五十万円で
工事の未払い代金二百三十万円の回収を頼まれ、建設業者に「わしが
中に入っとるんやから、ちゃんとせえ」と迫った。

 昨年五月には、寝屋川市内の山口組系暴力団組長(39)が、不動
産業者に依頼され、債権額二百万円の三割を報酬に、大阪市西区の会
社社長に「きっちりせなあかんぞ」などと返済を要求――などが典型
的なケースで、債権の取り立てに暴力団を利用する会社経営者が増え
たという。

 読売新聞 大阪版 1月9日 夕刊